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勉強が苦手な子どもたちのために

勉強が苦手な子どもたちがいます。教えても自分でやるとできなかったり、そもそもちゃんと聞いているのか、わかっているのかもあやしかったりします。

保護者や先生たちが一生懸命になっても、それが叶うとは限りません。そんな現実を受け入れることができず、私たちはついカッとなり、子どもにあたってしまうこともあるでしょう。

そして、子どももきっと辛い思いに苛まれているはずです。

ここでは、勉強の苦手な子どもに何とか寄り添った教え方ができないか。「技術」・「理論」・「心理」など様々な切り口で考えていきたいと思っています。

特定非営利活動法人 CEセンター 理事長 野田弘一


ひき算が苦手なときは [2016年01月14日(Thu)]
〇ひき算が苦手なときは
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ひき算は、たし算よりも難しい傾向があります。大人になってもまだ苦手意識が残っているという人もいるかと思います。子どもたちの中には、苦手意識どころか、指を使っても上手に計算できないといった場合もあります。

ひき算が難しい理由は大きく二つあります。

ひとつは、「就学前に数の学習は必要か@」でお話しした具体物から数字だけの計算になる難しさです。

ひく数を、(具体物なしに)数字だけ見ていくつを表しているのかを瞬時に判断できなければならないことです。

もうひとつの理由は、ひく数を数えるときに数字を逆にたどっていかなければならない難しさです。

ふたつ目の理由はひき算独特の難しさで、私たちは数字を逆にたどっていくことに慣れていないことからきています。ふだん私たちがモノを数える時に「1(イチ)、2(ニ)、3(サン)、4(シ)、5(ゴ)・・・」と数えますね。子どもにも同じように順番に唱える練習をさせてきました。たし算のときは、この練習通りたす数の分だけ順番に数えれば答えは自然に出てくるわけです。たとえば「2+3」であれば「2」から順に「3(サン)、4(シ)、5(ゴ)」と順番に数えていけば、答えは自然に「5」だとわかります。

ところが、ひき算は逆に数えていかなければなりません。「5−3」であれば「5」から順に「5(ゴ)、4(ヨン)、3(サン)」と数えなければならないのですが、このとき逆に数えることが(順番に数えるときに比べて)スムーズにできないわけです。

このふたつの理由のどちらか、またはふたつとも重なって、どうしてもゆっくりになったり指でもわからなくなってしまう子どもが出てくるわけです。そのままにしていると当然苦手意識も強くなります。

もし就学前の段階であれば、10までの数で充分ですから逆の順番でも唱えたり書いたりする練習をしてみてください。順番に唱えるときと同じようにスムーズにできるようになることが大切です。10より大きな数を習うよりも優先して取り組んだほうが良いと思います。

入学後になってからであれば、逆の順番で練習する充分な時間がない場合もあるかもしれません。そんなときでも「ひき算」の練習する前に3分ほど練習する時間を確保してください。

最初は「10までの数を逆に唱える」ことがスムーズにできることを重視して練習します。数字を見ながら、それができたら数字を見ないで逆の順番に言えるように練習してみてください。一回の練習でできるようにならなくてもかまいません。2〜3日かけるとできるようになるはずです。スムーズに唱えることができたら、今度は数を唱えながら数字を逆の順番に書いてみる練習をしてみましょう。「ひき算」の練習とあわせてすると効果がでてくると思います。

「就学前に数の学習は必要か@」のときにもお話ししましたが、10までの数であれば暗算できるまでを目標にしたほうが、後の単元でつまずくリスクが少なくなります。

就学前や入学直後、私たちは無意識に順番に唱えることを重視してきました。これは言ってみれば「たし算」に向けた練習をしてきたと言えます。ところが逆に唱える機会が少なかったことから、「ひき算」に向けた練習はおろそかにしてきたとも言えます。

子どもの中には自身の能力で乗り越えて、何ごともなかったように学力をつけていける子どももたくさんいるでしょう。いっぽうで「ひき算」に向けた練習をしないままその単元の授業に入ってしまい、できないまま困ってしまう子どももいるわけです。

数字を逆に唱える練習をしたところで、足し算よりも得意になることは一般的にありません。なぜならその後の日常でも順番に唱える場面の方が生活の中に多いからです。それでも、学校の授業がわかったりできたりする意味では、逆に唱える練習はとても有効な方法といえます。

Posted by ookubo at 19:50 | 技術編 | この記事のURL
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