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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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第10期 山本綾乃奨学生、帰国[2017年07月10日(Mon)]
第10期 山本綾乃奨学生、帰国

7月9日、ワシントンD.C.から第10期の山本綾乃奨学生が留学を修了し、
無事に日本に帰国しました。
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<”ただいま!”(山本綾乃10期生−写真中央)
 ”おかえり〜!”ろう学校時代の同級生(写真左右)がお出迎え −成田空港>

留学中は、ギャロデット大学大学院ろう教育学部スペシャルプログラムで学びました。
卒業後も、ギャロデット大学内にあるケンダル聾学校のサマークラスで実習を積むなど、在学中からいくつかの聾学校で現場実習(経験)を重ねてきました。
今後の活躍にご期待ください。
ご支援いただいたみなさま、ありがとうございました。

*山本綾乃奨学生の留学報告会は、2018年1月6日(土)東京・赤坂。
 (参加申込の受付開始は、今秋から。募集開始時は、改めてご案内します。)


事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 12:46 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
2017年6月 生活記録 【第12期生 西 雄也】[2017年07月07日(Fri)]

夏休みも終わり、現在サマークラスが始まっています。
Ohlone 大学内は自分の国や地元へ帰省するなど、学生が少なくなり、少し静かな状態です。

◆サマークラス
サマークラスは一段上の英語クラスを受けようと考えていましたが、授業のスピードが速くなることもあり、春学期に受けたクラスの内容に近い151Aクラスを履修することにしました。春学期はリーディングの内容を中心にしていましたが、今回受けるクラスはライティングを中心とした内容です。
サマークラスはクラスによって6〜8週間と期間が違っています。ライティングクラスは週に三回ということもあり、8週間の期間で受けることになっています。サマークラスは一学期の半分ぐらいの期間で受けるので、授業のスピードは速く、課題の量も二倍の量で進めることになっています。そして、クラスが終わった後はLabで毎回クラスの課題に取り組んでいます。
このクラスはライティングだけでなく文法表現についても学びつつ注意しながら進めるので良い勉強になっています。


◆夏休みの期間
話は戻りますが、夏休みの期間は3週間ほどあり、サマークラスに向けてリフレッシュするということで様々な場所へ足を運びました。
まずは、デフイベントがロサンゼルス近くの『Six Flags』という遊園地で開催されるというので友人と一緒に参加してきました。どんなものかなあと思いつつ参加してみると多くのろう者が参加し、園内のあちらこちらで手話で話しをしている人々を見かけるという状況であり、何人かのスタッフも簡単な手話ができる状況でした。並んでいる時に近くにいる何人かのろう者と時々交流するなど面白い体験ができました。

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↑Six Flagsのデフイベント


他にはロサンゼルスにある、カリフォニア州立大学ノースリッジ校(CSUN)へも足を運んだりしました。これまでCSUNへは何度か、行ったことがあるのですが、大学が休みの時だったので、ほとんどの建物が閉鎖しており、CSUNの学生達もいない状態でした。しかし、今回はサマークラスの期間に参加したので、CSUNの学生達がいる状態で参加するのは初めてです。校内は学生やスタッフ達で賑わっており、この機会にサービスセンターもデフカウンセラーとお会いすることができました。そして、カウンセラーにCSUNの歴史についてのお話を聞き、CSUN内も案内していただくなど貴重な体験ができました。CSUN内にある幾つかの建物内を見学し回ったところ、CSUNはかなり広く、端から端まで移動するとなると約1.5kmの距離なので、徒歩で様々な場所へ移動するのは大変な印象を受けました。しかし、その分立派なジムや図書館、リラックスできる建物、大きなブックストアなど良い施設も沢山あります。

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上:CSUNの入り口近くにあるオブジェ
下:ろう・難聴サービスセンター


6月下旬には毎年サンフランシスコ開催されているLGBTのイベントがあるというので、友人と一緒に参加してきました。パレードの開催時間は10時半から2時まで。ブースやイベントは夕方までというスケジュールでした。さすがに長いこと居ませんでしたが、現地では多くの多様な人々が集まり、賑わいでいました。また様々な人々と関わり合うことで良い経験を得ることができました。

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↑サンフランシスコのLGBTパレード会場


最近、気温の変化が不安定な状態なので、体調を崩さないよう気をつけていきたいと思います。
それではまた。


2017年6月生活記録12期生 福島愛未[2017年07月04日(Tue)]
こんにちは、12期生の福島です。


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湿気でむわ〜〜んとした夏がやってきました。
ここはカリフォルニア、フリーモント…ではなく地元、大阪です。



6月半ばに約1年ぶりに日本に帰ってきました。



夏の間の一時帰国でもなく、本帰国でもありません。




今回は休学という形で帰ってきました。



ご存知の通り今年初めに交通事故に遭いました。
骨折箇所が悪く、リハビリを続けていたのですがなかなか良くならず、
体調も悪くなるばかりでした。


それに加えて6月上旬に体調が急変し
救急外来で受診した結果、盲腸であることが発覚しました。

すぐに手術を受けなければいけないくらい危険な状態だったので
夜の11時頃にも関わらず緊急手術を受けました。

今回の手術は急なものだったので、手話通訳もなく一人で受けるという
不安でいっぱいの手術でしたが無事に終えることができました。

が、何より不安になったのは術後24時間もたたないうちに退院させられたことです。
ふらふらの状態でしたが友人が助けにきてくれ、無事にホームステイ先に帰ることができました。
アメリカでは一般的なようですが、日本では考えられないようなシステムです。

母がすぐにアメリカに駆けつけてくれたおかげで自宅療養でも安心することができました。



現在、内部の痛みは続いていますが経過は良好です。



アメリカで、半年で2回も手術を受けるという厳しい経験をしたので
事業関係者や家族、自分自身でもよく考えた結果

休学

という形を取ることにしました。
骨折箇所の痛みがまだ治っておらず春学期は痛みに耐えながらの勉強で
精神的にも肉体的にも厳しい状況でした。

健康であることが留学生活を送る上でもっとも大切になるのではないかと考え
まずは身体をしっかりと治し、またアメリカで頑張れるようにしたいと考えています。

休学中も引き続き英語の勉強を続けます。

100%元気もりもりになったら、またブログでご挨拶させていただきます。
ではその日まで^^

2017年6月生活記録 第10期生 辻功一[2017年07月01日(Sat)]

こんにちは、今日も生きています。
10期生の辻 功一です。

日本では梅雨真っ只中のこの頃、チコでは春学期が終わるのと同時に大勢の学生たちが各々の実家へと帰省し、一瞬にして静寂の街となりました。

ビール
<シェラネバダのビアテイスティング。これでたったの3ドル!>

僕は引き続きチコに留まり、サマークラスを受講しています。
そういえば昨年の夏はタイ王国へ留学していたんだな。すごく最近のような気がしますがもう1年経つんですね。
まだ未受講の一般教育クラスが残っているので、今年も留学したかったのですが、来たる秋学期に向けて今のうちに受講した方が良いビジネスのクラスがあるため、今年は初めてのチコでの夏学期を迎えました。

BLAW 302 (Managing the Legal Environment)
直訳すると「法的環境の管理」。
本当にざっくりと言うと、アメリカには憲法、州法、そして会社法の大きな法律があり、こちらのクラスでは主に会社法について学びます。法律関係は小難しい話や専門用語が出てくるため(声を小さくして)正直つまらないんですよね・・・(笑)
でもこのクラスの教授はなんと現役弁護士さんで、様々な事例を持ち出してわかりやすく解説してくれるので、すごく興味深く、楽しく受講できています。オヤジギャクをちょくちょく挟んでくるのはご愛嬌ということで。
特に興味深かったのは、日本では、公共入札なんかもそうだし、地元で創業してうん十年とかPRしたり、地元企業としてけっこう地元との結びつきが強い気がするのですが、アメリカはそんなこと一切気にしないんです。どの州の法律が自分の会社にとって有利かによって、法人登記の所在地を簡単に変えちゃうんですね。

3ヶ月分のスケジュールを3週間でこなさなければいけないので、怒涛の夏学期を過ごしていますが、引き続き宮沢賢治の如く夏ノ暑サニモマケヌ精神で頑張ります。あ、そういえば宮沢賢治は訴訟があればつまらないからやめろとも言ってるので弁護士さんの敵でもあるかもね(笑)

以上です。
日本ASL協会から8,188km離れたチコ大学からの報告でした。
ありがとうございました。
今月のコロンブス
アメリカ人は前もって感謝しちゃうことを発見
「Thanks in advance」という言葉をよくみかけるんですけど、直訳すると「前もって感謝いたします」。これって日本人の感覚にはちょっと無いような気がします。「あなたはきっと私の要望を聞き入れてくれるだろうから前もって感謝しておきます」と言ってるようで、なんか押し付けがましいと思うのは僕だけ?

2017年6月生活記録 第11期生 <牧谷陽平>[2017年06月30日(Fri)]

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<とある日のこと,アパートの前に車が満杯になっていることで疑問に思い,
何があるか見に行ってみたところ,ライブがありました>


気温の上下の激しい5も終わり,6月は15度前後の日と,20~25度前後の暖かい日が交互にやってくる季節でした。暑すぎることは全くなく,とても快適な環境でした。


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<暖かくなり緑も生い茂りました>


さて,6月は先生と個人的にIndependent Studies として6月から8月までの3か月間で,2つのクラスを取ることにしました。今はその一つを進めているところです。


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<家のそばに咲いていた蒲公英です。私の携帯で撮りました>


Special Education in the Social Context

5週間でやりきるため,1回分の宿題の量が多く,最初から本の100ページを読む,それから2つの記事を読む宿題がでました。使用している本は Erving Goffman の著した Stigma という本です。本の英語はかなり難解で,手話通訳のコースの生まれ育ちがアメリカである友人に本の一部のページを読ませたところ,知らない単語がいくつかあるとのことでした。しかも英語をアメリカ手話に翻訳することもできないぐらいの難解な英語です。


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<これがその難しい本です>


もちろんこの本を一人で読めるはずがなく,家で本を読むときに,学習の手助けとなる Study Guide で大事な用語の意味は何か,本の中での定義は何か,を探していくものでした。答えは Ohlone College Nancy 教授に教わった方法がとても活きました。が,答えを見つけられても,著者が何を言いたいのかは,ちんぷんかんぷんでした。このクラスは週に1回,先生と面談し,そのときに宿題の内容をもう少し深く掘り下げ,理解を深めながら教授と議論を進めていくのですが,先生はトラの大きなぬいぐるみを使ったり,身近にある例を挙げたりして説明してくれるので,とても理解が深まります。また,英語をノートに書いて説明してくれるのですが,私の英語力に合わせてくれているので,著者の言いたいことが理解できます。


この本の内容は, “normal” いわゆる 普通とは何かの議論がなされている本です。この本は1963年に発行されて以来,50年間もアメリカの大学で読まれている本です。


Stigma とは簡単に言うと,その人をこうだと決めつけることです(まだ学習している途中なのでこれが正しい答えだと一概に言えない。私の今までの学習と経験から言える答えです)。これは2種類に分かれていて,見えるものと見えないものの2つに分かれます。


 

普通

異常

見える

もの

2つの目がある

両目でみれない (盲など)

両耳で聞こえる

両耳で聞き取れない (聾など)

異性と結婚する

同性と結婚する

見えないもの

キリスト教者

宗教なし

麻薬や酒を飲まない

薬物依存

仕事がある

仕事がない


また,日本の文化とアメリカの文化(昔と今)とを比較しながら議論していきました。

 

日本

アメリカ

普通

仏教

キリスト教,イスラム教

男性-仕事,女性-家事

男性-仕事,女性-家事

異常

女性が男性と対等

女性が男性と対等

日本語の読み書きができない

米語の読み書きができない


このように,教授は視覚的に比較しながら,英語が取っつきにくい人に対しても分かるように説明してくれました。


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<暖かくなり,鴨が子どもを連れて歩いていました。
近づくと親鳥が近づくな!と鳴き声を上げ威嚇していました>


また,6月末には,近くのトロントに同じ11期生の山本芙由美さんが,LGBT関係の活動関係で滞在しているとのことで,6月末にはLGBTPride Parade に参加してきました。


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<パレードの列から見物客に笑顔を返しながら行進したのですが,
ビルの屋上に登って見物している人がたくさんいました。さすがカナダ!>


山本さんはこのパレードの後,留学を終えるということで今までの思い出を語ったり,これからのことを語ったりして,留学生活最後の締めくくりを一緒に過ごしました。


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<山本さんと一緒に撮った写真です>


山本さん,今までお疲れさまでした!
山本さんが日本に帰っても私のことを応援してくださいね!
そして私がいつか日本に帰ったあとも一緒に頑張っていこうね!

2017年6月生活記録 第11期生 山本芙由美[2017年06月30日(Fri)]

西


先日、6月28日、トロントでの約6週間のLGBTQ研修を終え、無事、日本に帰国しました。トロントでの研修は、人生の中でとても大きな学びとなり、多くろうLGBTQから数え切れないほどのエンパワメントをいただくことができました。


約1ヶ月半のトロント研修では、ライアソン大学での”Deaf Queer Culture”というクラスを週2回6時間、Ontario Association of the Deaf(オンタリオ州ろう協会)、Deaf Outreach Program(ろう者のためのHIV/AIDS理解を進めるプログラム)での研修を週二回受けながら、ろうLGBTQ/ 聴者LGBTQのイベントに積極的に参加したりしました。


Deaf Queer Culture クラスではろうLGBTQに関する様々な論文を読んでディスカッションをしたり、Queer手話の開発、ろうLGBTQとソーシャルメディアの関連性など、アメリカとは違う視点で学ぶことができました。Evan Hibbard先生のクラスですが、彼はろうトランスジェンダー、Ph.D(博士号)としてDeaf Queer Cultureを長年、研究されています。また、今年8月からCalifornia State University, Sacramento(カリフォルニア州立大学サクラメント校)で教鞭を取ることになり、彼のクラスを受けられたのはラッキーだと思っています。


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(クラスの様子)


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(Evan先生を囲んで、クラスメイトたちと)


また、Deaf Outreach Programはろう者のためのHIV/AIDS理解、啓発をするプログラムです。1980年代は「エイズパニック」という言葉があったように、大流行したHIV/AIDSによって、多くのLGBTQが亡くなりました。もちろん、ろうLGBTQコミュニティーにも大きな衝撃を受け、多くのろうLGBTQコミュニティーリーダーがこの病気によって亡くなられたそうです。そのような背景には、聴者LGBTQ中心のサポートシステム、音声英語/書記英語のみの情報提供、Safer Sex(安全なセックス)などの視覚的情報の乏しさなどがあげられています。


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Deaf Outreach Programのオフィスに展示されているHIV/AIDSのデフアート)


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(1980年代から1990年代まで発行されていた、ろう者のためのHIV/AIDS啓発パンフ)

そこで、Deaf Outreach Program1987年にACTAIDS Committee of Toronto; トロントエイズ委員会 http://www.actoronto.org)からの助成により設立されました。

元々、ACTの傘下にあったのですが、聴者中心のサポートシステムではろう者の価値観や習慣に合わず、サポートがスムーズではなかったそうです。そこで、ACTからの助成を受けながら、オンタリオ州ろう協会の下でプログラムを進めるようになったとのことです。

ろう協会の中でそのようなプログラムがあるというのは珍しく、素晴らしいことだと思います。実に30年以上の活動実績を持っているプログラムですが、現在、そこのフルタイム職員であるCarisle Robinson氏(カーライル・ロビンソン)はTrans masculine(男性的なトランスジェンダー)で、Ontario Rinbow Alliance of the Deaf の副代表、2011年にギャロデット大学を卒業されています。


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(People of ColorとLGBTQフラッグを編集している様子、オフイスにて)


彼はアメリカ人ですが、大学院で漫画学科を卒業し、昨年8月、アメリカからカナダに越してきました。彼自身のビジュアルアートスキルを活かし、ろうコミュニティーの価値観に合ったHIV/AIDSに関する情報を精力的に発信されています。また、彼は27歳と若いのですが、とても頭脳明瞭で、ORADとしてPride Torornto2017との調整役も担当されていました。今後のトロントのろうLGBTQコミュニティーで彼なしではやっていけないだろうとも囁かれているほどの実力者です。私は彼から多くのことを学び、今ではロールモデルの一人となっています。



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(中央がカーライルさん、右端がとても仲良くなったフランス人のルームメイト、Carineさん)


そして、そのような研修だけでなく、様々なLGBTQ関連の会議にも参加してきました。6月5日から9日の5日間、LGBTQ+ Service Providers SummitLGBTQサービス提供者のためのサミット)という会議にも参加しましたが、トロントより電車で5時間ほどのところにある、カナダ北部、Ottawa(オタワ)というところで開催されていました。


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私はカーライルさんと一緒に参加しましたが、彼もパネルディスカッションでろうLGBTQコミュニティーにおけるHIV/AIDS支援について発表されていました。彼はろう者の価値観に合ったHIV/AIDSサポートシステム、コミュニケーションアクセスの開発が重要課題だと話されていました。


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(発言しているカーライル氏、向かい側にいるのが通訳者)

私自身、カナダで多くのイベントに参加しましたが、どのイベントでも最初にindigenous opening(先住民族に対する尊厳オープニング)が実施されていました。これは、1600年代、ヨーロッパ諸国によるカナダへの植民地化によって、多くのインディアン先住民が土地や文化を奪われたり、虐殺されました。そのような背景を汲んで、カナダではイベントを実施する際に最初にインディアン先住民への尊厳のメッセージを送るようになったといわれています。


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(インディアン先住民の歌をうたっている様子)


また、6月はPride month(プライド月間)といわれていて、LGBTQなどの性的マイノリティーの人権を訴えたり、LGBTQコミュニティーの連帯を図るなど、さまざまなイベントが毎日のように開催されます。私自身も、さまざまなイベントに参加したりしたのですが、その中からいくつか紹介したいと思っています。


Metropolitan Community Church(メトロポリタン・コミュニティ・チャーチ/ トロント)


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MCC30年以上前からLGBTQの教会としてトロントで重要な役割を果たしているそうです。カトリック系の教会ですが他の伝統的なところに比べると、ミサの内容はとてもいきいきしていて、賑やかで、そうした点も人気の一つだそうです。LGBTQのための教会ですが、多くの異性愛者も参加されています。ミサは毎週日曜日に午前9時と11時、午後7時の3回行われるそうで、11時の回が一番人が多く、特に政治家や有名人がゲストスピーカーでいらっしゃる時は200人以上参加されるそうです。


多くのゲイカップルやレズビアンカップルが子どもを連れてきていました。トロントの教会の多くが看板にレインボーステッカーが貼っているのをよく見かけるのですが、それはLGBTQフレンドリーを意味していて、それでも伝統的な教会で疎外感を感じている人、まだまだLGBTQに排他的なことを言う牧師がいるからだとトランスの友達が教えてくれました。そのような中、MCCの役割は重要で、最近はFaceBookでミサの中継をするようになり、世界中の人がこのミサのライブ中継を見ているとも教えてくれました。


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(トランスフラッグを羽織っているのがMCCの牧師さん、右端が手話通訳者)


また、友達いわく、MCCは教会としてLGBTへの取り組みをたくさん実施されているそうです。例えば、教会の地下ではPink Triangle Program(ピンクトライアングルプログラム)という高校卒業資格が得られるフリースクールを運営されており、普通高校で生きづらい思いをしているLGBTQの子どもたちが利用しているそうです。アフリカや中東など、LGBTQであることで命に危険があるような国からの移民してくる人たちにスポンサーをさがしたり住むところを提供したり、英語クラスの手配をしたりなど支援する移民支援プログラムも実施しているそうです。


友達は教会に参加することで、コミュニティー、信仰心(精神的安定)、価値観の共有、行動規範、ピアグループ、日常的習慣など、人が社会的動物して暮らす上で必要なものをうまく総合的に提供してくれていると言っていました。また、定期的な活動に参加することで、人間関係が広がり、コミュニティに属している帰属感が得られ、何か困ったことがあればそのネットワークで解決し、精神的な安定を得られると感じるようになったとのことです。



Toronto LGBTQ Firm Festival


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プライド月間に合わせて、LGBTQに関連した多くの興味深い映画が上映されていました。


Pink Market(ピンクマーケット)


Queer(クィア)な人たちによる手作り市みたいな感じで、さまざまな商品が売られていました。私自身、乳首にピアスをしたモチーフのピンパッジを購入しました。


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(さまざまな身体をした人形とディルドたち)


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Pride Monthに合わせてトロント市内を走る虹色バス、すてきですね!)

そして、6月23〜25日は大本番のパレードです!

6月23日はTrans Marchといってトランスジェンダー/ non binaryの人たちのためのパレード、24日はレズビアン、ダイクの人たちのためのパレード、25日は世界最大のLGBTQ総合パレードが開催されました。

25日はカナダの首相も家族総出でパレードに参加されていました。今年は100万人以上がトロントに集結したそうです。私自身、23日のトランスパレードに参加したのですが、実は人生で初めて車椅子でパレードを歩きました。


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(トランス/People of Colorの人たちのグループ)


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(牧谷奨学生もロチェスターから駆けつけてくれました!)


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(ろうトランスジェンダー/ Non Binaryの人たちと)


そして、現在、私自身、トロントで生活している、ろうトランスジェンダー/ Non Binaryの人たちを中心に彼らのライフストーリーをインタビューするプロジェクトを進めています。

5名のろうトランスジェンダー/ Non Binaryの人たちがインタビュー撮影に快く応じてくれ、撮影した映像記録を編集中です。その記録をもとに、日本のろうトランスジェンダー/ Non Binaryの人たちとの共通点や相違点などをリサーチ、必要な支援について考えていきたいです。

そして、特にろう/聴者トランスコミュニティー、そして、ろうLGBTQ/ 聴者LGBTQコミュニティーにも発信していきたいと思っています。


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(インタビューに応じてくれた日系カナダ人/ろうトランス女性のAyaさんと)


二年間に及ぶ、留学生活についてあたたかくサポートしてくださった日本財団、日本ASL協会、そして精神的にサポートしてくださった夫の諒さんに心よりお礼を申し上げます。


帰国後が、本当のチャレンジだと思っています。

引き続き、精進してまいりますので、よろしくお願いいたします。

第11期奨学生 山本芙由美


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(関空で迎えに来てくれた夫の諒さんと)


第11期 山本芙由美奨学生、帰国[2017年06月29日(Thu)]
第11期 山本芙由美奨学生、帰国

午後から気温がぐんぐん上がり夏日となった6月28日の大阪。
第11期の山本芙由美奨学生が留学を修了し、無事に日本に帰国しました。

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<関西国際空港にて>

米国では、ろうLGBT支援について、大学や関係団体等で学んできました。
今後の活躍にご期待ください。
ご支援いただいたみなさま、ありがとうございました。

*山本芙由美奨学生の留学報告会は、2018年1月6日(土)東京・赤坂。
 (参加申込の受付開始は、今秋から。募集開始時は、改めてご案内します。)


事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 09:12 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
奨学金説明会、名古屋、大阪、愛媛の追加開催決定![2017年06月08日(Thu)]
奨学金説明会、名古屋、大阪、愛媛に追加開催決定!


第14期留学奨学生奨学金説明会の追加日程が決まりました!
各会場それぞれに奨学生を迎え、体験談なども聞きながら、
奨学金制度を案内します。
奨学金制度って何だろう、どんな人が応募できるのかな、留学生活ってどんな感じ?等々、聞いてみたかったこと聞いてみませんか。

1、東海会場
日時:2017年7月2日(日)
………午前10時〜12時
会場:ウインクあいち 10階 1009会議室
……..(名古屋市中村区名駅4−4−38)
http://www.winc-aichi.jp/access/
名古屋駅徒歩約5分
定員:30名(先着順)

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武田太一(4期生)が来ます

2、関西会場
日時:2017年7月16日(日)
………午後2時〜4時
会場:梅田センタービル 16階 G会議室
……..(大阪市北区中崎西2−4−12)
http://www.ucb.co.jp/access.html
阪急電車梅田駅徒歩約5分
定員:30名(先着順)

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川口聖(7期生)、山本芙由美(11期生)が来ます

3、中国・四国会場
日時:2017年7月15日(土)
………午前10時30分〜12時
会場:愛媛県視聴覚福祉センター内
………(愛媛県松山市本町6−11−5)
http://www.ucb.co.jp/access.html
JR松山駅から伊予鉄市内電車(環状線)で8分
(本町6丁目停留所下車)、徒歩2分 他

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太田琢磨(1期生)が来ます

●参加希望者は、準備の都合上、出来るだけ事前にFAX、またはEメールで
 日本ASL協会までお申込ください。

●募集内容は、こちちから


事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 09:31 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
2017年5月 生活記録 【第12期生 西 雄也】[2017年06月06日(Tue)]

春学期が終了し、現在夏休みに入っている最中です。春学期は昨年の秋学期と比べて、宿題の量や宿題にかける時間が増えたという感じでした。これまで、クラスが終わった後、宿題やテスト勉強に励むため、カフェで幾度かお世話になりました。そして、5月は学期末の期間であり、各クラスの最終テストの日々に勉強に追われていました。また、成績発表も終わり、どうにか全クラスパスすることができました。

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↑オーロニ大学から見えるミッションピーク
(今はすっかり黄色に変わっています。)


◆クラス
ReadingWriting (Deafクラス)
最終テストの課題は幾つかあり、Readingクラスでは、これまで学んだボキャブラリーを活用してのテストと、『Manzanar』の本の中から出てくる内容に対するクイズに答えていくという内容でした。
Writingクラスでは最終エッセイを二時間内で書き上げました。これまで作成したPro エッセイとconエッセイの両方を活用し、賛否両論をまとめて書き上げていくという内容でした。

Reading(メインストリームクラス)
数々のパラグラフを読んで内容を理解し、パラグラフの構造を答えていくと共に内容に関する問題に答えました。また数々のボキャブラリーを活用してのテストもありました。

Deaf Education
Tom先生の話によって印象に残ったことは、ろう者に対してDisability(障害者)という認識は間違っているということです。
例えば、聴者と同じ観点で見るのではなく、アジア人、アメリカ人、白人、黒人、LGBTなどという多様性を知るのと同様に、Deafという民族性、文化的背景、社会的背景などを知ると共に視野を広げる必要があるということです。
しかし、社会的にまだまだ平等とは言い難い課題があるのが現状です。すなわち、ろう教育においてEquity(公平さ)について考えた上で、ろう者に適した教育をしていく必要があるということです。
 このようなことから、ろう教育において様々な背景や状況やろう者に対する体制、言語環境、人工内耳などと日々変化するところもあるので、はっきりと答えを出すのは難しく、それぞれのニーズに合わせた教育とは何かを考え、実践していくことが大切だと思ったものです。



◆カリフォルニアろう学校見学
春学期が終わった後、再びカリフォルニアろう学校の見学をする機会を設けました。事前にデフアーティストでもあり、美術のクラスを担当しているDavidさんと連絡を取り、今回は高等部のクラスの見学をさせていただきました。その時はカリフォルニアろう学校でも学期末の期間に近づいている状態なので、最後の作品の仕上げに取り掛かっている状態でした。前回見学させていただいた小学部は一つの課題に沿って制作をしていましたが、高等部では課題は与えられるが、少し自由な感じがあり、それぞれ個性的な作品を仕上げていました。今回高等部を見学し、小学部とはまた違った様子を見ることができて良かったです。空き時間がある合間にDavidさんからDe’VIA(Deaf View/Image Art)というデフアート団体についての話をする機会を作ることができました。年に一度アメリカの州のどこかでDe’VIAのワークショップがあるというものの今年はオーロニ大学のサマークラスのスケジュールとの調整が厳しく断念しましたが、来年は参加したいと考えています。
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↑数々の作品がありました。
(クラスの様子は撮影できませんでした。)


◆夏休み・夏学期
夏休みは、夏学期に向けてリフレッシュしたいと思っています。また、アメリカに来てからずっとあまり運動できていないので、健康面の事も考え、夏休みの期間を活用し、運動していきたいと思っています。
6月中旬以降からは夏学期(サマークラス)を受講する予定です。受講する予定のクラスは、1学期分を8週間で受講するというので、ハードなスケジュールになりそうな予感ですが、集中的に学ぶことができると思うので、引き続き頑張っていきます。

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↑サンフランシスコのツインピークから観た夜景

2017年5月生活記録 12期生 福島愛未[2017年06月02日(Fri)]
こんにちは、ここFremontは冬のような寒さになったり、かと思えば真夏のような暑さになったりと落ち着かない天気が続いています。とはいえ、雨が降る回数もぐんと減り、太陽が覗く期間が長くなってきました。それに伴い、近くの丘がキレイなグリーン色から小麦色に変化しつつあります。それを見て地元の人たちは夏がきたと実感するようです。


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(期末試験後に訪れた海!まだ水温が低く泳げるシーズンではありませんでした)


さて5月は日本で言えばGW!!!ですが、アメリカでは期末テストの時期でした。アメリカに来てからライフスタイルが代わり、朝の5時半にカフェにいって勉強してから学校に行き、夜は10時くらいには寝るという超健康生活を送っていました。毎朝通っているカフェの店員さんには「あの子また5時半から勉強してる!」と顔を覚えられ、わざわざ注文しなくても「あなたはこれよね」と勝手にコーヒーを入れてくれるようになりました笑

コーヒーといえば、日本にいたときはコーヒーよりも緑茶!というほどコーヒーが苦手だった私ですが二ヶ月ほど前にコーヒーを飲めば眠くならない魔法にとりつかれ、今では毎日飲まないと落ち着かないほどコーヒーにハマってしまいました。ですが、味に関してはまだまだベイビーです。おいしいコーヒーがあれば是非教えてください^^



そんな眠くならない魔法を手に入れた私は5月の期末テストを乗り越えることができました。



まず初めに

Linguistics of ASLは今回ペーパー試験ではなく、プレゼンテーションでした。「ASLは言語なのか」に対して言語学の観点からそれを証明します。ASLがまだまだ乏しく不安でしたが、その分パワーポイントでまとめることによって見てわかるプレゼン作りを心がけました。当日は緊張して指が震えましたが無事に終えることができました。

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189B Readingではテストの一週間前に5つの記事を渡され当日それを持ち込んで解答するという形式でした。5つの記事は日系アメリカ人が第二次世界大戦時に収容所を経験したものに関する記事でした。そのため、記事の中で使われている単語の多くが「Manzanar」の本にでてくる単語と同じものが多く理解しやすかったです。さらにこのテストは事前の予習をしっかりと行っていればその分点数に反映されるというものだったので特に予習を心がけました。
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春学期の間、Reading とTutoringを担当してくださったJanice先生です。とても明るい性格で、冗談も多くおもしろい先生でした。春学期の間、骨折して苦しんでいる間も常に励ましてくださりおかげで乗り越えることができました。


151B Writingでは春学期の間に書いたEssayの評価がよかったために期末テストは免除になりました。ですが、最終プロジェクトを提出する必要がありました。クラス内で各パートナーを組み、Ohlone College の学生を対象にしたCMを作成するというものでした。このCMは学生に買ってほしいと思わせるために商品の魅了を伝える必要があります。これはEssayで筆者が読み手に持論などを説得するための練習でもありました。このCM作りにはアリストテレスが提唱した弁論術と呼ばれるものを取り入れる必要がありました。この弁論術とは読み手に説得させるためには以下「Logos(論理)」「Pathos(共感)」「Ethos(信頼)」の要素が必要だというものです。またその他にも「Telos(目的)」「Kairos(時間)」も説得に必要なものでした。

パートナーと話し合い、Ohlone CollegeにあるASLクラスを宣伝するCMを作成することになりました。


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使用した説得要素は「Ethos」と「Kairos」です。この時期はちょうどOhlone Collegeの学生がサマークラスを決める時期で、且つ現在この大学には多くのろう学生が在学しているということで「Kairos」を使用し、感情的に訴えかけるような作風にしたことから「Ethos」を使用しました。1週間という短い製作期間でしたが手話通訳とパートナーと協力して満足できるCMを作成することができました。当日のプレゼンテーションはパートナーが欠席するというハプニングがあり、一気に緊張が高まりましたが好評価を頂くことができほっとしました。


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最後にお世話になった先生と手話通訳の皆さんと。
(左から手話通訳のCherieさん、私、手話通訳のCJさん、先生)

特にCherieさんは162の手話通訳も担当してくださっていました。春学期が始まった当初は通訳のASLがさっぱりわからず悪戦苦闘していましたが、さんはよりわかりやすくハキハキしたろう者に近い手話を使ってくださったおかげで理解も早く、手話通訳の善し悪しで授業が理解できるといっても過言ではないほど良い手話通訳の存在は私にとって大切でした。

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長かった春学期がようやく終わりました。今思えば、事故から始まった春学期は苦痛の日々でしたがそれでもなんとか乗り越えることができたのは、事故の直後駆けつけてくれ松葉杖生活時も支えてくれたホームステイ先の家族、特に術後自分で水も飲めないような状態のとき家に駆けつけてくれ常に付き添ってくれたり、大学内での移動を助けてくれた留学先の友人達、徒歩5分先のスーパーにですら行けないときに日常用品の購入を手伝ってくれた奨学生の西さん、いつもポジティブな言葉で励まして下さった先生方、事故から現在までサポートしてくださった奨学金事業関係者の皆さん、また心配して励ましてくださった奨学生の先輩方、最後に手術のためにわざわざ日本から駆けつけてくれた母をはじめ家族のみんなに心から御礼申し上げます。皆さんの一つ一つの心遣いのおかげで春学期を乗り越えることができました。これからも応援のほど、宜しくお願いします。

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