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小3からインターネットに触れ、中学生の時には日記サイトが半年で100万PV達成、会員500人規模のSNS型オンラインゲームを運営。高校では商学・簿記を学びながら、独学でアフィやSEOを体験。明治大学商学部に進学、勤めていたセブンイレブンでは店長を体験。「広告研究部」で研究代表を務めながら、広告会社や通販会社でインターン。
明治大学「ブログ起業論」3期を首席で卒業したのち、二十歳で起業。


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【書評】WEBサービス企業の人間模様を描いた経済小説「facebook」
  2010/06/30(Wed)

ユーザー数4億人を突破したfacebook黎明期のサクセスストーリーを小説家した一冊。










コンサル屋に勤めてる先輩のブログによると、本書は人間関係に注力され、WEBサービス戦略や企業戦略などはほとんど載っていないことが事前にわかりました。この辺に期待して読んじゃうとたぶん350ページ超の本書は読みきれないでしょう。どっちかっていうと、この本みたいな感じかな、と思いました。











「青年社長」(上下巻)著者/高杉良 こんな本があったなんて・・と書評にも書きましたとおり、明治大学商学部を卒業後に「ワタミ」を興した渡邉美樹社長の実話・実録経済小説。起業時の苦節から決算内容、発展、成功、社員が増えたときの弊害、創業仲間との別れ、なんなら妻との初セックスまで描いた超・実録のサクセスストーリーなのです。

ほぼその通り、本書「facebook」も、そんな感じの小説です。違いは、「青年社長」モデルのワタミ社長渡邉氏としてのCEOメッセージや経営哲学ではなく、CEOマーク氏の周辺をとりまく、facebookの成功にまつわる人間関係が主な焦点となっています。寮の一室、最初はハーバード大学のみをターゲットとして開始されたSNS「The facebook」から、急成長していくことによって得られる名声、壊れる親友、襲い掛かる競合、法務、実務、金、トラブル、まとわりつく投資家、などなどドラマティックな出来事を主に会員数ゼロの出発時点から会員1000万人までの数年間をまとめています。こちらもマーク氏の初セックスまで描かれるという、具体的すぎww感が物語りに夢中にさせてくれます。


成功体験を抽出すれば、起業論にも応用できるマーク氏の素質にも気づくことができます。エンジニア独特の「スイッチオンになったら24時間夢中になって作り続ける」ということが成功の根底にあったこともわかります。
どちらかというと、というよりかなりギークで、オタクで、社交的でもなく起業家思考でもなかったマーク氏が、素晴らしき人脈を獲得し、業界のビッグパーソンの支援をうけ、堂々とした立ち回りまでもを会得するストーリーは、なにかこうひとつの映画を見終わったような感覚にすらしてくれます。



と、思ったら映画化するみたいなんですね(笑)
よく見たらはじめにのところにも書いてあったし。見に行かなくては!



【書評】大企業経営は国家経営なり。「サイバーエージェント流・成長するしかけ」
  2010/06/27(Sun)

税制度的に、企業経営は国そのものであるという考えをもっています。飲食店を経営されている方とご飯をご一緒させていただいたタイミングで授かったお話ですが、感銘をうけて、その火は自分のものになるまで反芻しながら帰路についたものです。

すなわち、6億売り上げて、5億利益をだすと、2億円くらいを国に税金を持っていかれます。会社としての利益を1千万円にして年俸5億円の個人所得とするとしても、所得税と住民税で2億5千万円を国にもっていかれるわけです。
ところが、6億売り上げたなかで社員を50人だか100人雇い、利益が残らなければ、税金を支払う必要がなくなります。一番の節税は、多くの人を雇ってたくさん給与を支払うことなのだそうです。
国家はそうして徴収した税金で公務員を雇っています。

「国民を、企業が食わすのか?国が食わすのか?という違いなんだ」と、教えてくれました。
「それが良い仕事でも、しょーもない仕事だとしても、給与を払うんだ」と、教えてくれました。












そんな概念から、企業を大きくすることで雇用を増やすことの重要性や尊い天命について思いを巡らせていたわけですが、大企業経営は国家経営なりという例え方をより強くする1冊の本に出会ったので紹介します。「サイバーエージェント流・成長するしかけ」です。

この本は、慢性的な人事制度の悪循環から退職率30%まであがっていたベンチャー企業「サイバーエージェント」を、やる気と成果がでる制度導入で楽しくも熱い人材ばかりの企業に作り変えた人事本部長の本です。
本自体は、藤田社長のブログやメールの転載が多くなんかコピペ集にお金を払ったような気に前半はなってしまいますが、章立てによって整理された情報によって吸収もすばやく、制度の裏話、経営陣の試行錯誤、失敗例まで教えてくれるので満足の1冊。

サイバーエージェントは様々な制度を導入し、本業と給与のほかに以下のようなイベントや手当てを実施しています。



「ジギョつく」ビジネスアイデアコンテストで社員のレベルアップと社長のイスプレゼント
「2駅ルール」 新人さんもCAのお膝元渋谷から2駅以内に住むなら3万円支給
「住宅手当」 5年勤続の社員には無条件で5万円の住宅手当
「休んでファイブ」2年勤続で有給のほかに5日間の特別休暇
「L−cafe」女性社員にとって働きやすい環境を整備するプロジェクト及び組織
「育児相談窓口」人事本部にパパママ社員のための窓口設置
「パパママ懇親会」育児の情報交換をするための懇親会
「部活動手当て」事業部外5人以上のサークルをつくったら一人当たり月1500円支給
「ニコニコデスク」社員のこまったこと、文具から法務まで、全てここに問い合わせればよい
「コミュニケーション・カウンセリング制度」
「サイ・バー」いろいろな情報がのった社内報。
「渋谷くん」嫌な上司やだめだったリーダーシップを渋谷君に見立ててロールプレイし客観的に上司としての姿勢を見直す
「キャリチャレ」キャリアチャレンジとしてFA制度を事業部間で設置。
「マスク配布」かぜが流行ったらマスク支給される
「インフルエンザ予防注射全社員無償」


 ・・・・などなど。




人事制度のほかにも、ビジョン共有の工夫や意思疎通のためのシステムなど様々なマネジメント手法があったことは確かですが、圧巻するのは間違いなくこの人事制度の豊富さ。手厚さ。そして「流行らなければ意味がない」という人事制度担当の曽山氏がいうように、ネーミングからプラン内容までブラッシュアップして磨き続けています。

サイバーエージェントは、知らない人は驚きますが、終身雇用制度です。
サイバーエージェントという国で、素晴らしい人材が「安心して」「永続して」働けるように様々な工夫がこらされています。
これらは国家運営によってなすべきこともありますし、地方政治によって市や町がすることもあります。
しかし企業経営を国家運営と例えるうえでは、やる気と成果を生める環境をセッティングして、安心して生きていけるような仕組みを組み立てるのも経営陣の仕事だと感じました。いずれ、パパママさんを雇う立場になったら、子供手当てはやりたいと思ってたのですが、そんな小さな話ではなくサイバーエージェント並に徹底的に人事制度を強化することというのも成功事例のひとつであると認識できます。

そうして出来上がった組織は、非常に強く相関しあう思想と、ひとつのビジョンのもと、どんどん増殖していっているわけですね。プラスの方向にスパイラルが伸びている国も企業も、強い地盤を固めて永続的に発展していくものですね。











ちなみにこの本、字めっちゃ大きくてわかりやすく読みやすい本です。すぐ読めました。
【書評】LPO対策にすら使える「SPIN営業術」(ニール・ラッカム著)
  2010/06/26(Sat)

読み始めたのは5月末なのですが、大きなお仕事がはいったりしているうちに、ゆっくりゆっくりと読み進めることになった本書。おかげで全章ともに3回ずつくらい読んで、個人的には「今年はこれ熟読した!」のなかにはいる1冊となった気がします。











営業の教科書というのは、「野球の教科書」みたいなもので、営業とはスポーツみたいなものだと思うのです。本を読んでインプットとアウトプットをしたらじゃあ明日から実践出来るか、といえば、できないと思います。
でも、例えば野球でも素振りや壁あてをするときに変なクセがつかないようにフォームや野球哲学を学んでおくことは、成長角度をつけていく段階で必須ですし、試合のたびにフィードバックすることも欠かせません。営業という名の試合本番でも、こうした事例集や研究データなど教科書内容を意識しながら反復していくことによって、磨かれていくことは間違いないのではないでしょうか。

営業は小手先のスキルではないことは体感しているし、かといって熱いハートだけでもないみたい。
大型商談に的を絞った本ですけど、営業全般的な知識量がつく点でも魅力的な本です。大は小を兼ねるといいますが、商談というケースを係数化してあてはめた場合も同じことがいえるらしく、大型商談のスキームはそのまま小型商談でも使えるということ。
そして、営業術ではありますが、非常にマーケティングであり広告論ですねこれは。このSPIN営業術というのは、このS-P-I-Nの順番(順番は適宜、臨機応変にかえる)でコミュニケーションすると相手の心が開く暗証番号のようなもので、人の心を動かす時点で広告にも使えるし、営業ではなくホームページのLPO(ランディングページ最適化)にすら使えてしまえるなと感触を覚えた次第です。

来たる参議院選挙に向けても「選挙は広告合戦」といい続けている廣瀬ですけど、政治家もよくみてみるとSPIN営業術でじわじわと有権者のマインドシェアを奪っていっているのではないかと、注視するようになりました。
(本書の中にもありますが、気づかずにSPINを使っているひともいるそうです。確かに自分も、上手くいった商談とそうでない商談を見比べると、話の進行手順がSPINに近かったりしたような気がします。)

もっとも、いくら営業がうまくなっても売るものに社会的意義やきちんとニーズを満たす品質がないと意味がないですから、多角的にレベルアップしていくことはもちろん忘れずに精進していきたいところです。
営業をしたことがないひとよりかは、1度でも営業や商談を体験したことのある人のほうが飲み込みや吸収ははやいと思います。学生でも商談をしたことがあればもちろんおすすめですね!


<メモ>
大型商談にきくSPIN、かんたんにまとめてみるとこのようになります。

・まず、よくいわれるオープン・クローズ質問は関係ない
・小型商談では潜在需要を突くが、大型商談ではニーズに対して潜在も顕在もあまり関係なく、見つけた欲求をどう料理するかで決まる
・大型商談では潜在欲求を、顕在欲求へと変換させていくこと(育てていくこと)がキーポイント
・顕在ニーズを大きく育てる質問方法をSPINといい、

  状況質問 Solution
  問題質問 Problem
  示唆質問 Implication
  解決質問 Need-payoff

それぞれ、

  状況質問 ヒアリングする
  問題質問 お客様の潜在ニーズを見つけ出し
  示唆質問 買い手にその問題の重大さを認識させ
  解決質問 どうなったら解決するのかお客様の口から引き出す

というふうにまとめられています。

・そして自社製品について語る内容を本書では「特徴」「利点」「利益」と分類しており、それぞれ、

  特徴 話しすぎると顧客は価格が気になりだすのであまり言わなくていい
  利点 小型商談では効果的、大型商談ではつかわなくてもOK
  利益 先方が口にしたニーズに合致する利点を伝えると「利益」になり商談が進む

というふうにまとめられています。

・反論がでてくる原因は、解決策を早めに提示してしまうことに起因する
・反論は予防策をとることがベスト。商談の前半は「示唆質問」「解決質問」でニーズを膨らませること。
・大型商談では欲求を満たすことのほか、意思決定者の「買って失敗して自分の地位が危ぶまれる感」など各種リスクを払拭してあげることが大事




<ここはLPO対策につかえる!>

LPOとはランディングページ最適化のことで、あなたがギフトのオンランショッピングサイトを運営してるとして、「ギフト」とかで検索してきたユーザーを確実に購入まで至らせるようページを魅力的に作り変えようっていう技術です。なにがLPO対策に使えるかというと、こんな感じでしょうか。


・高い商品は先にユーザーの利益を語る(対話ができないためなにが利益かは仮説でOKかな)
・示唆質問法でユーザーの心のなかのニーズを育てる。
 「贈って大喜びされるギフトと、適度にお礼される程度のギフト、どちらがいいですか?」
 「もし贈った先様から、凄い!とか、よく見つけた!と賞賛されるギフトがあったとしたら、あなたの株も上がりませんか?」
・ニーズを育ててからどんな商品かを説明することで、反論が少なくなる。

・安い商品は特徴をとにかく羅列したあとに価格を明示することもよい手法。
 「引き出しにはレールがついた高品質。」
 「コードを収納できる天窓も。」
 「そんな定番オフィスデスクが10,000円!」


もちろんこれのほかにECサイト成功のメソッド(クチコミを書く、商品写真を綺麗にとる・・)も必要なのは確かですけど、こうしたライティングの結び方に営業術というのは使えるなと思います。
SPIN営業術というのはこれまさしく万能、こういった手法があること、そしてマーケティングやプロモーション戦略のなかにもどんどん利用していける、そんな確信に出会えた本でした。
元セブンイレブン店長のコンビニおでん論50のツイート
  2010/06/25(Fri)

なぜか昔のセブンイレブン店長時代を思い出しスイッチがはいってコンビニ論をツイートしまくってました。記念にブログにコピペしておきます。






おでんは基本誰でもおいしく作れるけど、見た目をきれいにしたいなら「油抜き」で勝負がきまる。20種あるけど、キーパーソンは厚揚げ。どす黒くて濁ったおでんをたまに見かけると思うけど、あれの戦犯はほぼ油揚げです。


油抜きで勝負がきまるおでん、綺麗に作り上げたい廣瀬は、おでんをゼロから完成させるまでの工数を100とすると、150くらいは油抜きに時間をかける。厚揚げからこれでもかというくらい油を抜く。心配しなくても、味は変わらないです。


厚揚げの油抜きには、ポットのお湯を使う。下手な従業員は水道水のお湯で5分くらいで油抜きした気になってるけど間違い。ポットのお湯をチンして沸騰させてそれを回しかける、さっと湯に通して熱湯は捨てる。これを5回。


厚揚げの油抜きで熱湯回しかけを5回したら、ボウルを変える。ボウルに油がついてるから。そして「冷水をかける」。水をかけるとまだたっぷり油がこそげ落ちる。この発見はセブンイレブンでも共有されていないしオーナーの奥さんに見せたら超絶テクニックだと絶賛もされた。


徹底的に油抜きしした厚揚げをin to the おでんする。慎重に。すると、油がまったく広がらない!油で揚げたものを80度の鍋につっこむのに全く油が広がらない様は非常にジオグラフィックス的(?)です。こうしてものすごくきれいなつゆを維持できる。


おでんつゆがどす黒くなる理由は、つゆが蒸発するのももちろんあるけど、インスタントつゆに頼ったかつおだしベースだからだ。廣瀬のおでんはマニュアルと違ってこんぶベースのうえ素材の味を引き立てるから、凄くクリアな色で、天井の蛍光灯も反射する。人は「水おでん」と呼んだ


「水おでん」と呼ばれる、クリアで透明感あり天井の蛍光灯も反射するおでんはリピーターも多く評判だった。こんぶベースであることはもちろん、重要な論点は「鍋の中の組み合わせ」に他ならない。


おでん種は2種類にわけられる。味を吸い込む「大根、たまご、厚揚げ、ウインナーまき、ごぼうまき、練り物」系と、味を出す「つみれ、昆布まき、こんにゃく、牛すじ」系。この2種類をうまく配分しひとつの鍋にいれることが、味を引き出すひけつになります。


店員さんがおでんを作るのがうまいか下手か、なべが2個以上展開される冬は簡単に解ります。味をだす種「つみれ、こんにゃく、昆布まき」が片鍋にしかなければ、下手の部類です。


大根の近くにこんにゃく、たまごの近くに昆布まき、全体的につみれを散らし、厚揚げや練り物を適度にデザインする、極意は実はこれだけです。味が絶妙にミックスされながらも相性を引き出しあいます。


透明でクリア、かつおだしの濃い色が適度に熱湯で割られ、完成時には蛍光灯を反射する黄金のスープになる「水おでん」でも、美味しい理由は、こんぶだしをたっぷりとり「つみれ」「こんにゃく」を絶妙な位置に大量投下するからにほかなりません。


隠し味は「牛すじ」です。セブンイレブンのマニュアルでは、油が強烈に出すぎるつくね棒と牛すじは1/6マスの大きさの専用鍋を取り付けてつゆが絶対混ざらないようにするのですが、廣瀬の油抜きによって無害化した牛すじは通常エリアに投入できるので、良いだしをだします。


おでん種は2種に分かれるといったけど、もう2種違う分け方があってカラーリングです。「白系」の大根たまごしらたきはんぺんと、「濃色系」のウインナーまきゴボウ巻き昆布まき厚揚げがんもこんにゃく、など。味を出す・吸うを意識しながら、色も散るようにレイアウトします。


見た目方面でおでんを作り上げる際カラーリングの概念の他、立体感があります。鍋の高さは大根2個を縦にかさねてぴったりだけど、その上に昆布まきを乗せると少し鍋から盛り上がります。この盛り上がりを多数演出することで、夏でも少量のたねでも実に美味しそうに見えるのです。


鍋の底におく上げ底は徹底的に使うべきです。廃棄を減らしながら立体感を実現するために1つのなべに6個仕込みます。ウインナーまきとか沈むのでですが、上げ底のうえに立ててあげると、華やかなウィンナーの「赤」部分も見えて立体感も演出できます。


透明感ある「水おでん」を維持するためにかつおだしをあまり使いませんが、お店の中で香りたつのはかつおだしのほうです。別ポットになるつくね棒にたっぷりかつおだしを仕込み、香り用の戦力として細工します。


つゆ足しが、綺麗なおでんを維持する秘訣です。絶対に沸騰している湯を非常にゆっくり注ぐようにしてください。水道のお湯レベルを勢いよく注げば、完成後1時間でもすぐどす黒くなりはじめます。なぜ温度と勢いで差がでるかは、東大理系の山口氏も「わからない」といってました。


おでんは売れて新しい種をどんどん仕込むほど綺麗なつゆのまま味わいも深くなります。おでんを作るだけではなく、おでん検定1級に近づくためには、積極的に売る技術も求められます。


お客様は皆基本的におでんが食べたいんです。でも店員から買いにくいとか、忙しそうとか、並んじゃってるとか、今日はまずそうとかいろいろな要因が重なり合って買わないだけです。「作れるだけでなく、売れる」廣瀬はおでんマーケティングでさまざまなトライを重ねてきました。


おでんはセルフサービスとこっちで取る両方のシステムを確立しておきます。これだけでも売上3割増加です。


おでんにちらっと目をやったお客様にこう声をかけます。「こちらでお入れしましょうか」同時に容器をすでに用意します。5割の確立でクロージングが締結します。


対面販売とおばちゃまとの綿密なコミュニケーションによるリピーターの確保が欠かせません。レコメンドで一度弁当の売上を奪ってるわけですから、利益の純増は2度目以降の指名買いです。


セブンのなかで商品同士が競合するんじゃなくて、街のラーメン屋じゃなくてセブン、スーパーじゃなくてセブンを選んでもらうために、おでんを使ってダイレクトマーケティングをするのです。おでんは強烈なツールです。


コンビニ店員のユニフォームが汚い原因のひとつはおでんです。ユニフォームの汚れ方で誰がおでんリーダーかわかります。


おでんの購入セットのレコメンドも効果ありました。わかりやすく名付けて商品化、POP広告も貼っておく。ダイエットセットと名付けた大根こんにゃくしらたき(計17キロカロリー)が一番のヒット。


透明感ある水おでんの大敵は意外にもだいこん。入れすぎるとつゆが白く濁るほか、デッドストックがカスとなってゴミがちらかる。


ロールキャベツは売れない&すぐ煮崩れする嫌なネタの代表格だがこれを攻めで仕込むか、守りで1個だけいれとくかというのはそのまま店の発注態度がわかる。売れる店は、前者なのです。


ちくわぶも水おでんにとって大敵。だいこんよりも強烈につゆを濁す。一度さっと洗うと表面のぬめりがとれて濁らなくなります。


一番レイアウトが難しいのが実は「ちくわ」。ぷかぷか浮かぶし、一定の場所に定まらない。


だいこん・たまごというのは一見して双璧をなしているように見えるけども、売上比率でいうと10:5くらいなのです。だいこんの次に人気なのは、実は「しらたき」。


だいこんの上にもち巾着をのせるのはタブーです。というか付近に置くのも絶対だめです。だいこんの成分でもちが溶けてしまうのです。


つゆまで自分で入れるタイプのセルフサービスの場合、どの鍋のつゆが一番おいしいか?つみれが入ってる鍋を選びましょう。こいつのポテンシャルは半端ないです。


鍋をデザインするときに、昆布巻き、もち巾着、はんぺん、つみれが遊びに余裕があるネタたちとして店員のセンスが問われます。適度に散らす、揃える、重ねる、沈める、浮かす、並べる、立てる、他の種とコラボする。ルールを崩すために、ルールをつくるのです。


おでんの反対、レジ側のレシート捨てのところにあえてからしを山盛りにしておきます。異様なまでに山盛りにしておきます。おでんに関心0%だったひとの心にインプレッションが与えられ、0が0.01とかになります。1シーズンに1度は食べたくなってくるものです。


おでん70円セールが売れる理由が安さだと思っていてはおでん検定3級です。「いっぱい売れてる」感、これが決定的な決め手になるのです。いつもは得たいの知れないおでんでも、みんなが買ってるおでんは美味しそうにみえるもの。


アニメで見かけるこんにゃく、ちくわ、練り物を串にさしたやつ、あれをリアルに再現すると色合いが最悪で食欲をそそらなく、また2年に一度くらいセブンでもちょろっと出すんだけどほとんど売れないのです。


おでんというのは数少ないバイト同士のリレーでなりたつ業務。「あいつのシフトの後はおでんが悲惨」はありえる評判。22時ごろにすかすかなおでん鍋を見て夕勤と夜勤の軋轢をおもうこの時間帯のセブンイレブン。そう思うとおでんには理論だけでなく、人間模様も確認できます。


コンビニバイトも別に誰しもが疲弊感にまみれてやってるわけではないわけですね。楽しいほうがいいに決まってるけど仕事だから・・っていう部分もある。従業員の意識改革をするおでんという教育アイテムで、「俺の客」を見つける快感までエスコートできれば最高ですね。


おでんは「こいつだから買うんや」が成り立つコンビニで数少ない商品。だからこそ売上シェアでいえば店の1%を占めればいい程度なんだけどもセブンが力をいれるところ。そして廣瀬もこれが平均日商の圧倒的差だと思うわけです。


冬シーズンにセブンイレブンで一日に販売するおでんのタネ数は、平均的な店で約100個。お客様の数にして25人くらいで売上の7割が夕方〜深夜。透明感が維持される廣瀬式水おでん理論はピーク時間とアイドルタイムの緩急にも対応できる次世代のおでんだったのです。


冬シーズンにセブンイレブンで一日に販売するおでんのタネ数は、平均的な店で約100個だけども、70円均一セールをすると1日400個とかにまで上がる。中野杉並地区の優勝店は1日1000個おでん売ったらしい。


性善説にたつと、コンビニバイトは店の役に立ちたいと思ってるわけで、対面販売となるおでんでコミュニケーションをとるか?とらないか?の壁で、悶々としながら成長し、いつか一歩踏み出して仕事が変わる。おでんは、店員が自らブレイクスルーを果たすための補助にもなるのです。


おでんをお願いします、と言ってからうんうん悩むお客様には提案型販売。「いまたまごが良い感じですよ」。”シフト上がりを待つだけの作業”から”価値を生む仕事”に変わる瞬間。


レギュラーメンバーのほかに毎シーズンたくさん新商品がでるけどそいつらの売上比率は僅かに10%程度、販売数の大半が定番モノによって達成されます。2割の商品が8割の利益をつくる、パレートの法則はおでん鍋のなかにも深い世界をつくっています。


関東で一度おでんみそがが発注できたが、お客様に新しいエクスペリエンスを提供するか、原価高いから辞めるか、というのも、たかがおでんだが経営のDNAが行き渡るところ。「いまだけ」「あなただから」「特別につけてあげる」と価値をつければ口八丁でも次に繋がる。


48時間煮込んでもまったく色も変わらず味もかわらない最強の具材が、しらたきです。
【読んだ】グローバリゼーションと経営学―国際ビジネス力を鍛える土壌作りにどうぞ
  2010/06/07(Mon)

明治大学の4年間で、実に様々なことを学びました。それでも学び足りないことはまだまだいっぱいある中で、特に手をつけられずに過ごしてきてしまったのがグローバル視点。起業、WEB、成功者ストーリー、マーケティング、経営・・といろんな本を読むペースをつけてすっかり読書が趣味になっている廣瀬ですが、今回はこんな渋ーい書籍にトライしてみました。













http://www.amazon.co.jp/dp/4623054209

「グローバリゼーションと経営学―21世紀におけるBRICsの台頭」
赤羽 新太郎 (著), 日高 克平 (著), 夏目 啓二 (著)





廣瀬の夢、それは2050年時点でこうなっちゃうであろうと予測されている日本を変えることであるため、現在やっていることは全て修行の過程と捉えておりますが、その夢を達成するためにはやはり国際ビジネスという範疇で活躍できることは避けては通れないと、最近強く思うわけであります。今の事業で短いスパンでの海外進出を考えているわけではありませんが、こういうのは癖をつけて角度をつけていかないと養われないものでもありしますし、そんなこんなで、最近はじっくりこれに集中してました。

この本は、「教科書」です。学者の方が書いた、データびっしり系の事実が坦々と書かれている書籍です。決して読みやすい本ではありませんが、しかし若者が国際ビジネスの基礎固めをする分には整理されている内容と聞き、手にとってみたわけです。なんせ赤羽氏というのが明治大学の先生です。
内容としてはおおまかにいうと概論みたいなもので、どこかの会社のサクセスストーリーとか、社長さんの苦労話とかそういったたぐいのビジネス書ではありませんが、この手の本で刊行が2009年というのも非常にレアなポイントですよね。

また読んだ本というのは、読み終わったあとは「もう内容吸収したから、なんなら人に貸してもいい」「またいつか立ち止まって読み返したい」の2パターンにわかれると思うのですが、これは後者のほうです。
単純にこの土日で知識量がボリュームアップしたことは間違いないですが、完全に理解したわけではないので、実際にこの本にでてきた中国、インド、ロシア、アメリカ、EUは、20代のうちにこの目でみたいな、と、ひとつやりたいことタスクが増えたのでした。