とても暑かった今年の夏! 野蒜小の元気な子どもたちが2泊3日のキャンプにチャレンジしました。8月7日(金)から9日(日)までの3日間、川崎町のエコキャンプみちのくを会場に、8つのチャレンジプログラムに挑みました。
この事業は、一般社団法人宮城県キャンプ協会が取り組んでいる東松島市野蒜地区の野蒜小学校と宮戸小学校の児童を対象とした被災児童支援キャンプで、今回が4回目、通算すると8回目を数えます。残念ながら、宮戸小学校の児童は地域の「宮戸まつり」と日程が重複したため、参加児童はいませんでした。
今年のはっちゃれキャンプにおける8つのチャレンジは、次のような内容でした。
チャレンジ@ 『キャンプの達人チャレンジ』・・・・・テントの達人、炎の達人、調理の達人、リスクの達人になるべく、4つのグループから1〜2人ずつチャレンジしました。その様子を写真で紹介します。
チャレンジA『自分たちでつくる野外料理』・・・・・夕食を初めて自分たちでつくりました。メニューは夏野菜カレー、メインの食材をグループ争奪じゃんけん大会で獲得し、
ゴーヤの苦さがなんとも言えない風味を醸し出し、はんごうで炊いたごはんもちょっぴり焦げたけれどおいしかったのです。
チャレンジB『ディナーメニュー相談』作戦会議・・・・・これは2日目の夕食をビュッフェ形式にして、各グループがメインメニューを1品ずつつくり、みんなで楽しいディナーパーティをつくりあげるもので、食材選びに大バトルを演じ、獲得した食材でどんな料理を提供するかを相談しました。ちなみに、食材は、豚肉、鶏肉、魚肉、野菜・フルーツの4種類でした。
チャレンジC『最高の朝ごはんをつくろう』・・・・・和食メニューをグループ全員で協力してつくりました。調理の達人、炎の達人が大活躍しました。
朝食後には、昼食用の「おにぎらず」を各人各様につくり、ていねいにラッピングしました。
チャレンジD『とことんカヌー体験』・・・・・エコキャンプ場に隣接する釜房湖でのカヌー体験です。ほとんどの子どもたちが初の体験とあって、説明を聞く態度は真剣そのもの!
パドルを思うように操れず、進む方向が意に反したり、クルーの息が合わず同じ場所をグルグルまわったりしましたが、とても楽しそうに優雅な(?)時を過ごしました。温泉棟でシャワーを浴びて、待望の昼食タイム、おにぎらずはとてもおいしくいただきました。なかにはカヌーでがんばりすぎて食べ終わった後も「はらへったー」を連発し、予備分に舌鼓を打った子もいました。育ち盛りだもんねー!
昼食後はのんびりタイム。でもほぼ全員がスラックラインやドッチビーなどのアクティブに楽しく参加していました。スラックラインでは上級生が下級生をやさしくサポートする姿も見られ、ほほえましい姿に感動を覚えました。
チャレンジE『最高のディナーをつくろう』・・・・・1日目の夜にグループで相談したメニューにいよいよチャレンジです! 提供したメニューをご覧ください。
ジュースで乾杯後、またたく間に料理はみんなのおなかに中に・・・! 「もっと食べたいよ」の声も聞かれました。たくましい食べっぷりに スタッフの唖然とする顔、うらやましい顔・・・。
満足した後は、一路 夢の世界に 一直線! 食べながら寝ている子もいました。 明日の最終日に向けて ぐっすり おやすみなさい。
チャレンジF『最後につくる最高の朝ごはん』・・・・・今朝のメニューは洋食(?)パンに卵料理、ハム、野菜サラダ、牛乳で腹ごしらえ。6時ちょっと前から雨が降り出し、いささか気がそがれたものの過ごしやすい気温になり、ホッとしました。なにせ熱中症対策に細心の注意を払っていたスタッフは一安心といった表情に・・・。
降雨のためテント撤収を見合わせ、学習棟での雨天プログラムに変更。ゲームや新聞紙を使ってのお話講座(新聞紙でTシャツができあがるストーリー)に夢中になって取り組むうちに時間も過ぎていきました。
チャレンジG『思い出のアルバムづくり』・・・・・しおりのページに撮りためた写真を選んで貼り付け、世界に一つだけの自分のアルバムをつくりました。アルバムづくりの合間にサインを書き込んでもらう姿もあり、それぞれ仕上げに熱心に取り組みました。
最後の食事はスタッフ提供の『ぶっかけそうめん』と『すいか』でした。大きなザルに山盛りのそうめんがまたたく間に少なくなっていく光景は、まさに元気盛り、食べ盛りの子どもたちであることを証明しており、そのエネルギーが無尽蔵であることに年老いた私(スタッフ)はうらやましそうに眺めるばかりでした。
自分たちの荷物をパッキングしているうちにおわかれの時刻となり、エミージョが徹夜でつくったスライドショーで3日間をふりかえりました。(作成者のエミージョの昨夜の行動は、睡魔との闘いであり、眠気覚ましの食べ物のせいで肥満化との闘いでもあり、しまいには自分の顔を叩き、足をつねり、・・・・・。(実際のところはエミージョしかわかりません?)
グループリーダーを務めた5・6年生4人の感想発表も聞き、今回が最後となる6年生からもコメント発表があり、中学生になってもリーダースタッフとして参加したいという申し出もあり、たいへんうれしく思いました。
この3日間、子どもたちは持てる力を存分にプログラム展開に発揮してくれ、目に見えて分かるほどの成長ぶりを示してくれました。それはまるで好天続きの大地に降った雨がどんどん吸収されるがごとくにも見えるほどで、たくましく感じられました。この体験を地域での生活にも生かせることを願っています。
参加した子どもたちは元気にバスに乗り込み、エコキャンプみちのくを後にしました。後刻、バスに添乗したスタッフに聞いた話では、爆睡状態であったとのこと。お疲れさん、がんばったね!
来年4月には、野蒜・宮戸の2小学校が統合され、宮野森小学校として新たな一歩を歩み出すことになります。力を合わせて新しい伝統と歴史を築いてくれることを確信しています。この子たちならきっとできる!と・・・。
この事業は独立行政法人国立青少年教育振興機構の「子どもゆめ基金」および一般財団法人公園財団みちのく公園管理センターエコキャンプみちのくからの助成金と協賛金をいただき、実施することができました。
また、公益社団法人日本キャンプ協会と東松島市教育委員会からの後援をいただきました。
関係機関・各位に心から感謝申し上げます。
2015.8.12 一般社団法人宮城県キャンプ協会
( by タック )