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脳科学ブログ(教育への架橋)

脳科学の知見を生かし、実践現場との架橋・融合をめざす。仮説・実践・検証により、教育のエビデンスを生みだし、揺るぎなき教育の一端を担いたい。“教育は愛、愛こそ教育” 願いは子どもの幸せである。


やる気メカニズム(16) [2010年07月19日(Mon)]
脳科学の知見を生かす(16)

1 やる気のメカニズムと育みの心得

 やる気は生きる力の基盤であり、成長の牽引力である。心
と体の総合力、健康のバロメーターでもある。教育の基盤は
脳幹を鍛えること、生体リズムを整えること、その上に立っ
てのみ古い皮質や新しい皮質は健やかに発達するのである。

 気持ちの切り替えは、脳の働きにしたがっていて、極めて
自然に行われる。これは「作業興奮」といわれるもので、何
かをやったあとではじめて“やる気”が生じるという現象。→
勉強・仕事はまずはやってみることが大切。


 側座核は脳の中心部に左右ひとつづつある。小さな器官で
直径がわずか2ミリメートル、重さが0.2グラムである。
「ナック」ともよ呼ばれ、脳のターミナルのやくめを果たす。
刺激、特に愛、可愛がられたり、愛されたりすると側座核が
反応しモチベーションを上げる。報償系回路が刺激を受ける
と徐々にモチベーション上がるが、意思的な命令だけではダ
メで、実際に作業を始めないと活動しない。医療現場では行
動療法・作業療法として実践されている。(茶色で示した側
座核がキーである)


 やる気は脳全体の機能である。したがって脳全体に配線を
張り巡らせている。作業興奮に関与するのもやる気、その中
心は「側座核」、側座核は愛に鋭く反応する。だから、松本
元博士は「愛が脳を活性化する」といったのであろう。


 脳幹は「生命維持の脳」、視床下部は「欲の脳」、扁桃体
は「好き嫌いの脳」、海馬は「記憶の脳」、視床は「交差点
の脳」、大脳基底核は「表情・態度の脳」、側頭葉は「記憶
・学習・言語の脳」、前頭連合野は「意思・創造の脳」であ
る。これらが相互作用をしながら意欲をうんでいく。

 脳の回路は多様なので、脅しても、餌で釣っても、蹴った
り殴ったしても、激しい競争に追い込んでも一時的には「や
る気」はでる。しかし、長続きしない。歪みが出る。弊害が
起こる。内部矛盾から脳の回路が乱れ、バランスを失い、人
格破綻者を生んでしまう。結局は正常な愛情回路を通らなけ
ればダメなのだ。

 正常な脳回路が作動すると、周辺の視床下部、扁桃体、海
馬、帯状回などに信号が送られ、やる気に関わる神経伝達物
質が分泌される。


特に視床下部からは「サイロトロピン放出ホルモン」TRHが
分泌され、これが脳下垂体、甲状腺へ働きかけ、「サイロキ
シン」を発生させる。サイロキシンが意欲的な気分をもたら
し、興奮が興奮を呼ぶ。

アセチルコリン、アドレナリン、ノルアドレナリンなどの興
奮神経伝達物質が脳内に行き渡り、一層気力が充実する。作
業がひと区切りつくと、達成感に似た感情がわいてくる。こ
れは、ドーパミンがA10神経から分泌されていることを意味
する。脳は自分で心地よさを覚え、さらなる達成感を求め作
業を継続していく。

 以上のようにやる気のメカニズムを生かして実践すると成
果が上がる。家庭ー学校ー授業、家庭ー学校ー授業とスパイ
ラルで上っていく。脳幹・大脳辺縁系・大脳皮質・前頭前夜、
脳幹・大脳辺縁系・大脳皮質・前頭前夜と全脳的に発達して
いく。

本校の実践図である。成果は上がった。何回も発表した。研
究発表会もやった。本ブログでも報告してきた。家庭・学校
・担任が三位一体、相互に補完し合って進まなければ効果は
上がらない。お互いにケチのつけあい。責任のなすりつけ合
いをやっていたのでは悪くなるだけである。

三位一体はプラスに作用すれば相乗効果となって現れる。目
が覚めるように良くなるのである。いったん狂うと大変であ
る。


 今日は終業式、いよいよ明日から夏休みに入る。ラジオ体
操をやってくれるだろうか。プール公開をしてくれるだろう
か。補習教室を開いてくれるだろうか。一つ一つが子どもの
「成長貯金」である。
「子育ての第一義的責任は親にある」(教育基本法) 夏休
みはこそ両親の真価が問われるときである。子育て中の親に
応援のエールを送りたい。

意欲的な子どもを育てる親の10カ条

 
(1)昼間思いっきり活動し、バタンキューで眠らせる。
(2)早起きをさせ、ラジオ体操に行かせる。
(3)朝ごはんを必ず食べ、プールに行かせる。
(4)おやつは少量、時刻を決めてあげる。10時・3時が適
   当
(5)飲み物は、なるべく自然に近いもの(真水・麦茶・牛
   乳)にする。コーラや缶コーヒーはひかえさせる。
(6)外遊びや野山・川遊びをさせる。夏休みにしかできな
   いことをどんどんやらせる。
(7)学習も必ずやらせる。心の栄養・体の栄養・頭の栄養
   は毎日必須である。
(8)だらだらテレビ・だらだらゲーム・だらだら生活はや
   らせない。
(9)買い物や料理の手伝いなど普段できないことをやらせ
   る。
(10)早く寝させる。大人と一緒におこしておかない。

<上手なほめ方> 

 ・成功が成功の元、成功させてほめる。・・・成功なけれ
                   ば褒めても虚しい。
 ・間髪をいれずほめる。・・・報償回路は瞬時に作動 後
               追いは効果が半減する。
 ・全身でほめる。・・・よかった・100点・花丸・頭撫
            ぜ・肩車で教室を一回りした。
 ・お母さんンも嬉しいという。・・・喜びの伝染・伝播

 ・一歩の努力をほめる。・・・褒め効果はショートステップ
 
 ・褒めるのに理屈はいらない。

<上手な叱り方>

 ・間髪いれずしかる。・・・回路の遮断 理屈はいらない。

 ・見せしめ・人前は要注意・・・他人への効果なら別の場で

 ・理由は一言で・・・善・悪は分かっている。長いとくどい。

 ・説明は具体的、要点は絞る・・・言い訳回路を発達させる。

 ・子どもの「言い分」に、日常の不満や願いが投影されている。
  ・・・ヘドロのように心の底にたまっている。それが出る。

 ・興奮させない。・・・混乱・混線の防止

 ・叱りっ放しで話を終えない。・・・叱りは愛の表出

 *「注意する・しかる・罰を加える」は教育の範疇、いじ
   め・暴力・暴行は反教育である。
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