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プロフィール

小3からインターネットに触れ、中学生の時には日記サイトが半年で100万PV達成、会員500人規模のSNS型オンラインゲームを運営。高校では商学・簿記を学びながら、独学でアフィやSEOを体験。明治大学商学部に進学、勤めていたセブンイレブンでは店長を体験。「広告研究部」で研究代表を務めながら、広告会社や通販会社でインターン。
明治大学「ブログ起業論」3期を首席で卒業したのち、二十歳で起業。


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【書評】ジョブズって何者なのか。『スティーブ・ジョブズ名語録〜人生に革命を起こす96の言葉』

  2010/10/13(Wed)

アップルCEOのスティーブ・ジョブズ名語録。iPadが発売されたあとの、比較的最近の本ですが、ジョブス氏の半生を追いながら読むことができます。1ページ1語録と、その解説がついて、軽くて小さいし読みやすいです。







この本の冒頭では、「ジョブスは優れた技術者でもないし、優れた経営者でもない」と、言われています。技術者はその都度雇い入れてるし、経営には腕利きの経営者を数多く雇い入れてる。ではiPod、iPhoneなどの成功はどこから導き出されているのか?本書は、読みやすい割りに、そういう答えは書いていないです。
ですので、普通に読んでしまうと単なるジョブス氏すげーで終わってしまう本。出てくる名言やフレーズなんていうのは、表現されたあとの生産品でしかなく、それを生み出す魂はなんなのか、ここが解らないと、名言に心打たれてやる気がでたりエネルギーに満ち溢れても、ただの模倣なだけのような気がして。火種を探って、名言といわれているフレーズを生み出す根底の部分を見つけよう、そう思って読み進めていました。


優れた技術者でもないし、優れた経営者でもないジョブス氏は、じゃあなんだったのか、というと、廣瀬の解釈としてはこんな感じです。



■ジョブス氏は優れたマーケッターだった。


2010年を迎えても未だにプロダクト・アウトが盛んなIT業界のなかにあって、1980年代から徹底的なマーケット・インの思考回路でものを生み出し続けてきたのがジョブス氏、だったのです。
プロダクト・アウトとは、「洗濯機が5万円で製造できたから8万で卸して小売希望価格は11万ね」という、作り手起点の発想。

ホームページ制作やシステム設計なんてまだ典型的なプロダクト・アウト主流で、制作費にこれだけ人件費と原価がかかるから、じゃあ価格はいくら、納期はここ・・・という世界ですよね。家を建てるのと一緒だからしょうがないとみる向きもあるけども、逆にそこに対しての「マーケット・インなホームページ制作って無いよね」というセグメンテーションを攻めることもできるかもしれない。

アップルでいうと「消費者が求めるパソコンの大きさがコレだから、マッキントッシュはこの大きさに収めて」という起点。ジョブス氏はエンドユーザー起点の発想でした、常に。世の中はあらゆるものが、ちょっと忘れるとついついプロダクト・アウトになりがち、そんななかで常にマーケッターとしての発想を忘れないからこそ、クールな切り口で名言が多く残っていったんだと思います。



 「何をほしいかなんて、見せられるまでわからない。」

 「アップルが勝つにはマイクロソフトが負けなければ、
  という視点を乗り越えていかなくてはならない。」




■ジョブス氏は優れたコミュニケ−ターだった。


営業がうまいし、プレゼンがうまいし、ひとを口説くのがうまいし、部下を動かすのもうまい。表現巧みにフレーズを操るし、遠慮しない。ジョブス氏をアーティストと例えるひともいるし、本人もどうやらアーティストと表現している向きがあるけど、アーティストというよりかは、マーケッターが自分の発想をトークでうまく伝えられる饒舌なスピーカーを持っているようなものなのかなと感じています。

もちろん洗練されたマーケティングがそれ自身の華麗なブレイクスルーポイントをもって芸術的、という意味でのアートはあると思うんですけど。自分の中にあるコンセプトがあって、それを伝える伝道師としての表現力が高く、ひとを感動させる技法・ひとを突き動かす方法を持っているからこその、これらのような名言もでてきてると思うんですよね。



 「ビル、二人をあわせるとデスクトップの100%をおさえている。」

 「君ができないっていうんなら、誰か別の人を探さなくちゃ。」




■ジョブス氏は優れた経営者だった。


本書の冒頭で「優れた経営者ではなかった」といってるけど、結局、よき経営者だったのではと思うわけです。

もちろん経営者のタスクっていろいろあって、ファイナンスだったりマネジメントだったり開発技術部門だったり、実際のオペレーションだったり営業フェーズだったり、キャッシュフローや利益額の管理だったり、その各種機能にさらに管理レイヤーを貼り付けて事業回したり。恐らくそういうのには向いていなかった向きもあるんだろうなと本書読んでもそれとなく伝わってはくるものの、でも、経営者としてのスピリッツの部分で、やっぱり偉大だなと思わせる節がところどころに散見されます。


 「お金が目当てで会社を始めて、成功させた人は見たことがない。」

 「フォードだって苦しんだ時期があった。なんでもする。
  便所掃除だってするさ。」


ジョブス氏は”宇宙に衝撃を与えるために””ひとびとをより幸福にするために”突き進んでいるし、どん底を知っているから強い。経営者としてのスピリッツが羨ましいほどに満ち溢れていて、やっぱり結局、よき経営者だったのではと思うわけです。


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ここまで書いて気づいた、「ジョブスは優れた〜だった」ってなんか故人のような書き方をしてしまってるけど(なんかすみません)、もう無意識に歴史上の人物みたいな扱いですらありますよね。
でも、名言・名語録ってやっぱり眺めて関心するだけのフレーズ集になってしまいがちっていうのはずっと思ってて、そこの根底にある魂そのものを素因数分解してみつけていかないと自分のものにならない、物凄く能動的なコンテンツだと思うのです。



でもここまで深堀りしてそういえばマックもiPodもiPadもiPhoneも持ってない、ということに気づき、iTunesもインストールされてないし、自分はファンなのかなんなのか解らなくなってきました。昔はiPod miniからnanoまでは持ってたからそれで解ったつもりになってるけどいいかな?みたいな。



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