みんなの見える位置に貼った模造紙などに議論を記録することは、ファシリテーションの主な役割である、(1)意見を引き出し、(2)論点を整理して、(3)合意形成を図ることを容易にします。
議論を書きとることは、参加者の発言を大切に扱うことであるため、積極的な発言を促します。また、書きとった記録をもとに、みんなに見える形で論点を整理できます。このように、議論の筋道を明らかにすることが、合意形成への納得感を高めます。
昔は、油性マジックをよく使いましたが、現在は、裏写りのおそれがない水性マーカーを使うのが当たり前になっています。8色セットがあれば、十分に用が足ります。
もっとも、自分なりに色の使い方を決めておかないと、いざ書きとりをすることになったときに、あわててしまいます。
そこで、私が推奨するのが、「三色マーカーでできる ファシリテーショングラフィック」です。
下記のサンプルをご覧ください。これは、ある講座での講師と聞き手の対談、会場との質疑応答を、書記役の私が書きとったものです。
主に使っているマーカーは、青、緑、オレンジの三色であることがわかると思います。
青と緑は、発言を書きとるのに使っています。交互に使うことで、個々の意見の区切りが見えやすくなります。
オレンジは、下線、囲み、矢印などに使い、ポイントになる箇所を強調しています。こうすることで、多様な意見のなかから、論点が浮き立っていきます。
サンプルの中でも、タイトル(見出し)に紫を使っているように、他の色もそれぞれ使いどころがありますが、まずは、三色マーカーの使い方だけでもマスターすれば、グッとメリハリのある、見やすい書きとりになることがわかると思います。
詳しくは、私の研修でお伝えしていますが、まずは、見よう見まねからでも始めてみてください。
サンプルの紹介
「社会起業家入門 ビジネスであなたの生活と社会をチェンジ! 〜逆転の発想がカギ! 素人の私ができる社会起業」(7月6日、エセナフォーラム2008)での、田辺大さん(フォレスト・プラクティス代表)、玉田さとみさん(学校法人明晴学園理事)の対談を、庄嶋が書きとったものです。
社会起業コンサルタントであり、盲ろう者によるオフィスマッサージ会社「てがたり」も経営する田辺さんと、日本初の手話によるろう学校「明晴学園」をつくった玉田さんとの間で、実体験をもとにした対談が行われました。