11月12〜13日にマディヤ・プラデーシュ(MP)州のインドールで行われた、ナショナル・フォーラム女性エンパワメント・ワークショップに参加してきました。
今日の主役は、MP州各県のハンセン病コロニーから集まった女性たち、約40人。
開会式には州政府から女性開発局の担当者も来会。
ササカワ・インド・ハンセン病財団(SILF)がMPで実施するプロジェクトのメンターであるNGO、PECSS(Priyanshi Educational, Cultural and Social Society)代表のシャリニ・サクセナさん(Dr. Shalini Saxena)によるセッション。
「エンパワメント」とは何か?
と、ワークショップのテーマを参加者に投げかける。
参加者にわかりやすい言葉で語りかける姿勢は、さすが慣れたもの。
それまで「お客さん」だった女性たちが、一気に表情が真剣になり、釘づけになる。
「これまでに、自分がエンパワーされたと感じている人?」
という質問に対して、立ち上がった女性はふたり。
ひとりは、MP州で唯一女性の州リーダーであるパラヴァティさん。
もうひとりは、高等教育に進んでいる女性。
教育面でのエンパワメント。
経済面でのエンパワメント。
それぞれの側面で問題を解決して力を持てるよう、MP州政府の貧困層向け政策について噛み砕いて説明する。
続いて、ナショナル・フォーラムのウダイ・タカール氏の右腕である助手・プラティバさんによるプレゼンテーション。
女性特有のハンセン病の問題(離婚、子どもからの別離など)、女性のエンパワメントの成功例(マハラシュトラ州マヤ氏)などについて、パワーポイントで写真を交えながら話す。
もうひとりナショナル・フォーラムからの参加者は、理事のひとりでもある、タミル・ナドゥ州在住のナヴィス・メリーさん(写真左)。
ヒンディー語は理解できるけど、話をするのは苦手なため、プラティバ(写真右)が通訳。
自分の病気がハンセン病とわかったときのショック。
病気が治った後も、仕事もなく、結婚もできず、絶望の中にいた。
現ナショナル・フォーラムの会長であるゴパール氏と出会い、それをきっかけに障害者枠を使っての鉄道会社への就職の道を手にした。
自信を取り戻していく過程。
見合い結婚が大半のインドで、でも誰も斡旋してくれず、もう結婚はあきらめていた。
でも職場で出会った男性と恋に落ち、結婚。
「彼はありのままの私を受け入れてくれる。支えてくれる」
そんなパートナーに巡り会えたことが、自信を失った自分にとってどれほど心強かったか。
「私は力をもらった。
その分、今度は他の人が強くなれるように活動するのが、私の使命」
「私は美しくはない。
色も白くない(※インドでは色が白い人=美、の価値観なので)。
でも、それでいいと思う。
私は私のままでいい。
うつむかずに、背筋をしゃんとしていればいい」
やはり当事者の言葉は、強い。