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居場所の社会的意義 代表森より [2017年09月01日(Fri)]
居場所の社会的意義ってなんですか?という宿題&問いを
いただき、
少し今朝整理をしていました。

私の中では大きく分けて、超頑張って絞って、
この3つかなと思ってます。

1つは、「口実をつくって、価値観を共有できる人と出会える」ということです。

「口実」というのはとても大事です。
こまちカフェは、珈琲を飲みに来ました、ランチを食べに来ました、イベントに参加しに来ましたという口実をつくって場に足を運べます。「この場、私に合うな」「合わないな」と肌で感じながら、様子を見て、そして徐々に関係を深めたり離れたりできます。

会社や学校、教会のように宗教的な場や趣味の仲間等、コミュニティをもっている人はよいですが、持っていない時はなかなか苦しいものです。(独身で会社勤めしていたときには、まったくそんなこと考えもしなかったですが)

それが、私たちが今取り組んでいる「産後」の状態だと思っています。(シニアの方の「退職後」も同様ではないかと想像します。)数駅乗り継いで色々な場に出向くことは身体的にも金銭的にもいろいろな制約があるときに住む地域に、歩いて行ける範囲に、コミュニティを求めます。

しかしながら自分の価値観と会う人出会いたいと思っても、なかなか街中で歩いていてばったり出会えません。私はベビーカーを押しながら毎日のように、そんなきっかけがどこかにないかと探していました。でも、道端にはなかなか落ちてないですね。笑 探しているものが絶対ないよな、と思いながら、そしてその探し方も分からない、そんな時期はなかなかつらいですね。

出会える可能性があるのがこういったカフェだと思ってます。多種多様なイベントをこまちカフェで色々な切り口で行っているのもその「出会える確率」を高めるためでもあります。

もう一つは、「トライアンドエラーができる」という社会的意義です。

こまちカフェではパートナー制度というのをもうけています。
出産や転勤や病気、何かしらの背景で仕事を辞めているかたは本当にたくさんいます。そこから徐々に社会と関わりたい、いきなり仕事をしたいわけではない、と思ってもそういう「曖昧な場」はなかなかないですね。私はこの曖昧さこそに、おおきな価値を感じますが、今の世の中ではばっさり切り落とされちゃうんだなと感じています。

そして、じゃあ「働こう!」と思っても、ハローワークにいってすぐに仕事を見つけたいという気持ちにもなかなかなれなかったり、いってもすぐにみつかるわけでもありません。そもそも家庭とのバランス、やりたいこと、病気や様々な事情や制約があるわけですから。ただ「人生で大事なことを本当に大切にして仕事をしたい」というだけなのですが、「そんな理想を言ってちゃ一生見つかりませんよ」と、簡単に打ち砕かれてしまうわけです。

もっといろんなステップがありトライアンドエラーをできたらいいですね。役立ちを感じることを見つけることは、自信を取り戻す大事な一歩です。
ボランティアの仕事を含めて少しずつ「誰かのためにできる」ことを繰り返し、自信を取り戻し、また、自分にあう仕事をトライアンドエラーしながら探せる場は本当に大事です。私はボランティアでアートの企画をさせてもらったり、学生のときに活動を立ち上げたり、親子サークルで動いたり、企画団体で企画の経験をさせてもらったり、かなりの数のボランティア活動といわれる場を経験させてもらったり実際に自分がつくったりしましたが、そこでの経験と失敗がいかに貴重であったかを痛感します。

こまちカフェでは最近もくもくの会という会を立ち上げ、もくもくと作業をする場があります。それ以外にもパートナーさんがイベントを企画する人がいたりそのサポートをされている人、赤ちゃんや子どもの見守りをしてくださるボランティアさん、チラシをつくってくださる方や企画の補助をしてくださっている方、様々関りの方がいます。これが合うかな、合わないかな、とトライアンドエラーをできる場を地域でつくることは一つ大きな社会的意義だと思いますし、こういう場はその可能性に富んでいると思います。まだ道半ばですがその社会実験に今、多くのパートナーさんが一緒に関わってくださっています。

最後は、「新たな価値を生み出す」という社会的意義です。
カフェという場はただ飲食したり人とつながれるだけでなく、また、自分の可能性を見つけるだけでなく、社会の新たな価値を生み出す場でもあると思います。

何故ならば、毎日のように、ニーズが集まるからです。おしゃべり会1時間開催するだけで、いろいろな方の「今の喜び」「今の大変なこと」を耳にします。それをなんとか社会で解決したいという様々な企業・商店の方もいらっしゃいます。
我々のような場はそこをつなぎ、新たなモノやサービスを生み出すプラットフォームをつくっていけるのではないかと思っています。え?企業?儲けようとしている人たちでしょ?と、地域で活動をしていると色眼鏡をかけてものごとを見ようとする人たちもいます。いやいや、企業には確かに企業の論理はありますし、そこをしっかり理解をする必要はあります。しかし、そこで働いている人は魔物ではなく人間で、真剣に社会をよくしたいと思ってる人たちがいっぱいいるわけです。そこをしっかりと見極め、一緒に考え形にすれば、声がしっかりとサービスやモノにのっていき、「こうなったらいいのにな」が少しずつかたちになります。その化学反応が起きやすいようなしかけとして、フューチャーセッション、フューチャーアクションセッション等を現在設計、実施しています。

実際に今年3月にはおむつ自販機を大手飲料メーカーと花王株式会社生活者研究センターの方々と一緒にリリースしました。これも一人のお父さんの「あったらいいな」が原点です。場所があり、そこに声が集まる。その声すべてが、社会を動かす大きな力だと思っています。そこに場のこれからの大きな社会的意義があると思います。

相変わらず長文です。笑 最後までお付き合いくださった方ありがとうございました。
Posted by 山田 at 13:43
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