水辺の安全教室検証(2回目) [2014年09月16日(Tue)]
2014/9/10 群馬県 明和町B&G海洋センター 水辺の安全教室検証(2回目) 平成26年9月10日(水)明和町B&G海洋センターにおいて、水辺の安全教室検証(2回目)が行われました。今回は7月11日に行われた1回目の検証データを基に、財団で改良プログラム案を作成したものを、明和町B&G海洋センター水泳教室の子供たちを使って実践し、関東指導者連合「久喜市栗橋の全国指導者会副会長川島氏、松伏B&G海洋センター飛鳥馬氏、下野市国分寺B&G海洋センター近藤氏」に検証してもらおうというものです。財団からは、海洋教育課の中島係長と山口氏、斎藤氏がいらっしゃいました。 検証前の机上での打合せ 水辺の安全教室 基礎編プログラムイメージ(案) 教室が始まる1時間前に、指導法の確認を行いました。 挨拶! 今回は明和町B&G海洋センター小学生水泳教室(水)のCクラス12名(3級背泳ぎ)とDクラス12名(4級クロール、5級面クロール)の合計24名に協力してもらいました。Cクラスを、財団中島氏と近藤氏、そして私島田、Dクラスを財団山口氏、斎藤氏、飛鳥馬氏、明和海洋センター川村コーチが担当、川島氏はプールサイドから厳しく内容をチェックしました。 「浮いて待て」基本の背浮き 水着だけだと浮力がないため沈みがちですが、着衣だとまた違った動きになりますね。 肺に空気をたくさんためて浮き袋にしましょう。 ペットボトルでラッコ浮き! 胸元に抱え込んで確実に呼吸を確保しよう。 そして、今回初めて行うスカーリング。浮力の確保や方向転換、移動を行えるかの検証です。 ビート板に腰かけて、両腕を開いて横に8の字をかくように水をかき、バランスと浮力を保つのが目的です。 実際に子供にやらせると、思ったより苦戦。まずビート板に座れない。スカーリングが遊びになってしまう。要検討課題! 続いてライフジャケット浮遊 集団で落水した場合はみんなで固まっていた方が、発見されやすいし、心理的にも安心するね。 次は実際に落水してからの・・・ エレメンタリーバックストローク。より実践的な実習となりました。このクラスはまだ平泳ぎを習っていないのでキックができませんが、バタ足でも腕だけでも移動できることが体験できました。 教室終了後の検証 川島氏より、感想と指摘事項がありました。まず、プールの1コースしか使えなかったので狭かった。背浮きで子供が重なってしまった。それと指導員が一人で見る人数が多かった。目が行き届かない。ビート板のスカーリングを先にやったのは失敗。遊びになってしまった。スカーリングは選択科目として設定してはどうか。スカーリングは重要な項目と考えるが、正しい指導法があるのでは?要確認。陸上で一度形をやってからの方がいいのではないか。それと、プログラム中の「泳ぐ」という表現を「移動する」に変えてはどうか。とのことでした。 水辺の安全教室と一言でいっても、海、川、湖、そして水路の場合と、様々な環境があるため、一つのマニュアルでは押さえきれない。水辺の安全教室の基礎、ベースとして、レベルT、U、Vを決めておいて、それを肉付けする選択肢として、海、川、湖、水路の項目を設定し、各指導者は、それぞれの環境にあったマニュアルを自分で作成できるようなプログラムにしてはどうか。という結論になりました。 Let's Go特派員 今思えば各センター単位で行っている水辺の安全教室って、財団から指導法の講習会があったわけではなく、それぞれが見よう見まねで行っていたんですよね。私も自センターで安全教室をやっていますが、特派員としてあちこちの教室を取材し、他のやり方を見て大変参考になりました。こうして統一的なマニュアルがあると指導員は助かります。水の事故を一つでもなくすために協力していきたいと思います。 取材・レポート関東ブロック特派員 明和町B&G海洋センター 島田 聡 |