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いま必要なのは「国民トウギ法」じゃないの? [2006年11月15日(水)]
 今年の流行語大賞は、ズバリ「やらせ質問」でしょう!小泉前内閣の「国民対話」として始まったタウンミーティングでの「やらせ質問」。特に、教育改革をテーマとした「やらせ質問」は、折からの教育基本法論議にも絡んで大騒動。質問者への謝礼まで明らかになる始末です。
 われわれファシリテーター稼業から見ると、国の官僚のお粗末な発想に、開いた口がふさがりません。
 今日、私がファシリテーターを務めたワークショップでも、最後の振り返りの場面で、参加者から「『やらせ』でない参加型の会議ができてよかった」との感想が述べられるなど、失笑のネタにされる有様。国の官僚さんと請負業者どのには、非難というより、いかに市民にバカにされているか自覚してもらいたいと思います。

 現在、自治体や市民団体レベルでは、市民参加の進展により、会議というのは、率直に意見を交わして、よりよい方策を探る場との認識が広がりつつあります。
 私も企画・運営に関わってきたなかで、市民と専門家の対話、無作為抽出による会議など、民間主催の様々な試みも行われています。また、NHK『日本の、これから』のような、市民が50人も討論者として参加する生放送の番組も行われる時代です(私も、今年1月に出演しました!)。

 旧態依然とした、会場からの発言→壇上からのコメントという、単なる質疑応答型の運営をしたうえ、さらに「やらせ質問」とは、いかに国の官庁が遅れているかがわかるというものです。

 いま、安倍内閣のもとで、憲法改正のための「国民投票法」制定への動きありますが、市民が個々の思い込みでなく、深みのある判断をするには、むしろ「投票(トウヒョウ)」の前に「討議(トウギ)」が必要であると思います。
 現在のタウンミーティングのような、格好だけの討議ではなく、「国民討議法」のような法律を制定して、市民が議論を深めたうえで、国会が大事な判断をするようなプロセスを義務づける必要があるのではないでしょうか。

 もっとも、今回の例からもわかるように、官製の討議では「やらせ質問」のような誘惑を排除するのは難しいので、民間が企画・主催する会議に、国や自治体はお金だけ出すという仕組みで運営するのがよいでしょう。
 様々な民間団体やメディアが主催する形で、「自治体財政」「憲法」「アジアの歴史認識」などをテーマとした、セレモニーではない率直な議論の場を設け、多くの市民が熟慮したうえで、判断していけるような社会環境をつくっていければと思います。
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