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8月3日「バイオマス発電業界を取り巻く環境変化」勉強会の報告[2015年08月10日(Mon)]
 農都地域部会バイオマス発電事業化促進WGは、8月3日(月)夕、「バイオマス発電業界を取り巻く環境変化とその対応 〜2MW未満ガス化発電の事例紹介」勉強会を開催しました。
 →イベント案内

WG8月勉強会

 会場の港区神明いきいきプラザに60名の参加者が集まり、講演と質疑応答、意見交換が行われました。
 第1部の講演は、三菱商事株式会社 地球環境・インフラ事業グループCEOオフィス 環境エネルギー政策担当、バイオマスWGアドバイザーの澤一誠氏と、株式会社ThyssenKrupp Otto環境・エネルギーソリューション事業部 取締役の安部義男氏のお二人に、講師をお願いしました。

WG8月勉強会

 澤氏は、まず、「本年4月以降FIT制度の運用面や導入目標設定等に関して様々な議論が行われているが、昨今業界団体や関連NPOからその問題点が指摘されている「回避可能費用の市場連動化」に関する議論をを中心に、一度FIT木質バイオマス発電全般の情報共有と今後の展開につき「ありうべき姿」を議論する場を持つことが必要であると考えた為」と、今回の勉強会を企画立案した趣旨を説明された後、「FITバイオマス発電の推進」のテーマでお話しされました。

 講演は、「FITバイオマス発電の推進」のテーマで、エネルギー基本計画の概要、FIT制度の運用見直しの動き、長期エネルギー需給見通しにおけるバイオマス発電の導入目標、FITを巡る各プレーヤーの事業環境、FIT 回避可能費用見直しの現状など、整理されたわかりやすい説明がありました。
・バイオマス発電のメリットは、設備利用率の高い安定電源である (バイオマス80%、太陽光12%、風力20%)
・火力発電同様、発電量を主体的にコントロー ルすることが可能であり、太陽光や風力発電のバックアップ電源になり得る。
・太陽光や風力と違い、バイオマス発電は燃料を輸送することが可能であるので、必ずしも原料立地に発電設備を建設する必要はない。
・デメリットは、バイオマスの国内調達には限りがあり、長期安定調達が容易ではない。

 また、バイオマス発電設備の燃焼方式の違い、小規模ガス化炉のさまざまな事例、バイオマス混焼発電のメリットと課題、日本の石炭火力での木質バイオマス混焼発電市場についてのお話しもありました。
 →澤一誠氏の講演資料(PDF)

WG8月勉強会

 続いて、安部氏は、「ThyssenKrupp Otto 2MW級バイオマスガス化発電プラント事業のご紹介」のテーマで、欧州で2MW未満の木質バイオマス熱分解ガス化炉の実績を持つThyssenKrupp(ティッセンクルップ)グループの概要、日本法人のThyssenKrupp Ottoの概要、木質バイオマスプラントの市場背景と戦略、技術パートナーとの提携、熱電併給プラントの技術の紹介などのお話しをされました。

 また、バイオマス発電プラント事業戦略として、
・再エネのバイオマスへのシフトを捉え、木質バイオマス発電に注目。
・未利用材安定調達の懸念への解決策として、また買取単価にも優れた2,000kW未満の発電プラントをエンドユーザーに提供する。
・ガス化技術を利用して発電効率を最大化する。
・弊社は設計、調達、据付、メンテナンスまでフルレンジをカバーする。
・将来的には、東南アジアなどへの展開を視野に入れる。
があり、レポテック社技術の特長としては、
・従来の国内ガス化技術の課題を解決!タール分の発生量がきわめて 少なく、操業が安定。
・樹種を問わず、チップ形状で対応が可能。
・含水率50%以下に対応。
・付帯設備の追加により、発電効率最大35%を実現。
・簡易な操作のため運転要員は1シフト1名。
との説明もありました。

 →安部義男氏の講演資料(PDF)

WG8月勉強会

 第2部の意見交換では、注目を集めている「回避可能費用」の決め方の問題を取り上げました。WGとしては、6月15日、7月13日に続いて、三度目の取組となります。
 意見交換にあたって、まず、「回避可能費用」についての会場参加者の理解度を知るため、簡単な質問をさせていただきました。結果は、「ある程度分かる」という方2人、「何となくイメージできる」は20人、「分からない」という方25人、その他1人で、回避可能費用を正確にご存知の方はほとんどおられませんでした。(合計48、参加者の8割が回答)

 意見交換のコーディネーターの澤氏から、(1)新制度を過去に遡って適用するのは不法に当たる可能性がある、(2)今後の安定性が確保できるか?の二つの論点が示されました。
 参加者からは、「算定委員会方式にしたらどうか」、「非常に難しいテーマ。理解度を深める勉強会を続けられたらと思う」、「FIT買取スキームの概念が良く分らないので、回避可能費用の市場連動性の問題が理解できないでいる」などの意見がありました。

 会場で実施した参加者アンケートに、半数以上の方から回答がありました。ほとんどが記名であり、本日の勉強会のテーマへの関心の高さが窺えました。
 澤氏の講演についての感想では、「電力の自由化へ向けて期待を感じた」、「最新の制度・動向について非常に参考になった」、「関連情報が横断的に触れられて参考になった」などの回答がありました。

 安部義雄氏の講演については、「ガス化の技術はまだ確立されていないという認識をしていたが、大変興味深い」、「国内のガス化事業がタールは原因で成功してない、ガス化技術にも多種あり、相違点を詳細に知りたい」、「熱電併給で山間地の発展に寄与すると思う。竹が使えるのが魅力」、「燃料の制約が少ないことで日本市場での可能性を感じた」などの感想・意見がありました。

 今後やってほしいテーマとして、「バイオマスの収集段階やガス化、燃焼等、それぞれの成功事例」、「下水道など、バイオマスから水素を生成させるメリット・デメリット」、「ポストFIT」などの意見がありました。

WG8月勉強会

 今回も盛況な勉強会になりました。FIT制度の改善と定着で、エネルギーマーケットの在り様が大きく変化しつつあります。2MW未満の木質バイオマス発電設備の台頭もその一つです。また、回避可能費用については、業界関係者ですら、まだよくわからないという率直な感想・意見が大半を占めています。変化の時代にはさまざまな問題、課題が生じますが、これらについて今後、いろいろな視点で深く考えるための大変有意義な場になったと思います。
 講師並びにご出席の皆さま、誠にありがとうございました。
Posted by NPO農都会議 at 22:32 | 勉強会 | この記事のURL | コメント(0)
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