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第128話 今年もモリアオガエルが産卵にやってきた![2010年06月24日(Thu)]


 6月19日の8時過ぎ、「箕面だんだんクラブ」の世話役・Kさんから「モリアオガエルがたくさん産卵して白くて大きいのが見られるよ」と電話があった。この日は活動日でもないのだが、作業準備のため「体験学習の森」へ来ていて、見つけたそうだ。

 6月12日の活動日のとき、「今年は、モリアオガエルは産卵に来ないのかな」とKさんに尋ねていたので、わざわざ知らせてくれたのだった。

 昼過ぎに「体験学習の森」にいってみた。昭和60年度の治山事業として完成した砂防ダムからは、かなりの水量がオーバーフローしていた。(写真1)。




写真1 オーバーフローした水は音をたてて落下していた


 数日前の北摂山地に降った雨が一気に勝尾寺川支流の砂防ダムへ流れ出していて、これほど勢いよく流れ落ちるのを見たのは初めてだ。


この森のモリアオガエルは例年梅雨時期に産卵

 今まで公開してきた団体ブログには、毎年モリアオガエルの話題を書いている。
 07年7月9日の「第10話 モリアオガエルのおたまじゃくしは鯉の餌になる?」には、7月7日の活動日に見つけたもので、白色から黄色になってしぼんでいて、すでに雨で溶け、崩れる泡の塊とともに下の水面へ落下して孵化したおたまじゃくしがたくさん泳いでいたと書いている。

 この年の6月にブログを開設したばかりだったが、本来こんな山奥の小さなダム湖に本来生息するはずがない鯉が3匹投げ込まれたために、絶滅危惧種に近いモリアオガエルのおたまじゃくしが鯉の餌食になることを懸念して怒りをこめて公開したものだった。

 翌年6月30日には「第93話 梅雨真っ只中・体験学習の森からの便り」の中で、6月14日に3個、2週間後の6月28日には9個になっていたと書いている。

 昨年は団体ブログを一時休止していたのでデータはないが、おそらく梅雨時期に産卵しただろうと推察している。

 今年は一昨年に比べたら少し遅いかもしれないが、今年の梅雨入りは平年より7日遅い6月13日ごろだったと気象庁が速報値を発表しているから、モリアオガエルの方も7日遅い梅雨入りに合わせていたのかもしれない。


タニウツギの枝には3個

 例年同じ場所に産卵しているから、まずは砂防ダムの天端コンクリートの上を歩いてタニウツギの枝の水面に出ている場所を見てみる。
 毎年このタニウツギの中で、卵が水面に落ちるように、はみ出た枝に3個ほど見つけることができる。
 1ヶ月ほど前の5月22日の活動日にはこのタニウツギの花は満開だった。




写真2上段:満開のタニウツギ(10年5月22日撮影)

下段:タニウツギの枝に産卵(10年6月19日撮影)


 例年通り3個の白い塊を見つけることが出来た。
 それにしても、モリアオガエルは下に水面がある場所を見定めて産卵している。
 彼らの子孫繁栄のための本能とはいえ、最適の産卵場所を探し当てて環境に適応しているのは驚くばかりだ。


ダム湖の上流側には5個の産卵

 ダム湖の水面に近い岸へ下りていき、上流側の産卵場所も例年通りで、ここでは5〜6メートルはあるかと思える高い木の枝で5個見つけることが出来た。



写真3 上流側の高い木に5個産卵


 3年前にはダム湖の東側の茨木市側にも産みつけていたが、その後産卵しているのを見たことがない。この場所は水深の深い場所で、3年前に3匹の鯉を放流していて、この深みに鯉は身を潜めている。

 折角産卵しても鯉の餌食になる危険を冒してまでの産卵場所ではないと、モリアオガエルが判断したのかもしれない。


お池にはまってさあ大変!

 上記写真3の5個の産卵をもう少しいいアングルで接近して撮りたいと、水面から僅かに出ている砕石の上(写真4)を慎重に歩き出したとき、バランスを崩して前方へ倒れこんでしまった。



写真4 慎重に砕石の上を歩いたが……


 杖でも持って歩けば、転倒することもなかったのだが、藁をもつかめず、そのまま水中に「ザブーン」。

 飛び込んでしまった水中から起き上がるのが精一杯だった。右手に持ったデジカメは水の中に浸かってしまうし、腰にぶら下げていた携帯用の蚊取り線香の火は消え、ポケットの中の財布や万歩計はずぶ濡れになった。 

 もがいて起き上がってみると底にたまったヘドロでズボンやTシャツも泥だらけの濡れねずみなってしまった。

 幸いKさんが作業小屋の前にいたので、早速にコンプレッサーのエアーでデジカメの水滴を吹き飛ばしてくれた。電池の入ったスペースにも水が入っていて、デジカメは全く作動せず、レンズは出たままで閉じさせることも出来なかった。

 濡れた衣服は乾かすことも出来ず、幸いにリュックサックにTシャツだけが入っていてほっとした。腰から下は濡れたままだったが、バイクの前方カバーで隠れるので人目に分からずに下山することができた。3時過ぎに再度挑戦して旧式のデジカメで写真1,2,3を撮ることができた。
 その帰りに家電量販店で、水に浸かったデジカメの処置を尋ねたら、「とりあえず1週間ほど電池やメモリーを抜いて乾かしておき、そのあと作動しなければあきらめなさい」と教えてくれた。


光学ズーム14倍デジカメで再々挑戦

 今まで使ってきたデジカメにズーム機能はあるが、デジタルズームなので画像の粒子が粗くなるのでほとんど使うことはなかった。だから、今回のように無理をして被写体に近づいて撮ることでなんとか対応してきた。

 友人たちが持っている最新のデジカメには、光学ズームで画像の粒子が粗くならない作品を見るにつけ、そろそろ買いどきだとは思っていた。 
年金生活者にはこの出費は厳しいが、ヘドロの池にはまることを思えば、多少の出費は仕方ない。その日の夕方には早速に購入した。

 翌日再々挑戦でモリアオガエルの産卵の写真を撮りに出かけた。

 写真3と同じ場所から光学ズームを使って撮ったのが写真5である。パンフレットには「スリムボディに光学14倍ズームレンズを搭載。遠くの人物も目の前の大きさに引き寄せ……」という宣伝文句が言うように、今までのデジカメでは、写真3のように全体しか撮れなかったのが、写真5のように、モリアオガエルの卵が目の前に引き寄せて撮ることができた。




写真5 光学ズームで撮ったモリアオガエルの卵


 
 上記の「お池にはまってさあ大変」のハップニングがなければ朝日新聞夕刊2009年(平成21年)11月19日の記事「放流コイ生態系に脅威」の記事を引用して、このダム湖に放流された3匹の鯉に関連したことを詳しく書くことにしていた。

 その記事には「身近な池や川で目にするコイが、実は地域固有の生態系を脅かしている。日本人に愛着のある魚として放流されてきたが、ブラックバスなど海外からの外来魚と同様、元々すんでいる生き物を駆逐するおそれがある。研究者は、人の手で国内の他の地域から入ってくる生物を『国内外来種』として問題視するが、禁止する法律はなく、愛知県や滋賀県などが条例で規制しようとしている」と見出しの後に概要で訴えている。


浄化・教育のつもりが…生き物駆逐

 名古屋市招和区で池の水を抜いて「池干し」をしたら、ブルーギルなどの外来種を駆除する目的だったが、約490キロのうち、水草は生えていない池に、ブルーギルなどの外来種は74キロで残りはほとんど鯉だったという。

 「鯉は雑食で他の魚や貝、水草も食べる。体が大きく天敵が少ないうえ、汚れた水に強いため、国際自然保護連合(IUCN)が生態系に影響が大きい外来生物を定めた『世界の外来侵入種ワースト100』にも選ばれている」と書いているが、このことを知っている日本人は少ないのではないだろうか。

 また、「コイの水生植物や水質への影響について、茨城県の霞ケ浦で行った実験では、コイが巻き上げる泥が水底に日光を届きにくくするうえ、尿などの排出物やプランクトンの増加で水質を変えてしまう。その結果、植物が育たなくなった。生態系自体が変わり、元に戻りにくいという」と東大保全生態学研究室の松崎慎一郎特任助教の報告もあるという。

 そして、「水産放流に加え、これまで子どもの教育や河川をきれいにする運動の象徴として各地で放流されてきたが、逆に地域の生き物に悪影響を与える可能性を認識してもらうことか大切だ」と上記松崎特任助教の話だ。


 国内移入規制は特定来生物と異なり、一部の希少種保護や防疫目的の法律しかない。環境省は国内外来種を重要な課題としているが、「税関で止められる外来種とは違って、国内での移入を規制するのは難しい」と記事は伝えている。


(平成22年6月24日)
この記事のURL
http://blog.canpan.info/dandan-minoh/archive/129
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