週刊 いったり 来たり
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テレビBSで日曜日『ラストエンペラー 愛新覚羅 溥儀 (あいしんかくら ふぎ)』を観た。時代に翻弄されたすさまじい人生を送った人物だが、彼の最後の食べ物が”きうりと卵の炒め物”と紹介されていた。実際に溥儀にそれを作った女性が登場して、案内役の片岡鶴太郎が「私にもそれを食べさせてください」と頼み、すぐできますよとフライパンを使い始めたのを見て私は、ああ、やっぱりと思い出した。10年ぐらい前の新聞で紹介されていた、中国へ赴任していた日本の新聞記者の食卓に並んでいたものとほぼ同じだったので。溥儀が食べたものは、きうりを薄切りにして卵で炒めただけのもの。記事で見たものは新聞記者曰く「家族で中国にいた時、お手伝いの中国の女性がよく作ってくれ、子供も大好きだった」というきうりとトマトを卵で炒めたもの。その時初めてきうりとトマトを炒めるの?それらは今まで生で食べるものと思っていたのでびっくりした。さっそく自分でやってみたらこれがおいしい。以来時々食卓にのせている。なにより赤と黄色と緑という鮮やかな色どりでにぎやかになるのがいい。中華料理と銘打って表舞台に出るものではなく、庶民が家庭で食べていたものが少しづつ変化して日本に伝わることもあるのだ知った。(N)
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