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地域CSRセミナー開催報告(愛知県) [2007年10月10日(水)]
8月28日(火)に「地域の中小企業のためのCSRセミナー」が、愛知県中部電力東桜会館において開催され、多くの地域の企業やNPOの参加がありました。

中小企業が地域で社会的責任を果たしていくために、どのように考えればよいのか?という基調発題の後、地域の中小企業3社の事例発表とパネルディスカッションが行われました。

 ※ このセミナーの募集要項はコチラ

 開会挨拶

特定非営利活動法人 地域の未来・志援センター 代表理事 萩原善之氏

今日のセミナーのキーワードは「地域と中小企業、CSR」です。地域デザインの中で、街づくりにかかわる「仕事」をどのように進めていくのか?会場も含めて、活発な意見交換を行いましょう。

 基調発題

ダイバーシティ研究所 代表 田村太郎氏 「今、地域の中小企業がCSRに取り組むということ」

なぜ、CSRというテーマを異なるセクターの人たちで話し合うのか?という点を、大きく3つの流れで発題したいと思います。

ひとつは、CSRといえば大きな企業が本社で行うもの、CSRは東京で進めているというケースが多くありましたが、CSRは東京でするものではなく、サプライチェーン全体で、つまり地方の企業も含めて進めていくもの、という流れに変わってきました。地域の中小企業のCSRが大きなテーマになってきています。

ふたつめは、2009年のISO26000の発効の流れから、環境から社会的課題へとテーマが広がっています。

そして、今までは報告書を作る流れが主流でしたが、「報告」から「ダイアログ(対話)」、そして「エンゲージメント(絡み合う)」の時代へと変わってきています。

さて、このような流れの中では、安心して取引ができる地域を作るコミュニティの形成が必要になってきます。企業だけで社会的責任に取り組むだけではなく、行政や市民セクターを巻き込んでいくことです。

基調発題として、4つあげます。
    ・地域での取り組み事例を、地域内外で共有しましょう
    ・課題解決の専門家としてのNPOと企業との協働
    ・企業の基本情報開示は必須
    ・地域や業界団体全体でCSRを推進

ではどうやって「安心して取引ができる地域」を作るのか?
を、今日のセミナーの中で考えていきましょう。

 基調報告

サステナブル経営研究会 村田元夫氏
「地元企業のCSRとサスティナブルな経営」〜環境省06年度調査より〜

昨年度に東海3県の中小企業のCSR活動について、環境省から委託を受けて調査を行いました。300件へのアンケートを実施したところ、CSRを知っている企業が約6割、何らかの形で取り組みを行っている企業が6割くらいです。その他、NPOが企業のCSRに取り組む上での協働のパートナーであると認識している企業は、少ないという傾向がありました。これらの数字は、中小企業全体の数値ではなく、ある程度環境活動を行っている企業がどの程度の認識を持っているかという数値になります。

 企業による事例発表

 株式会社 コミュニティタクシー  
http://www.comitaku.com/index.html
代表取締役 岩村龍一氏
柔軟なサービス精神とそこから漂う安心感。「うちはタクシー業ではありませんよ。生活支援業ですよ。」便利屋事業やサロン事業とも連携し、今や地域に不可欠なサービスを提供しています。

株式会社 尾鍋組  
http://www.onabe.co.jp
代表取締役 尾鍋哲也氏
日本で初めて、住宅の地盤改良工事へ住宅ローン金利優遇を適用するビジネスモデルを構築。中小建設業者として、誰に聞いても「絶対に不可能」と言われた金融機関との連携を実現し、NPO法人と共に「環境と経済の両立」を目指しています。

株式会社 リバイブ  
http://www.revive.co.jp/
代表取締役 平沼辰雄氏

真の循環型社会を目指すために、地域の人々に現場を見てもらい、さらには地域と一緒になって環境コミュニティづくりを推進しています。

 パネルディスカッション

パネルディスカッションでは、発表事例をさらに深めながら、地域でCSRを進めるポイントについて、フロアも交え、熱い議論が交わされました。

  パネリスト
     株式会社 コミュニティタクシー  代表取締役 岩村龍一氏
     株式会社 尾鍋組  代表取締役 尾鍋哲也氏
     株式会社 リバイブ  代表取締役 平沼辰雄氏
     ダイバーシティ研究所  代表 田村太郎氏
     特定非営利活動法人 地域の未来・志援センター  代表理事 萩原善之氏

  コーディネーター サステナブル経営研究会 村田元夫氏



 基調講演 「中小企業の社会的責任への取り組みについて」

株式会社 損害保険ジャパン CSR・環境推進室
IISO26000エキスパート(産業界代表) 関正雄 氏 
 



<CSRの認識について>
ここ数年、日本の企業のCSRは進展がありました。大企業のCSRが同じようなレポート作て、マニュアルにしたがって、横並びというのが否めないところもありますが、CSRというのは、チェックリストに沿えばいいものではなくて、経営の本来の姿が現れてくるのが良いです。

さて、CSRをいろんな人と議論していて思うことは、すべての人が同じようにCSRを理解しているわけではなく「私の考えるCSR」があります。けれども、共通の認識がないと議論がかみ合いません。認識を共通化したからといって、「結果としてのCSRが1つのパターンになる」というわけではないけれども、やはりCSRの認識についての議論は必要です。

<日本のCSRについて>
2003年にCSRのセクションを始めて作ったのは、リコーとソニーです。大企業の体制作りは整って、深まってきていますが、中小企業はこれからです。CSRの始まりは製造業でしたが、サービスや金融、大学などにも広がっています。

産業界では、経団連が、2004年に企業行動憲章の抜本的改定を行っています。この見直しはCSRの観点から行われ、「サスティナビリティ」「人権」「ステークホルダーとの対話」の3点が新たに入りました。

経済同友会は、コンプライアンスに加え、社会のニーズを先取りし、社会的価値を攻めの経営に活かしている事例にフォーカスしたグッドプラクティスを2007年7月に出しています。

<ISO26000について>
工業規格を取り扱っているISOが、どうやってCSRを規格化するかという点は、難しい課題です。ISOが持続可能な社会に向けて"SR"つまり企業だけでなく、いろいろな組織が社会的責任を果たすための手引書を、マルチステークスホルダー参加型で作成しています。
ほからなぬISOが、CSRの規格を作るということそのものに、非常に大きな意味があります。1万3千を超える規格という実績、浸透性、世界中に広がるISOのネットワークは、SRを支持する大きな力になります。

この規格は、すべての組織を対象としていますが、やはり企業が多く利用するでしょう。とりわけ企業の99%を超える中小企業や発展途上国などの、これからCSRに取り組もうとする組織を対象として作られるべきと考えています。

ISO26000は、「この通りにすればよい」というガイダンスではなく、様々な組織が特色を生かして取り組むことができるヒントとして、イノベーションを妨げない使い方を供用していく必要があります。

是非、皆さんも関心を持っていただきたいと思います。

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他の開催地については、こちらをご覧ください。