2008年9月 生活記録(1期生 池上 真)[2008年10月14日(火)]
□ はじめに
早いもので大学院2年目が始まってから一ヶ月が経った。昨年と比べ、課題の数としては減ったが、逆に一つ一つの課題をこなすための細かい下準備や調べ物をしなければならないことが増え、相変わらず中身の濃い日々を送っている。また、昨年は、一般的なソーシャルワークの理論や実践について勉強したが、今年はろう者・難聴者特有のソーシャルワークについて勉強するなど、講義の内容・形式がより発展的・専門的なものに変化している。
□ ADA法の調査の開始
現在受講しているクラスの中に、Research Practicum: Deaf and Hard of Hearing Populationsというクラスがあり、それは、学生がろう者・難聴者に関するテーマを決め、一年次に学んだ調査の方法やデータ分析の知識を活かしながら、一学期かけて調査を進め、学期末までに調査の結果をまとめ、発表するというものである。僕は、以前から関心があった「ADA法(障害を持つアメリカ人法)」についてクラスメイトと二人で調査することに決めた。先月は主にADA法に関する最新の動向を司法省のホームページで調べたり、ADA法に関する文献の収集や分析を行ったりした。また、この調査の一環として、司法省や全米ろう者協会(National Association of the Deaf)の弁護士にも会いに行き、今日のADA法を取り巻く状況や諸課題の説明を受けた。このお二人には、今でもEメールを使って質問したりして、この調査に関して貴重なアドバイスをいただいている。あとは、調査企画書を完成させ、ギャローデット大学内にある審査委員会より承認をもらうのみである。初めての調査ということでいろいろな面で不安もあるが、担当教授の指導の下、クラスメイトと力を合わせて、今日のADA法の実態の一面を証明できたら、と思っているところである。
□ 人間社会環境の視点で物事を捉える
Issues in Human Behavior and the Social Environment: Deaf and Hard of Hearing Populationsというクラスでは、文字通り、人間行動と社会環境の相互作用の視点から、ろう者と彼らを取り巻く社会や環境の関係について学ぶものである。つまり、個人と社会・環境は互いに絶えず影響しあっているのであり、両者を切り離して考えることは出来ないが、この理論がろう者・難聴者にはどのように適用されるのか、考察を深めるクラスである。先月、アメリカの映画「Love is never silent」を見て、その映画に出てくる登場人物の行動とその時代の社会の相互関係を分析せよという課題があったが、このおかげで、やっとソーシャルワークの本質が分かった気がした。ソーシャルワーカーは世間においてイメージづくられている、単に「人を助ける」という職業であるだけでなく、このような心理学的・社会学的視点でろう者・難聴者に関わる諸問題を捉え、社会や文化のあり方を探求する役割を担っているということである。この「Love is never silent」は、1930年代の世界大恐慌から第二次世界大戦にかけてのアメリカを舞台にした映画であり、当時のアメリカにおけるろう者を取り巻く状況を教えてくれるものである。今後も、この映画で紹介された内容だけでなく、様々な事例を通じて、人間行動と社会環境の相互作用の視点から物事を多角的に捉える複眼的な洞察力を養っていきたい。
早いもので大学院2年目が始まってから一ヶ月が経った。昨年と比べ、課題の数としては減ったが、逆に一つ一つの課題をこなすための細かい下準備や調べ物をしなければならないことが増え、相変わらず中身の濃い日々を送っている。また、昨年は、一般的なソーシャルワークの理論や実践について勉強したが、今年はろう者・難聴者特有のソーシャルワークについて勉強するなど、講義の内容・形式がより発展的・専門的なものに変化している。
□ ADA法の調査の開始
現在受講しているクラスの中に、Research Practicum: Deaf and Hard of Hearing Populationsというクラスがあり、それは、学生がろう者・難聴者に関するテーマを決め、一年次に学んだ調査の方法やデータ分析の知識を活かしながら、一学期かけて調査を進め、学期末までに調査の結果をまとめ、発表するというものである。僕は、以前から関心があった「ADA法(障害を持つアメリカ人法)」についてクラスメイトと二人で調査することに決めた。先月は主にADA法に関する最新の動向を司法省のホームページで調べたり、ADA法に関する文献の収集や分析を行ったりした。また、この調査の一環として、司法省や全米ろう者協会(National Association of the Deaf)の弁護士にも会いに行き、今日のADA法を取り巻く状況や諸課題の説明を受けた。このお二人には、今でもEメールを使って質問したりして、この調査に関して貴重なアドバイスをいただいている。あとは、調査企画書を完成させ、ギャローデット大学内にある審査委員会より承認をもらうのみである。初めての調査ということでいろいろな面で不安もあるが、担当教授の指導の下、クラスメイトと力を合わせて、今日のADA法の実態の一面を証明できたら、と思っているところである。
□ 人間社会環境の視点で物事を捉える
Issues in Human Behavior and the Social Environment: Deaf and Hard of Hearing Populationsというクラスでは、文字通り、人間行動と社会環境の相互作用の視点から、ろう者と彼らを取り巻く社会や環境の関係について学ぶものである。つまり、個人と社会・環境は互いに絶えず影響しあっているのであり、両者を切り離して考えることは出来ないが、この理論がろう者・難聴者にはどのように適用されるのか、考察を深めるクラスである。先月、アメリカの映画「Love is never silent」を見て、その映画に出てくる登場人物の行動とその時代の社会の相互関係を分析せよという課題があったが、このおかげで、やっとソーシャルワークの本質が分かった気がした。ソーシャルワーカーは世間においてイメージづくられている、単に「人を助ける」という職業であるだけでなく、このような心理学的・社会学的視点でろう者・難聴者に関わる諸問題を捉え、社会や文化のあり方を探求する役割を担っているということである。この「Love is never silent」は、1930年代の世界大恐慌から第二次世界大戦にかけてのアメリカを舞台にした映画であり、当時のアメリカにおけるろう者を取り巻く状況を教えてくれるものである。今後も、この映画で紹介された内容だけでなく、様々な事例を通じて、人間行動と社会環境の相互作用の視点から物事を多角的に捉える複眼的な洞察力を養っていきたい。




