私は、個人的に登録・参加している
ボランティア活動がいくつかあるのですが、
その中で、
JYMA 日本青年遺骨収集団という非営利組織のご縁で
今回、グアムでの調査活動のお手伝いを
週末にさせていただきました。
戦没者遺骨収集のお話(1)
https://blog.canpan.info/blueskyofguam/archive/154でも触れましたが、
かつて太平洋戦争で激しい戦闘地の一つとなったグアム島では、
日本人戦没者(軍人と民間人)の皆さん約20,000人あまりのうち、
ほんの数パーセントしか遺骨が収集されずに
今もこの地で眠っています。
こういったボランティア活動の作業内容は
その時々の状況によって違ってきますが、
今回は、
ジーゴのある地域でのジャングル地形探索でした。
けっこう、これは体力のある人向きの作業です。
ジャングルでちょっぴり迷いドキドキする瞬間もあり、
また、
日本から参加された戦争ご遺族の方などもあり、
そのお気持ちを伺って、
考えさせられる機会にもなりました。
さて、
国や場所に限らず、戦没者遺骨収集については、
賛成の方も、反対意見の方も
いらっしゃるものだと思います。
「国は今現在必至に生きている国民に注ぐべき税金を、
誰のものとも判別できない、
魂もすでにそこには存在しないはずの
遺骨を収集することに費やす必要があるのか」
という方が居れば、
私もその疑問や苛立ちはとても理解できます。
実際、日本国内ではまだまだ多くの人々が
東日本大震災がもたらした苦難に晒されていることを思えば
当然の意見ではないかと感じます。
一方、
それが「自分の愛する家族の遺骨」だったらどうか。
あるいは、
もしも自らが、国や家族を守るためと信じて出兵し
戦死を遂げたその本人だとすれば、
子孫が平和と豊かさを享受する現在の日本を知って
嬉しく誇らしく思いつつも、やっぱり、
「こんな風に国に人生を捧げた自分がいたことを
忘れてほしくない、故郷に帰して欲しい。。。」
と感じるのではないかとも思ったりします。
昔生きた人も、今を生きる人も
人生の価値・尊厳に違いはないと感じるのです。
でも、だからと言って、
それは想像するほど簡単に実行できることではないようです。
既に戦後70年近くが経過しているのに加え、
国を跨ぎ可能な限り確かな埋葬地情報を入手・解読、
当時の状況の理解、兵器や軍術的知識、
地質学的・考古学的・人体的知識、
地形的事情、土地の所有者の事情、
経済的事情、双方の政府の政治的・法律的事情、
(硫黄島と違って、グアム島は外国の領土であるため)など、
数々の要素による判断が必要となり、
それらから示される状況を鑑みて、
最も意義のあると判断される落としどころに到達して
初めて日本の戦没者遺骨収集が実現する、
ということが、
お手伝いをしているうちに、
私も少しずつ分かってきました。
それだけでも、
ボランティアに参加した意味があったなと感じます。
グアム島に暮らしているご縁として、
今後も機会があれば、時間の許す限り、
たとえおひとり分だけであっても
故郷に帰して差し上げるお手伝いをしたい、
そんなふうに私は考えています。
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