週刊 行ったり来たり
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岐阜と滋賀の県境に堂々とそびえる伊吹山は雪をいただくと一段と見ごたえがある。
琵琶湖へ行くとき、そこから北陸まで足を伸ばすとき、いつかは三島池に映る“逆さ伊吹”を見たいものだと思っていた。
風のない日、鏡池になるとその姿がくっきりと映し出されるそうだ。
波がまったく立たない池の表面が鏡のようになって周囲の景色を逆さに映すこの現象はなかなか見る事ができないだけに、期待も膨らむ。
今月の17日、良く晴れて木々を見るとなびいていないのでひょっとしたらお目にかかれるかと池に寄ってみた。
するとさざ波が立っていて、伊吹も池に映ってはいるがゆらゆらと安定していない。やっぱり無風という条件は不可能に近いのだとがっかりしながらもデジカメにおさめてみた。
だが「再生」を確認したら肉眼で見たより何倍もはっきりとした姿が映っているのだ。
なるほど、デジカメって、こういう良さがあるのだと納得した。
この池にはたくさんの種類のカモがいるし、ウやオシドリなど水鳥の池としても知られている。絵になる風景というわけでカメラマニアがいつ来ても一瞬のチャンスを物にすべく寒さの中じっと待機しているのだ。彼らほどの執着はないものの今度は、「くっきりと雪をいただいた逆さ伊吹」にお目にかかりたいと願っている。(N)
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