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平和のためにできる市民の実践とは? [2006年11月07日(火)]
 北朝鮮の核実験により、政府・与党の中枢からは「核保有について議論すべき」との発言も飛び出す事態。そこまで極端でなくても、日本国内では危機感が高まり、折からの改憲ムードを後押しした観があります。
 そんな時期の10月12日(木)・13日(金)に行われた、「日韓市民社会フォーラム2006 北東アジアの平和に向けた日韓市民社会の共通課題 “認識の共有から実践の共有へ”」に参加してきました。
 私が参加したのは、「分科会A 北東アジアの平和を担う市民教育」。「学習」と「対話」による市民社会の創造を掲げる、市民社会パートナーズとしては、まさにドンピシャのテーマです。
 故・山本七平さんが看破したように、「空気」や「ムード」が先の戦争を「何となく」許容してしまったことを考えると、少しでも多くの市民が自分で考えないと守れないのが「平和」だと言えます。

 報告に立ったのは、日本から2名、韓国から2名。
 沖縄平和ネットワーク首都圏の会代表・柴田健さんからは、沖縄で修学旅行生への「平和ガイド」などの取り組み、また、参加型学習ファシリテーターである福田紀子さんからは、「韓流」をテーマにした講座の実践例が紹介されました。
 一方、韓国DMZ平和生命の村推進委員会代表・鄭聖憲さんからは、平和を実践するうえでの考え方が示され、平和ネットワーク政策室長の李俊揆さんからは、朝鮮半島の平和統一専門講座などの実践例が紹介されました。

 特に印象に残ったことが2つありました。
 1つは、李さんが、北朝鮮による拉致問題は、北朝鮮=加害者、日本=被害者、という固定した図式だけでは解決できない、と述べた点です。それ以前の、日本による強制連行と合わせて考えるというのが、韓国でも北朝鮮でも常識であるとのことでした。
 このような歴史認識の違いを、市民社会レベルで知り合い対話することが、政府レベルを動かすことの基礎であると感じました。

 いま1つは、鄭さんの発言にたびたび表れていた、宇宙的なつながりのなかでの平和という考え方です。ベトナム人の仏教僧で平和運動家のティク・ナット・ハンさんも、世界を平和にするには、まず自分が平和でなくてはならない、と説いています。
 コメンテーターを務めていた、恵泉女学園大学教授の内海愛子さんが言っていましたが、「直接暴力」としての戦争だけでなく、私たちは「構造的暴力」としての搾取に罪悪感なく加担してしまっています。最近の社会企(起)業などは、そういった構造的な問題について、市場を活用して解決に取り組むものです。
 デモや座り込みを行うことだけが平和運動ではなく、一人ひとりが、自分と世界とのつながり、人間だけでなく様々な生命とのつながりを感じ、日々自らを省みながら行動すること。これが、平和運動が行き着いた、実践のあり方なのだと理解しました。
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