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脳科学ブログ(教育への架橋)

脳科学の知見を生かし、実践現場との架橋・融合をめざす。仮説・実践・検証により、教育のエビデンスを生みだし、揺るぎなき教育の一端を担いたい。“教育は愛、愛こそ教育” 願いは子どもの幸せである。


脳科学の知見メモE [2012年07月28日(Sat)]
脳科学の知見メモE

・「ドラムサークル」10〜15分輪になってドラムをたたく。まわ
 りの子が合わせて一緒に叩く・まねる、叩く・まねるで自然に合っ
 てくるのです。相手や回りの呼吸を感じて合わせる。呼吸の合う心
 地よさを自分のものにしていきます。
・感性教育の基本は、
 @ 分かち合う。
 A 認め合う。
 B 高め合う。
 の3つです。 
・御輿は、「ワッッショイ・ワッショイ」という単純な掛け声だけだ
 けれど、なんとなく仲間意識がそだっていくのです。
・自閉症だ、アスペルガーだと、あきらめた瞬間から立ち直るきっか
 けを失ってしまいます。「この子は良くなる可能性がある」と思っ
 て行動に移していくと、脳は変化していきます。脳には可塑性があ
 るからです。
・人間の脳神経系は非常にフレキシブルにできていて、学習によって
 も、生活習慣によっても良くもなるし、悪くもなるのです。この発
 想が非常に重要です。
・セロトニン神経活性化のポイントは、「リズム運動・ひたすら・5
 分間」です。
・座禅・読経・ご詠歌・声明・歌、ハイハイ・自転車・フラダンス・
 ジョッキン グ・ウオーキング、暗唱・音読などを脇目もふらずや
 ること。
・遊びの中にリズム運動を取り入れること。縄跳び・かけっこ・サッ
 カーなど夢中でこれをやること。それが大事です。腰骨・正座など
 「立腰教育」も大事です。                       
・南無阿無陀仏・南無妙法蓮華経、論語の素読など昔からやってきた
 ことが良いのです。                        
・実は意味が分からない部分を読んでいるときほどセロトニン神経や
 大脳の働きはいい方向で働いているのです。意味が分かってしまう
 と、その内容に大脳 が動いてしまい、言語の脳が働いてしまうの
 です。だから、言語だとか理性だとかの脳を作動させないで、リズ
 ム性の運動を繰り返すことによって、セロトニン神経が活性化され
 るわけです。 
・うまくいってもせいぜい2時間程度しかもたないのです。しかし、
 毎日続け、大体百日、3ヶ月リズム性の運動を継続すると、セロト
 ニン神経が構造的に変 わり代わり、確実にいい状態が得られます
 。やめたら元に戻ってしまいます。
・子守歌は、母と子の前頭前野を確実に反応します。母親は歌うこと
 で気持ちが 安らぎ、子どもは脳を活性化します。良く知っていて
 暗唱できいるような歌を 静かに繰り返し歌うのが良いのです。
 これがセロトニン神経を活性化させているのです。                  
・「食育」は栄養教育では片手落ちです。咀嚼が大事です。噛むと、
 前頭前野が確実に活性化され、セロトニン神経も活性化されます。     
・子育ての知恵は体験から得られたサイエンスです。         
・子どもは外遊びです。外遊びするだけで、セロトニン神経は活性化
 します。
・「体を動かすこと」その意義をもう一度見直すべきです。      
・「子育て」は手間暇かける手作りの行為です。母親の子育てが実は
 母親の自己実現なのです。いまの自分に子育てが大切なんだという
 価値観を選び取ると、そこに「幸せ感」が生まれます。           
・「自分を必要としている存在に出会うことが自分が自由になること
 だ」ーメイア・ロフー・子どもと1対1で付き合うことによって、
 本人も幸せになるし、子どももちゃんとした育ち方をする。             
・サイエンスは再現性と検証がいのちですが、人間の場合は、自分の
 体を使っての体験を通して物事の本質を会得するのです。        
・母子分離は赤ちゃんにとっては大きなストレスです。これが長く続
 きセロトニン神経が弱ってしまうと子育てにも影響してきます。     
・赤ちゃんは母親から引き離されるとセロトニンの量が下がっていき
 ます。その子が大人になると子育てが粗雑になります。その子も影
 響を受けるのです。
・「情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会報告書」「子
 どものこころ特別委員会報告書」は大きな問題提起である。
・科学者側からの科学的データと教育現場からの経験知・実践知の相
 互交流が大事だ。心の問題になるとサルでは限界がある。研究者と
 現場の2人3脚が不可欠、考え方や発想を徹底的に変えなければな
 らない。
・鍛えれば鍛えるほど力を発揮する。使えば発達するし、使わなけれ
 ば衰える。
・女性は左右の脳を調和して使う。左脳は理性・論理・言語、右脳は
 観念・感性・苦労して鍛えられた頭脳や人格は光り輝くものです。
 自分だけの目標ではなく、社会のため、人類のため、民衆のために
 貢献してゆこう、そう努力して行動する人は、頭脳も啓発され、頭
 も良くなっていく。 
・3つの環境実験1ヶ月後の結果、刺激が一番多いネズミの大脳皮質
 は4〜10%重くなった。樹状突起が増え、高度な情報伝達を可能
 にする。反応や回転を良くする。
・脳自身が、常に新しく生まれ変わろうとして刺激を求めている。一
 瞬一瞬新しい経験を積みながら、新しい力を発揮し、新しい自分を
 作ってゆく。  
早稲田大学サークル講演B [2012年07月23日(Mon)]
早稲田大学サークル講演B

 学校づくりの基盤は「愛(熱愛)と義(秩序)」、そのうえでダ
イナミックな教育活動を展開することである。これなしにいい学校
は生まれない
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 学校の実力は欠席数に現れる。楽しい学校は休まない。仲の良い
学校は休まない。いい先生がいる学校は休み名少ない。体力・気力
・意欲のある学校は休みが少ない。

 欠席ゼロは教育の勝利のあかしである。1ケ月間欠席ゼロ達成が、
2クラス生まれた。みんなで喜び合った。全校欠席ゼロの日も生ま
れた。優れた学校は欠席が少ない。
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 川口市は欠席が多い。不登校が多い。1校30名もいる。増減を
繰り返しながら一向に下降することがない。友人のA校長は不登校
37名から21名まで減らした。駅伝大会でも27校中24位から3位
まで伸ばした。進学も好調であった。浦高に2人も受かった。しか
もたった2年間の在任期間であった。校長の理念・人柄・校内を動
くその動線が醸すその影響は大きい。

 学校と言う社会は不思議な所である。校長の優れた実践に学ばな
い。伝統とならない。A校でも例にもれない。次の校長は引き継い
だ。しかし、次の次の校長になったら本の黙阿弥になってしまった
。私の学校でも同じであった。

 校長の目は子どもに向かない。地域に向かない。上に向く。教育
委員会にむく。利害得失・私利私欲、事が起これば自己防衛に走る
。校長に与えられている強大な権限・責任を発揮しない。
残念!無念!良くなるはずがない。 


 2005年第一回「心の教育」研究発表会をやった。脳科学の知見
を生かした教育研究実践であった。県教育委員の高橋史郎先生も応援
に来た。記念講演は日大の森教授「脳科学と教育」であった。
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 2006年第二回「心の教育」研究発表会をやった。岡村市長も駆
けつけ、激励のあいさつをした。
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 私にとって総力戦であった。2カ月後には退職、教職の総決算であ
った。参考資料は可能な限り、スペースの許す限り公開した。和洋を
問わず、哲学から歴史、教育に至るまで展示した。
 脳科学関係では基本文献以外にも「サイエンス」「ネーチャー」
「ニュートン」まで紹介した。

 教育のメモ帳も20冊以上並べた。2年間の日記もならべた。「ごま
かし・作り話、作文」が一つも入らない研究報告にしたかった。多く
の参観者があった。予想を超えていた。驚いた。社会の要請を思った
。脳科学の時代がきたのだ。わたしはこれに賭けようと思った。 
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 研究の片腕であった森教頭は、3年後「Brain Science And Ed
ucasion」を出版した。本校の実践を世界に知ってもらいたいという。
本ブログの出発は森教頭のメモである。森教頭は優れた書記であった
。 
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大津の事件は余りにもひどい。私の実践と対極にある。
 @ アンケートで「自殺の練習」を当初公表せず
 A 二度目のアンケート実施自体を当初公表せず
 B 遺族にアンケート結果を口外しないように求める。
 C 自殺当日、あるクラス担任が「記者に何も話すな」といった。
 D 校長が校内放送で「自殺の練習はなかった」といった。

私の実践は
 @ 全て公開である。校長室は何時でも・誰でも受け入れる。
 A 校長に何を言っても「ペナルテーなし。不利益なし。」を年度
  当初学校経営案に書き込み約束する。
 B 職員のコソコソ・ヒソヒソ話はダメ、伝聞もダメ、やった事実
  だけ話す。誰に話しても、何を話してもOK、人権だけは侵すな!
 C 記者には「どの先生に聞いてもOK、どの子どもに聞いてもOK」
  、地域の誰に聞いてもOK、必ず3人以上複数から取材する。」
  ようにたのんだ。本校にきた記者は20名以上になった。
  マスコミ報道は63回に及んだ。
早稲田大学サークル講演A [2012年07月23日(Mon)]
早稲田大学サークル講演A

講演の柱は3本であった。とにかく体験である。体験の裏付けのな
い話は訴えることがない。
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学校が変わる。子どもが変わる。秩序の回復が第一である。
先生と子ども、校長と教員、授業と遊び、一つ一つにけじめとメリ
ハリが貫かれていなければならない。基底は愛と義である。義は秩
序である。天道である。
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脳科学と言う共通の土俵で教職員は働いた。成果は目覚ましかった
。こんなことが現実に起こったのだ。大津のいじめ事件とは天地の
違いである。同じ教員、同じ校長、同じ教育委員会でも取り組みの
違いで結果は全く違ってくる。特に、“異動希望4年間ゼロ”は特筆
に値するだろう。県教委人事ヘアリングは数分で済んだ。驚かれた。
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校長の決心が教員を一体にした。学校を変える。子どもを変える。
先生方は一人一人と立ち上がった。支援者・協力者が次々と起こっ
た。みんながいい学校にしたいのだ。悪い学校は嫌なのだ。
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第一は「外遊びのすすめ」である。子どもは外で遊ぶこと。思いっ
きりあそぶこと。夜は“バタンキュー”で寝ること。寝る子は育つ。
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自然と一体、自然と一体になって子どもは育っていく。ザリガニつ
り、雪遊び、蛇、台風下の水溜りでも子どもは遊ぶ。元気に遊ぶ。
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軟弱な子どもはいけない。心・魂・体は鍛えられることを喜ぶ。
喜ぶ子どもを大人が妨げてはならない。支援しなければならな
い。親は励まして外遊びの場に追いやらなければならない。
 夏休みに入った。ラジオ体操だ。休むんじゃないぞ!!!
早稲田大学サークル講演 [2012年07月23日(Mon)]
7月21日(土)早稲田大学サークル「CROSSROAD」で講演
した。
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場所は、早稲田奉仕園、演題は「“脳科学と教育”に学ぶ」
であった。早稲田奉仕園は落ち着いた静かな環境の中にあった。
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講義は9:00から始まり11:15分まで135分、休憩なし
であった。予約は11:30まで、濃密な時間となった。
講義を終わり、外に出ると強い雨が降っていた。傘に入れてもら
ったが防ぎきれず、肩から左半分は濡れるにまかせた。懐かしい
校舎であった。すっかり様変わりしていた。昔の面影はなかった。

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みんな若い学生、2年生だと言う。学芸大生も一人加わった。
先輩の現場の先生も加わった。
私が埼玉大学に移り、教育サークルを立ち上げのも2年の時だった。
テキストは小原国芳「ペスタロッチを慕いて」、続いてヒルテー
「幸福論」であった。本を読みながら教育の本質を探った。学園闘争
も激しかった。
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いつの時代も先駆者は厳しい歩みを強えられる。これも天命である。
銅像の主はだれであろう。何をしたのだろう。どんな生き死にをした
のだろうか。雨の中歩きながら、思わずパチンとシャッターを切った。
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脳科学の知見メモD [2012年07月20日(Fri)]
脳科学の知見メモD

・脳は眠らないし眠ってはいません。
・睡眠とは脳が外界の刺激を断って自分の作業に専念すること
 です。  
 @新しく得た経験を整理し、
 A系統だった記憶として、
 B前頭葉皮質に焼き付ける作業です。
 C不要な情報を捨て去る作業です。
・睡眠は脳のリニューアル、リセットです。
・混乱・混線した脳の配線をリストアします。
・熟睡が疲れを一掃します。            
・睡眠は心と体の健康にとって極めて重要です。知ってほしい
 です。気づいて欲しいです。特に教育関係者は知って活かし
 てほしいです。
・レム睡眠は行動の反復整理、ノンレム睡眠は意味記憶の反復
 整理をします。
・情報のやりとりをし、経験と照応し、納得できるかたちで記
 憶回路(ニューロン)に配線する。その時のゆらぎが脈絡な
 く変化するゆめを生む。その間、外界からの刺激も筋肉回路
 への命令も遮断します。 
・脳は覚醒ー眠りー夢、これの繰り返しで進化してきました。

・生物は外的から逃げて生き延びてきたのです。
・「逃げる・隠れる・ちょっと見る」これが動物の本能です。   
・ゆめはゆらぎです。
・セロトニン神経は心と体の元気に関係する神経、現代生活が
 セロトニン神経を弱らせているのです。 
・セロトニン神経が弱ることによって、キレル子、ひきこもり
 、鬱が生まれます。
・セロトニン神経は原始的な脳、脳幹の中心にあり、覚醒の神
 経として働く。起床すると覚醒の状態にし、心と体を元気に
 する。体を動かすだけで強まるのです。
・起きるー交感神経を適度に緊張させ、心臓も働きを強め、血
 圧を少し上げ、代謝も上げ、呼吸も速めて活動するのに適し
 た状態を作ります。
・セロトニンは、姿勢筋や抗重力筋に対する興奮作用を促し、
 姿勢が正しく、精悍な顔を作ります。
・セロトニン神経が弱っていると、朝、お腹が痛い・頭が痛い
 ・調子が上がらないなどの症状を生じます。
・不登校や引きこもりを放置すると益々セロトニン神経は弱め
 ます。
・セロトニン神経は、心のバランスをとり、平常心を保ちます。
・「やる気」はドーバミン神経、「快・不快」はノルアドレナ
 リン神経は支配しています。両者の「暴走を押さえ、程良
 くバランスをと る」のがセロトニン神経の役割です。
・「やる気」のドーバミンが過ぎるとゲームやギャンブルには
 まり、「快・不快」のノルアドレナリンが過ぎるとパニック
 や鬱を起こします。
・児童虐待の根っ子には、わが子を愛せない若い母親の増加、
 ゲームに興じる子ども・是認する親などがいます。昔は「子
 どもは外で遊んでこい」と言って強制的にでも外遊びをさせ
 ていました。
・日本小児医学会の提言
 @「2才までのテレビ・ビデオ視聴はやめよう。」
 A「授乳中・食事中のテレビ・ビデオの視聴はやめよう。」 
 B「全てのメデア接触は1日2時間までにしよう。」
 C「テレビゲームは1日30分を目安と考える。」 
 D「子ども部屋にはテレビ・ゲームなど置かないようにしよ
   う。」
・子どもの学習は「真似る」から始まります。親との相互作用
 が不可欠なのです。
・テレビは2次元、現実は3次元。赤ん坊の時から、テレビだ
 けで育つと、動体視力が育たず、3次元で起きる状況にきち
 んと反応・適応できない回路の子どもになってしまうのです。
 つまずいても手が先に出ないで、顔面からぶつかる子が増え
 ています。
・コミュニケーションの原点は相手の呼吸を感じることです。
 互いの呼吸合わせが大事です。子どもと先生、親と子、特に
 母親と赤ちゃんの呼吸が大事です。
・HQには共感中枢があります。一寸した仕草・表情、皮膚感覚
 ・匂いや臭い、呼吸で相手の心を感じとります。
脳科学の知見メモC [2012年07月18日(Wed)]
脳科学の知見メモC
・PQは長期記憶を活用する脳領域、知識・経験が海馬を介して脳内
 に蓄積、PQで活用する。
・生物の基本目的は適応性を高めることである。
・年を取ると地域社会とか国、更には人類のことを考えるようにな
 る。これは遺伝するし組織の維持や発展にとって、進化的にもな
 くてはならない知能である。
・ヒトにはヒトの生活史があり、40才も過ぎると社会的貢献をす
 るのが脳の進化に合っている。とりあえず50才までは力を蓄え
 て、その後みんなを幸福にするためにガンバル、それが順当な生
 き方である。
・「ドーバミンD1受容体PQの正常な発達に必須、これは脳科学者
 澤口俊之の大発見であった。
・能力ある人間はその能力を正しく行使する責務がある。
・神経細胞が「表面に集まった部分」が脳である。脳は進化の最先
 端に位置する。中でもPQは特別の地位を占める。
・匂い細胞は眼窩、嗅覚器官に直結して伝わる。
・脳は体の体重の2〜3%なのに20%の血液を使う。
・胎児の脳は外部環境の影響をまともに受ける。
・ニューロンはへるがシナプスは増える。
・過度のストレスは海馬を萎縮させる。
・パニック障害はセロトニン低下
・豊かな環境セロトニン・ドーバミンの分泌が盛んである。
・脳の発達は刺激によって促される。脳は刺激で発達する。
◎京大岡本道雄の見解脳の発達に大事なことは以下の6つ
 である。                        
 @ 最初は模倣が大事
 A 愛情に裏打ちされた教え込みが大事
 B しつけの時の叱責と賞賛
 C 忍耐の要請の必要
 D 情操教育やコミュニケーションの大切さ
 E 臨界期(発達の時期)を生かす

・前頭前野成長のピークは3才から8才である。
・風景構成法(川・山・田・道・家・木・花・動物・石)
 は並列型から風景型になる。
・不登校児は秩序・テーマ・物語・風景が欠落する。
・「刺激を与えて、形を模倣する」
・肉体が直接精神に語りかける。(デカルト)
・人間は人間として育てられないと獰猛な動物になる。

◎森昭雄教授の願い                               
・心の問題は脳の問題です。頭をどのように使っていった
 らよいか。
 @ 脳から心へ・・・人の痛みがわかる子に育てて下さ
   い。
A 頭を動かす・・・覚えたことは反復する。記憶を良
   い方向に使わせて下さい。
 B 小さいときから子どもに良いこと悪いことを教えて
   下さい。
 C 小さいときから心を開き自由に発言できる子に育て
   て下さい。
 D 小さいときから相手の心を読みとれる子に育てて下
   さい。
 E あいさつのできる子に育てて下さい。
 F パソコンの使い方、留意点
・パソコンを使用した後は、運動(遊び)が大切です。
・学校でパソコンを使用したら家庭では使用しない。
・古いパソコンを分解して、その仕組みを見た方が広が
   りがでます。
・本や体験からの情報がより大切です。
 G 出力重視の授業を作って下さい。
・聞く能力を高める。
・口で言う。
・手で表現する。
 H 子どもが変わります。親が変わります。
◎PQ(人間らしさ知能=前頭連合野)を育てるには
 川口・東本郷小の実践  
 @ 夢や目標・志や気概のある子を育てた。
 A 異年齢集団活動、1人5人以上の先生がつくなど
   多重・多層、多様な人間関係を作った。
 B 農園・へび・ハイブリッド発電など自然を生かし
   た直接体験を進める。本物志向を貫いた。
 C 外遊び・群れ遊び・フットコ・サッカーなど子ど
   もが夢中になること、やりたいことを充分やらせ
   た。
 D 年間を通して子弟同行の全校朝読書を実施した。
 E ウオーミングアップで音読を導入した。
 F 漢ドリ・算ドリ・チエックアンドチエックなど
   単純な計算・漢字の繰り返しを実施した。
 G 6年生が1年の読み聞かせや歌指導をやった。
 G 全校仲好し遠足・大貫海浜学園などで野外生活体
   験をやった。  
 I IQよりEQを重視、EQよりPQを重視した実践をし
   た。
◎知性(流動性知性+結晶性知性)を育てるために
 北大・澤口俊之の見解
 @ 強い目的志向をもつ
 A 適切な栄養をとる
 B 好きなことをやる
 C 芸術家のように右脳を使う
 D ウオーミングに励む
 E 積極的に社会と関わる
 F 社会に貢献する
 G いくつになっても恋をする                      
脳科学の知見メモB [2012年07月15日(Sun)]
脳科学の知見メモB
◎大津いじめ自殺事件にも言及、ご覧下さい。
・記憶には側頭葉・海馬・扁桃体が関与している。
・セレンデビテー・・・思いがけない組み合わせで起こる。
・内部記憶も外部記憶も多いほど良い。可能性やポテンシャルが
 増える。クリエイテブな仕事になる。
・脳に記憶をドンドン蓄えることが重要。特に子どもの頃ほど脳
 が柔らかで可塑性に富む。記憶は豊かに脳内に蓄えられる。一
 見つまらぬこと、単純なことを覚えるのがよい。
・九九なんか大人に覚えられない。記憶なくして創造性なし。創
 造性を伸ばす上でも適度な詰め込み教育はドンドンすべきであ
 る。それと逆行する「ゆとり教育」は将来必ず禍根を残す。文
 科省はときにとんでもないことを考えつくので油断がならない。
 そもそも日本の教育界にはまっとうな教育理論が欠如している。
・PQ未熟症候群(恥知らず・身勝手・切れる)は殆どが幼少期の
 不適切な環境・教育のせいだ!
・児童虐待はPQの未熟化をベースに準遺伝的に遺伝し、世代を越
 えて脳を壊すのである。
・メス(繁殖戦略)+オス(互恵的利他主義)共生戦略で進化し
 たのが人類である。
・自他の理解+コミュニケーション+他者の幸福を祈る→これが
 進化した普通の脳の姿である。
・幼児の脳教育は豊かな社会性にさらされること、豊かな言語に
 さらされることが最重要である。
・子サルは2才(人間の8才に相当)までに隔離すると、攻撃的
 ・孤立・いじめに走る。
・母親から離され孤独な環境で育てられると、生涯にわたって悪
 影響を及ぼす。3〜6才がピーク、12才では遅い。
・“大津いじめ自殺”も幼少期の育ち方に目を向けなければならな
 い。父親がお医者様、母親がPTA会長・・・触れ合い不足・愛
 情不足・欲求不満・人間脳発達不全が横たわっているのではな
 いかと心配である。学校や委員会の対応にも大きな問題がある。
・文科省委嘱「道徳」研究発表校とのこと、判断が狂わなかった
 か。
・下記“脳の原則8カ条”がほとんど満たされていないのではない
 か。

親からの愛情と指導を受け
 つつ、大人や子ども同士で多様な社会関係を繰り広げる環境、
 これを「普通の環境」という。ヒトが人間になる必須の環境の
 事である。

・「コントロールなし・コミュニケーションなし・性行動なし」
 は犯罪と結びつく可能性が大きい。
・「社会失行」=わかっちゃいるけどやめられない。身体が動く
 のである。

・ヒトの特徴、直立2本足歩行・家族を作る・脳が異様に大きい
 ・あまり殺し合わない。
・反社会的人格障害→PQ(不適切な行為や衝動を抑え込む)の皮
 質が薄い。
・「優劣」「高等・下等」という見方はしない。生物学では死語
  である。
・「社会のために働く」それがヒトの宿命、好き嫌いの問題では
 ない。それがなければヒトは人間になれない。
・脳活動の結果として運動が表れる。意識が出てくるためにはあ
 る程度(ニューロン5万個程度)の脳活動が必要、意志から脳
 活動が生まれるのではない。
・高齢になるほど判断力・思考力・統率力など高度な知能が発達
 する。
・「結晶的知性」は豊富な知識・経験を結集して適切な答えをだ
 す。それは至近要因(脳のメカニズム)と究極要因(進化要因
 )によって決定される。
・ニューロンは新生児では成人の6倍、徐々に刈り込まれ豊かな
 神経回路(ネットワー ク)をつくる。
・ワーキングメモリー設定を100日するとPQの一部が拡大する
 。ニューロンが増えること、海馬が増えること、嗅覚でも増え
 る。

参考  脳の原則8カ条
                     桑原 清四郎

1 脳はオープンマインドである。    
 *脳が閉じれば閉じるほど、人格がゆがんでくる。秘密が多け
  れば多いほど公明正大でなくなる。
2 脳は全体最適を求めて機能する。   
 *脳は全体で機能する。社会事象も全体で機能する。家長は家
  庭全体を考え、校長は学校全体を考える。市長は市民全体を
  考え、知事は県民全体を考える。当然国会議員は国全体を考
  える。組織の長が全体を忘れたら必ず組織はおかしくなる。
3 脳は相互補完で働く。   
 *目的と相互補完を忘れた時、個人も組織も機能すなくなる。
  強い者中心・弱いものいじめ、攻撃・排除が組織を破壊す
  る。
4 脳の目的は「幸せ」である。   
 *脳は満足を求めて機能する。個人にとっても社会にとっても
  「幸せ」が目的である。当然ながら政治の目的は「国民の幸
   福度」を一歩でも上げることである。
5 脳は出力に依存する。   
 *脳は入力よりも出力に依存して発達する。入力しても出力し
  なければ回路として完了しない。読書したらメモ・感想を書
  く。一日が終わったら日記を書く。情報が書類のように積み
  重なって想起できなくなる。脳が錆つく。
6 脳はネットワークで機能する。   
 *家庭も学校も会社もネットワークで機能する。ネットワーク
  が良い会社は業績が上がる。社員は生き生きしている。活気
  がある。フットワークもよい。仕事も早い。混乱や混線がな
  い。逆の場合は大変、逆の現象が次々に出てくる。
7 愛が脳を活性化する。   
 *教育は愛!愛こそ教育、教育・人材育成の大原則である。テ
  クニックがどんなに優れていても愛がなければ無に等しい。
 「よくできる」先生が、いつの間にか、子どもが嫌いになり距
  離をおき、子どもから離れていく。愛のある先生はどの先生
  も子どもを大事にし、粘り強く技術を磨き良い先生になって
  いく。   
8 脳はウソをつけない。   
 *脳はやったとおりになる。脳の回路を誤魔化すことができな
  い。痕跡が残る。ヒトは生きた通り死んでいく。ウソをつけ
  ない時代がやって来た。 
仮説 合脳性が高いほど優れた人間になる。
 *脳の原理に合った行動が優れた人間を生む。合脳性が高いほ
  ど優れた人間になる。
      
脳科学の知見メモA [2012年07月13日(Fri)]
脳科学の知見メモA
◎PQ(前頭連合野)について 
・行動主義はPQにとっては危ない方法であった。PQを介さないで
 行動をコントロールするから、ある条件・ある環境のときだけ有
 効である。家ではよい子・学校では問題児、適切な社会関係を営
 むには、どんな状況においても、適切な行動と感情のコントロー
 ルが必須・前提である。
・幼少期に実体験としての人間関係を豊富に体験すれば、PQは自然
 に発達する。
・「したいようにしなさい。ただし、よく考えろよ」これが理想の
 教育である。
・IQもEQも重要だがはPQはもっと重要である。一般的IQ(g因子)
 は概括的・総合的因子である。
・高校中退IQ75以下60%110以上1%以下、入獄100以下
 10%110以上 数%、大学を卒業出来る人は110以上の人
 であった。125以上は全員社会的な成功者となっている。
・一般的IQはPQの働きであった。ワーキングメモリの働きと深く関
 係。うまく育てることに成功すれば、高校中退も失業も犯罪も少
 なくなり、社会保障費も減り社会性が向上し、世界に冠たる教育
 立国が生まれる。それが私の夢である。(澤口)
・児童虐待はトラウマをのこす。とんでもない体験・とんでもない
 環境である。海馬の 萎縮・扁桃体の萎縮・脳梁の萎縮・左右脳
 の発達の遅れを生む。ここが協働して記憶 を形成している。
・脳の発達には非常に重要な期間がある。それを臨界期(Critekal
 Piriod)とよぶ。そ れは、生まれてから4才・8才・12才頃
 までが殆どである。 
・知能は言語的知能・空間的知能・論理的知能・音楽的知能・身体
 的知能等からなる。
・人間の感情は喜怒哀楽となって現れる。
・自我はワーキングメモリ(作業記憶)の一プロセスである。
・意味ある情報選択→保持と整理→自我にあった情報の生成→答え
 に基づく出力行動
・脳は「つじつま合わせ」の「省エネエアコン原理」、「節約的安
 定化原理」で動く。
・少なく・わかりやすく・都合良く・安心できる結論をもとめる。
・脳は断片的な情報からでも、安心できるもっともらしい結論を出
 したがる。不安定でわけのわからぬ状態を最も嫌がる。(特に左
 脳)ともあれつじつま合った結論を導きだす。 
・一旦結論がでれば、PQ(前頭連合野)でなく海馬を通して側頭葉
 に神経回路のハードウエア(長期記憶)として固定される。
・「思いこみ」は修正されるより、強化される可能性が高い。
・『Famale Bond』女性はくっつきたがる。
・サブミナル効果 無意識に得た情報によって認識や行動が影響さ
 れる。海馬→側頭葉へ
・記憶Aさん用・Bさん用・Cさん用・Dさん用の各鋳型がある。
・ブームの底には、サブミナル効果が潜んでいる。思考・判断を経
 ない無意識的な記憶情報が固定される。繰り返しされる情報があ
 ぶない。
脳科学の知見メモ@ [2012年07月11日(Wed)]
脳科学知見メモを順次掲載します。

 このメモは著明な脳科学者である澤口先生・有田先生、森先生、茂
木先生・池谷先生・加藤先生などの著作から抜粋したメモです。
いずれも貴重な内容です。先生方、有難うございました。

実践家の皆さん是非活用して下さい。お役に立てて下さい。日本の教
育を一歩でも前進させて下さい。

揺るぎない教育を生み出すためです。子どもたちを幸せにするためで
す。余りにも不幸なことが多すぎます。(桑原清四郎)

・21世紀は社会生物学と脳科学の2大科学に統合されるだろう。
・脳は中枢神経のうち、神経細胞が表面に集まった部分である。最初
 脳室に面して増えた神経細胞がこんどは移動して脳の表面の方に
 集中する。
・ニューロンは大脳で200億、脳全体で1000億ほどある。
・感覚→介在ニューロン→運動
・機能と構造は一致する。進化的に似た機能を追求すると同じような
 構造になる。
・活動電位・・ニューロンで1000分の一から1000分の二秒間
 隔にNAイオンになる。
・異なる伝達物質受容体が異なった機能、心の働きとなる。
・セロトニン(伝達物質)とその受容体は「幸福感」と密接に関係す
 る。多いと「幸福 感・安心感」を、不足すると不安感・絶望感が
 生まれる。サルでも不足すると子サルを邪険にする。
・大脳辺縁系は感情の座である。
・幸福感は至近要因(セロトニンー脳科学)・中間要因・究極要因
 (進化要因ー社会生物学)による。
・幸福感も遺伝する。幸福感をもつ80%は結婚している。ぼろを着
 てても心は錦、幸福は環境よりも遺伝。幸福は金で買えない。
・結婚は幸福剤である。進化生態学的にも脳科学的にも結婚して幸福
 になるようになっている。
・「もてたい」と思うのは、当然な脳の働きである。
・PQは未来志向的である。
・嗅覚だけは大脳に直接入ってくる。性とも直結する。感覚情報は視
 床→大脳・いい男はいい香りを出す。フェロモンを多く出す。
・ホルモンシャワーを浴びて始めて男性になる。なければ女性になる
 。原型は女である。
・脳にも性差がある。視床下部は男性がより大きく発達、性行動が活
 発。脳梁は女性が 大きい。左右脳の使い分けがうまい。言語脳は
 女性が2倍、数学は男子が得意である。
・性関係能力は思春期が大事、性ホルモン受容体が豊富に作られる。
・同性愛遺伝子はゲノムでわかる。
・胎児期が重要。決定的に大事である。
・「心の理論」人間の心の中心的働き、PQの働きのことPQは脳の3
 0%を占める。
・「教育とはすべて脳教育」といって良いくらいである。教育界は馬
 耳東風、笛吹けど踊らずである。教育関係の方々や組織には一向に
 届かない。
・社会性・人間性の育成が最重要課題である。
・PQを発達させることが育児や教育の基本である。社会性の未熟・幼
 児化現象・勝手なふるまい・無計画で刹那的な生活が増えている。
・戦後教育は行動主義「飴と鞭・報酬と罰による行動コントロール」
 が主流であった。
脳科学に学ぶ子育て10カ条 [2012年07月08日(Sun)]
「脳科学の知見を生かした子育て10カ条」を公開します。お
子さんの子育てに生かして下さい。脳科学で証明されたもので
す。
IMG_1196.JPG
第一条 「教育は愛 愛こそ教育」です。これは鉄則です。
IMG_1197.JPG
第二条 「早寝・早起き・朝ごはん」です。これは基盤です。
    ここが崩れると全てが乱れ、狂ってきます。生徒指導
    上の問題の90%以上はここに根っこがあります。
IMG_1198.JPG
第三条 「ゲーム・ケイタイは少ないほど良い」 これが子ど
    もの生活を乱す張本人です。低学年で素晴らしく回転
    の速かった子が、徐々にイメージ力を弱体化し、高学
    年になると成績まで低下してきます。前頭前野がやら
    れるからです。
IMG_1199.JPG
第四条 「マ・ゴ・タ・チ・ハ・ヤ・サ・シ・イ」」(豆類・
    ごま類・卵類・乳類・わかめ類・野菜類・魚類・しい
    たけ類・いも類)です。食事は大事、分子組成の元は
    食事、必須アミノ酸は食べものからとります。サプリ
    メントは賛成できません。
     心と体の健康、逞しい子ども・かしこい子どもはバ
    ランスのとれた食事をしています。「医食同源」です。
IMG_1200.JPG
第五条 「外遊びのすすめ」」です。外で元気に遊ぶと、
     @ 友だちが増えます。 
     A 頭が良くなります。
     B 心も体も育ちます。
     C 病気になりません。
     子どもの仕事は、遊びと勉強です。遊びは必須
    です。大人になってからでは取り返しがつきませ
    ん。
IMG_1202.JPG

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