窯止め間近になっても煙が淡青色にならない、その原因は?(その2)[2007年10月19日(Fri)]
私たちの炭窯は箕面市環境クリーンセンター内の山の中腹にあります。車で来ると午前7時にゲートが開くまで待たなくてはなりません。Fさんはバイクで登ってくるので、ゲート前にバイクを置いて、窯場まで自然歩道を歩いて登って来ます。この日も5時55分には煙道口の温度を計測してくれました。
前回の記事で、「今日の炭やきでは、煙道口の温度が80℃以上になっても、しばらくそのままの状態にして窯の中の炭材の火が安定してから空気量を20ミリにする」を実行した結果が功を奏したのでしょう、5時55分の温度計測で左窯は94℃、右窯は101℃でした。
火入れから窯止めまでの煙道口の温度変化
図2 火入れから窯止めまでの温度変化
図2は火入れから窯止めまでの温度変化をグラフに描いてみました。左右の窯とも同じような温度上昇をたどっているように見えます。
ところが、写真4に示すようにデジタル温度計のセンサーを煙の出るところに置いてみると、右窯はどんどん数値が上がっていくのに、左窯からの煙は反応が鈍いのです。
この写真4は右窯の温度計測の途中ですが、10時55分に計測した時には302℃を示していました。
数値を記録するときは手で持って煙道口から10センチほど入れた箇所で計測していますが、右窯では温度の上がりが鈍いので11時から30分間焚口のパイプからうちわで風を送って温度を上げて計測しました。
写真5 11時05分の煙道口の煙の状況
写真5は右窯の煙道口の温度は311℃まで上がっていますが、煙は未だ褐色でした。
この右窯の竹炭は失敗を覚悟で煙の色が紺青色になるまで様子を見ることにしました。
写真6 12時02分の煙の状況
写真6は写真5を撮った11時04分から58分経った12時02分の煙の色です。
11時12分にはうちわで扇いで温度を360℃まで上げましたが、11時30分では301℃、窯止めした12時05分の温度は303℃に下がっていました。
図2で示した「火入れから窯止めまでの温度変化」から読み取れますように、左窯は11時10分煙道口の温度が351℃になったので窯止めにしました。
この竹炭は6日後の10月13日に窯を開けました。その炭の出来具合は次回に書くことにします。