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児童労働をなくす「SFIDA」の挑戦〜フットサルボールを 作る人 売る人 買う人を笑顔に〜(前編) [2008年08月13日(Wed)]
ケーススタディ:CSRな一品

このシリーズでは、CSRの考え方がギュッと詰まった「商品」や「サービス」を、「CSRな一品(逸品)」として、市民をはじめとした読者の皆様に分かりやすく、ご紹介していきます。



 児童労働をなくす「SFIDA」(スフィーダ)の挑戦


フットサルボールに熱い視線

日本に約200万人はいるといわれているフットサル人口。子どもからシニア、男性も女性も楽しめるスポーツとして愛好者が増えている。フットサルはサッカーに似ているが、ボールは一回り小さく、一チームの人数は5人から。テニスコート程の広さがあれば楽しめる気軽なスポーツだ。9月にはブラジルで、FIFA (国際サッカー連盟)フットサルワールドカップの開催を控え、ファンにとっては、熱い年になりそうだ。

最近では、写真のような、フットサルボールも登場し、スポーツ用品店だけでなく、インテリアショップでも販売されている。写真の「SFIDA スマイルボール」は、結婚式会場にwelcomeボードとしてペアで飾られたり、色紙代わりに寄せ書きに使われたりと、競技以外の用途にも利用されているユニークなボールだ。



スマイルボール
写真提供:イミオ


スマイルボールを企画・製造・販売しているのは、株式会社イミオ。イミオがフットボールを扱うようになったきっかけは、代表の倉林啓士郎さんが、パキスタンに旅した2005年にさかのぼる。
パキスタンのシアルコットと、インドのジャランダールでは、世界で生産されるサッカーボールの約8割が生産されている。サッカー好きの倉林さんは、ボールづくりの現場が見たいと、シアルコットの町を訪問した。


子どもから教育の機会を奪う 児童労働

そこで二つの衝撃を受けた。一つは、ボールの生産は、職人が地べたに座って全て手縫いで行っていたこと。二つ目は、子どもが学校に行かずにボールの縫製をしていたことだった。ボールを蹴って遊んでいた自分の小学生時代とのギャップに驚き、児童労働の問題について考えたという。この経験が「フットボールで世界を変えたい」という思いにつながり、イミオのフットボールブランド「SFIDA」(スフィーダ)の誕生につながった。

児童労働とは何か。国際労働機関(ILO)によると児童労働とは、子どもの健康や精神的・社会的な発達に悪影響を与え、子どもから教育の機会を奪う労働を指すとある。
堅い皮に針を通す手縫い作業を必要とするサッカーボールの縫製は、指を傷め、長時間同じ姿勢でいることから、子どもの健康に悪影響がある。また、パキスタンでボールづくりに従事していた子どもの7割は、一日8〜9時間働き、学校に通えない状況だった。


フェアトレードでフットサルボールを


イミオが取り組んだのは、子どもがボールづくりに関与せず、大人が適正な賃金をもらってつくったボール、つまり、「フェアトレード」(公正な取引)によるボールの生産だった。イタリア語で「挑戦」という意味の「スフィーダ」というブランド名からは、イミオの「ビジネスを通じて生み出される豊かさを生産者・販売者・消費者、そして社会と分かち合いたい」という前向きな意気込みが感じられる。

広報ディレクターの沼田健彦さんは、SFIDAは、現在はフットサルボールに力を入れていると語る。「1チーム5人で、テニスコート程の広さがあれば楽しめる気軽なスポーツだからです」。女性や子どもの参加が多いのも、フットサルが誰にでも親しみやすいスポーツだという証だ。




(左)「顔が見える貿易を行うため、発注者と生産者の間に入る業者を減らし直接取引を行っています。中間業者に支払っていたマージンを、児童労働撲滅のために使うことができますから」と、話す沼田さん。











イミオが契約しているパキスタンの工場は全て、ILOの規定に基づいた第三者モニタリングを定期的に受け入れており、児童労働を禁止し、適切な労働環境が保たれている。労働者には、適正な賃金が支払われている。

当初イミオは、「フェアトレードで作られている」という認証を、第三者機関から取得し、認証ラベルをボールに表示していた。しかし、現在は方針を変更し、認証は取得していない。それでも以前と変わらず、公正な取引を続けている。方針転換について沼田さんはこう説明する。
「第三者認証を取得するにはコストがかかります。その分を、現地の職人に還元したり、児童労働をなくす活動をしているNPOに寄付するほうが、よりフェアな取引という目的の達成に貢献できると考えたのです」
こうした考えからイミオは、NPO法人ACE(エース)を支援することにした。ACEが毎年開催する「チャリティフットサル大会」に協賛し、大会の試合で使う試合球に、フェアトレードのボールを寄付している。

「SFIDAのフットサルボールで、多くの人にフェアトレードや児童労働の問題についてアピールしています」と、ACE事務局長の白木朋子さんはいう。また、イミオは、ボールの売り上げの一部も、ACEの活動支援のために寄付しているそうだ。

「フェアトレードに取り組むことで、具体的に何がどう変わったのか、「見えること」が重要です」と沼田さん。ACEの支援は、こうした「見える」活動の一つだという。



イミオから寄付されたフェアトレードのボールを使用したチャリティフットサル大会。
試合には必ず、女性と小学生以下の子どもが参加していることが条件。
20代、30代を中心に、老若男女が参加している。(写真提供:ACE)



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