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11月25日第3回経過報告会の報告[2015年11月30日(Mon)]
 農都地域部会バイオマス発電事業化促進WGは、11月25日(水)夕、「第3回WG経過報告会 〜再エネ・バイオマスに係る課題解決に向けて」を、開催しました。
 →イベント案内

11月25日WG経過報告会

 FIT(固定価格買取制度)施行から3年以上経ちましたが、木質バイオマス発電には、持続可能な燃料調達、20年間の定格出力運転、地域社会への影響など、さまざまな課題があります。バイオマスWGは、FIT施行の翌年、2013年4月に発足し、課題解決に向けて勉強・議論し、数回の提言等を資源エネルギー庁や林野庁などの関係機関へ提出してきました。
 一昨年に第1回経過報告会を、昨年に第2回を開催し、提言とりまとめの議論を行いました。3回目となる今回は、第4次提言を検討するため、専門家の方々から課題毎の提案発表があり、それらについて参加者と一緒に意見交換を行いました。
 会場の神明いきいきプラザに約50名の参加者が集まりました。


11月25日WG経過報告会

 第1部の活動報告は、バイオマス発電事業化促進WGの木村忠夫座長より、WGのいままでの提言、2015年度の活動、第4次提言に向けての検討事項などの説明がありました。

 →木村座長の報告資料(PDF)
 →バイオマスWG・部会の2015年度の行事一覧(PDF)

※いままでのWGの提言については、提言カテゴリをご参照ください。

 木村座長の報告の概要です。
(1) 今までに3回にわたる「提言」(平成25年6月〜平成26年12月)と、接続保留問題に関する提案(平成26年10月)、長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)に関するパブ・コメ意見の提出(平成27年6月)を行ってきている。

(2) 昨年12月の第3次提言以降も、勉強会、フィールドワーク等のさまざまな活動を行ってきている。(行事一覧参照)

(3) この間、バイオマス発電を巡る一般的状況として、エネルギー基本計画(平成26年4月、閣議決定)及び長期エネルギー需給見通し(平成27年7月、経産省決定)と併せて、平成26年木材需給表(平成27年9月、林野庁公表)に、今回から「発電用」が計上されたことに注目したい。

(4) いままでの勉強等を通じての検討状況を整理し5項目掲げてみたが、あくまで試論。本日の第2部・第3部でご論議いただきたい。
・エネルギーミックスの木質バイオマス発電見通しの実現方策―燃料調達が最大の課題である。国産材、輸入材について、それぞれどうするか。森林・林業の生産力・競争力の強化も課題であり、この2〜3月のWGのMLでの議論も大いに参考になる。森林経営計画制度の普及、ITの活用も注目される。
・平成27年、FIT制度で規模別価格が設定された。小規模ガス化発電の案件が続出しているが、いろいろ課題もあるようだ。回避可能費用問題についても、今後フォローしていくことになろう。
・木質バイオマス発電案件が多数登場しことにより、「2016年問題」が言われるが、どう考えるか。未利用材については、認定容量37万kW(2015年4月)で、所要量740万m3なので、林野庁見通し(2030年度600万m3)と大きくかい離するものではないのではないか。むしろ、一般木材・農作物残渣が、エネルギーミックスで、2030年度274〜400万kW、単純計算で所要量5,480〜8,000万m3となるので、この確保がどうなるか重要ではないか。
・この点に関して、輸入材の円滑、適切な確保をいかに図るか。発電用ガイドラインの仕組、運用状況などが不明確で、取り組みにくい、との声も聞かれるが如何か。平成26年木材需給表を見ると、平成25年対比で、発電需要は大きく伸び、これに対し国産材供給も大きく伸びたが、輸入材供給は、横ばいにとどまっている。結果、自給率は、平成25年20%に対し、平成26年は63%にもなっている。(ちなみに用材の自給率は30%)輸入材供給が、状況変化に対応できていないのではないか。
・石炭混焼の促進については、第3次提言を受けて本年度、石炭混焼SG(スタディグループ)を設置し、8回にわたり検討し、11月20日に「中間総括」を取りまとめたので、第2部で報告いただく。石炭混焼は、一石三鳥の政策的効果があるというのが基本スタンス。

(5) 今後の進め方として、「第4次提言」をどうするか、本日の議論も踏まえて、運営委員・アドバイザーの皆様と相談し判断していきたい。検討事項として、例えば、
 −エネルギーミックスのバイオマス発電見通し実現のために総論的提言
 −伐採・搬出の抜本的改善、森林・林業経営のあり方
 −石炭混焼の促進
 −輸入材の円滑・適切な確保策
 −発電事業者の経営力向上・強化と木質バイオマス発電産業の育成・発展のための体制づくり
などが挙げられる。

11月25日WG経過報告会


 第2部の提案発表では、「エネルギーミックスでの木質バイオマス見通しの実現をいかに図るか」のテーマで、次の各項目について、専門家やWGアドバイザーの方々に、課題解決の見通しや実現に向けての提案などをお話しいただきました。

11月25日WG経過報告会

 最初に、株式会社森のエネルギー研究所 取締役営業部長、バイオマスWGアドバイザーの菅野明芳氏より、「木質バイオマス発電・熱供給普及のための環境整備」のテーマで発表がありました。

 →菅野明芳氏のプレゼン資料(PDF)

 菅野氏の発表の概要を記します。
1.提言の背景 〜木質バイオマス発電所を巡る最新動向
・FITの認定手続きと発電の現状として、2015年以降は県の同意を得られないと森林バイオマス発電は事業化できない。既に他の発電計画が設備認定を得ている県は、新規の発電計画は認める余地が無い。
・未利用材が2,000万m3/年というのは過去の話。供給余力は無くなりつつある。
・まだ量はあるが、誰が増やすか(伐採・搬出するか)が問題。
・木材の搬出時には、A材(柱材等)・B材(合板材等)・C材(チップ材(製紙・発電用等))がセットで出てくる。C材のみを新たに搬出しても、通常は山側の利益にならない。A材・B材の需要先を増やすか、A材・B材の価格帯までC材の買取単価を上げないと、山への還元・再造林ができなくなる。
・新規事業化が可能な規模は、集荷量の制約から 2,000kW未満級に限られる。
・木の価値を総合的に高め、製材業と連携した木質バイオマスエネルギー利用が本筋。
・経済性を確保する熱利用が必須。(国民負担の少ない形で)単純なバイオマス熱利用を推進することが有効と周知が必要。

菅野明芳氏プレゼン資料より

2.提言 〜木質バイオマス発電・熱供給普及のための環境整備
(1) 川上側への提言
・素材生産の担い手育成、人員・機材の増強
 −林業への新規参入民間事業体支援(建設業者、発電・熱供給事業者、森組から独立)
 −裾野を広げる自伐林家の育成(専業・副業):フィールド提供、伐採・搬出及び安全講習
 −夢を与える林業教育(搬出体験、各都道府県での林業大学校創設、初任給UP)
・主伐後の再造林の徹底、育林の低コスト化、苗木生産量の増大
・山林の所有者特定・境界明確化(地籍調査の促進、行政情報の内部共有、ボランティア促進)

(2) 川中側への提言
・製材等の木材加工事業と連携した燃料加工事業(チップ・ペレット・薪)の拡大
・地域貢献に役立つ安価な燃料製造・消費モデルの普及(障碍者福祉施設で薪製造等)

(3) 川下側への提言 前提:発電のみならず「熱利用」への国民意識の喚起
・供給可能量に応じた多様なバイオマス利用モデルの提示(数トン/年〜数万トン/年迄)
・公共施設でのモデル的導入促進、及び「コスト削減効果」の積極的開示
・「3年で元を取る」企業意識に対して、「10年で元を取れればよい」という出資希望者へ地域分散型のバイオマス熱利用・熱電併給の意義を説く(例:CSV、市民出資)
・民間・公共問わず整理した「木質バイオマス投資回収データベースHP」の開設

(4) 全体を繋ぐ提言
・助成金や国民負担無しで成り立つモデル事例紹介(森林経営、マテリアル・バイオマス利用)

11月25日WG経過報告会

 続いて、NPO法人蔵前バイオマスエネルギー技術サポートネットワーク 副理事長、バイオマスWG運営委員の米谷栄二氏より、「未利用材の伐採・搬出の改良促進」のテーマで発表がありました。

 →米谷栄二氏のプレゼン資料(PDF)

 米谷氏の発表の概要を記します。
(1) 森林・林業と集材の現状、問題点
・狭くて急峻な地形が多く生産コスト、特に集材コストが高く、林業が成り立たない。
・森林吸収源対策として、平成15年から間伐への補助金支出開始。
・生産性向上として、高密度路網の開設・高性能林業機械の導入に補助金支出。
・車輛系は全木集材が出来ずバイオマス用には不向き(車輛系の高性能機械は着実に増えている、多少能力が低くても小型で安価な機械が要望されている)。
・林業機器メーカーは、小規模で生産性の高い機械を開発するため投資してほしい。
・急峻な地形では架線集材が必要だが作業は危険(未利用材に必要な架線系機械は伸びていない)。
・架線集材に必要な熟練技術者が少なくなっている。
・現在は、搬出コストが高いことを理解したうえで出す努力が求められる。
・材は(必要量の)3倍も4倍もあるので、将来、林業業界はもっと拡がると思う。

米谷栄二氏プレゼン資料より

(2) Kシステム(チェーン式搬出法)の狙いと評価
・枝葉も利用するため全木で集材できる。
・どんな急斜面でも、上げ下げ両方向とも安全に集材できる。
・路網開設を極力少なくできる、架線を張って吊る作業は行わない。
・高額な林業機械は使わない、従来方法以上の生産性が出せる。
・ボランテェアの方でも簡便で安全に使える、経験不要。
・現場でのチェーンの連結が可能で路網の開設は少なくて済む、チェーンスピードは遅くても連続して集材できるので生産性も高い。
・山間地に雇用をつくり出す、林業の再生。

(3) 未利用材の伐採・搬出の改良促進の提案
・急傾斜が多い。高安全性架線系集材システムが必要。
・未利用部分も全木で出せる架線系集材システムの改良・開発が必要。
・路網脇からでも枝葉等の未利用部分を低コストで出せる機械の開発が必要。
・高生産性の低価格で小回りの機械が必要。
・作業者の若返りが進められている。未熟練者でも容易に使えるシステムが必要。
・林業機械の市場はまだ小さく開発費負担が大きい。更なる開発支援が必要。

11月25日WG経過報告会

 三番目に、株式会社インフラコモンズ 代表の今泉大輔氏より、「ガイドラインの適正な運用による発電燃料の輸入促進 〜林野庁ガイドラインの整理と輸入木質バイオマス燃料の価格について」のテーマで発表がありました。

 →今泉大輔氏のプレゼン資料(PDF)

 今泉氏の発表の概要を記します。
(1) 輸入材ガイドライン
・「木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン」は、違法伐採対策等のため、平成18年2月に林野庁により制定された。木材系輸入燃料(木質チップ、木質ペレット)を使う場合に関係してくる。
・次の3つの方法のいずれかを用いて対応する。
 −森林認証(SGEC、FSC、PEFC等)の認証マークにより証明する方法
 −業界団体の認定を受けた事業者が証明する方法
 −事業者独自の取り組みによる方法
・輸入の素材、木材において、合法性が証明されていないものが5割以上ある。
・輸入材用ではないが、平成24年6月に定められた「発電利用に供する木質バイオマスの証明のためのガイドライン」もある。

今泉大輔氏プレゼン資料より

(2) 輸入木質バイオマス燃料(PKS)
・インドネシアのPKSの概況として、発電事業者にとってはマレーシア産よりも好まれる。厚みがあり、重量当たり熱量高め。スマトラ島が主産地、特にリアウ州。
・2015年夏頃より、新たな税(輸出税、パーム産業育成目的基金)が課せられるようになった。
・多くは個人経営のパーム搾油工場から出てくる。現地仲買人が複数のパーム搾油工場とPKS調達契約を結び、港湾そばのストックパイル(PKS集積地)に集荷、1万トン単位で出荷する。
・木質燃料の輸入は必須なのでインドネシア等で活動している。必要な業者に渡したい。
・2030年の導入見込(木質バイオマス発電所300ケ所、PKS必要量2400万トン)に対応する必要がある。
・主要港にペレット倉庫(サイロ)等の施設を国費で作ること等を提言したい。

11月25日WG経過報告会

 次に、バイオマス発電事業化促進WG アドバイザーの澤一誠氏より、「石炭・木質バイオマス混焼の促進 〜石炭混焼SGにおける検討の中間総括」のテーマで発表がありました。

 →澤一誠氏のプレゼン資料(PDF)

 澤氏の発表の概要を記します。
1.長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)
(1) 石炭混焼の意義
・エネルギーミックスでは、トータルの四分の一がバイオマスとなる。非常に大きな数字。
・石炭火力発電でのバイオマス混焼の意義として、CO2削減効果、化石燃料使用量の削減効果、再エネ電力の効率的な導入拡大などがある。
・CO2削減のための欧米の石炭火力規制の動き。
 −米国: 石炭火力の規制強化
 −欧州: 「脱石炭火力」の検討
 −世界: 欧米(脱石炭) VS 新興国(当面石炭依存)

(2) バイオマス発電のメリット
・設備利用率の高い安定電源である。(バイオマス:80%、太陽光:12%、風力:20%)
・火力発電同様、発電量を主体的にコントロー ルすることが可能である。そのため、太陽光、風力発電のバックアップ電源になり得る。
・太陽光や風力と違い、バイオマス発電は燃料を輸送することが可能である。そのため、必ずしも原料立地に発電設備を建設する必要はない。

(3) バイオマス発電の課題
・バイオマスの国内調達には限りがあり、長期安定調達が容易ではない。

澤一誠氏プレゼン資料より

2.石炭混焼の課題
(1) 燃料調達
・国産材だけでは不足するため、海外産での手当が不可欠。ペレット換算で600万トン/年以上の木質バイオマス燃料が必要だが、国産材での供給可能量は140万トン/年程度(チップ用材 600万m3=240万トン/年)。

(2) 経済性
・木質ペレット の発熱量は石炭の3分の2。価格は2倍。即ち、発熱量あたり3倍。
・石炭火力発電コスト約13円/kWhは、燃料費が10%上がると0.4円/kWh上がる。従って、バイオマスの分は、8円/kWh (0.4円/kWh x 200%)上がって21円/kWh。
・売電価格24円/kWhでも、3円/kWh以内で追加コストを賄えないと採算割れ。

(3) 混焼率等
・ボイラーメーカーが3cal%を混焼率の上限と設定している。この混焼率向上策として、Torrefaction Pelletの使用又はバイオマス専用ミル・バーナーのボイラーへの追加設置があり、何れも25cal%以上の混焼率をNEDOプロで実証済み。
・既設の石炭火力では前者が有効であり、新設では経済性の検証が必要。
・石炭混焼の市場規模として、現在の木質バイオマス年間使用量は、電力会社が約40万トン(0.5%相当)、一般産業が約20万トン(1%相当)。

澤一誠氏プレゼン資料より

3.留意すべき論点、石炭混焼SGの基本的考え
(1) 石炭火力の新設を助長する可能性
・2010年度25%が2013年度30%となり、現在48基2,350万kWの新設計画が公表され、全て実現されると40%を上回る可能性が指摘されている。
・既設の石炭火力での混焼推進を中心に取組む。併せて、2030年度26%の枠内で更新・新設案件が進む場合には、そのCO2削減策としてバイオマス混焼を提案する。

(2) 国産バイオマス限定論(輸入バイオマス導入反対論)
・木質バイオマス発電は、豊富にある国産材の供給確保で対処可能で、輸入材に依存すべきでは無い。経済性・エネルギー収支・CO2収支等から見て、輸入してまでバイオマス燃料を導入することには反対という指摘がある。
・国産材の供給可能量極大化を追求するが、地域の実情に応じて案件の成立要件として必要であれば、輸入材による補完も的確に評価する。

(3) 混焼発電へのFIT適用価格の別区分化案
・石炭火力でのバイオマス混焼発電の発電コストは約13円/kWhと算定されているので、専焼発電を前提とした一般木材(含む輸入材)に適用されているFIT価格24円/kWhを適用すると Over Incentiveになるという指摘がある。
・13円/kWhの算定根拠は、石炭97%とバイオマス3%を既設の石炭火力で混焼した場合の石炭とバイオマスの総合採算である。
・混焼したバイオマス分のみの採算を考えた場合には、(資料P13で示した通り)24円/kWhでも採算的に厳しい。採算が合わなければ(石炭100%の運用に比べて追加利益が期待出来ないならば)、既設の石炭火力でわざわざバイオマスを混焼するリスクを冒すところは出て来ないので、結果的に最も有効なバイオマス発電推進策の芽を摘むことになる。

11月25日WG経過報告会

 最後に、NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク 副理事長、バイオマスWGアドバイザーの竹林征雄氏より、「地域エネルギーの推進 〜小規模木質系エネルギー施設導入の推進」のテーマで発表がありました。

 →竹林征雄氏のプレゼン資料(PDF)

 竹林氏の発表の概要を記します。
・60年前の日本の山は樹木が少なかったが、現在は、2600万haの森林があり、67%の森林面積率、60億m3の材積、2億m3/yの成長となっている。
・地球環境問題は、人類の熱放散と炭酸ガスの温室効果が重大である。現状でも熱放出は約4%/yに達し、蓄熱を含めると危険領域に入っている。近年多発の異常気象は、これに炭酸ガスによる温室効果が加わっている。
・温室効果を減らすには、自然エネルギーを最大限活用し、大幅な省エネルギーを行う必要がある。この点では原子力は助けにならない。
・バイオマスの潜在エネルギーは人類が消費するエネルギーの約7倍あり、持続可能な地域資源の最大活用が鍵となり、エネルギーの地産地消が雇用を生み、経済が巡る。
・木質の特徴を整理する。
 −持続可能で再生可能
 −大量に賦存する
 −人の手による栽培、植林が行え、再生可能
 −エネルギーにも物質資源のいずれにもなる
 −廃棄、処理後も有害物質がほとんど出ない
 −炭酸ガスの吸収、固定、排出面で優位
・まずは木質系エネルギーで地域振興し、バイオマスによる新たな地域産業創造を考える必要がある。大事なことは、上野村のCHPは売上12億程度だが、150人の雇用創出があることを認識してほしい。
・今後は、熱利用の割合の高い発電事業に補助金を付けようという動きが出て来る。

竹林征雄氏プレゼン資料より


 第3部の意見交換は、新エネルギー開発株式会社 副社長、WGアドバイザーの森一晃氏と、株式会社つくば林業 代表、WG運営委員の松浦晃氏より、コメントがあり、その後、参加者全員で意見交換を行いました。モデレーターは、農都地域部会の杉浦代表が務めました。

11月25日WG経過報告会

 まず、松浦氏から、コメントがありました。
・茨城県の素材生産量が約8万立米のところ、常陸太田市に新設された木質バイオマス発電所では新規に8万立米の地域材を燃料として集めている。出来ないと言われていたことが実現した。原料調達食い合いを作ってまとめたことが成功要因。
・未利用材の収集はこれからの課題だが、マーケットに任せればよい。

 続いて、森氏から、コメントがありました。
・(第2部の)各氏の発表はその通りと思う。当社は、小規模発電所の開発をガス化炉でなく進めている。川上、川中、川下とある中で、川中は地元企業に燃料加工次号を担ってもらい、川下は(熱利用等を)自治体に検討してもらっている。
・北米などからの輸入燃料を計画しているが、20年供給保証を求める。
・小規模は地域材の活用が中心で、バックアップとして東南アジアからの材を確保している。
・地域エネルギーはまったく同感。地元企業と連携しながら直燃導入を始める所からスタートしている。

11月25日WG経過報告会

 木村座長から、C材が求められA材が余る状況をどうするか? 国産材の供給可能量を見ると輸入材が必須。石炭混焼は推進すべきと思うが、割高な燃料をどう見るか? などの提起があり、各発表者から意見がありました。

 フロアから、次の意見がありました。
・輸入ガイドラインは証明書類がポイント。
・北海道で木材工場をやっているが、補助金の仕組が問題。木を伐って加工・販売することで採算が合うはずなのに合わないのが不思議。市場に任せればよいのに、補助金が入ると動かされることが問題。翻弄されてしまうことを何とかしたい。
・上野村の仕組を静岡に持って来たい。
・田舎の九州では竹林が大変。バイオマス事業化は難しくかなり大変というのがわかった。地産地消型の発電所が唯一の解決策と思う。バイオマス発電はCO2を搬出するのではと疑問に思っている。

11月25日WG経過報告会

 アンケートに多数の回答がありましたが、その一部を記します。、
(1) 第1部 活動報告
・初めて参加させて頂いたが、これまでの活動、成果が深みのある結果で残されている。今後も参加させて頂きたい。
・多岐にわたるトピックについて専門家の話が聞け大変参考になった。

(2) 第2部 提案発表
・現在の木質バイオマス発電計画に対して国産燃料は既にひっ迫していることがよく分かった。
・国産材の不足は目に見えており輸入材へのシフトが不可欠。今後価格不安が出て来る危険あり。
・熱利用について投資効果の評価が必要。熱を公共施設用とすると、自治体が負担できるかが問題。
・助成金なしで成立するビジネスモデルをめざすべきだと思った。

・木材の集材・搬出が木質エネルギー活用のネックとなっている。賦存量での計画ではなく、搬出量での検討が必要。搬出量が増えれば林業再生につながる。
・現在検討している案件でも伐採・搬出部分をどのようにするかが議論となっているので大変参考になった。
・現実論としてKシステムの可能性は大きい。価格がよくわからなかったが。
・Kシステムも選択の一つと思った。

・PKSよりはるかに安価な材の開発は大変有意義。ガイドラインに即さないでも輸入材が入っている現状は今後問題にすべき。
・輸入バイオマスについては持続可能性に疑問が残った。

・現状で混焼の優位性が理解できた。
・炭化、あるいは半炭化ペレットによる混焼を推進すべきと思う。

・地産地消(地域の自前資源活用)を進めるべき。ご提案のように、500kW以下のCHPについて熱と技術にFITのような制度を作る必要がある。
・地域で小規模木質エネルギーの循環利用を基本に置くべきだと改めて考えることができた。

(3) 第3部 意見交換
・初めて参加したが視点の違う方が集まり参考になった。
・現状の課題について様々な意見が出て、いい勉強になった。
・直接燃焼の小規模発電装置(500〜2000kW)の開発の話に驚いた、スゴイと思った。
・入口論、出口論以外に、社会論、技術論がもっと欲しい。

(4) 提言等へのご意見
・バイオマス発電・熱利用のためのインフラ整備、森林管理の将来像について提案してほしい。
・50〜500kW級の木質ガス化システムのFT価格アップが必要。
・買取期間20年の後はどうなるか?(はしごを外されるのか)。
・竹林への対応など地域問題解決や地産地消型のモデルを提案してほしい。
・2030年の見通し(目標)として農作物残渣が274万〜400万kWとなっているが、本気でこれを実現するには輸入燃料(特に安価な木質ペレット)の荷降ろし設備と貯蔵設備(サイロ)への支援が欲しい。
・石炭火力の「バイオマス混焼、発電効率アップ」認定を働きかけるべき。

11月25日WG経過報告会

 経過報告会も3回目となり、WGの活動についてご理解が進んだと思います。再エネ、とりわけバイオマスエネルギー利用に関する課題をさまざまな視点から考える、たいへん有意義な場になりました。
 発表・コメント・報告をされた皆様、ご参加の皆様、真摯で活発なご意見の交換をありがとうございました。
Posted by NPO農都会議 at 17:05 | 勉強会 | この記事のURL | コメント(0)
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