CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
2006/4/28ブログ開設時からのアクセス数
UL5キャッシング
最新記事
カテゴリアーカイブ
リンク集
最新コメント
月別アーカイブ
http://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/index1_0.rdf
http://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/index2_0.xml
2012年3月生活記録 第4期生 武田太一[2012年04月15日(Sun)]



2月はプレ実習で忙しかった分、この3月は比較的のんびり過ごせたのではないかと思う。春休みも挟んでいたため、たっぷりと休息を取ることが出来た。春休みの間は宿題などの遅れを取り戻そうと思っていたが、結局出来ずじまいだった。時間管理能力をつけることや集中力を高めることは自分にとって一生の課題ではないかと思う。

2012-03-30 12.08.38.jpg

さくら晴れ


○英語とアメリカ手話
英語の獲得について長年議論が交わされているろう教育では、数学、理科、社会などの科目の時間で英語の読み方などに行き詰まると本来ならその科目の内容に時間を費やすべきところを、英語指導に費やしてしまう問題に突き当たる。手話が第一言語である(もちろん様々な事情により第一言語でない場合も考慮する必要があることは踏まえている。)ろう児にはそれぞれの科目に応じた中身を手話で教える必要があり、英語の読み書きに関する問題に行き詰まった時は、英語の時間に譲るべきである。また英語を教える実践例として英語を読んで、アメリカ手話で内容を話す時は英語を読みながらアメリカ手話で話してはいけないというルールを作っておく。英語の教科書を読みながらアメリカ手話で話すと英語対応手話になってしまって、本当に内容が理解出来たかどうか確認が出来ない。教科書に書かれている内容が理解出来たかどうかを確認する際は、教科書の文章を読んだ後は閉じておいて、頭の中で理解出来た内容を手話で表現するという方法が好ましい。日本語と日本手話にも同じ過程が当てはまるかどうか実践してみたいところである。

○行動に問題がある生徒への対応
日本でも主流となっている応用行動分析(Applied Behavior Analysis)について学んでいる。教室における生徒の問題行動には様々なケースがあり、それぞれのケースに応じた対応を考えていくものである。この分析によって得られたデータを基に、“○○があるときは問題行動××が起こるだろう”と分かっているのであれば、その○○をしないようにするなど事前に防げるものは防ぐ。自分の場合はろう重複児/者に関わって来た経験があるおかげで、講義内で紹介される様々なケースと自分の経験が重なることが多い。毎回講義の度に教授や学生たちと経験談を議論し合うのが楽しみである。

○ヴィゴツキー理論
ロシアの心理学者である彼の理論の1つに最接近発達領域(The zone of proximal development)というのがある。これは子どもたちが現時点での能力やスキルを見極めて、先生たちは次のステップに進むために、無理のない範囲で課題を提供する。例えば1ケタのかけ算がまだまだ身についていない生徒に2ケタのかけ算の課題を与えるようなものである。これを考えると、各州が定めたカリキュラム(日本だと学習指導要領にあたる)は本当に生徒の能力に適したものになっているか、無理をやらせていないか様々な議論が出てきそうなものである。

○ワークショップ
プレゼンテーション技術と、手話通訳技術についてのワークショップに参加して来た。これは手話通訳者向けのワークショップではあるのだが、ボストン大学で開催される上に、プレゼン技術については自分も学びたいことなので、ボランティアという形で参加させていただいた。今までのプレゼンは1つのスライドにポイントを箇条書きで簡潔にまとめて、2分程度で話すなどの古いやり方である。その方法となると聴衆にとっても退屈になる上に、逆にスライドに多くのデータが盛り込んであると必要な情報が伝わりにくくなる。今回のワークショップではまずプレゼンしたい内容をブレインストーミングし、アイデアをグループ化して話の段取りを考えていく。その次にスライド作りに入るのだが、このスライド作りはイラストのみで行う。必要に応じて単語や文章を入れていくのだが、基本的にはビジュアルを重視したプレゼンとなっている。これとは別に配布資料を作成しておき、プレゼン時は主にイラスト中心のスライドを見ながら話を聞くことが出来るため、情報がすんなり入ってくるという流れである。そもそも人間の右脳はイラストなどの情報、左脳は言語などの情報を知覚する機能が備わっているため、スライドにある情報=文字情報と話者の話を同時に理解することが難しい。今回のワークショップで得た経験を基に、今後のプレゼンには工夫をしていきたいと思う。

○誕生日
今年もまた1つ歳を取った。毎週ボランティアしに行っている聾学校で園児たちにお祝いをしてもらい、園児たち手作りのケーキやプレゼントを頂いた。歳を重ねるたびに老いを感じるのは否めないが、こうしたサプライズはいくつになっても嬉しいものであると思いたい。

2012-03-23 13.44.15.jpg
2012-03-23 15.36.59.jpg

子どもたちに作ってもらったケーキとプレゼントバースデー
奨学生近況報告[2012年04月03日(Tue)]
奨学生近況報告


<川上4期奨学生>



<福永4期奨学生>



<武田4期奨学生>



<川俣5期奨学生>



<川口7期奨学生>
2012年3月生活記録(第4期生 福永 梢)[2012年04月03日(Tue)]

*★ バージニア・ビーチ@春休み ★*

 春秋学期にはそれぞれ1週間の休みがある。留学3年目にして慣れてきたのか、ようやく「ああ〜あたし今休んでる〜」と休みらしく過ごす余裕が出てきた。秋学期はペンシルバニア州のアーミッシュ村へ、今学期はドライブと兼ねてバージニア州のバージニア・ビーチへ行ってきた。こちらはDCから車で3時間南下したところにあり、前に恩師と初めて行って以来2年ぶりだ。今回はいろいろな観光場所にも行ってみた。 研究論文の思わぬ書き直しで予定よりずっと短い滞在だったものの、とても癒された2日間だった。

IMAG0137.jpg

↑旧ケープ・ヘンリー灯台(Old Cape Henry Lighthouse)
約400年前の1607年、英国民が上陸した場所にある。
1792年にアメリカ合衆国連邦によって初めて作られた公共建築物。

IMAG0142.jpg

↑リンハーヴェン・ハウス(Lynnhaven House)
1725年に建てられて以来、80%が原型のまま。
このおうちのほか、ヴァージニア・ビーチ周辺には
1805〜1810年、1719年に建てられた家が残っている。

IMAG0111.jpg

↑泊まったホテル前の海


*◆ DCCA Conference ◆*

 3月3日、コロンビア特別区カウンセリング協会(District of Colombia Counseling Association/DCCA)の第47回年次会議がギャロデット大学で行われた。午前中はパネルディスカッション、午後は(前半)カウンセリング免許について議論、(後半)ワークショップが催された。

 パネルディスカッションでは、米国スクールカウンセラー協会(American School Counselor Association/ASCA)から各分野の担当者が招かれた。スクールカウンセラーの役割と仕事を全国で統一するために作られた「ナショナル・モデル(National Model)」、スクールカウンセラーのための倫理規定(Code of Ethics)などについて、現場で働くスクールカウンセラーならではの見方を知ることができた。ワークショップは2つあった(@思春期におけるアンギャー・マネジメント(怒りの抑制)、A危機カウンセリングと災害予防)。私はアンギャー・マネジメントのほうに参加し、怒りをコントロールするテクニックを学んだ。特に、頭脳ゲームを用いたものは私にとって新しかった。子どもが怒りでいっぱいになって、カウンセラーのところへやってくる。怒りが激しすぎて、何があったのかうまく表現できない。そこで、頭脳ゲームをしばらくする。物事を理論的に考えることに集中していると、怒りによる緊張がほぐれてきて、ぽつぽつと話し出すらしい。頭脳ゲームはカウンセラーがやろうよと持ちこむのではなく、部屋にあらかじめおもちゃコーナーを作っておくのだという。子どもに選ばせることで、自分で感情を処理する力だけでなく、カウンセラーへの信頼を育てることにつながるとのことだった。

 同時に、ろう・難聴のカウンセラーへの理解や認識がまだ浅いという厳しい現実も見えた。例えばパネルディスカッションで、各研修は障がい者も参加できるよう配慮をしていると説明があった。とある現役のろうカウンセラーがここで質問「ではなぜ、プロのろうカウンセラーやセラピストをゲストに招いた研修がないのですか?」。その説明者はこれに対して答えず、過去に車いすに配慮してスロープを設置したという話をし始めた。そしてそのままパネルディスカッションが終わった。ギャロデット大学の学生の中には内心憤慨する人もいたが、質問したろうカウンセラーは通訳者を連れてその説明者に声をかけ、根気よく話し合いをしていた。ろうカウンセリングでの「一見好ましくないと感じる考え方でもまずは理解しようとすること」を思い出した。大切なのはこうした現実に対してどう反応するかなんだろうなあと、また1つ勉強になった。

 参加者100人未満の小さな会議で、私は1日中ほとんどお手伝いにまわっていたが、学ぶことは多かった。6月下旬にはミネソタ州のミネポリス市でASCAの年次学会がある。もし参加することになったらまた報告したい。
奨学生近況報告 - 留学中奨学生全員 & 1期池上奨学生[2012年04月02日(Mon)]
奨学生近況報告 - 留学中奨学生全員 & 1期池上奨学生

先週末の3/30(金)の夜にギャロデット大学にて遠隔指導を行いました。
その遠隔指導に出席するために、4期武田奨学生がボストンから、7期川口奨学生がカリフォルニアから、また現在フィラデルフィアで働いている1期池上奨学生も駆けつけてくれました。
日頃なかなか会うことができない同胞との一時に話題は着かず、楽しく有意義な時間であったことは間違いありません。

aoi 3.31.2012.jpg




















↑ 左から、川上(4期)、川口(7期)、福永(4期)、武田(4期)、池上(1期)と川俣(5期)

aoi2 3.31.2012.jpg




















↑ 無理な注文にも答えてくれる "葵" レストランの女将すみこさん(中央)とウエイターのZing(女将の左後ろ)
 

留学中奨学生の近況報告動画は、次に投稿しますのでお楽しみに!!

事業責任者 野崎
2012年2月生活記録 第7期生 川口聖[2012年03月18日(Sun)]
こちらオーロニ(Ohlone)では、雨が多くなる季節らしくなってきた。3月12日から16日までずっと雨の日が続いた。雨の日が続くと、さすがに、梅雨が続けば憂鬱な気持ちになるというように、そうなってしまいそうな気がしてくる。雨のシーズンが終われば、カリフォルニアらしい夏が来るそうです。

Ohlone_Deaf_Studies_1.jpg
(Ohlone Deaf Studies 40周年記念のお知らせ)

☆議論議論...
英語クラス(Reading and Writing Composition)では、あらかじめテキストや配布資料の記事を読んでおいて、感じたことをクラスで議論しあう時間が多くなっている。最近のテーマは、死刑制度についてであり、様々なところからクラスメートが集まっているという文化の違いもあいまって、なかなか終わらないような、活発な議論があった。宗教的な考え、江戸時代の敵討ちみたいな考え、因果応報という考え、社会的制裁という考えなどから、死刑制度を廃止したところと殺人発生率がほぼ変わらないというデータがあるにも関わらず、死刑制度が必要という根強い論があるようです。冤罪があっても死刑はやむを得ないという考えもあって、個人的にはちょっと違うんじゃないのと思ってしまうけど、なるほどと思わされるばかりでした。本質的なところまで議論する環境に圧倒された。

120211_s2.JPG
(サンフランシスコ市立図書館で見つけた日本手語コーナー)

☆テストテスト...
ASLクラスでは、ほぼ毎週と言っていいほど、テストが繰り返されている。同じ手語表現なのに、文章によって意味が変わるところまで、解答しなければならないほどであり、なんとなく通訳者を目指す人のためのクラスになっている感じです。逆に、勉強になっている部分があるので、ちびちびと頑張っていきたい。そこで、ASL言語学入門クラスも含めて、なるほどと思ったところは、ASL表現を英語で言い表すときは、Word(単語)という言い方ではなく、Gloss(辞書では「見せかけ」という意味だが、小生は「仮単語」と訳したい)という言い方になっていることである。つまり、手語表現を英語などの音声言語のWord(単語)で言い表すと、その手語表現にぴったりの意味を示してしまうのである。1つ1つの手語表現を日本語の単語で言い表すやり方では、日本語対応手話(または手指日本語)が手語の一部と誤解しやすくなってしまうのではないだろうかなと思ってしまうほどでした。

120114_s1.JPG
(世界的に有名なろう彫刻家Douglas Tildenのサンフランシスコ市内にある彫像)
2012年2月生活記録 4期生 川上恵[2012年03月17日(Sat)]




今月の生活記録は、法廷通訳について報告したい。この2ヶ月間に学んできた内容は次の通りである。まず、法廷に関する知識と専門用語、それだけでなく通訳の役割を含めた基本的な知識を学んだ。例えば取調べから法廷までの流れ、取調べと法廷の時に付く手話通訳が同一になるかのように、最低限必要な知識などである。また法廷に関する英語で書かれた文書をアメリカ手話へ翻訳する課題があったのだが、アメリカ手話と英語が第一言語でない私は、その作業に大変苦労した。経験のある友人に聞いたり、アメリカ手話で説明されている裁判に関する専門用語が記載されているウェブサイトを参考にしたりするなど工夫した。さらに裁判所へ2〜3回傍聴する機会があった。最初の時は、スペイン語とポルトガル語の通訳が付いた裁判が行われていた。その場合は、傍聴席で手話通訳を付いてもらい、二つの音声通訳の対応方法と心構えの様子を学んだ。他の日では、アメリカ手話通訳が付いた法廷に見学した。たまたま被告が、手話を習得していなかったため、手話通訳から、情報保障のために日本で言えばパソコン通訳を利用した方がよいと要請した。その結果、裁判長からパソコン通訳を準備できるまでということで、一旦閉廷になった。もし口話だけで裁判を進めるとしたら間違った結果を招く恐れがあるので、手話通訳だけでなく、パソコン通訳も配慮できるなど情報保障がきちんとされている環境に感心した。
クラス内では、手話通訳のロールプレイが行われた。警察と被告人の間で通訳するものだ。それが終わった後にそれぞれの自分の表現方法について意見交換や議論した。またろう通訳の場合は、聴者通訳を介した内容を通訳するのだが、その通訳が指先と場所の位置がはっきりとしない限り、ろう通訳も通訳できないという問題があった。そのようなケースがよくあるようなので、気をつけなければならない。
これまで学んできたことを振り返ってみて裁判所では、移民の問題などのように様々なケースがあることから、それを通してアメリカ社会の現実が垣間見える。また教授は、手話通訳士の資格だけでなく、弁護士の資格も有しているので、内容もはっきりとした具体的な説明が多いので分かりやすい授業である。これまで学んできた内容は、私にとっていい経験になっている。

ろう/難聴者のための司法裁判ウェブサイト(アメリカ手話): The Midwest Center on Law and the Deaf. http://mcld.org/your-day-in-court/civil-court/
2012年2月生活記録 (第5期生 川俣郁美) [2012年03月16日(Fri)]
2月は服選びに大変困った。今年の冬は比較的暖かく、めったに雪が降らなかった。2月初旬には、一時、もう春かと思わせるくらい暖かくなり、ルームメイトとコーンミールパンケーキを作り、裏庭で日光浴をしながら、半袖でランチをとったほどである。もうブーツはお仕舞いだ、とパンプスに履き替えた。と思いときや、2月中旬に大粒の雪が降った。アップダウンが激しい天気の中、特に風邪を引くこともなくやり過ごすことができホッとしている。春が楽しみである。


image-2.jpeg

小麦粉の分量の半分をコーンミールに変えただけの、コーンミールパンケーキ☆
バターとはちみつと一緒にいただきます♪プチプチとした食感がたまらなくおいしい!!



image-1.jpeg

2月中旬に降った雪☆



◆◇プチ就活・カルチャーショック◇◆◇
ソーシャルワーク学部の専攻科目には、1年間のインターンシップが含まれている。といっても週2回のみなので、月・水・金曜日は大学で講義を受けながら、火・木曜日はインターンシップと言う感じである。かくいう私も、いよいよ8月からインターンシップが始まる。また、夏休みの間も個人的にインターンシップをするつもりでいるので、今年から準備を進めている。インターンシップ先を確保するため様々な企業に応募をしているが、これが意外とやっかいである。アメリカでは履歴書(Resume)の他に、カバーレター(cover letter)と照会先(References)の提出が必要となるのだ。

カバーレターとは、履歴書に添える挨拶状のようなものだが、就職活動に重要な鍵を握っている。主に応募の経緯、実績、履歴書の概要、なぜその企業を志望するのか、などを簡潔にA4用紙一枚以内に記述する。このカバーレターでどう読み手にインパクトを与えるかによって、次のステップに進むかが決まるのである。文章力のないものや文法・スペルミスのあるカバーレターは、たとえ高い学歴や経験があっても、履歴書さえ見てもらえないかもしれない。また、企業ごとに作成しなければならないので、英語が第一言語ではない私にとって、一苦労である。履歴書同様、教授や友人に何度も添削してもらったりして、納得のいくカバーレターを仕上げるようにしている。

リファレンス(References)とは照会先のことで、学校や職場での自分の振る舞いを良く知っている教授や上司などの連絡先を記入する。企業はその連絡先に問い合わせ(必ず連絡がいくとは限らないが)、応募者の人柄や、学校・職場での態度、優秀性、信頼性などを確認する。そうすることで、応募者もさらに自己アピールができる。

さらに、履歴書を送った後、一週間程たっても企業から連絡がない場合には、企業に電話かメールで問い合わせる。これは、履歴書が届いたか確認のためだけではなく、その企業で働きたいという強い意思を示すためだそうだ。日本ではそのような習慣はないと思う(ずうずうしく思われそう)ので、気が引けたが、アメリカでは一般的なことのようだ。フェローアップのことを知らなかった私は、確認メールを送るのが一ヶ月後になってしまった…。

まだインタビューにもたどり着けていないが、めげずに頑張りたい。




◆◇ギャロデットまめ知識◇◆◇
1870年に建てられたこのビクトリア朝ゴシック様式のレトロな建物、チャペルホールは、ギャロデット大学キャンパスの最も古い建物のひとつである。アメリカ合衆国国定歴史建造物に登録されている。タワーの部分はタワークロックと呼ばれ、ギャロデット大学のランドマークとなっている。当時は礼拝堂、ホール、食堂などに使われていた。 凛々しく立つ姿が美しい。夜にはライトアップがなされ、いつ見てもうっとりしてしまう。

image-3.jpeg

チャペルホール☆
2012年2月生活記録 (第4期生 福永 梢)[2012年03月15日(Thu)]

●○● 車検を信用するなかれ ●○●

 【車検=車の定期点検】だから【車検にクリア=2年間大丈夫だとお味噌がついた】だと思っていた。カリフォルニアと違って、ワシントンDCは2年おきに車検(Car Inspection)を義務化しているくらいだから、余計そう思っていた。が、この方程式は日本だけのものだったらしい。
 1月末にバッテリー切れで車が動かなくなったのだが、去年の秋に車検に受かっていたためそれと気付かなかった。教授から信頼できる車の修理店を紹介してもらい、ついでに点検(Tuning up)に出した。これをきっかけに点検は自己責任で3ヶ月ごとに行うものなのだと知った。2年間点検していないことに教授や同級生からあぜんとされのだが、一番あぜんとしたのは修理屋さんだった。小さい部品2つとオイル交換以外、何も悪いところが見つからなかったからだ。オイルが古すぎてエンジン修理もしくは交換で3000ドルいくかもとささやかれたところを、100ドルっぽちで終わった。さすが、私の車。 今回は運がよかったにすぎない。研修が始まる前に気付けてよかった。これからは気をつけようと思う。

○●○ さまざまな「ろう」のあり方 Different ways of being deaf○●○

 ろうカウンセリング(Counseling Deaf People)クラスで、「ろう」の定義と概念について学ぶことがあった。人によっては受け入れがたいかもしれないし、将来のろう・難聴の子どもたちを考えるときとても大切なことでもあると思う。

@文化的な視点と医学的な視点は引き離して考えられない。
 文化的な視点をもつグループと、医学的な視点をもつグループに分かれて、討論を行った。「ろう社会、ろう文化、ろう言語(手話)」という主張と、障害基礎年金をもらったり障害者割引を使ったりする行為。聴こえる人の社会の中にとどまる理由。いろいろな矛盾が明らかになったところで、この両視点は引き離して考えられないという結論にいたった。

Aかばい守られていない一部の“ろう”
 Audism(聴こえを理由に差別や不当な扱いをすること)を訴える2つの論文を読み、クラス内で比較検討を行った。1つはMJ氏(Bienvenu MJ)が1991年に書いたものである。デフファミリーに生まれ、自身もろうである。「We」や「I」を使った文章で、ろう文化、ろう社会、手話の価値を訴えており、とても読みやすい。もう一方は、2004年にバウマン・氏(H-Dirksen Bauman)によって書かれたもので、こちらは哲学や論理こてこてで読みにくい。ちなみにバウマン氏は手話が上手な聴こえる人である。要は「手話は言語ではない」という論理には穴がありますよと指摘して、Audismに新しい定義を付け加えた論文だ。同時に、“敵を知り己を知れば百戦危うからず”を説いてもいる。しかしこれら論文2つとも、重複ろうや白人以外のろうについてまったく触れていない。これはのちに述べるDeafhoodでも同じだという(MJ談)。

B聴こえに何らかの難しさがある人はみんな、ろう社会の一員
 MJビアンヴニュ(Bienvenu MJ)氏による講義で、「ろう」の条件について話があった。イギリスのパディ・ラッド(Paddy Ladd)氏によって作られた造語、【Deafhood】。ラッド氏によると、ミラノ会議で口話教育に変わる前まで、ろう者は読み書き能力が聴こえる人並にあり、地位の高い職業にも就いていたとされている。この説に基づいて、手話が第一言語であること、ろうであることが「文化的なろう」の条件だとする主張がある。しかし、MJ氏によると、実際の条件はもっとゆるいそうだ。聴こえなかったり聴こえにくかったり聞き取りにくかったりするなど、聴こえに何らかの難しさがある人はすべて「ろう」。

 「ろう」を難聴/人工内耳者、後天的ろう者、重複ろう者、聴者と区別するのはなぜか。これら3つの議論を通してその理由を追及していく中で、多くのことを学んだ。特に以下の3つはカウンセラーとして必要なスキルにつながると思う。
■自分たちの中にある根拠のない思い込みに気付くこと
■賛成しなくてもいいから、一見好ましくないと感じる考え方でも理解しようとすること
■「ろう」は今も昔もひとくくりにはできないものであること


2012年2月生活記録 第4期生 武田太一[2012年03月09日(Fri)]




教育実習
 5週間で合計75時間のプレ実習が課せられているため、毎週月、火、木と朝7時半から1時半まで聾学校に通っていた。その後にアルバイトや講義があったため、体力/気力勝負ではあったが、なんとか乗り越えることが出来た。
 
 教育実習では前月の生活記録で述べた通り、中学部の重複クラスを担当した。中学部といえば日本と同じように教科担任制であり、自分の担当教員は英語と数学を教えている。1〜7時限目まであり、1,2限目は英語、6,7限目は数学となっていて、その他の時間は理科、社会、芸術、アメリカ手話、体育と様々な教科が当てられている。英語の時間では朝の会から始まり、個々でリーディングやライティング、ボキャブラリーの練習をしている。自分が担当した生徒はアメリカ手話の語彙はそこそこあるが、英語の方はまだ乏しい。手話を通してコミュニケーション能力を養い、いくつかの英単語を見せた上でそれぞれの意味を手話で説明した上で、英単語の書き取り練習を繰り返す課題を行うなどやってきた。英単語を覚えていくスピードは手話と比べて遅い方ではあるが、それでも日々獲得してきているのが、彼らの素晴らしいところである。
 
 数学の講義ではお金の数え方や100までの数の数え方、繰り上がりのある足し算など生徒それぞれの能力に応じて指導していた。特にお金の数え方については、手話も英語もコミュニケーションのツールとして使わず、シンボルで理解出来る生徒であったためどうしたら伝えられるか苦労した。手話か英語かでコミュニケーションが取れると思ったらそれは間違いであり、生徒それぞれに応じたコミュニケーションスタイルがあるということを理解した上で指導をする必要があると改めて実感した。足し算の課題については、簡単な計算問題であれば自分で解けるのだが、文章題になるとつまずいてしまう。Keynoteとスマートボードを使って、文章題が分からないときはその文章題をクリックすると手話動画が出てくるという教材を作成した。生徒の評判は好評で、またやりたいと言ってくれた。手話が彼らの学習のサポートに必要なツールになっていることも伺える。

small001.jpg
購入した教材ペン


今後の予定
 実習が終わった今、スケジュールに余裕が出て来たので講義に集中するとともに、教材開発や動画作成、来学期の講義(特に特別支援教育分野)をどうするかなどを考えていきたいと思う。

small000.JPG
聾学校対抗バスケ試合バスケットボール


small002.JPG
くるみ入りバナナケーキ喫茶店


第8期生の国内研修スタート[2012年03月01日(Thu)]
昨年、奨学生に選考された岩田篤典奨学生(8期)が、
今夏の渡米に向けて、研修を本格的に開始しています。

これから、半年間、ASLと英語力他を磨きます。

<岩田奨学生ASL研修/Merritt講師>
Iwata.jpg

事業担当 根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 12:52 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)