CSR報告書ができるまで〜制作会社編〜(その2)[2007年03月20日(火)]
(2)取材及び原稿作成・デザイン等の紙面作成業務全般
紙面作成における業務は、取材や原稿作成、紙面のデザイン化等、多岐にわたります。
クレアンの場合では3ヶ月以上を費やします。
現場の取材
この工程でまず必要な作業が現場の取材です。報告書の中には、CSRに対する考え方を語った社長のメッセージが必ず載っていますが、社長をはじめとして、従業員の方々にもインタビュー・取材を行い、自社の取り組みについて語った言葉を記事にします。
また、取材を行う対象は企業の方ばかりとは限らず、第三者意見としての評価をしてくださる方や、さまざまなステークホルダーなど、外部の方に取材を行うケースもあります。
原稿執筆
次に、上記のような取材で手に入れた素材を基に、報告書の根幹をなす記事を書く原稿作成の作業です。
クレアンでは、社内外のライターがこの工程に携わります。記事ができ上がると、紙面上でのレイアウトを考えます。テキストや写真、グラフ等の図の配置等を決めるのもクレアンの仕事です。
加えて、表紙のデザインも手掛けています。報告書のコンセプトに基づいた表紙にするためのいくつかの案を提案しています。例えば、「現場を身近に感じてほしい」というコンセプトなら、現場の従業員の写真を用いたりします。表紙に使われるイラストや写真といった素材は、写真集から選ぶこともあれば、デザイナーやイラストレーター、または企業から提供していただくこともあります。
ダイアログのセッティング
他にも、企業から要望がある時には、企業が主催するCSRダイアログのセッティングを行い、それを記事にすることもあります。また、報告書で使用する紙について環境に配慮した紙を提案したり、第三者評価をしてくれる人物の企業への紹介等も行っています。
(3)印刷
印刷工程には約1ヶ月を費やします。

例えば、6月開催の株主総会までにCSR報告書を発行する場合は、5月のゴールデンウィーク明けに内容がほぼ固まり、5月末には印刷会社へデータを入稿するという流れです。
発行部数は企業によりまちまちで、例えば、海外拠点も含めた全従業員にCSR報告書を配布している企業では、発行部数は数万部にものぼります。
このように、CSR報告書の制作を行っている会社では、制作現場において、企画から記事の制作、編集を経て印刷の発注に至るまで、全ての工程の支援に携わっています。
2.クレアンが考えるCSRとは?
企業と社会の架け橋を担うクレアンが考えるCSRとは何でしょうか。
「いつか」ではなく、「今すぐ」行動を起こす
「2020年にあるべき社会」という長期的な視野から見たとき、未だに経済成長を前提としている今の社会のままでは、そこに辿り着くにはかなり厳しい状況にあります。企業だけでなく市民も含め、持続可能な社会へ転換するための行動を「いつか」ではなく、「今すぐ」起こす必要があります。
「環境、CSR=長期的に企業が成功するための必須条件」
今は、一昔前の「環境、CSR=儲からない」という考えから、「環境、CSR=長期的に企業が成功するための必須条件」へと変化していく時代です。そして、1社だけで解決できる問題には限りがあり、そのため業界間など横とのつながりや、消費者、NPO/NGOといったステークホルダーとの協働・参画が必要不可欠になってきており、全体として「地球市民として責任を果たす」という広い視点を持つことが求められてきています。
今後、大量生産・大量廃棄が当たり前の高度経済成長期に生きてきた団塊世代が、企業から離れ、社会と一旦距離を置くことで、社会を見直し、地域のNPOなどにボランティアとして参画する機会が多くなります。それと同時に、企業の中で新たな視点を持っている若い世代の数が増えてくることによって、社会全体の考え方・価値観が変わってくるのではないかと考えています。
市民の社会的責任(Citizen Social Responsibility)
クレアンでは、今後は、企業だけでなく市民に対しての社会的責任(Citizen Social Responsibility)を広めていくためのコミュニケーションが必要と考え、身近な暮らしの中でより多くのエコロジストを育てることを目指しています。



