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8月2日「福島の木質バイオマス」勉強会の報告[2017年08月06日(Sun)]
 NPO法人農都会議 バイオマスWG及び農都交流・地域支援Gは、8月2日(水)午後、「福島の木質バイオマスの現状と課題 〜3.11から6年経過後の森林の除染状況を知り、バイオマスエネルギー活用を考える」勉強会を開催しました。
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8月2日WG勉強会

 会場の港区神明いきいきプラザに50名の参加者が集まり、講演と質疑応答、ディスカッションが行われました。


 第1部は、福島大学共生システム理工学類 教授の佐藤理夫氏により、「福島県内木質バイオマスの現状と活用時の課題」のテーマで、講演がありました。
 佐藤氏は、「被災地域は、過疎化&高齢化が一気に進み、日本の将来像を示している。福島県は、50年後・100年後に向け、原子力に頼らない“再エネ先駆けの地”として、再エネを被災地復興・産業復興の柱の一つと位置付けている。避難区域の動植物が野生化している。除染土壌の仮置き場が溢れ、処理後土壌の行方が不透明。林業は再開されつつあり、樹皮には汚染が残るが芯材は汚染されていないので木材やチップとして利用されている。森林除染については検討の余地があり、汚染された表土を剥ぐ事には問題もあり、徒に除染を進めず時間を待つしかないとも考える。“風評”は深刻で、無関心、不買、いじめなど、被害者がさらに被害にあう悪循環があり、心の除染が必要」などのお話をされました。
 また、太陽光等の再エネの収益を復興事業に活かしている取組例、佐藤研究室で行った樹木・樹皮の放射線量の測定値等の紹介や、灰処理の現状と課題、木質バイオマスについての期待などの説明もされました。

8月2日WG勉強会

 佐藤氏の講演要旨を一部ご紹介します。
・東日本大震災と原子力発電所事故の直後に、福島大学では、有志により放射線量計測をいち早く行い、実測値と文科省モニタリング値を合わせて作成した放射線量マップを発表した。
・除染土壌仮置き場から中間貯蔵施設への輸送も遅々として進まず、2017年の輸送ペースでは輸送完了までに50年くらいの年数がかかる計算となっている。
・森林は除染すべきか? この問題については、膨大な面積、機械化は困難、表土の処分先はあるのか、表土除去により栄養分の消失、土砂流出リスクなどがあり、森林の除染は現実的でないと考えている。
・樹木の放射性セシウム含有量実測結果は、樹種による差がある。樹皮に集中的に残存しており、芯材に含まれるセシウムは極めて少ない。
・樹皮を含む木質を燃焼させた際に生じる灰、および、除染作業により発生する草木の燃焼灰の処理が、重要な課題である。
・福島県のバイオマスについては、「フクシマを一括りにする」ことは避けるべきである。原発事故の影響は、福島県内でも大きく異なる。


 第2部は、質疑応答と「木質バイオマス利活用に向けて、いまできることを考える」をテーマにディスカッションが行われました。
 コメンテーターは、郡山チップ工業株式会社代表取締役会長の大内正年氏にお願いしました。モデレーターは、NPO法人農都会議事務局長の山本登が務めました。

8月2日WG勉強会

 最初に、大内氏より、東日本大震災と原発事故の状況、林業・製材業の現況、今後の展開などのお話がありました。
 「近年木質バイオマス発電の需要が発生し、バイオマス発電の建設計画が各地で上がっている。木材は伐採後A材(建築用)、B材(合板用)、C材(製紙チップ用)、D材(林地残材)に分けられる。これらの木材も原発事故後風評に踊らされて県外での不買の被害にあっている。C材は大量の水中で化学処理されセルロースとリグニンに分解されこれらの中からはセシウムは検出されていない。ただD材をバイオマス燃料に利用した場合、焼却灰に濃縮される。福島県中通りの家庭用ごみ焼却場でも処分出来ず仮保管されており現在国で進めている中間仮置き場の完成が待たれている」などの説明がありました。

 続いて、質疑応答、ディスカッションが行われ、「原発事故から6年経ったが、今日の集まりを見て大勢の人が応援しているのが分かり心強い」、「廃棄物処理は、早く復興を進めるために、色々試してやってみる必要がある」などの意見がありました。

8月2日WG勉強会

 今回、参加申込された方のうち無断欠席が一人もない会となりました。テーマ及び先生方のお話への関心の高さがはっきり示されたと思います。南相馬市から参加された方が言われたように、ふくしま復興に関心を持つ人々が沢山いるということに、改めて意を強くしております。このような機会をまた持てるように努力し続けねばと感じた次第です。
 講師の皆さま並びにご出席の皆さま、誠にありがとうございました。

※会員様には、講演資料・要旨、ディスカッションとアンケート結果の概要を含むレポートをお送りします。
Posted by NPO農都会議 at 23:47 | 勉強会 | この記事のURL | コメント(0)
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