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3月23日「バイオマス発電所のつくり方 第2回」勉強会の報告[2015年03月27日(Fri)]
 バイオマス発電事業化促進WGは、3月23日(月)夕、「バイオマス発電所のつくり方 第2回 〜開発会社の経営者から、成功のポイントをお聞きします!」勉強会を開催しました。
 →イベント案内

港区神明いきいきプラザ

 本勉強会は、昨年12月17日に開催したバイオマス発電所のつくり方すべて話します!勉強会の第2回として開催されました。会場の港区神明いきいきプラザに約80名の参加者が集まり、講演と質疑応答、意見交換が行われました。
 講演は、新エネルギー開発株式会社取締役副社長の森一晃氏より、「バイオマス発電所の作り方」のテーマで行われ、燃料調達や稼働後の事業運営等についてのお話がありました。

3月23日WG勉強会

 森氏の講演と質疑・意見交換は、項目内容毎に休憩を挟んで進められました。それらの内容はおおむね次のようなものでした。

はじめに
 バイオマス発電事業は、稼働までに3〜4年を要する。この期間での作業内容は膨大であり、様々なリスクについて対応・対策案を講じなければならない。
 前回は、事業の企画、FS、事業決定に至るまでの説明を行ったので、今回は、事業運営上、極めて重要な燃料調達、稼働後の事業運営等について述べていきたい。

燃料調達について
資料(前回プレゼン資料)のp22にあるように、調達バイオマスのメニューを広げることが大事であり、通常6〜7品目をそろえている。未利用材(C材・D材の幹チップ、枝チップ、バークチップ)、一般木材(同)、廃棄物由来(公園剪定枝チップ、道路管理剪定枝チップなど)、コーヒー滓などであるが、剪定枝が中心である。
・これらが計画地域内にどれだけ存在しているか、既存のデータだけではダメで、現場に行って確認することが重要。また、これらがボイラーにどれだけ投入できるか(含水率等)、長期的に確保できるか、地場の供給事業者の育成・発展などの検討が必要だ。
資料のp24にあるように、バイオマス燃料の性状・品質・熱量分析も行う必要がある。
・燃料調達契約の締結については、20年間の長期供給契約と単年度契約(具体的数量・価格など規定、変更あり得る)の2本建てで行っている。FIT用証明書の事務も大変だ。

3月23日WG勉強会

(質疑)
○最近、「バイオマス発電によるはげ山論」を聞くが如何か?
・森林経営計画制度に基づいて伐採されたものを調達している。植林のための基金などもつくっている。
○太陽光には多くのコンサルタント会社があるが、バイオマスのコンサルタントは如何か?
・20年間安定した経営が継続できるかがポイント。これが最大の責任。
○原油価格低下の影響はどうか。特に長期契約について。
○剪定枝は自治体の所有物か?
・民間委託で処理する場合、廃掃法上、処理業者の所有物となる。民間業者と契約を結ぶことになる。
○剪定枝・間伐材・産業廃棄物・生ゴミなどの混合発酵ガス発電を考えているが、如何か?
・環境問題などに留意の要があるが、十分可能と思われる。

稼働後の事業運営について―ファイナンス
・ファイナンスについては、プロジェクト・ファイナンスとコーポレート・ファイナンスがあるが、計画の早い段階から、金融機関と相談する必要がある。プロジェクトファイナンスは、なかなかむずかしい。
・自治体の広域連携で取り組むことも有効である。銀行と、不足分を市民ファンドで賄う組み合わせも考えられる。
・IRRは、10〜13%を目途としている。
・銀行は、実績を見る。きちんとした収支計画、評価に値する対応策などをどう作るか。作って終わりではない、借りた金は必ず返さなければならない。
・地元との信頼関係構築がカギだ。

(質疑)
・ガス化、ORC発電はどう考えるか?
・未だ実績がない。ヨーロッパでも、3〜5年の稼動実績。大型直燃に付随して、ガス化を数台置くというアイデアもある。
○金融機関への話のポイントは?
・土地の権利関係(購入か、賃借か)、燃料契約、導入するプラントの実績、施工業者、地元との調整(公害防止協定等)、オペレーションと責任の所在、事業者の資質、開発手順など。

3月23日WG勉強会

稼動後の事業運営について―輸入バイオマス
・今後、燃料調達は、国内材だけでは不足の可能性があり、海外材・輸入材でも手当てしていくことになろう。当社は、マレーシア・ベトナムから輸入している。さらに整備していく。
・現地にも行って、ヤード整備などを行う必要がある。ブローカーを通さず、直接、信頼できる業者と取引する。
・国内材は限定されるので、きちんとしたビジネス・モデルを作っていく必要がある。
・小規模は、技術的な面で見通しが難しい。未利用材については、用材用は出てくるが、サーマル用は出て来ないというようなことがあってはならない。

 要旨だけで勉強会の様子を十分にお伝えすることはできませんが、以上、ご参考にしていただきたいと思います。

 アンケートは、参加者の半数以上から回答をいただきました。それらの一部を記します。
 森氏の講演に対しては、「事業をやっておられる方のお話は説得力があり大変勉強になりました」、「現場ベースの経験からの意見・アイデアは非常に参考になった。企業ノウハウを惜しみなく具体的に情報提供していただきありがたい」、「1回目の講演を聞かずわかりづらいかもと思っていたが、質疑応答で丁寧に対応していただいたので理解できた」、「前回も今回もすばらしい」、「1回目に参加されなかった方が多いにかかわらず、内容が前回参加が前提の話となっているのは残念」などと受け止めるご意見がありました。
 また、「原料(燃料)調達の多様性と長期計画の話は大変参考になった」、「事業化検討に必要なポイントを明確に具体的に話され今後の活動計画に反映させやすい」、「実際に関与されているので、想定外の生の声が聞けた大変参考になった」、「前回に比べ目新しいことは少なかったが丁寧な話を聞けた」、「事業者側が地域(地元)へ思った以上に誠実な配慮をしていることに感銘した」、「森氏がバイオマス発電の計画から実行までを懇切丁寧に説明してくれるのは、バイオマス発電の社会的意義を広く周知させたいという気持ちからがよく理解できた」、「良い方向の見解と悪い方向の見解を混ぜた講演で考えさせられた」などのご意見もありました。

3月23日WG勉強会

 質疑に対しての回答は、「いい質問が多く役に立った」、「もう少しテーマに沿った質疑の方法を検討すべき」などでした。

 木質バイオマス発電の適正規模、事業主体、燃料調達、熱利用などについては、「木質バイオマス発電は、いかに安定して燃料調達できるかに尽きることが改めて認識できた」、「小規模・熱利用が一つの方向性として軸になりつつあるが、事業者の能力が非常に問われ、大規模とは異なる大きなハードルがあると感じる」、「農林業とバイオマス発電の関連を考えると、地域自治体の主導が必要。小規模バイオマスでは水分含有率をどのように低くするかが課題」、「小さな企業体、自治体レベルで木質チップ系の発電をするならミニサイズの発電も成立すべきと思う」、「FITは、未利用材を活用して山をきれいに、森林吸収源向上に寄与する政策であり、効率を重視し、熱利用を必須とすべし」、「高温スチームそのものの利用はビジネス化できないか?」、「木材生産の適正化を考えて無理のない発電計画を期待したい」などのご意見がありました。

 今後やってほしい勉強会、テーマは?の質問に対しては、「燃料供給側(森林組合・製材所・造園業)の考え方を聞く機会」、「木質バイオマス/バイオガス活用による地域活性化のハードル・問題点」、「ガス化、混焼、CHP、ボイラーなど、バイオマスに係るエネルギー変換技術の最新動向(他国含め)」、「現地視察」、「木質ペレットの普及に必要なものは何か」、「FIT制度と輸入バイオの通関手続き」、「木質バイオマス石炭火力混焼発電」、「木質のみでなく他のバイオマス発電事業」、「建設廃材」などのご意見、ご提案がありました。今後の参考とさせていただきます。

3月23日WG勉強会

 1回目よりやや少ない参加者数でしたが、今回も盛会でした。森氏のお話を2回ともお聞きになった方は三分の一余りでしたが、木質バイオマス発電所の計画作りから稼働後の運営に至るまでの要諦、ノウハウをしっかり学んでいただけたと思います。
 講師並びに会場作りにお手伝いいただいた皆様、ご出席の皆さま、誠にありがとうございました。

 →12月17日「バイオマス発電所のつくり方」勉強会の報告
Posted by NPO農都会議 at 08:21 | 勉強会 | この記事のURL | コメント(0)
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