家族を対象とした事業は、毎年8月第一週に実施していた『ファミリーキャンプinみちのく公園』のみでしたが、東日本大震災を機に高まっている防災意識をテーマに、家族全員で協力できる防災キャンプを、公益社団法人日本キャンプ協会の支援をいただき、公園財団みちのく公園管理事務所と共催でエコキャンプみちのくにて行いました。
当日はあいにくの雨模様でしたが、県内から10家族41名の参加があり、有意義なひとときをともに過ごすことができました。
サブテーマに「子ども防災リーダーになろう」をかかげ、子どもにできること、親(おとな)がすべきこと等をプログラムに反映させた実践型の研修会となりました。
おもなプログラム内容は、参加者が避難所に避難してきたという想定で始まり、手狭な避難所であるがゆえのテント設営や避難所設営、火起こし体験や鍋ごはん、はっと汁つくりをしました。おかずは持参した缶詰類です。
1日目の夜は、ランタンの灯りをたよりに「震災体験から学んだこと、気づいたこと」をテーマにグループワークを行いました。参加者それぞれの多様な体験から、最愛を防ぐことは難しいが、災害被害を減らすことはできるという認識で一致し、減災のためにできることをお互いに確認できました。また、指定避難所が開設されるまでのプロセスについての説明もあり、学校等の指定避難所は行けばすぐ施設内に入れず、施設の安全確認が必要であること、それまでは校庭などで待つこともあることがわかりました。
宿泊は、テント泊と避難所泊に分かれて ぐっすり寝ることができました。なかには電池寿命を考え、暗いなかを勇気をふりしぼってトイレに行く姿も見られました。
2日目、朝は「防災マン体操」から始まり、「被災状況確認ウォーク」の結果をもとに「ハザードマップづくり」をしました。ここでは、子どもの視点も大事であることに気づきました。
朝食づくりは「ポリ袋クッキング」です。メニューは、白ごはん、オムレツ、ポトフです。初めての調理・炊事方法にみんなでビックリポン!! とてもおいしく食べることができ、その味にまたまたビックリポン!でした。
参加者全員で避難所閉鎖作業、テント撤収作業を終えて、最後のプログラムであるグループワークに取り組みました。テーマは「災害発生時に備えるノウハウ」で、非常時持ち出し袋の中身、我が家の防災メモ、家庭内備蓄物品リストについて学び合いました。
終わりの会にて、手づくりの「子ども防災リーダー」証を受け取って満足のピースサイン、その晴れやかな顔に自信とプライドがうかがえました。
参加者アンケートの結果には、楽しく学ぶことができたこと、子どもの役割を考えたい、家族でできることを分担する、等々の感想が寄せられました。