9月26日「地域エネルギーとまちづくり」勉強会の報告[2018年09月30日(Sun)]
NPO法人農都会議は、一般社団法人日本サステイナブルコミュニティ協会と共同で、9月26日(水)午後、「地域エネルギーとまちづくり 〜地域主導の小規模分散型木質バイオマスエネルギー導入によって生じる地域活性化効果とまちづくりを考える」勉強会を開催しました。
→イベント案内
農都会議は、日本サステイナブルコミュニティ協会(略称:JSC-A(ジャスカ))と連携して地域の再エネ事業化支援を行っています。JSC-Aは、本年2月に設立され、自治体と企業をつないで『再生可能エネルギーを基軸とした持続可能なコミュニティづくり』を進める活動を始めています。 今回は、バイオマスエネルギー関係者や各地方関係者へ新団体JSC-Aの活動をお知らせするために、共同で勉強会を企画しました。
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農都会議は、日本サステイナブルコミュニティ協会(略称:JSC-A(ジャスカ))と連携して地域の再エネ事業化支援を行っています。JSC-Aは、本年2月に設立され、自治体と企業をつないで『再生可能エネルギーを基軸とした持続可能なコミュニティづくり』を進める活動を始めています。 今回は、バイオマスエネルギー関係者や各地方関係者へ新団体JSC-Aの活動をお知らせするために、共同で勉強会を企画しました。
会場の港区神明いきいきプラザに60数名の参加者が集まり、講演と質疑、ディスカッションが行われました。
第1部は、講演と質疑応答がありました。
最初に、一般社団法人日本サステイナブルコミュニティ協会 副代表理事、シン・エナジー株式会社 代表取締役社長の乾正博氏より、「エネルギーを基軸とした持続可能コミュニティとは〜再生可能エネルギーの技術革新で未来を創る」のテーマで、講演がありました。
乾氏は、JSC-Aの設立目的や現在の活動状況、エネルギーに関する世界の潮流と制度、日本における再生可能エネルギーのポテンシャル、森林資源の有効活用、小型バイオマス発電所の建設までの具体的な進め方、再生可能エネルギーで目指すべきエネルギー社会などについてお話しされました。
JSC-Aの活動は、自治体と企業をつないで再エネを中心としたスマートコミュニティ事業化と実装の支援を行うことであり、そのため、自治体、地域の事業主体、再エネ事業希望者が集まって、課題解決や合意形成を一緒に進める協働作業の場として「地方出張勉強会」を位置付け、1回目を10月26日に三重県で行うと説明されました。
また、事例として飛騨高山の「しぶきの湯」、宮崎県串間市の「大生黒潮」ペレット工場併設発電所の概要・事業スキーム、内子バイオマス発電所の概要・事業などについて紹介されました。
続いて、株式会社森のエネルギー研究所代表取締役社長、一般社団法人日本サステイナブルコミュニティ協会理事の大場龍夫氏より、「バイオマス活用のベストシステム導入で豊かな持続可能社会に」のテーマで、講演がありました。
大場氏は、バイオマスとの関わりとして薪ガス化エンジンのバス(代燃車)に乗った思い出があるとの自己紹介、森のエネルギー研究所のミッション、ビジョンなどについてお話しされました。また、木質バイオマス利活用の事前調査、設計・工事監理、木質バイオマス発電所の事業化支援などトータルで実施していること、薪ボイラー、チップボイラー、ペレットボイラー、木質バイオマスによる地域熱供給システム、西目屋薪エネルギー株式会社の事業概要などの事例について説明されました。
そして、木質バイオマス発電設備の導入動向や森林環境税・譲渡税、新たな森林管理システム、資源活用方法(付加価値の向上)、日本のこれまでとこれからについても纏められました。
第2部は、「自治体が直面するSDGsへの政策転換と企業が考慮すべきESG投資〜再エネによる循環型社会の実現」をテーマにディスカッションが行われました。
コメンテーターは、NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク 副理事長、(一社)エネ経会議再エネなんでも相談所 担当理事、NPO法人農都会議 理事 アドバイザーの竹林征雄氏にお願いしました。モデレーターは、農都会議代表理事の杉浦が務めました。
はじめに、竹林氏より「地域エネルギーとまちづくり」のテーマでコメントがありました。
竹林氏は、日本は世界に冠たる災害列島で、エネルギー政策と電力業界(送配電連携)、森林行政と関係業界(林道・作業道)が特に遅れていること、自治体と地場産業にとって脱温暖化・脱炭素化を考えていく必要があり、再エネが無ければ暮らしと生業や地域経済が成立しないことを説明されました。
また、英国で導入されている人間の排出物で走るバイオバス(Bristol Biogas Bus)について紹介し、今回の北海道のブラックアウトを自分事としてエネルギーを考え、自分の手でグリップして行けばその先に、再エネの分散自立と持続循環型社会への道が広がるとお話しされました。
そして、地域エネルギー収支の黒字化をめざすには、自治体総生産の10%内外のお金がエネルギー代として海外へ流出している現状があり、地域自立分散型エネルギー事業の実行の前に、地域内の重要なエネルギー資源を考えようと纏められました。
司会より、今日のディスカッションは(質疑よりは)参加者と講師との対話を行いたいので出来るだけ多くの皆さまから発言をいただきたいと説明があり、10数名の参加者から次の意見がありました。
「地域でソーラー事業を行っていおり難しいことが多々ある」、「地域でバイオマス事業を考えて数年前から農都会議の勉強会に参加している」、「再エネに関心のある自治体数を教えてほしい、補助金行政は迷惑と感じている」、「人々は変化に慎重なので、行政に役割がある」、「NEDOの実証事業をたくさんやった実績があるが、電力会社の出力抑制は理解できない」等々です。
参加者からの意見に対し、大場氏は、「水、土地、森林をしっかりグリップしていくことがこれからの日本には必要」と強調されました。
乾氏は、「地方創生やバイオマスを広めていくには、誰かがやってくれると考えるのではなく、自分たち自身で事例を作っていくしかない。木質エネルギーは発電だけでなく、同時に発生する熱を利用することが重要。日本のエネルギー社会を設計するためには、バックキャスティングでなく、フォーキャスティングの考えが必要」と強調されました。
今回は対話を重視して盛況な会となりました。参加者全員のご意見を聞くことはできませんでしたが、「地域エネルギーとまちづくり」の課題について、さまざまな視点で深く考える大変有意義な機会になったと思います。
講師並びにご出席の皆さま、誠にありがとうございました。
→日本サステイナブルコミュニティ協会 9月26日「地域エネルギーとまちづくり」共同勉強会を開催しました

新エネルギー新聞に勉強会の報告記事が掲載されました。
※会員様には、講演資料・要旨とディスカッションの概要を含むレポートをお送りします。
第1部は、講演と質疑応答がありました。
最初に、一般社団法人日本サステイナブルコミュニティ協会 副代表理事、シン・エナジー株式会社 代表取締役社長の乾正博氏より、「エネルギーを基軸とした持続可能コミュニティとは〜再生可能エネルギーの技術革新で未来を創る」のテーマで、講演がありました。
乾氏は、JSC-Aの設立目的や現在の活動状況、エネルギーに関する世界の潮流と制度、日本における再生可能エネルギーのポテンシャル、森林資源の有効活用、小型バイオマス発電所の建設までの具体的な進め方、再生可能エネルギーで目指すべきエネルギー社会などについてお話しされました。
JSC-Aの活動は、自治体と企業をつないで再エネを中心としたスマートコミュニティ事業化と実装の支援を行うことであり、そのため、自治体、地域の事業主体、再エネ事業希望者が集まって、課題解決や合意形成を一緒に進める協働作業の場として「地方出張勉強会」を位置付け、1回目を10月26日に三重県で行うと説明されました。
また、事例として飛騨高山の「しぶきの湯」、宮崎県串間市の「大生黒潮」ペレット工場併設発電所の概要・事業スキーム、内子バイオマス発電所の概要・事業などについて紹介されました。
続いて、株式会社森のエネルギー研究所代表取締役社長、一般社団法人日本サステイナブルコミュニティ協会理事の大場龍夫氏より、「バイオマス活用のベストシステム導入で豊かな持続可能社会に」のテーマで、講演がありました。
大場氏は、バイオマスとの関わりとして薪ガス化エンジンのバス(代燃車)に乗った思い出があるとの自己紹介、森のエネルギー研究所のミッション、ビジョンなどについてお話しされました。また、木質バイオマス利活用の事前調査、設計・工事監理、木質バイオマス発電所の事業化支援などトータルで実施していること、薪ボイラー、チップボイラー、ペレットボイラー、木質バイオマスによる地域熱供給システム、西目屋薪エネルギー株式会社の事業概要などの事例について説明されました。
そして、木質バイオマス発電設備の導入動向や森林環境税・譲渡税、新たな森林管理システム、資源活用方法(付加価値の向上)、日本のこれまでとこれからについても纏められました。
第2部は、「自治体が直面するSDGsへの政策転換と企業が考慮すべきESG投資〜再エネによる循環型社会の実現」をテーマにディスカッションが行われました。
コメンテーターは、NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク 副理事長、(一社)エネ経会議再エネなんでも相談所 担当理事、NPO法人農都会議 理事 アドバイザーの竹林征雄氏にお願いしました。モデレーターは、農都会議代表理事の杉浦が務めました。
はじめに、竹林氏より「地域エネルギーとまちづくり」のテーマでコメントがありました。
竹林氏は、日本は世界に冠たる災害列島で、エネルギー政策と電力業界(送配電連携)、森林行政と関係業界(林道・作業道)が特に遅れていること、自治体と地場産業にとって脱温暖化・脱炭素化を考えていく必要があり、再エネが無ければ暮らしと生業や地域経済が成立しないことを説明されました。
また、英国で導入されている人間の排出物で走るバイオバス(Bristol Biogas Bus)について紹介し、今回の北海道のブラックアウトを自分事としてエネルギーを考え、自分の手でグリップして行けばその先に、再エネの分散自立と持続循環型社会への道が広がるとお話しされました。
そして、地域エネルギー収支の黒字化をめざすには、自治体総生産の10%内外のお金がエネルギー代として海外へ流出している現状があり、地域自立分散型エネルギー事業の実行の前に、地域内の重要なエネルギー資源を考えようと纏められました。
司会より、今日のディスカッションは(質疑よりは)参加者と講師との対話を行いたいので出来るだけ多くの皆さまから発言をいただきたいと説明があり、10数名の参加者から次の意見がありました。
「地域でソーラー事業を行っていおり難しいことが多々ある」、「地域でバイオマス事業を考えて数年前から農都会議の勉強会に参加している」、「再エネに関心のある自治体数を教えてほしい、補助金行政は迷惑と感じている」、「人々は変化に慎重なので、行政に役割がある」、「NEDOの実証事業をたくさんやった実績があるが、電力会社の出力抑制は理解できない」等々です。
参加者からの意見に対し、大場氏は、「水、土地、森林をしっかりグリップしていくことがこれからの日本には必要」と強調されました。
乾氏は、「地方創生やバイオマスを広めていくには、誰かがやってくれると考えるのではなく、自分たち自身で事例を作っていくしかない。木質エネルギーは発電だけでなく、同時に発生する熱を利用することが重要。日本のエネルギー社会を設計するためには、バックキャスティングでなく、フォーキャスティングの考えが必要」と強調されました。
今回は対話を重視して盛況な会となりました。参加者全員のご意見を聞くことはできませんでしたが、「地域エネルギーとまちづくり」の課題について、さまざまな視点で深く考える大変有意義な機会になったと思います。
講師並びにご出席の皆さま、誠にありがとうございました。
→日本サステイナブルコミュニティ協会 9月26日「地域エネルギーとまちづくり」共同勉強会を開催しました
新エネルギー新聞に勉強会の報告記事が掲載されました。
※会員様には、講演資料・要旨とディスカッションの概要を含むレポートをお送りします。
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