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[開催報告記]第2回CSR勉強会2 事例発表 [2008年04月02日(Wed)]

事例発表1 「ソニーのCSR調達と電子業界(EICC)の取り組み」


冨田秀実氏(ソニー株式会社 CSR部 統括部長)

ソニーの管理システム

サプライチェーンマネジメントには、複雑なサプライチェーンの分岐構造、直接取引を行っていない高次サプライヤーの管理をどのように行うか等の課題があります。サプライヤーも、複数の企業と取引をしていることが多く、サプライチェーンは重複しています。このような状況を考えて、CSR調達の仕組みを作っていかなければなりません。

 ソニーの管理システムは、RoHS指令に基づく「グリーン調達」と、労働や人権問題などに対応する「CSR調達」があります。

 グリーン調達は、使用禁止部位や許容範囲、測定方法などを示したSS-00259「環境管理物質管理規定」を使い、その担保として証明書や測定データの提出、環境管理物質のマネジメントについての監査を行います。

 CSR調達は、EICC(Electronics Industry Code of Conduct Group)に準拠した「ソニーサプライヤー行動規範」を設け、2005年から行動規範の遵守の要請を進めています。サプライヤーによるセルフアセスメント(自己診断)と必要に応じて監査を実施しているところで、去年から今年にかけて70〜80の共同監査をしています。

EICCの取り組み

 EICCは、2003年からヒューレット・パッカード、インテル、IBM、ソニーなどの電機・電子業界が中心になって、監査システムや行動規範、セルフアセスメントツール(自己診断)を共同開発しました。さらに監査結果を担保するためにEICCが認定した第三者機関が監査を行います。サプライヤーの負担を減らすために、監査手順は共通化されています。監査を行うだけでなく、研修などのサプライヤーの学習機会の提供も行います。

また、EICCグループとして、SRI投資やNGOとの定期的なステークホルダー会合を行って意見を集約しています。

企業情報が集約されたEICCのデータベース

 EICCの仕組みを効率的に運用するためのデータベース「E-TASC」があります。E-TASCには、サプライヤーセルフアセスメントや監査結果が収められていて、サプライヤー企業の情報を得ることができるようになっています。自社のサプライヤーの情報は、あまり知られたくないものなので、自らのサプライヤーの情報のみが閲覧可能になっています。

サプライヤー側にすると、一旦E-TASCに情報を収めてしまえば、複数の顧客に対応しなくても、データベースにアクセスしてもらえば済むという効率的なシステムとなっています。



事例発表2 「バンダイC.O.C監査について」


佐藤正氏(株式会社バンダイ プロダクト保証部環境推進チーム リーダー)


海外のすべての最終生産工場の労働環境監査は終了

 バンダイC.O.C監査は、バンダイナムコグループに所属しているトイホビーの主幹会社であるバンダイが行っているものです。バンダイといえば玩具というイメージですが、さまざまなキャラクター商品を扱うので、アパレル工場や家具工場も監査の対象になります。

 1998年に、バンダイが関連する職場において適正な労働環境が維持されることを目的として「バンダイC.O.C(コードオブコンタクト)宣言」を行いました。監査は、2004年から実施し、今年度で日本を除くすべての最終生産工場の労働環境監査が終了する予定です。

 監査の中で出てくる問題には、免許の登録更新漏れ、タイムカードなどの記録の不一致、社会保険の未加入などが見られます。このような場合は、是正を申し入れます。改善が容易でない問題もありますから、一緒に改善していくという姿勢で臨んでいます。

細部にわたる監査内容

 監査のポイントには、1つ目にタイムカードや給与明細などの書類や記録の確認があります。2つ目に、化学薬品使用に関する確認ですが、マスクの着用についても確認と説明を行っています。3つ目に、救急箱の設置状況について、使用期限や設置場所などの確認をします。その他にも、消火器、寮、食堂などの確認も細部にわたって行っています。

 従業員へのインタビューは、従業員が自分の発言が管理者に伝わらないか?とストレスを感じていることがわかったので、個人面談だけではなくグループ形式でも実施しています。

監査の流れ

 監査は、バンダイが工場に直接話をして進めるのではなく、海外工場との直接の取引を行っている日本の協力メーカーを通して進めていきます。監査そのものは委託監査機関が行い、全ての費用はバンダイが負担しています。日本語・英語・中国語の3ヶ国語で作成された「バンダイC.O.Cマニュアル」に沿って、監査は行われます。クロージングミーティングで、バンダイに報告する不適合事項について、工場側に異議がないことを確認して、監査が終了となります。

 監査レポートは、英語でバンダイに提出されますが、協力メーカーと工場側がわかる言語に翻訳をしてフィードバックされます。監査内容を知った上で商品開発を行っていくために、事業部門の担当者にも、監査レポートは渡されています。

 バンダイの監査担当者は4人です。「夢・クリエイション」というバンダイのモットーのもとで行っています。バンダイの商品で遊んでくれた子どもたちに夢を与えるだけでなく、バンダイの商品を生産することに関わっている海外を含めた労働者の方々の夢も達成していただきたいという思いで、活動を続けています。



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