CSRについての基本的な知識と、企業やNPO、自治体による取り組みの最新情報を知るためのコラムを掲載します。

 CSRプラスのデータ分析や、市民へのアンケート調査を掲載する「傾向と対策」をはじめ、 CSRの取り組みに熱心な企業にヒントを学ぶ「ケーススタディ」、社会的課題に直面するNPOのマネジャーが取り組みのポイントを提案する「ホットイシュー」、CSRに関心を持つ大学生によるレポート「CSR探検隊」。シリーズでお届けします。

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2006年版CSR報告書にみる情報開示度の傾向について(前編)[2007年02月01日(木)]
執筆者:CANPAN CSRプラス運営事務局


1.調査の対象

 東京証券取引所一部上場企業を対象に、2006年11月末日までに発行された「2006年版CSR報告書」を請求し、入手した399冊の報告書を対象に調査した。調査対象となった報告書の入手状況は表1のとおり。

 なお、ここでいう「2006年版CSR報告書」とは、2005年度の自社のCSR情報を掲載したもので、紙媒体で発行されている報告書のほか、ウエブサイトでPDF形式で提供されているデータや、HTML形式であっても報告書に準じる内容が掲載されているウエブサイトを対象としている。

*尚、CANPAN CSRプラスに自社登録の26社(06年12月13日時点)のデータは今回の調査分析の対象外となっている。



2.調査の方法

 CSRに関連した基本的な48項目(表2)の情報について、入手したCSR報告書における掲載の有無を調査した。掲載されている情報の内容を評価するのではなく、情報そのものが掲載されていることが確認できれば「1」、確認できない場合を「0」として情報開示度を点数化した。情報開示はあらゆるステークホルダーに理解しやすいものであることが望ましい、との観点から、調査はCSRに関心を持つ学生を中心とした若手の調査員が担当した。計20名の調査員が、3回の研修とマニュアルを元に調査した。



3.調査結果

1) 情報開示度の高い企業

 カシオ計算機・ソニー・東芝・シャープなどの電器機器、マツダ・トヨタ自動車・富士重工業の自動車など、コンシューマ企業が上位を占めている。48項目中41項目の情報開示があった凸版印刷が、最も情報開示度が高い結果となった。35項目を掲載している大日本印刷とともに、CSR報告書の編集・作成に携わる大手2社の情報開示度が高いのが目立った。



2)業種別総合点

 サンプル数が少ない業種を除くと、電気・ガス業、化学、輸送用機器、医薬品、食料品、電気機器が平均より高い情報開示度であるのに対し、非鉄金属、小売業、機械、建設業は低い度数となっている。



3)分野別業種別情報開示状況

 表5を見ると、「世間良し」分野での開示度が高い業種と、「売り手良し」分野での開示度が高い業種、「買い手良し」分野での開示度が高い業種とに、ちがいが明らかにみられる。製造や素材産業、輸送関連では環境関連項目が含まれる「世間良し」が高く、証券、保険、不動産などは「売り手良し」で高くなっている。また個人情報保護やコンプライアンス項目のある「買い手良し」では保険業、情報・通信業、証券など、個人情報を扱う業種が高くなっている。電気・ガス業はどの分野でも高い開示度であった。

                                

Posted by CANPAN運営事務局 at 04:44 | CSRの傾向と対策 | この記事のURL

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