«「NPOらしさ」を発揮する 里山公園の指定管理 | Main | 国でも市民参加の試み 小型家電を考える会議»
2008年01月
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
カテゴリアーカイブ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
協働のルール化は 余所からでなく足元から [2008年01月25日(金)]
 NPOや地縁団体と地方自治体との「協働」をルール化する条例や指針が増えています。かくいう私も、千葉県四街道市の任期付職員として負っている使命の1つが、「(仮称)四街道市市民協働指針」の策定です。
 昨年11月より、市民と市職員による検討会議で議論を重ねています。そこでは、抽象論でなく、具体的な協働の事例から出発しています。
 11月に検討会議を立ち上げ、最初の2回は、他自治体の協働のルール化に関する動向や四街道市でのこれまでの取り組みの概略を、全体で学習しました。
 しかし、公募による市民と市職員の総勢40数名による会議では、発言機会も限られるため、第3回以降は、分野別に検討しています。
 「学びを通してつながる協働」(学校教育、社会教育、子育て支援など)、「安心・安全の暮らしの協働」(防犯・防災、交通安全、福祉など)、「自然を守り、活用する協働」(環境、農林業など)、「まちの魅力を高める協働」(都市計画、商工業など)の4分野です。

 他自治体の協働指針を点検すると、独自性のあるものは少なく、先行事例の引き写しになっているものが多いのに気づきます。短い年数でローテーションするのが役所の人事システムであるため、担当職員が専門性を高める余裕がないのは致し方ない面もあります。
 ただ、自分の自治体の実態に合っているかを十分に検討せず、先行事例の謳う協働の理念や仕組みを無批判に導入するのは、いただける話ではありません。現に、公園の清掃などを地縁団体が行う例が「対等の原則」に合っていないのではないかなどと、理想と現実のギャップに悩む職員が多いのも事実です。

 そこで、四街道市では、頭でっかちな理想を余所から輸入するのでなく、これまでの四街道市の取り組みを出発点として、徹底した積み上げ型で検討を進めています。検討会議のメンバーがやっている事例、あるいは、知っている事例を洗い出し、そこから典型例や成功例を選んで、当事者に報告をしてもらうことから始めています。
 具体的な事例の到達点、また、限界を知り、今後どうあるべきかを議論するなかで、おのずと理念や仕組みについてのアイデアも出てくるという筋書きです。

 検討会議のメンバーのなかには、実際に市民活動を行っている人もいれば、特に具体的な活動はなく、「主権者」意識で市にモノ申すつもりで参加している人もいます。
 後者のような人は、実体験がないために、市への要望・批判や机上の空論になりがちですが、具体的な活動の報告を聴くことで、市民が自ら汗を流す協働の息吹を少しでも感じてもらえたらというのも、事例から出発しているねらいの1つです。

 四街道市の市民活動は、私の目から見ても、非常にレベルが高いと感じます。
 NPOの活動では、四街道市の特徴である里地里山を活用しての、メダカやホタルの再生、プレーパーク(冒険遊び場)の設置など、地権者も巻き込んでの展開が見られます。また、地縁団体の活動も活発で、学校を支援する地域住民のボランティア活動、高齢者世帯などへの庭木の剪定などを行う助け合い活動などが見られます。
 これらを市が働きかけるのでなく、市民自らの発想で展開し、市が国や県の制度をうまく活用して支援しています。

 四街道市の協働の歴史にとって画期となったのは、平成15年度・16年度に県の事業に応募する形で行った、「県・市町村・NPOがともに築く地域社会事業」(現・地域活性化プラットフォーム事業)です。「子どもが伸びやかに育つ環境づくり」をテーマに県に応募し、初年度11団体、2年度目7団体のNPOが参加したこの事業は、現在も継続されている、四街道市の代表的な協働事例を揺籃する役割を果たしました。
 NPOと市・県とで一緒に地域ビジョンを描き、NPOの創意工夫をうまく活かしたこの事業は、市・県が市民活動をどう支援し、協働を展開するかを教える好例であるといえます。

 その「ともに築く地域社会事業」で産声を上げた事例も含めて、具体的な協働事例を検討することで、四街道市らしい協働を探る作業を進めています。まだ途上ではありますが、今後、協働のルール化を図る自治体の皆さんは、他自治体の先行事例ばかり調べるようなマネはやめて、足元にあるすぐれた事例や行き詰った事例を見つめるところから出発することをおススメします。
 行政職員の腕の見せどころは、効果のある政策をつくって実行することにあると思います。ぜひ、市民活動の現場に分け入って、現場から政策を形づくっていくことを実践していただけたらと思います。
トラックバック
ご利用前に必ずご利用規約(別ウィンドウで開きます)をお読みください。
CanpanBlogにトラックバックした時点で本規約を承諾したものとみなします。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.canpan.info/cs-partners/tb_ping/71

コメントする
名前:
Email:
URL:
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー リンク

ご利用前に必ずご利用規約(別ウィンドウで開きます)をお読みください。
CanpanBlogにコメントした時点で本規約を承諾したものとみなします。
コメント