「せいぶつ多様性ねっと」記念すべき第一回目の「ぐるぐるめぐるカフェ」を高尾山ツリーハウスにて開催しました。
色鮮やかな高尾山の紅葉
野に咲く花も可愛らしく
天気予報によると最高気温は14度、天気も曇りのち雨と、アウトドアのイベントなので少し心配をしていましたが、思いのほか山の空気は温かく、雨によって湿った大地や草木からの香りがより一層鮮やかとなり、呼吸が自然と深まってゆくのを感じます。
ツリーハウスは鳥の巣みたいにちょっこり
ツリーハウスに向かう坂道には希少植物タマノカンアオイがはえていました。ギフチョウの幼虫の餌でもあります。カンアオイがなくなると、ギフチョウもいなくなっちゃう・・・。
雨よけのためにはったテントのしたでしばし雨音を楽しんだのち、参加者全員がそろったところでいよいよ高尾山の散策へ。この日のテーマ「水の調べ」を楽しむための小道具「竹筒」を用意しました。
竹の筒を持って、出発進行〜!
さて、ここからは高尾山ガイドでもある坂田昌子さんによる案内です。普段は2時間はかかるというルートを1時間ほどのダイジェストで探求します。
先ず最初に「せいぶつ多様性ねっと」の目指すことについて参加者の皆さんと共有しました。ここ1〜2年、坂田、今井ともに生物多様性に関係する国際会議に参加する機会に恵まれていますが、そこでいつも感じるのは『生物多様性を暮らしの目線から伝えることの大切さ』。等身大の、あたりまえの言葉で生物多様性について考え、日常の現場からの声を会議のもとに結びつけたい。そんな気持ちから誕生したのが私たちの団体です。
シロヨメナの花。白嫁菜と書きます。一節によると、ヨメナは春の野草としてとても美味しいため「嫁に喰わすな」といわれていたことからヨメナといわれるようになったとも言われているそうです(お嫁さんみたいという意味もあるそうです・・・)。
タチスボスミレ。スミレは葉のまま越冬します。花が咲いていないとスミレであると気づかれないことが多いけれど、こうしてちゃんと生きているのです。スミレの種のにおいって、アリにしかわからないのだそうです。アリはスミレの種を遠くまで運んでくれるスミレにとってとても大切な存在(こちらのサイトに詳しく説明されていました)。
アブラチャン。アブラチャンの名前は油と瀝青(れきせい)を意味します。幹を絞って油をとっていたそうです。リスもこの実を食べにきます(クルミの方がすきだけど)。春になると、淡い黄色の小さな花をたくさんつけて、それはそれは美しい・・・。3月末が見頃(見に来なきゃ!)。
リュウノヒゲ(ジャノヒゲとも呼ばれる)。実はまだ緑色だけど、これからものすごく綺麗な蒼色に変化します。
ミヤマフユイチゴ。
鳥さんの分を残してちょこっとだけたべちゃったのは内緒。色が少なくなる時期に、この赤色はとっても綺麗に映えます。
「踏まれて消えた花」と書かれた看板。実際には都の雇用促進課が、希少種がたくさんあることを知らずに草刈りをさせてしまったことが原因だそうです。自然保護団体が都の環境局に抗議。都は非を認めましたは自然は戻らず。今年の春はニリンソウがとても少ししかみられませんでした。都の環境局はまったくこのことを知らなかった。縦割り行政による問題です。「地元にひとこと相談してくれれば、他に、間伐だとか、いくらでも整備してもらいたいところはあったのに・・・」。
2012年11月18日
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