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【こうほう雑記帳】遊具事故から考える水辺活動の価値 [2016年02月22日(Mon)]
こうほう雑記帳
遊具事故から考える水辺活動の価値

B&G財団 広報課 持田雅誠


消費者庁は2月10日、子供の遊具事故情報に基づいて、事故が増加する春に向けた注意喚起を行いました。

・消費者庁リリース「遊具による子供の事故に御注意!」(PDF)
 http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160210kouhyou_1.pdf
[関連ニュース]
・朝日新聞デジタル(2/11)http://www.asahi.com/articles/ASJ2B4CVDJ2BUTFL00B.html
・日テレNews24(2/10)http://www.news24.jp/articles/2016/02/10/07322089.html

そこで知ったのですが、遊具メーカー等が加盟する「一般社団法人 日本公園施設業協会」では、認定制度の一環として「安全利用表示シール」の遊具への貼付を進めています。小さな子供のいる方にはお馴染みの、公園の遊具に貼られたヒヨコやニワトリのシールですが、これまではどんなものなのかよく知りませんでした。そんな意味があったんですね!

安全利用表示シール.JPG

ヒヨコやニワトリのおなじみのマーク
ヒヨコが幼児、ニワトリが小学生のイメージ?


各地で進む、無難な選択

同協会では、保育者、保護者向けの安全啓発テキストを公開しています。とても良い内容なので、少し紹介したいと思います。

・「遊びにはある程度の危険が伴うもので、この危険への挑戦が楽しさにつながり、
 さらには危険を回避する能力や、危険を予知する能力が育ってくるのです」

・「遊びの楽しさに伴う危険を「リスク」、楽しさに無関係で、あってはならない危険を
 「ハザード」といいます。
 ハザードは事故が起こる前に全てを取り除いておく必要があります」

・「事故を恐れるあまり、ハザードのみならず、リスクまで除去すれば
 遊具も遊び場も魅力の無いものになってしまいます」

・「同じ遊具で遊んでいる場合でも、慣れない子にはハザード、習熟した子どもには、
 あるいはベテランの指導者が見守るならばリスクに過ぎないという場合があります」

※上記は、一般社団法人 日本公園施設業協会「仲良く遊ぼう安全に 児童編」から引用
 URL: http://www.jpfa.or.jp/nakayoku/nakayoku.html
(幼児編、児童編のパンフレットがダウンロードできます ご参考に!)

警告板.JPG
当然ですが、幼児向けの警告板ではありません。
保護者が読んで、子供に教えないと(^_^;)


遊具のゴムマット.JPG
このところ増えてきた、遊具の周囲のゴムクッション


安全啓発テキストでは、遊ぶ際の危険を「リスク」(楽しさに伴う危険)と「ハザード」(あってはならない危険)に分けて説明していますが、最後の文で示しているように、慣れている子にはリスクでも、慣れていない子にはハザードになってしまうケースもあるため、両者の選り分けは簡単ではありません。
そこで、何もなければ問題も起きないという発想で、「遊具の撤去」といった極端な方向に進んでしまう場合が少なくないようです。無難な選択という奴ですね。

現実に、公園から遊具が減っている実感があり、子供を連れて公園に行っても、「あれ?昔と違ってずいぶん殺風景だな・・」と思うこともしばしばです。
私の場合、同じ回転遊具で1日に2人の子供が相次いで指先を切断した事故(2004年4月)が強く印象に残っていますが、このような「動く遊具」による一連の事故を受け、2000年代初めから各地で遊具の撤去が進み、静止した遊具への置き換えが進んでいるようです。

[関連ニュース]
・毎日新聞(2015/5/11)「回転遊具 進む撤去」 http://mainichi.jp/articles/20150511/ddm/013/100/004000c


危険の除去は、成長の芽も摘んでしまう

いろいろな事故が生じている以上、遊具の撤去は現実的な対応なのかも知れませんが、“危険なものを全部なくそう!”という考えの先には、どんな社会があるのでしょうか?
安全啓発テキストで指摘されているように、遊びにはある程度の危険が伴うもので、危険への挑戦が楽しさにつながる面もあるわけです。
怖い怖いと思いながら挑戦し、切り抜け、成功した時の喜びは「達成感」を伴って強く記憶に残りますから、発達段階に応じて知覚できるリスク(遊び)を子供に与えることは、大人に成長していってもらうための、とても大切な“学び”なのです。

また、「遊具や遊び場」を「水辺や海・川」に置き換えれば、私たちB&G財団やB&G指導員の行っている活動にも当てはまります。
「危ないからダメ」と言い切ってしまっては、遊具を撤去するのと同じで、子供たちが体験し、成長する機会を奪うことに繋がりかねません。


水面なら、転んでも痛くない!

単純に考えてみれば、陸地と違って水面では転んでも痛くはありません。私は子供時代から運動が苦手で、「体育」の成績は「がんばろう」や「1」「2」ばかり。苦手な理由は、“痛い、苦しい”からであり、“転ぶ”、“ボールが当たる”、“息ができない” etc、全てが嫌でした。

しかし、18歳から始めたカヌーだけは、ずっと続けることができました。なぜなら、倒れても水なら痛くないからです(笑)。
カヌーやヨットといった水のスポーツ、海洋性レクリエーションは、転んでケガをする危険性がきわめて少ないのです。
もちろん、水辺には流される、溺れるといった危険は存在します。
しかし、初心者レベルの水のスポーツなら、しっかりした指導者がついていれば、ライフジャケットを着用させたり、天候・水流を十二分に考慮したりしてくれるため、年齢等に合わせた「楽しさ」と「程よく付き合えるリスク」を与えてくれます。
しかも、ただ乗るだけで楽しい、水に入るだけで楽しいという、そんな遊びは他にないんじゃないでしょうか。

幼児・波打ち際.jpg
波打ち際に身を任せるだけで、こんなに楽しい〜


B&G財団は、40年に渡って18,000人以上の「海洋性レクリエーション指導員」を育成してきました。
不要な「ハザード」も必要な「リスク」も一緒くたにして除去する時代、両者の見分けをつけられる親世代が減りつつある現代、「水辺」という最高の遊び場を活用し、危機管理をしながら子供たちに学びを伝えられる、そんな指導者たちの活躍が、これからもっともっと必要になると感じています。

指導者の褒賞.JPG
「第3回 B&G全国指導者会総会(2016/1/30)」での指導者褒賞の模様
30年、20年と、地域での水辺体験・普及活動を支えていただいています



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