実は、この10月から11月にかけて、社団法人日本経営協会で、面白い研修を持たせてもらいました。2日間のワークショップスキルを学ぶ職員研修を行った後、こんどは住民と職員とによる「よりよい協働関係」をテーマとした、2日間のワークショップ本番を行うというものです。
もちろん、本番では、研修を受けた職員が進行役(ファシリテーター)や壁書記(模造紙への記録)を務めます。
依頼主は、埼玉県東南部都市連絡調整会議(草加市・越谷市・八潮市・三郷市・吉川市・松伏町の5市1町で構成する協議会)。結婚するならあなたと、ではないですが、合併するなら一緒に、ということで、平成3年の設立以来、研究調査や広域連携事業を行ってきています。
これまで、住民が参加する事業は行ってこなかったため、今年度は、住民と自治体職員によるワークショップを行うことになったというわけです。ワークショップの結果は、5市1町の首長懇談会に報告され、可能なものは広域事業として展開されます。
研修は10月3日(火)・4日(水)、ワークショップ本番は11月8日(水)・15日(水)に行いました。
研修では、実際に控えている本番のプログラム案を使って、演習をリハーサル的に行い、その結果を受けて、本番のプログラムを修正しました。(この修正は、設計法を学ぶよい機会になりました。)
ワークショップ本番のプログラム、ならびに、流れを図でイメージしたものを下記に掲載します。
「地域防犯」「地域国際化」「子育て支援」の3つのテーマそれぞれについて、5市1町から住民2名、職員1名ずつが参加しました。各テーマ18名、全体で54名。各テーマは、さらに6名編成の3つのグループに分かれ、6名全員が別々の自治体になるようにしました。
グループごと、テーマごとの議論では、プレイングマネジャーではありませんが、職員が参加者であると同時に、進行役や壁書記も務めました。(私は、全体の場の進行、ならびに、グループやテーマを回りながら進行のアドバイスをしました。)
ワークショップの最後に、グループごとにワークショップの感想・改善点を出し合ってもらったのですが、住民からは「意見を出し合って話し合うことの重要性に気づいた」「他の自治体のことがわかり、情報交換もできた」「1日目に人間関係ができ、2日目の議論の成果につながった」といった意見が多く聞かれました。
一方、職員ですが、研修時には、「なぜこんなことをやるのか」「行政批判の場になるだけ」「住民に議論なんてできない」といった反発を強く感じました。ワークショップ本番の第1日には、研修にまじめに取り組んだ人とそうでない人とで、進行役や壁書記としての仕事ぶりに歴然とした差が出ていました。
しかし、1日目が終わる頃には、住民の活発な議論を目の当たりにし、面白みを感じてきたようです。2日目は、いずれの職員も、事前にしっかりと準備してきたようで、スキルが格段にレベルアップしていました。
私もいろいろな自治体の仕事をしていて、市民と話をしながら仕事をすることに抵抗を感じる職員がまだまだ多いと感じますが、実際に市民と一緒に仕事をしてみて、充実感を感じるようになった職員もたくさん知っています。
食わず嫌いはともかく、過去にやり方がまずくて苦い経験をしたのだとしたら、適切な参加や協働の方法を学んだうえで、もう一度チャレンジしてほしいと思います。
その意味で、「研修→実践」がセットになったワークショップ研修は、スキルを身につける意味でも、職員意識を市民との協働に変えていく意味でも、今回その効果を証明済みですので、おススメです。
お声をかけてくだされば、喜んでお手伝いいたします。
<ワークショップ2日目(11月15日)の様子>
1日目にグループ内でアドバイスし合って得た、
各自の現状の活動をよりよくするための方策を発表
5市1町の団体間で連携できる活動について、
グループで3つの案を考えた後、テーマ全体で議論
テーマ全体で議論した結果を踏まえて、
シール投票で5市1町の団体間で連携できる活動を評価
以下、各テーマの上位3位まで
「地域防犯」・・・ 1.協議会の設立〔9票〕 2.情報(交流)の場〔8票〕 3.用具の統一〔8票〕
「地域国際化」・・・ 1.連絡会議〔14票〕 2.情報の共有〔10票〕 3.イベントの相互参加〔8票〕 3.ボランティア登録〔8票〕
「子育て支援」・・・ 1.ファミリーサポートセンターの相互利用〔14票〕 2.情報の活用〔12票〕 3.講座の開催(協働に関するものも)〔10票〕