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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2012年2月生活記録 第7期生 川口聖[2012年03月18日(Sun)]
こちらオーロニ(Ohlone)では、雨が多くなる季節らしくなってきた。3月12日から16日までずっと雨の日が続いた。雨の日が続くと、さすがに、梅雨が続けば憂鬱な気持ちになるというように、そうなってしまいそうな気がしてくる。雨のシーズンが終われば、カリフォルニアらしい夏が来るそうです。

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(Ohlone Deaf Studies 40周年記念のお知らせ)

☆議論議論...
英語クラス(Reading and Writing Composition)では、あらかじめテキストや配布資料の記事を読んでおいて、感じたことをクラスで議論しあう時間が多くなっている。最近のテーマは、死刑制度についてであり、様々なところからクラスメートが集まっているという文化の違いもあいまって、なかなか終わらないような、活発な議論があった。宗教的な考え、江戸時代の敵討ちみたいな考え、因果応報という考え、社会的制裁という考えなどから、死刑制度を廃止したところと殺人発生率がほぼ変わらないというデータがあるにも関わらず、死刑制度が必要という根強い論があるようです。冤罪があっても死刑はやむを得ないという考えもあって、個人的にはちょっと違うんじゃないのと思ってしまうけど、なるほどと思わされるばかりでした。本質的なところまで議論する環境に圧倒された。

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(サンフランシスコ市立図書館で見つけた日本手語コーナー)

☆テストテスト...
ASLクラスでは、ほぼ毎週と言っていいほど、テストが繰り返されている。同じ手語表現なのに、文章によって意味が変わるところまで、解答しなければならないほどであり、なんとなく通訳者を目指す人のためのクラスになっている感じです。逆に、勉強になっている部分があるので、ちびちびと頑張っていきたい。そこで、ASL言語学入門クラスも含めて、なるほどと思ったところは、ASL表現を英語で言い表すときは、Word(単語)という言い方ではなく、Gloss(辞書では「見せかけ」という意味だが、小生は「仮単語」と訳したい)という言い方になっていることである。つまり、手語表現を英語などの音声言語のWord(単語)で言い表すと、その手語表現にぴったりの意味を示してしまうのである。1つ1つの手語表現を日本語の単語で言い表すやり方では、日本語対応手話(または手指日本語)が手語の一部と誤解しやすくなってしまうのではないだろうかなと思ってしまうほどでした。

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(世界的に有名なろう彫刻家Douglas Tildenのサンフランシスコ市内にある彫像)
2012年2月生活記録 4期生 川上恵[2012年03月17日(Sat)]




今月の生活記録は、法廷通訳について報告したい。この2ヶ月間に学んできた内容は次の通りである。まず、法廷に関する知識と専門用語、それだけでなく通訳の役割を含めた基本的な知識を学んだ。例えば取調べから法廷までの流れ、取調べと法廷の時に付く手話通訳が同一になるかのように、最低限必要な知識などである。また法廷に関する英語で書かれた文書をアメリカ手話へ翻訳する課題があったのだが、アメリカ手話と英語が第一言語でない私は、その作業に大変苦労した。経験のある友人に聞いたり、アメリカ手話で説明されている裁判に関する専門用語が記載されているウェブサイトを参考にしたりするなど工夫した。さらに裁判所へ2〜3回傍聴する機会があった。最初の時は、スペイン語とポルトガル語の通訳が付いた裁判が行われていた。その場合は、傍聴席で手話通訳を付いてもらい、二つの音声通訳の対応方法と心構えの様子を学んだ。他の日では、アメリカ手話通訳が付いた法廷に見学した。たまたま被告が、手話を習得していなかったため、手話通訳から、情報保障のために日本で言えばパソコン通訳を利用した方がよいと要請した。その結果、裁判長からパソコン通訳を準備できるまでということで、一旦閉廷になった。もし口話だけで裁判を進めるとしたら間違った結果を招く恐れがあるので、手話通訳だけでなく、パソコン通訳も配慮できるなど情報保障がきちんとされている環境に感心した。
クラス内では、手話通訳のロールプレイが行われた。警察と被告人の間で通訳するものだ。それが終わった後にそれぞれの自分の表現方法について意見交換や議論した。またろう通訳の場合は、聴者通訳を介した内容を通訳するのだが、その通訳が指先と場所の位置がはっきりとしない限り、ろう通訳も通訳できないという問題があった。そのようなケースがよくあるようなので、気をつけなければならない。
これまで学んできたことを振り返ってみて裁判所では、移民の問題などのように様々なケースがあることから、それを通してアメリカ社会の現実が垣間見える。また教授は、手話通訳士の資格だけでなく、弁護士の資格も有しているので、内容もはっきりとした具体的な説明が多いので分かりやすい授業である。これまで学んできた内容は、私にとっていい経験になっている。

ろう/難聴者のための司法裁判ウェブサイト(アメリカ手話): The Midwest Center on Law and the Deaf. http://mcld.org/your-day-in-court/civil-court/
2012年2月生活記録 (第5期生 川俣郁美) [2012年03月16日(Fri)]
2月は服選びに大変困った。今年の冬は比較的暖かく、めったに雪が降らなかった。2月初旬には、一時、もう春かと思わせるくらい暖かくなり、ルームメイトとコーンミールパンケーキを作り、裏庭で日光浴をしながら、半袖でランチをとったほどである。もうブーツはお仕舞いだ、とパンプスに履き替えた。と思いときや、2月中旬に大粒の雪が降った。アップダウンが激しい天気の中、特に風邪を引くこともなくやり過ごすことができホッとしている。春が楽しみである。


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小麦粉の分量の半分をコーンミールに変えただけの、コーンミールパンケーキ☆
バターとはちみつと一緒にいただきます♪プチプチとした食感がたまらなくおいしい!!



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2月中旬に降った雪☆



◆◇プチ就活・カルチャーショック◇◆◇
ソーシャルワーク学部の専攻科目には、1年間のインターンシップが含まれている。といっても週2回のみなので、月・水・金曜日は大学で講義を受けながら、火・木曜日はインターンシップと言う感じである。かくいう私も、いよいよ8月からインターンシップが始まる。また、夏休みの間も個人的にインターンシップをするつもりでいるので、今年から準備を進めている。インターンシップ先を確保するため様々な企業に応募をしているが、これが意外とやっかいである。アメリカでは履歴書(Resume)の他に、カバーレター(cover letter)と照会先(References)の提出が必要となるのだ。

カバーレターとは、履歴書に添える挨拶状のようなものだが、就職活動に重要な鍵を握っている。主に応募の経緯、実績、履歴書の概要、なぜその企業を志望するのか、などを簡潔にA4用紙一枚以内に記述する。このカバーレターでどう読み手にインパクトを与えるかによって、次のステップに進むかが決まるのである。文章力のないものや文法・スペルミスのあるカバーレターは、たとえ高い学歴や経験があっても、履歴書さえ見てもらえないかもしれない。また、企業ごとに作成しなければならないので、英語が第一言語ではない私にとって、一苦労である。履歴書同様、教授や友人に何度も添削してもらったりして、納得のいくカバーレターを仕上げるようにしている。

リファレンス(References)とは照会先のことで、学校や職場での自分の振る舞いを良く知っている教授や上司などの連絡先を記入する。企業はその連絡先に問い合わせ(必ず連絡がいくとは限らないが)、応募者の人柄や、学校・職場での態度、優秀性、信頼性などを確認する。そうすることで、応募者もさらに自己アピールができる。

さらに、履歴書を送った後、一週間程たっても企業から連絡がない場合には、企業に電話かメールで問い合わせる。これは、履歴書が届いたか確認のためだけではなく、その企業で働きたいという強い意思を示すためだそうだ。日本ではそのような習慣はないと思う(ずうずうしく思われそう)ので、気が引けたが、アメリカでは一般的なことのようだ。フェローアップのことを知らなかった私は、確認メールを送るのが一ヶ月後になってしまった…。

まだインタビューにもたどり着けていないが、めげずに頑張りたい。




◆◇ギャロデットまめ知識◇◆◇
1870年に建てられたこのビクトリア朝ゴシック様式のレトロな建物、チャペルホールは、ギャロデット大学キャンパスの最も古い建物のひとつである。アメリカ合衆国国定歴史建造物に登録されている。タワーの部分はタワークロックと呼ばれ、ギャロデット大学のランドマークとなっている。当時は礼拝堂、ホール、食堂などに使われていた。 凛々しく立つ姿が美しい。夜にはライトアップがなされ、いつ見てもうっとりしてしまう。

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チャペルホール☆
2012年2月生活記録 (第4期生 福永 梢)[2012年03月15日(Thu)]

●○● 車検を信用するなかれ ●○●

 【車検=車の定期点検】だから【車検にクリア=2年間大丈夫だとお味噌がついた】だと思っていた。カリフォルニアと違って、ワシントンDCは2年おきに車検(Car Inspection)を義務化しているくらいだから、余計そう思っていた。が、この方程式は日本だけのものだったらしい。
 1月末にバッテリー切れで車が動かなくなったのだが、去年の秋に車検に受かっていたためそれと気付かなかった。教授から信頼できる車の修理店を紹介してもらい、ついでに点検(Tuning up)に出した。これをきっかけに点検は自己責任で3ヶ月ごとに行うものなのだと知った。2年間点検していないことに教授や同級生からあぜんとされのだが、一番あぜんとしたのは修理屋さんだった。小さい部品2つとオイル交換以外、何も悪いところが見つからなかったからだ。オイルが古すぎてエンジン修理もしくは交換で3000ドルいくかもとささやかれたところを、100ドルっぽちで終わった。さすが、私の車。 今回は運がよかったにすぎない。研修が始まる前に気付けてよかった。これからは気をつけようと思う。

○●○ さまざまな「ろう」のあり方 Different ways of being deaf○●○

 ろうカウンセリング(Counseling Deaf People)クラスで、「ろう」の定義と概念について学ぶことがあった。人によっては受け入れがたいかもしれないし、将来のろう・難聴の子どもたちを考えるときとても大切なことでもあると思う。

@文化的な視点と医学的な視点は引き離して考えられない。
 文化的な視点をもつグループと、医学的な視点をもつグループに分かれて、討論を行った。「ろう社会、ろう文化、ろう言語(手話)」という主張と、障害基礎年金をもらったり障害者割引を使ったりする行為。聴こえる人の社会の中にとどまる理由。いろいろな矛盾が明らかになったところで、この両視点は引き離して考えられないという結論にいたった。

Aかばい守られていない一部の“ろう”
 Audism(聴こえを理由に差別や不当な扱いをすること)を訴える2つの論文を読み、クラス内で比較検討を行った。1つはMJ氏(Bienvenu MJ)が1991年に書いたものである。デフファミリーに生まれ、自身もろうである。「We」や「I」を使った文章で、ろう文化、ろう社会、手話の価値を訴えており、とても読みやすい。もう一方は、2004年にバウマン・氏(H-Dirksen Bauman)によって書かれたもので、こちらは哲学や論理こてこてで読みにくい。ちなみにバウマン氏は手話が上手な聴こえる人である。要は「手話は言語ではない」という論理には穴がありますよと指摘して、Audismに新しい定義を付け加えた論文だ。同時に、“敵を知り己を知れば百戦危うからず”を説いてもいる。しかしこれら論文2つとも、重複ろうや白人以外のろうについてまったく触れていない。これはのちに述べるDeafhoodでも同じだという(MJ談)。

B聴こえに何らかの難しさがある人はみんな、ろう社会の一員
 MJビアンヴニュ(Bienvenu MJ)氏による講義で、「ろう」の条件について話があった。イギリスのパディ・ラッド(Paddy Ladd)氏によって作られた造語、【Deafhood】。ラッド氏によると、ミラノ会議で口話教育に変わる前まで、ろう者は読み書き能力が聴こえる人並にあり、地位の高い職業にも就いていたとされている。この説に基づいて、手話が第一言語であること、ろうであることが「文化的なろう」の条件だとする主張がある。しかし、MJ氏によると、実際の条件はもっとゆるいそうだ。聴こえなかったり聴こえにくかったり聞き取りにくかったりするなど、聴こえに何らかの難しさがある人はすべて「ろう」。

 「ろう」を難聴/人工内耳者、後天的ろう者、重複ろう者、聴者と区別するのはなぜか。これら3つの議論を通してその理由を追及していく中で、多くのことを学んだ。特に以下の3つはカウンセラーとして必要なスキルにつながると思う。
■自分たちの中にある根拠のない思い込みに気付くこと
■賛成しなくてもいいから、一見好ましくないと感じる考え方でも理解しようとすること
■「ろう」は今も昔もひとくくりにはできないものであること


2012年2月生活記録 第4期生 武田太一[2012年03月09日(Fri)]




教育実習
 5週間で合計75時間のプレ実習が課せられているため、毎週月、火、木と朝7時半から1時半まで聾学校に通っていた。その後にアルバイトや講義があったため、体力/気力勝負ではあったが、なんとか乗り越えることが出来た。
 
 教育実習では前月の生活記録で述べた通り、中学部の重複クラスを担当した。中学部といえば日本と同じように教科担任制であり、自分の担当教員は英語と数学を教えている。1〜7時限目まであり、1,2限目は英語、6,7限目は数学となっていて、その他の時間は理科、社会、芸術、アメリカ手話、体育と様々な教科が当てられている。英語の時間では朝の会から始まり、個々でリーディングやライティング、ボキャブラリーの練習をしている。自分が担当した生徒はアメリカ手話の語彙はそこそこあるが、英語の方はまだ乏しい。手話を通してコミュニケーション能力を養い、いくつかの英単語を見せた上でそれぞれの意味を手話で説明した上で、英単語の書き取り練習を繰り返す課題を行うなどやってきた。英単語を覚えていくスピードは手話と比べて遅い方ではあるが、それでも日々獲得してきているのが、彼らの素晴らしいところである。
 
 数学の講義ではお金の数え方や100までの数の数え方、繰り上がりのある足し算など生徒それぞれの能力に応じて指導していた。特にお金の数え方については、手話も英語もコミュニケーションのツールとして使わず、シンボルで理解出来る生徒であったためどうしたら伝えられるか苦労した。手話か英語かでコミュニケーションが取れると思ったらそれは間違いであり、生徒それぞれに応じたコミュニケーションスタイルがあるということを理解した上で指導をする必要があると改めて実感した。足し算の課題については、簡単な計算問題であれば自分で解けるのだが、文章題になるとつまずいてしまう。Keynoteとスマートボードを使って、文章題が分からないときはその文章題をクリックすると手話動画が出てくるという教材を作成した。生徒の評判は好評で、またやりたいと言ってくれた。手話が彼らの学習のサポートに必要なツールになっていることも伺える。

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購入した教材ペン


今後の予定
 実習が終わった今、スケジュールに余裕が出て来たので講義に集中するとともに、教材開発や動画作成、来学期の講義(特に特別支援教育分野)をどうするかなどを考えていきたいと思う。

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聾学校対抗バスケ試合バスケットボール


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くるみ入りバナナケーキ喫茶店


2012年1月生活記録 (第4期生 福永梢)[2012年02月19日(Sun)]
 ふくろうげんぞうさんはええことを言う。くどうなおこさん作「のはらうた」に出てくるふくろうで、彼を主人公とした絵本も出ているらしい。2011年のはらうたカレンダーの最後の月は彼のつぶやきなのだが、とても気に入っていて、友人からもらったものを壁に貼ってある。




---*--- いつもとちょっと違う一時帰国 ---*---

 今回の一時帰国は勉強になることが多かった。数年会っていない大学教授や、教育実習でお世話になった指導の先生、かつての同級生などとお会いした。留学終了後についてアドバイスや知識をいただいて大変勉強になった。認識障害のある年配の方と合計10日間一緒に過ごす経験にも恵まれた。友達のお母さんなのだが、お世話をする側の視点、お世話をされる側の視点にとても考えさせられた。特に、学ぶ姿勢の大切さを強く感じた。つらい思いをしたり悩んだりしながら、「自分が年をとったときどうなるか、どうしたらいいか、何が必要か学ばさせてもらっていると思う。ああ認識障害のある人はこういうふうに捉えているのかって新しい発見もある。ありがたいよね。」と言う友達から、私もまた学ばさせてもらった。このほか、東日本大震災で避難生活を送っている友達や、うつ病から社会復帰を目指す友達にも会い、今後ためになりそうなことばかりだった。
 一時帰国することにだいぶ慣れてきた。次回はレンタカーで旅行したりイベントやフェアに参加したりしてみたい。

---*--- いつもよりてんやわんやの学期初め ---*---

 アメリカに戻っていきなりバタバタした。今学期は外部のクラスをとる予定だったのだが、その交渉がうまく進まず、なかなか科目登録ができなかった。結局第一希望のところは交渉すらできずじまいだった。なんとか気持ちをきりかえ、第二希望のクラスを登録した。第一希望に劣らず学びがいのあるクラスで、楽しんでいる。
 今学期とるクラスは以下の4つである。

   ■ろうカウンセリング
   ■カウンセラーのための薬学
   ■健康カウンセリング(同学部メンヘルカウンセリング学科)
   ■実践研究(ソーシャルワーク学部)


---*--- いつもより早く時差ぼけから回復 ---*---

 太陽の光は絶大だなと感じることがあった。
 アメリカから日本に行くときはなんてことないのだが、日本からアメリカに行くときの時差ぼけがかなりひどかった。去年は10日間続き、今年はもっと続きそうな勢いだった。1回時計通りに寝ても、次の日はほとんど眠れず、その次の日また長時間眠る。そのせいで風邪をこじらせてぐったりしていたところ、隣部屋が空いた。悩んだが、思い切ってみた。一晩で荷物を運んだのだが、翌日時差ぼけがなくなった。風邪もまたたく間に治った。これまで住んでいた部屋は北向き&窓の外に障害物ありで、日当たりが悪かった。1日中電気をつけなくてはいけないほどだった。今は太陽の光がさんさん入ってくる南向きの部屋で、窓が2つ。思い切って引っ越してよかったと思う。
 自然のちからをもらいながら、今年1年間より飛躍していきたい。
2012年1月生活記録 第7期生 川口聖[2012年02月19日(Sun)]
こちらオーロニ(Ohlone)では、雨が多くなる季節のはずですが、今年は例年より少ないようです。雨が降れば、山のほうで雪が降るというしるしになるそうです。


(いつもお世話になっている「サンフランシスコ市民の足」BART。動力源は?!)

☆読書量が...

1月23日に春学期が始まった。3月19日〜25日の春休みをはさんで、5月18日までの16週間の学期である。

受講しているクラスは
1)英語クラス(Reading and Writing Composition)
35人ほどの聴者クラスで、通訳者は2人、ろう人は小生1人、夜間クラスのためか、社会人が多そうな感じで、昨年秋学期に受講した英語クラスよりレベルアップされている。TIME誌の記事を要約したエッセーを提出する、作家4人のエッセーをあらかじめ読んでおいて、クラスでそれぞれについて議論するなどの内容である。去年より落ち着いて、クラスにのぞむことができたが、読んでおかなければならない英文量がはんぱないくらいです。でも、必要なことなので、うまくこなしていきたい。

2)ASLクラス(Principles of American Sign Language V)
25人ほどの聴者クラスで、ろう人は小生1人、難聴者は3人、昨年秋学期に受講したクラスから一緒に入った人は2人、ほとんどがほぼ日常会話レベルのASLができる人ばかりである。教官の手語表現スピードも、ろうアメリカ人にとってはあたりまえのレベルになっている。これまではASLがなんとなくわかるという感じになっていたが、今後は、Tutor(自主的な補習ができる教授システム)を利用しながら、一層のレベルアップにつなげていきたい。

3)ASL言語学入門クラス(Linguistics of ASL)
20人ほどのろう人・聴者合同クラスで、ろう人は7人、あとはもう日常会話レベルのASLができる聴者ばかりである。手語言語学とは何か、入門レベルで理解するという内容である。音韻にはNMM(non-manual marker/signals)を含むという教官の考えが示される、手語の単語にはiconic(類似的)なもの、arbitrary(恣意的)なもの、それぞれ五分五分的なものがあるなど、通訳者やASL教師に必要な知識ばかりで、言語学における英語表記に慣れていきたい。


☆Lunar New Year(春節)


(オークランド美術館での春節祭)

1月23日、日本では江戸時代までの習慣、沖縄県などの一部地域でお祝いをする旧正月の日、中華圏では春節の日である。1月29日にオークランド美術館で春節祭、2月11日にサンフランシスコ市内、ユニオン・スクエア・パーク(Union Square Park)辺りで中華新年パレード(Chinese New Year Parade)など、あちこちで春節にちなんだ催しがある。

☆おまけ(2月14日)


(バレンタインセール。男性から女性に告白する、あるいはプレゼントする習慣)
2012年1月生活記録 (第5期生 川俣郁美)[2012年02月16日(Thu)]
◆◇履修クラス◇◆◇
今学期は6クラス受講している。本来5クラスのみの予定だったが、どうしても受講したい春学期のみ開講のクラスがあった。 6クラス受講するのは、体力的にも精神的にも大変だと聞いていたが、そういわれると逆に6クラス受講してみたくなるのが私の性分。卒業までの履修クラス計画書を見てみると、今学期受講するのがベスト、ということで、そのクラスも受講することに決めた。春学期が始まって早2週間。すでに課題がたくさん出され、冷や汗ぎみだが、学ぶことが多く、楽しみながら取り組めている。


1) Human Diversity―人間多様性
人間多様性。社会には多様な背景をもった人が共生している。近年、グローバル化により、異なる人種や宗教、文化などを持った人々同士の交流が盛んになってきた。それに伴い、クライアントの幅が広がり、ニーズもさらに多様化してきている。そのニーズに対応するための知識とスキルを養うクラスである。


2) Human Behavior and Social Environment II
                 ―人間行動と社会環境II

昨学期に続く、人間行動と社会環境の後半クラスである。前半は、生物的・心理的・社会的・文化的構成がどう人間個人の行動に影響するかを学んだが、後半は組織やコミュニティなど、集団の中での人間の行動について学ぶ。コミュニティ全体の向上のために、地域組織のニーズ・長所・方針・また、地域組織や地域活性化などに関するマクロレベルの理論を学ぶ。


3) Case Management―ケースマネジメント
このクラスでは、ケースマネジメントの基本理念、概念、技術の習得を目指す。さらに、面接、アセスメント、援助計画作成、援助・介入、評価、終結、記録作成などの方法を学ぶ。クライアントの生活の質の向上をサポートするあらゆるサービス(社会保障制度、職業安定所、カウンセリング、デイケア、老人ホーム、など)について学んでいき、多角面から支援できるようにする。また、すべての人間を、人種、性別、国籍、年齢、障害、宗教、文化、社会的地位、性的指向、経済状況等の違いにかかわらず、かけがえのない存在として尊重するために適切な倫理的価値観を修得していく。


4) International Social Work and Human Rights
        ―インターナショナルソーシャルワークと人権

国際レベルの社会問題について学ぶ。 貧困、飢餓、女性の権利、奴隷制、人身売買、強制労働、戦争、ジェノサイド、児童虐待、自然災害、エイズ、メンタルヘルス、障がい者など、様々な問題を取り上げ、分析し、国際問題の骨組みについて理解し、人権擁護と社会正義を実現する為に、ソーシャルワーカーができることは何かを学ぶ。 また、そのようなそのような国際問題解決に取り組んでいる組織や、インターナショナルソーシャスワーク実践の際にありがちな価値観の違いや倫理的問題なども学んでいく。この機会に、国際問題についてしっかり学びながら、人権についてじっくり考えていきたい。


5) Social Entrepreneurship―社会起業家
一般教養クラスのひとつ。このクラスでは、社会起業家について学ぶ。社会起業とは、営利目的ではなく社会貢献・向上を最大の目的とした事業のことである。現代の社会起業をリサーチ・分析し、社会起業のキーパーソンや団体指針の理解し、また、現代の深刻かつ複雑な社会問題を取り上げ、私たちに何ができるか、解決の糸口を考える。


6) Political Theory I−政治理論I
古代から現代に至るまでの様々な政治理論・政治思想を学ぶ。また、政治思想と行政の関係性を学び、世界の国々の政治や外交についての理解を深める。
2012年1月生活記録 第4期生 武田太一[2012年02月09日(Thu)]



アメリカ手話の動画もあります
http://youtu.be/rDodCi7XrZw

○冬休み
年末から1月上旬にかけて日本に一時帰国していた。一時帰国している間は日本食を堪能しすぎたせいか、ボストンに戻ってきてからしばらくの間はハンバーガーやピザなどを食べたいと思わなかった。そのぶん自炊する割合が増えてきて、経済面でむしろ助かっているぐらいである。


アメリカの友人に披露した正月料理


○春学期
この春学期は5クラスを受講しており、それぞれのクラスは以下のとおりである。

DE555 Literacy skills in Deaf child / 聾児の読み書き能力
アメリカ手話と英語は別の言語体系という前提の上で、聾児にどのように英語を教えるかそのアプローチについて学ぶクラスである。アメリカ手話は聾児にとって視覚的なものであり、何かを得ること、自分が考えていることを他の人と共有すること、他の人とコミュニケーションがとれること、自分にとっての言葉として感じられるものとして認識されている。その上で英語を獲得するということはバイリンガルになるわけであり、認識能力が上がる、友達の輪が広がる、仕事に有利になる、成績が向上するなどの成果が出るようになる。英語を教えるにあたってどのアプローチが適しているのか、今後議論を重ねていく予定である。

SE534 Classroom and Behavior Management / 教室と行動管理
教員は自分の教室において生徒たちの行動管理が重要になる。生徒が何らか問題がある行動を起こした場合は、どのように対応するか考えなければいけない。例えば、席に座らない、講義中におしゃべりする、先生の話を聞かない、先生と目を合わせない、他の生徒を叩く、貧乏ゆすりをする、突然独り言を言う、などの行動が現れることがある。これらの行動をどう分析して解決するか、応用行動分析(ABA)について学ぶ。また、アメリカの法律に個別障害者教育法(Individuals with disabilities Education Act: IDEA)があり、この法のもとで個々の生徒に適した個別教育プラン(Individualized Education Program: IEP)を立てる必要があり、そのIEPフォームの書き方についてもこのクラスで学んでいる。

DE576 Advanced Language and the Deaf / 応用言語と聾
教室において聾児にとって言語が果たす役割と、バイリンガルアプローチがもたらす成果について考えるクラスである。世界中の聾児のうちの80%が満足のいく教育を受けられないという現実の中で、いかに聾児が遅れをとっているか考えた上で、教員たちに出来ることは何か考えなければならない。最初の数回のクラスはメインストリームプログラム(インテグレーション)について議論を行なっている。詳しい報告は次回の生活記録で出来たらと思う。

DE693 ASL6 / アメリカ手話6
教育現場でアメリカ手話を使うことを想定した上で、手話表現について練習するクラスである。小学校レベルにおける「時事問題」「地理学」「社会」「理科」「算数/数学」の科目の手話表現について他の受講生と共に議論をしたりしている。

DE574 Pre-practicum / プレ実習
聾学校において合計75時間の実習が義務づけられており、ボストン大学の近くにあるホーレスマン聾学校に週3回通っている。自分が担当しているクラスは中学部の重複クラスであり、5人の生徒が在籍している。それぞれがもつ言語スキルや社会スキルは様々であり、個々にあった教育アプローチが必要となっている。他の国から最近アメリカに移り、ホーレスマン聾学校に入るまでは手話や他の言語も習得してこなかったという生徒たちもいる。彼らに対して手話も英語も中学生であるにもかかわらず、幼稚園レベルで教えているという現実ではあるが、毎日少しずつ学んでいっている彼らを励みに聾学校での実習を堪能している。


家の前の雪


○今後の予定
2月から学内で新しいバイトが始まり、プレ実習が終わるまではかなりハードなスケジュールとなっており、体力的にも精神的にも大変ではあるが、この1ヶ月間何とか乗り切りたいと思う。


スノーブーツ初体験


2012年1月生活記録(4期生 川上恵)[2012年02月06日(Mon)]




今月の生活記録は履修クラスについて報告したい。今学期は5つのクラスを履修している。まず、法律通訳のディスコースクラス(Interpreter Legal Discourse)は主に裁判に関わる通訳、メンタルヘルス通訳のディスコースクラス (Interpreter Mental Health Discourse)は精神保健に関する通訳、今年から新設された盲ろう通訳(Deaf-Blind Interpreting), 実習(Professional Practice I )の場合、実際に通訳の経験をするのではなくギャロデット大学内の聴者通訳とろう通訳の現場を観察したり、クラスで通訳現場での状況判断などについて議論する内容である。リサーチ方法(Research Methods in Interpretation)は、2年生になると自分の決めたテーマで研究をすることになることから、そのリサーチのステップ方法について学ぶことを目的としている。今学期は、法律やメンタルヘルスのように専門分野を学ぶ事になるのだが、将来は役に立つ内容なのでこの機会に色々学んでいきたい。次回の生活記録は、前回のように各クラスについて報告したい。