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脳科学ブログ(教育への架橋)

脳科学の知見を生かし、実践現場との架橋・融合をめざす。仮説・実践・検証により、教育のエビデンスを生みだし、揺るぎなき教育の一端を担いたい。“教育は愛、愛こそ教育” 願いは子どもの幸せである。


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「思いめぐらし・実行回路」E [2010年01月16日(土)]
脳科学実践シリーズE 「思いめぐらし・実行回路」を育てる実践
 
前頭前野は人間性の中枢であり、生涯にわたって発達する場所である。随鞘化が遅く遅延発達する。急ぎすぎてはならない。急激にやってもいけない。「ゆっくり・じっくり・少しづつ」である。ここを育てるには、我慢・努力回路・思いめぐらし回路・人間関係回路を育んでいくことが大事である。まずは「思いめぐらし回路」から解説する。

 <低学年>たなばた祭り、沢山の「願い・祈り」の短冊が飾られる。「かぞくみんなが げんきでたのしくすごせますように」「じがじょうずにかけますように」「さんすうができますように」・・・。「思いめぐらし・実行回路」の芽である。

 願いを持つと、脳の中で願いの回路が作動し「思いめぐらし回路」をつくっていく。その芽が低学年。学習・発達の出発点は願い・祈り心を持つこと。願い・祈り実現のために行動することである。相田みつおは「念じれば 花開く」といった。至言である。今の学校から「願い・祈り」の過程が消え失せ、目標・目的のみ強調されるようになった。素地のないところに種を蒔くようなものである。学校はやせ細った。忙しいだけになった。

 <低・中学年>お母さん方の読み聞かせ週一回、この日はペープサットであった。視聴覚室の舞台設定は完了、雰囲気がイメージを豊かにし、出し物の内容を深める。見事であった。選ばれた本も、読み方も本当に上手であった。子供たちは身を引き込まれるように聞き入った。新1年生もあっという間に学校に慣れていった。東本郷小学校の子供たちは本当に幸せだった。お母さん方の貢献大であった。

 朝の全校10分間読書、8:25チャイムが鳴る。3分もすると学校中は水を打ったように静かになった。低学年は先生の読み聞かせ、中学年は半々、高学年は自分読みである。読書が知らず知らずのうちに脳の「思い出めぐらし回路」を育てていく。読書は心と脳の栄養である。

 <低・中学年>研究実践の舞台となった東本郷小学校、学校農園は1000u、広さは十分であった。約半分の非耕作地、自然農地にはバッタやかまきり、てんとう虫や蝶、ねずみ・もぐら、ヘビまで多種多様な生き物がいた。子供たちは生き物と一緒に遊んだ。畑ではさつまいも・トマト・トウモロコシ・スイカ・カボチャ、菜っぱ・二十日大根など沢山の野菜を育てた。

 子どもは好奇心の塊、旺盛な好奇心は「詮索反射」とよばれる条件反射の1つ。新しいものに対する動物的な反射行動であり、脳の発達に大切な本能的なものである。誰もこれを押し止めることはできない。特に幼少期の自然体験活動は限りなく重い。理科の観察学習止まりではない。好奇心をもとに学習の素地「思いめぐらし回路」が育っていく。野生型は全面発達、制限型は未発達や欠損部分をうむ。1年は1年なりに、2年は2年なりに、3年は3年なりに育っていく。ベースは豊かな自然・豊かな体験である。

 <中・高学年>水の変化、沸騰実験である。「詮索反射」を刺激し、仮説ー実験ー検証、仮説ー実験ー検証をスパイラル方式で積み重ねる。驚き・疑問・好奇心が科学的思考を育んでいく。仮説の出発は好奇心である。「あれっ これは何だ!」「どうした、どうなっているんだ、不思議だ」のつぶやきでる。

 鋭い観察の目、変化を見逃さない感性、ねばり強い追求力 真実を求めてあれこれ思いめぐらす中で前頭前野「思いめぐらし回路」は育っていく。9才位までは助走、9才過ぎる頃から本格的に発達を開始するようだ。  

 <中・高学年>プロ女流棋士巻幡2段が来校、指導を受ける子供たち。囲碁クラブは4・5・6年。囲碁の世界に引き込まれ、囲碁大好き人間が続出した。10人、20人ではない。全校児童の6割が囲碁に触れるようになった。日々の指導はアマ8段の栗田先生、荒れている子も発達障害の子も確実に改善・回復した。日本棋院は機関誌や新聞で紹介し支援を惜しまなかった。  

 囲碁は深い。教育的価値も高い。囲碁は脳の「思いめぐらし回路」を限りなく発達させる。最先端コンピュータも追いつかないと言う。理研では将棋を、東大では囲碁を研究している。(成果は本ブログで既報紹介)

 早教育は大事。脳幹や大脳辺縁系、扁桃体や海馬、感覚野や運動野は大事。しかし、前頭前野は要注意。人間性の中枢・生涯発達の場である。随鞘化が遅く遅延発達するから。再度強調したい。急ぎすぎるな・急激にやるな。じっくりゆっくり少しづつやれである。やらないのもダメ、やりすぎてもダメ。適時・適切・適量が肝要である。

    東本郷小学校で行った実践

@夢や希望をもつ(志と気概)

A多様な人間関係(異年齢集団活動)

B直接体験、本物志向(学校農園、ヘビ、ハイブリッド発電)、五感を使う

C音読、全校読書、口の体操ウォーミングアップ、チェック&チェック

D漢字ドリル、計算ドリルのくりかえし

E下級生の世話(読み聞かせ、歌の指導)、仲良し班の給食・遊び・清掃

F野外活動(全校仲良し遠足、大貫海浜学園)

 次回は「我慢・努力回路」 来週発信予定 お楽しみに!
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コメント
日々100%精進し、亀の歩みで深くあゆむ。海は大きく広いです。
Posted by:一日一歩  at 2010年07月21日(水) 11:08
はじめまして。

私は教育者ではありませんが、二人の子どもを持つ父親として、また一人の大人として、脳教育や教育環境についての探索・追及を行っております。

具体的には、グループで運営する二つのブログを通して、幅広い分野の勉強をしております。

「家庭を聖域にしてはいけない」
http://www.katei-x.net/blog/
「Biological Journal」
http://www.biological-journal.net/blog/

こちらのサイトも、子どもたちの事を真剣に考え、実践も含めた積極的な活動をされているようですね。

今後も参考にさせて頂きながら、共に勉強を進めていけたら、と思いコメントをさせて頂きました。

これから、よろしくお願いします。
Posted by:かわい  at 2007年04月18日(水) 01:37
「いじめ自殺」の対応・予防法が毎日新聞に出ていましたが、本校の実践でも証明されています。全校児童を1年から6年までを24グループに編成し、仲良し給食、仲良し遊ぼう会、仲良し遠足、仲良し班清掃、保育園との交流、老人ホームでの「ロックソーラン」「合唱」の発表会、6年生の1年生の読み聞かせなど多様な交流をしています。脳科学の知見を生かした異年齢集団活動の意義は大きいと思います。深く愛されている子どもや深く愛する子どもはいじめなどしません。いじめなどしない子に育っていきます。



Posted by:桑原清四郎  at 2006年11月26日(日) 13:38
・「脳科学の知見を生かす」シリーズ(1)〜(20)の桑原です。今年4月、定年のため川口市立東本郷小学校長を退任しました。子どもの先生になりたくって教師になったのです。もう一度教壇に立ちたいと思って現場に復帰、7ヶ月たちました。、5・6年6クラスの算数を教えています。学校づくり・学校経営としてはかなりの実践をしたと思います。今度は校長としてではなく、普通の先生として脳科学の知見を実際の授業にどう生かせるか探っています。一緒に研究できる人がほしいと願っています。どなたか実践の報告を交換しませんか。
Posted by:桑原清四郎  at 2006年11月18日(土) 21:52
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