今年も「一日限りのサマースクール」を開催しました。
4回目となる今回のテーマは「スキルをアゲて、成果をアゲる団体になる!」。
どんなサマースクールでしたでしょうか?ご参加いただきましたみなさまの感想や講師の方の資料をみつつ、お伝えしていきたいと思います。
日本財団CANPAN・NPOフォーラム
「一日限りのサマースクール」
〜スキルをアゲて、成果をアゲる団体になる!〜時 間:2015年8月14日(金)14:30〜21:00(開場14:15)
場 所:日本財団ビル2階会議室
対象者:NPO、ボランティア、プロボノ、中間支援組織関係者など
参加者:97名
主 催:日本財団CANPANプロジェクト
※本ブログで公開している講座資料は配布用になります。
公開していない講座もございますので、ご了承ください。
<時間割>
14:30〜14:50 ガイダンス
14:55〜15:55 第1セッション
A-1 コミュニティ社会構想
〜「つながり」と「コミュニティ」がもたらす様々な効果と未来への提言〜
講師:呉 哲煥さん(NPO法人CRファクトリー代表理事)【講座内容】
ソーシャルキャピタルや社会疫学の知見を活用しながら、「つながり」と「コミュニティ」がもたらす様々な影響や効果についてご紹介いただきました。最新の研究では「つながり」や「コミュニティ」が健康・幸福・教育・治安・経済に大きな影響があることがわかってきており、これからの社会を考えていくにあたり「つながり」と「コミュニティ」の重要性はますます注目されてくるようになるでしょう。「つながり」と「コミュニティ」が豊かな社会をどのようにつくっていくのか、私たちの取り組みもご紹介いただきました。
【講師プロフィール】
1974年生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。2001年に独立・起業し、コミュニティ運営・支援事業を開始する。2005年にNPO法人CRファクトリーを設立し、現在代表理事。
「すべての人が居場所と仲間を持って心豊かに生きる社会」の実現を使命に、NPO・市民活動・サークル向けのマネジメント支援サービスを多数提供。セミナー・イベントの参加者は5000名を超え、毎年約100団体の個別運営相談にのっている。コミュニティ塾主宰。コミュニティキャピタル研究会共同代表。血縁・地縁・社縁などコミュニティとつながりが希薄化した現代日本社会に対して、新しいコミュニティのあり方を研究し、挑戦を続けている。
【CANPANレコメンド】
これからの社会には「あたたかいコミュニティが絶対に必要」というこの想いだけはこれからも揺らぐことはないという呉さん。CRファクトリーを設立されてからのご経験から「つながり」と「コミュニティ」がもたらす様々な効果や「そこに集う仲間を大切に想いあい、認め合い、支えあう。」組織をつくりあげるためのヒントを伝えてくださいました。
【講座資料】
A-2 非営利組織の「コンセプト」のつくり方(仮)
講師:天田幸宏さん(NPO法人企画のたまご屋さん事務局長)【講座内容】
誰が、なぜ、誰に、何を、どのように・・・。これらを突き詰めていくと、マス向けでない対象者が限定された「コンセプト」が見えてきます。当日は、講師自身が理事、事務局長として参画しているNPO「企画のたまご屋さん」や企業事例を題材に、ワークショップを交えながら非営利組織特有のコンセプトの作り方をお伝えいただきました。たった「一行」で本質を伝えること魅力と威力を実感できる内容でした。
【講師プロフィール】
中小企業に特化した「黄金のコンセプト」で顧客を熱狂させるコンセプトディレクター兼出版コンサルタント。これまでに天田さま個人で、60人以上のデビュー著者を世に送り出し、NPO法人企画のたまご屋さんとしては11年間で450冊プロデュースしています。ベストセラー作家からの支持も厚く、彼らの新刊企画に携わる機会も多い。企画のたまご屋さんには創設4年目から参画し、意思決定、財務、経理の合理化などを実施。現在は事務局長兼ファンドレイザーとして、会員制度の見直し、認定NPO化への準備などを行う。
【CANPANレコメンド】
「企画のたまご屋さん」は、本を出したい人と出版社の出会いの場です。そして、プロフィールにもありますが、これまでに60人以上のデビュー 著者を世に送り出しているとのこと、すごいですね。本を出すにも組織にも共通するのは”コンセプト”ですね。大切なところを相手に伝わりやすくするためのワークが実施されました。
【講座資料】
A-3 NPOのためのWeb・ソーシャルメディアのマーケティング戦略
講師:加藤 たけしさん(NPO法人ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(SVP東京) パートナー)【講座内容】
少ないリソースで成果が求められるNPOの広報・マーケティング活動。まず必要なのは、具体的な戦術ではなく、マーケティング戦略の全体設計です。Webマーケティングとソーシャルメディア活用を中心に、先進NPOの事例を踏まえながら、マーケティング戦略を全体設計するためのプロセスをご紹介いただきました。
・未認知層に知ってもらうための接点づくり
・団体の活動理解を深め、関係を育む方法
・寄付や参加を促す仕掛け
・強力なファン化へのステップ
【講師プロフィール】
株式会社ループス・コミュニケーションズ コンサルタント
NPO法人ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(SVP東京) パートナー
一般社団法人Work Design Lab 共同創業者 兼 理事
ソーシャルメディアのビジネス活用コンサルティングを手がける株式会社ループス・コミュニケーションズ所属。本業外でもソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(SVP東京)、「働き方と組織の未来」ダイアローグなどの活動に取り組みながら、NPO、地域活性、コミュニティデザイン、新しいワークスタイルに関連する講演や執筆を行っている。
プロフィール詳細:
http://atcafe-media.com/takeshi_kato/Facebook:
https://www.facebook.com/takeshi.kato1204Twitter:
https://twitter.com/takeshi_kato【CANPANレコメンド】
社会起業家と革新的な事業に対して資金提供・経営支援を行うNPO SVP東京パートナーでいらっしゃる加藤さん。WEBマーケティングのノ ウハウはもちろん、情報通でありNPOの広報に有力な情報・ヒントをいただきました。
【講座資料】
16:10〜17:10 第2セッション
B-1 ボランティアスタッフが自律的に活動する仕組みづくり
-NECワーキングマザーサロンの実践から-
講師:林 理恵さん(NPO法人マドレボニータ理事)【講座内容】
NPO法人マドレボニータは2009年よりNEC社会貢献室との協働事業として「NECワーキングマザーサロン」というワークショップを開催しています。 この6年間で、全国各地でのべ5,162人がサロンに参加し、のべ479名がボランティアスタッフとして参画しました。各地のサロン運営の担い手であるボ ランティアスタッフは毎年入れ替わり、毎年春になると新たに各地でチームを作りキックオフから始めます。ボランティアスタッフが自ら行動し、自律的にチー ムを運営し、その活動に関わることでひとりひとりがエンパワーされる。そのために団体がどんな仕組みづくりをし、ボランティアスタッフとのコミュニケーションをとっているのか、事例を交えてご紹介いただきました。
【講師プロフィール】
1998年早稲田大学第一文学部卒業後、金融系SI企業勤務を経て、2006年第1子出産後にコンサルタントに転職、2010年第2 子出産後にWeb制作の受託業務マネジメントを担当。人材紹介会社のシステム部PMOを経て、2015年1月にNPO法人マドレボニータの理事に就任。現 在、Googleインパクトチャレンジの助成事業のマネジメントと団体の組織作りを担当。第2子妊娠中にNECワーキングマザーサロン、出産後にマドレボニータの教室に参加。会社員をしながらマドレボニータの会員チーム「キタカンボニータ」を立ち上げる。また、NECワーキングマザーサロンには毎年ボランティアスタッフとして参画。
【CANPANレコメンド】
先日、Google インパクトチャレンジ 注目となりましたマドレボニータさん。その後、CANPANセミナーでご登壇頂いた際にお話しいただいたそれまでの経緯や情報共有やタスク管理・成長戦略 計画の方法など、目からうろこのような驚くノウハウをたくさん教えて頂きました。
【講座資料】
B-2 NPOの新しい展開 「情報発信」から「対話と多様性」へ
講師:松原 朋子さん(設樂剛事務所)
【講座内容】
いま、マーケティング・パラダイムが大きく変化しています。その中で、一方向の情報発信では不十分なことがはっきりしてきました。実際、一方的な発信では賛同や共感が得られにくい、ものごとが展開していかない、と感じている方も多いのではないでしょうか。
立場の異なる人びとと関係づくりをすすめ、イノベーションを起こすには、1.多様性と、2.自分本位な情報発信をこえた、対話が求められます。対話は多様性を有効化するキーです。
本講座では、NPOの新しい展開に不可欠な「対話と多様性」についてご紹介いただきました。「対話と多様性」は、一対でとらえるものです。対話なき多様性も、多様性なき対話もNPOを活性化しないからです。
イノベーションを産みだす “対話のルール” とは?また、対話を有効に進めるうえで求められる “新たな役割” とは?ご自身の活動の状態をチェックしながら、NPOの新しい展開と未来構想に欠かせない考え方を、みなさんとともに考える場となりました。
【講師プロフィール】
慶應義塾大学 SFC 総合政策学部 卒業。ソーシャル・マーケティング専攻。卒業後、日経新聞のマーケティング・リサーチ機関である日経リサーチに入社、コンシューマー・リサーチを担当。外資系大手調査会社ミルウォード・ブラウンでのブランド・コンサルティングの経験を持つ。
2001年からマイクロソフト(株)にて、初代Xboxの立ち上げやXbox 360の事業設計に携わる。2006年からは、社長直下の部門にて、日本マイクロソフトの企業市民活動(CSR・CSV)、およびCSRコミュニケーションを統括。その間、地方自治体との協働で地域づくりを担う人材を養成する地域活性化協働プログラムを立ち上げ、推進。総務省 人材力活性化研究会 委員をへて、全国地域づくり人財塾・東日本支部事務局。現在は、設樂剛事務所にて、次の時代を支えるあたらしい「物語」を提示しながら、革新型経営者たちやさまざまな領域のクライアントとともに、この先の「未来構想」をうみだすことに取り組む。将来のビジネス像や地域社会を描き出し、「小さな場所のイノベーション」を積極的に推進するサポートをしている。
Facebook:
http://www.bit.ly/18RwnVWWeb:
http://www.archipelagos.jp/service.html 【CANPANレコメンド】
”マーケティングのパラダイム変化”とても気になるキーワードですね。NPOも今までとは違うアプローチの仕方が必要な時代かもしれません。 関係性のイノベーション・対話のルール、普段はあまり意識されていないことではないでしょうか。ぜひ、この機会に新しい気づきをえることが出 来る内容でした。
B-3 「ニーズをカタチにするために助成金をどう活用するか 〜トヨタ財団国内助成プログラム助成金セミナー〜」
講師:担当プログラムオフィサー(トヨタ財団)【講座内容】
トヨタ財団国内助成プログラムでは、「未来の担い手と創造する持続可能なコミュニティ −地域に開かれた仕事づくりを通じて」というテーマで公募を実施しています。国内助成プログラムについて昨年度の助成事例も交えてご紹介するとともに、企画書の核となる「プロジェクトデザイン」の背景にある考え方についてお話しいただきました。助成金に応募することで、地域のニーズを具体的な事業としてカタチにしていく、助成金にはそんな役割もあるのではと思います。
【財団紹介】
トヨタ財団の国内助成プログラムでは、昨年に引き続き若い世代とともに地域に開かれた仕事づくりに取り組む事業やそうした仕事の担い手となる人材を育てる事業に助成をします。全国を対象として公募を行い、総額で1億円の助成を行います。サマースクールでは、担当プログラムオフィサーの方にお話いただきました。
トヨタ財団 2015年度国内助成プログラム
http://www.toyotafound.or.jp/topics/toyotafound/2015/2015-0707-1219-6.html【講座資料】
17:10〜17:35 交流タイム(
SWANのパンを食べながら)
17:35〜18:35 第3セッション
C-1 飛躍・成長するNPOの「ステークホルダーとの生態系・コミュニティ形成」
講師:五井渕 利明さん(NPO法人CRファクトリー 事業部長)【講座内容】
協働・コラボレーションの重要性が高まる日本社会において、NPOの飛躍・成長の鍵は”ステークホルダーとの関係性”にあります。受益者や寄付者に限らず、行政、地縁組織、パートナー企業、中間支援組織などなど、社会で課題解決/価値創出に取り組むNPOの事業・活動の周辺には多様なステークホルダーが存在し、手を組み共成長する可能性が秘められています。ネットワークを超えて、相互に活かしあいともに価値を生み出せるような、”生態系・コミュニティ形成”について考える場となりました。
【講師プロフィール】
2011年CRファクトリーに参画。2012年度から内閣府地域活性化伝道師に就任。数多くのコミュニティやプロジェクトの運営実績から、幅広い知見やバランス感覚に定評がある。また、行政職員としての勤務経験から、市民・行政の協働を両面から支援できることに強みがある。また、CRファクトリー以外にも多様な会社・事業に参画している。制作会社FireWorks(プロジェクトコーディネーター)、株式会社アンサング(ディレクター)、株式会社ウィル・シード(研修講師)、greenz.jp(ライター)など。
【CANPANレコメンド】
今回のテーマは、”生態系・コミュニティ形成”ということで、ステークホルダーの存在の重要性をおしえて頂きます。昨今、行政・自治体・企業 とあらゆるところとの協働の事例がみられますが、相乗効果となっているポイント等を伝授いただきます。CRファクトリーのコミュニティづくり のノウハウはすごいのです。
【講座資料】
C-2 NPO活動のお悩み解決ワークショップ
〜 みんなで集まれば「文殊の知恵」 〜
講師:十返 文子さん(日本PMO協会 事務局長)【講座内容】
NPOの活動での悩みは「人が足りない」「お金が足りない」などなど…、たくさんあって尽きませんよね。皆さんの活動で、お困りのことは何でしょうか?活動上の悩みを抱えているのは、昨年プロジェクトマネジメントの普及を目指してNPOを立ち上げたばかりの私も同じです。
プロジェクトマネジメント…、一見すると横文字で小難しそうですが、要は「段取り」の知恵と技術です。今回は、私が持つプロジェクトマネジメントの「考え方」や皆さんの「知恵」を持ち寄って、皆さんの活動が抱える悩みを一緒に考える場となりました。
【講師プロフィール】
大学在学中から携帯電話向けコンテンツ開発に携わり、卒業後もWebディレクターとして様々なプロジェクトに参画。その過程でプロジェクトマネジメント(PM)に出会い、当時は業界で希少であったPMP資格を自腹で取得。その後、書籍を発刊するプロボノを契機に有限責任中間法人PMI東京支部(現 一般社団法人PMI日本支部)の事務局に2008年から約3年ほど従事。Webサイトの運用や会員コミュニティ活動の支援などを担当。その傍ら、日本の高校では初となるPMの通年授業を非常勤教員(TA)として支援した折に、若年層へのPM教育の必要性を強く実感。「いつでも・どこでも・誰でも」PMが学べる社会の実現に向けて、2014年に一般社団法人日本PMO協会を設立し、初代の事務局長に就任。現在も複数の教育機関での非常勤教員を務めながら、PMの普及に日々奔走している。
Facebook:
https://www.facebook.com/info.npmoWeb:
http://www.npmo.org/【CANPANレコメンド】
プロジェクトマネジメントの「考え方」で、少しでも課題の解決に役立ちたいとおっしゃっていただいている十返さん。NPOの活動の悩み改善な どワークを交えて組織の方とじっくり考える場となったのではないでしょうか。
【講座資料】
C-3 NPO戦国時代〜アイドルから学ぶNPOが勝ち抜く方法
講師:河内山 信一さん(株式会社シン・ファンドレイジングパートナーズ 代表取締役/准認定ファンドレイザー)【講座内容】
5万団体を超えたNPO法人。この増加傾向は今後も止まらず、まさに戦国時代です。この戦国時代を勝ち抜くために、すでに戦国時代と言われて数年立つアイドル業界が、どのようなコンセプトでイベントを開催し、ファンを巻き込んでいるのかを紐解いていくことで、NPOにとってのファン(支援者)をどのように増やすか、ファンになった人のファン度をどのようにあげていくかなど、インパクトのある事例をご紹介いただきながら学ぶ講座になりました!
【講師プロフィール】
1973年生まれ。東京都出身。大学卒業後、15年間広告代理店に勤務。企業の環境コミュニケーション、CSR事業準備室の立ち上げ、愛知万博など、環境やCSR周りを担当。2012年3月に2社目の電通を退社後、ファンドレイザーを目指し、NPOなど非営利団体のファンドレイジング(資金調達)を基本としたコンサルティングを主な事業とする株式会社シン・ファンドレイジングパートナーズを2012年10月に設立。 (www.shinfundraising.co.jp/ )2015年2月よりファンドレイジングしやすい仕組み作りとしてランニングコストが一切かからないWeb決済サービス『シン・ファンドレイジング ペイメント』(www.shinfundraising.co.jp/payment )、2015年7月より健康診断に社会貢献を付加したプログラム『Share the Healthプログラム』(www.sharethehealth.jp/ )などのサービスを展開中。2015年4月より学校法人尚美学園尚美ミュージックカレッジ専門学校に新設されたエンタテインメントビジネス創造学科にて、物事を打開するために新しいアイデアを創出する様々な方法をテーマとした「発想論」を担当。
【CANPANレコメンド】
一昨年・昨年に続いてご登壇いただけることになりました毎度大反響の河内山さんです。ファンドレイザーとして第一線で活躍されており、いろい ろなNPO・NGOのファンドレイジング支援を行っています。組織として一番大切な事、共感してくれるファンをつくるためのノウハウを伝授していただきました。
18:50〜19:50 第4セッション
D-1 自団体のマーケティング力を知る!
〜『マーケティング評価シート』を活用した自己分析のススメ〜
講師:長浜 洋二さん(NPOマーケティング研究所代表)【講座内容】
ここ数年でNPOに着実に浸透してきているマーケティングですが、 肝心なのは、現状の自団体のマーケティング力を客観的に把握するということです。何ができていて、何ができていないかを正確に理解していなければ、意味のないことに時間をかけてしまい、適切なマーケティング施策を実施することができません。結果として、 団体の目指す成果も創出できないということになってしまいます。このセッションでは、NP0におけるマーケティングの基本的な実践ステップを解説するとともに、『マーケティング評価シート』を活用しながら、あらためて自団体の現状の実力を把握し、本当にやるべきことが何なのかを考える場となりました。
【講師プロフィール】
NPOマーケティング研究所代表。山口県出身、横浜市在住。富士通でマーケティング業務に従事する傍ら、NPO向けマーケティング研修プログラム『草莽塾』の運営をはじめ、日本全国でNPOのマーケティングやファンドレイジングに関する講演や講座、個別コンサルティング、業界誌への寄稿等を行う。過去には、米国ピッツバーグ大学にて公共経営学修士号を取得し、非営利シンクタンクで政策研究、ファンドレイジング、ロビイングなどに携わる。ブログ『飛耳長目:米国にみるNPO戦略のヒント』を主宰。著書に『NPOのためのマーケティング講座』。
【CANPANレコメンド】
サマースクール4年連続ご登壇の長浜さんです。全国各地で講座を開催されている長浜さんが最新のノウハウをもとにみなさまにお届けします。 NPOマーケティングについて浸透しつつある昨今、団体の成果や成長へのヒントがお聞きできたのではないでしょうか。
【講座資料】
D-2「社会的弱者」と一緒にかせぐ仕組み
〜当事者固有の価値で、支援から協働へ
講師:今 一生さん(ライター・編集者)【講座内容】
障がい者・病人・ひきこもり・ニート・不登校児・高齢者・難民・被虐待児・学校中退者など、「社会的弱者」と呼ばれる人がいる。彼らを支援すれば、団体の活動コストは重くなるばかり。
そこで、「支援から協働へ」と発想を転換し、社会的弱者の当事者に固有の価値を発見することで収益事業を作り出している事例を豊富に紹介する。「助ける・助けられる一方的な支配関係」から、「共に同じ汗を流して稼ぎ出す対等な関係」へと活動方針を転換し、当事者満足度の高い福祉事業に関わる人が食っていける仕組みを、ソーシャルデザイン/ソーシャルビジネスのプロセスをふまえてわかりやすく講義していただきました。
【講師プロフィール】
早稲田大学第一文学部除籍。1997年『日本一醜い親への手紙』を編集して文庫版・復刻版を含むシリーズ累計30万部を超えるベストセラーにし、児童相談所への虐待相談件数を劇的に増やす。
1999年に被虐待児童とDV妻が経済的かつ合法的に自立するための支援本『完全家出マニュアル』を発表。そこで造語した「プチ家出」は流行語に。その後、15年以上、300人に上る自殺経験者と付き合う取材を重ね、自殺の誘因となるさまざまな社会的課題をビジネスの手法で解決する社会起業家を10年間取材。2007年、東京大学で社会起業を教える自主ゼミを1年開講。2008−2010年、地元の社会起業家たちのプレゼンを市民300人で聞く「社会起業支援サミット」の開催を経費0円で全国27都道府県で実現。著書に、『よのなかを変える技術』(河出書房新社)、『社会起業家に学べ!』(アスキー新書)、『ソーシャルデザイン50の方法』(中公新書ラクレ)など多数。
http://www.createmedia.co.jp/【CANPANレコメンド】
ビジネスの手法で社会問題を解決する多くの「社会起業家」を取材されている今さん。そのソーシャルデザインの仕組みや事例をお聞きできること と思います。そして、情報収集のアンテナ力・速さもすごい方です!多くの大学やセミナーなどでご講演をされており、多数連載記事や本を執筆されています。
D-3 NPOのファンドレイジングに使える「営業のノウハウ」
講師:宮本 聡さん(営業コンサルタント/ファンドレイジングアドバイザー/一般財団法人ジャパンギビング 事務局次長/認定ファンドレイザー/認定特定非営利活動法人ACE 広報・ファンドレイジングマネージャー)【講座内容】
NPOが活動を継続させていくために欠かせないのがファンドレイジング。多くの人の共感や支援を獲得していくファンドレイジングの実践者であるファンドレイザーにとって、コミュニケーション力の向上は必須といえるでしょう。本講座では、講師がこれまで様々な商材を販売する中で身につけた「営業マンのノウハウ」から、支援者との良好なコミュニケーションを構築するための「スキル」と「マインド」を皆様にお伝えし、そしてその磨き方を一緒に考える場となりました。どんなに優れたファンドレイジングプランが描けても、最終的に実行できなければ意味がありません。自団体が挑む社会課題を解決するために、共感メッセージ力を強化して支援者の輪を広げることが大切です。
【講師プロフィール】
宮本 聡さん(営業コンサルタント/ファンドレイジングアドバイザー/一般財団法人ジャパンギビング 事務局長/認定ファンドレイザー/認定特定非営利活動法人ACE 広報・ファンドレイジングマネージャー)
1972年静岡県(西伊豆)生まれ。鉄道会社、地域金融機関、不動産仲介会社、外資系金融経済情報会社、中間支援NPO、マンションディベロッパーなど、6業種6社の勤務経験を経て2013年に独立。主に中小企業とNPO/NGOを対象に、企業や団体が抱える様々な経営課題を解決するための支援を行っている。専門分野は、営業、マーケティング、ファンドレイジング戦略。青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科(青山ビジネススクール、MBA)に在学中。
■日本最大の寄付サイト ジャパンギビング
http://japangiving.jp/■世界の子どもたちを児童労働から守るNGO ACE(エース)
http://acejapan.org/【CANPANレコメンド】
営業コンサルタント・ファンドレイザーとして全国各地を回ってご活躍をされており、営業経験の長い宮本さんだからこそのNPOで活かせるノウハウを伝授いただきました!そしてチャリティーマラソンランナーとして初のフルマラソンに挑戦にされています。(
http://japangiving.jp/c/11944 )
【講座資料】
20:00〜21:00 ホームルーム
「スキルをアゲて、成果をアゲるために」
NPOにとって自由研究とは!?
・自らの活動を自由研究化して極めていくこと
・そこから発見した課題をもとに提案すること
・そこから発見した工夫をノウハウ化して組織運営の効率化を図ること
・さらに他の団体へ提供するためにセミナー化すること
<クラブ活動>
21:20〜22:30 会場近くのお店で懇親会
★★★参加者のみなさんの気づきの共有シート(分科会Ver.)★★★
参考になったことや印象に残ったことをまとめてもらったものです。
各分科会の補足資料としてぜひご覧ください。
★★★参加者のみなさんの気づきの共有シート(全体Ver.)★★★
一日をとしての気づきや参考になったことをまとめてもらったものです。
以上ですが、ご参加いただいたみなさま、講師のみなさま、お手伝いいただいたみなさま、本当にありがとうございました。来年もまた、サマースクールでお会いしましょう*
日本財団CANPANプロジェクト