道栄紙業株式会社
道栄紙業株式会社は、創業当初より一貫して上質紙や紙パック等の古紙を原料に、再生紙のトイレットペーパー・ティシュペーパーを製造し、森林資源の保護・ごみ減量を唱え、活動して参りました。現在も徹底した品質管理のもと、製品開発から製造、廃棄物処理に至るまで、一貫した環境配慮型企業として地域社会に貢献しています。
古紙再生の先駆者が目指す森林資源保護への取り組み
地球環境を考えたシステム作り
今年で操業28年目の企業である道栄紙業株式会社は、一貫して古紙を原料にして再生紙製品を製造し、森林資源の保護とゴミの減量を唱えて「地球にやさしい企業」として活動を続けている。創業当時、北海道のトイレットペーパー市場は、道内産のほとんどがパルプ物(一部古紙混入品)であったため、再生紙トイレットペーパーの使用率は異常に低く、民生上の問題をかかえていた。しかし、現在では、道栄紙業の参入により、再生紙トイレットペーパーの使用率も大きく上昇している。
===================================================================
古紙リサイクルを極める〜牛乳パック回収から機密文書処理まで〜
同社のCSRは「人」「地域」「自然の恵み」への感謝が基本理念となっており、地域とともに「ごみ減量」活動を行い、廃棄物ゼロを目指して研究開発を行なっている。同社が現在最も力を入れている、牛乳パック回収による紙パック再利用運動は、旭川に住む女性から道栄紙業が受けた1本の電話に始まった。現在では、その活動は道内にくまなく広がり、全国でも優秀な回収率を誇る運動となっている。
また、家庭やオフィスから発生する古紙で、従来、分別しない限り原料として再利用できなかったもの(折込チラシ、包装紙、使用済コピー用紙、名刺等)を、「ミックスペーパー」と称し、原料として使用する研究を重ねた結果、現在では原料として使われるようになっている。さらに、ファイルの金具などの理由で、原料には使えないとされていた「機密文書」もダンボールに入れたまま溶解し、処理することを可能にしている。
===================================================================
市民の声から生まれた北海道紙パック会とゼロエミッションへの挑戦
同社では地球環境を守るために森林資源の節約をはじめ、少しでも役だつことができればと、社内に「グリーンセイビング」という部署を設けている。この部署は、1987年に市民運動者からの要請で組織した北海道紙パック会の活動を担当し、全道で12億枚以上の紙パック回収を達成した。市民団体「循環ネットワーク北海道」の会員でもあり、事務局に社員を派遣して、資源リサイクル運動の定着を目指している。
また、同社がそのグループ全体で取り組んでいるのがゼロエミッションである。これはすべての廃棄物に付加価値を見つけだし、原材料を最後まで利用しつくすことである。資源を活かす生産工程を考えたり、リサイクルの活用法などを生み出すことが、新しい循環型産業システム「ゼロエミッション構造」を創りだす。これからの環境キーワードとして、世界的に注目を集めるこの概念は、個人レベルから、企業、地域、国家にいたるまで、さまざまな広がりをみせている。
このゼロエミッションの考え方にのっとって道栄紙業が取り組んだのが紙の完全なリサイクルである。再生紙を製造する際に排出されるペーパースラッジは、炭酸カルシウムなどの無機物と微細で再生されなかった紙繊維からなる産業廃棄物である。このペーパースラッジを再資源化するための研究開発を重ねた結果、高い比表面積を有する良質な炭化物を得ることができた。この炭化物は土壌改良材や融雪材、家畜ふん尿処理材などの農業資材として利用されるほか、工業資材や建築資材などへの積極的な用途開発も行っている。
===================================================================
「科学技術庁長官賞」受賞。更なるステップアップへ
このような企業努力に対し、難再生古紙の再生処理技術を開発育成、地球規模の環境保全・森林資源の保護に貢献したとして、社長の黒崎昇氏は「科学技術庁長官賞」を受賞している。
その他、市民・行政・回収事業者などの連携により北海道全域での紙パック回収と再資源化を展開し、回収率の向上に大きく貢献していることが評価され「環境庁長官賞」を受賞している。
98年には『真の環境配慮型企業』を目指して国際標準化機構(ISO)が定める「ISO14001規格」の認証取得を表明、各部署から代表者を選出しプロジェクトチームを発足。計画、実施、結果、反省の手順を繰り返しながら全社一丸となって取り組み、99年にこれを取得した。また06年には「ISO9001規格」の認証を取得している。
北海道NPOサポートセンターからのコメント
‘私達にできること’という視点で限りある森林資源の保全を目指し、古紙のリサイクル運動に取り組んでいる同社では、その取り組みをより多くの人に知ってもらうため、ホームページ上でミックスペーパー・機密文書の回収や牛乳パック回収、リサイクルマークや容器包装リサイクル法、グリーン購入などをわかりやすく説明、実践しており、その内容の丁寧さには驚かされる。消費者と連携しあって活動し、発展している同社の取組みには、今後、広く環境問題を考えるときだけではなく、その地域の生活を考えたときにも、地域の人々にとってなくてはならない企業となっていくのではないだろうか。