アスベスト事情 [2011年11月09日(Wed)]
被災地石巻では瓦礫の片付けが終了し、一般家屋や事業所など建物の解体が始まっている。
その事業所の中にはアスベストのスレートで作られたものも少なくない。以前津波によって倒壊した建物の処分を依頼され、その構造体がアスベストであったため、断った経緯がある。 アスベストの解体処理については、その有害さから解体時に飛散を防ぐため、アスベストを使った建築物は特別な措置がとられ、作業者も防護服を身にまとい作業をしなければならないことになっている。 しかし、ここ石巻でも、他の被災地同様に、そのような措置はとられていない。以前、アスベストスレートの欠片を若いボランティアに見せたところ、「へえー、これがアスベストですか」と。さらに「どこにでも落ちてますよ」とあっけらかんとしている。近年、アスベストを直接見ることの少ない若者にとっては、アスベストがどんなものなのか知る由もない。 飛散したアスベストは目に見えなく、改めてマスクの着用を励行することが望まれる被災地です。 そして、行政はその危険性を市民に正確に伝え、解体業者には適切な処理をするよう指導の義務があるように思う。 未だ見て見ぬ振りがまかり通る被災地解体事情です。 |