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自分の命を他人に預けない 〜 「セルフレスキュー」を問い直そう 〜 [2015年08月10日(Mon)]
こうほう雑記帳
自分の命を他人に預けない 〜 「セルフレスキュー」を問い直そう 〜

B&G財団 広報課 持田雅誠


この週末、伊豆のとある海水浴場へ家族を連れて赴いた。
崖に囲まれた深い湾内は波も静か。きれいな砂浜が広がり、子連れとしては遠浅ではないのが多少気になるものの、多くのファミリーが海水浴に興じている。
海に向かって右手には岩場があり、その目と鼻の先には横幅20メートルほどのテトラポッドの一群。初心者がシュノーケリングを楽しむには絶好のロケーションだろう。

DSC_0599.JPG


ここ数年来、年1回程度遊びに行く海水浴場だが、今回、気持ちに微妙に引っかかるものがあった。理由は、ここで昨年、今年と連続で発生した子供の水難死亡事故だ。
どちらもシュノーケリング中に起きたもの。
報道からはライフジャケットの装着状況など、詳細を読み取ることはできないが、それぞれの事故で命が失われたことは確かだ。

監視員やプロガイドがいても、事故は完全には防げない。
実は、この海水浴場を8月に訪れるのは初めてだが、監視員が3名ほどいることを初めて知った。
事故後に配置されたものではないとのことだ。
全くの別件だが、愛媛の造波プールで発生した5歳児の死亡事故では、「現場に監視員が4人いたが、異常に気付かなかった」そうだ(朝日新聞デジタル 8月2日記事から引用)。
ともあれ、当時その場の混雑状況やカバーする広さを考えると、監視員の目がどこまで及ぶか不明瞭なため、個人的には改めて、水辺では子供の動きから目を外せないと自戒するのみだ。

では、責任能力のない(低い)幼児や児童ではなく、成人や学生などはどうだろうか。こちらも、連日のようにニュースで水難事故が報道されているように、劇的に減少しているようには思えない。

画像 215.jpg



話は変わるが、16年前の1999年8月14日、神奈川県の丹沢山系で発生した「玄倉川水難事故」をご存じだろうか。
関連記事 ウィキペディア『玄倉川水難事故』
詳細はネット記事に譲るが、子供4人を含む13人に上る犠牲者数もさることながら、遭難者が濁流に流される姿がテレビ中継される様は、今見ても衝撃的だ。

一方、日本での報道状況は定かではないが、玄倉川の事故の直前(同年7月27日)、スイスアルプスの観光拠点であるインターラーケン郊外を流れるザクセートバッハ(Saxetbach)では、キャニオニング中に21人が命を落とした。
玄倉川と違う点は、アドベンチャー会社による商業活動中の事故であり、3人のガイドを別にすると、他は全てが観光客であった所だ。
この事故では、激しい雷雨によりたった20分で鉄砲水が発生。狭く急峻な峡谷(クリーク)は、瞬く間に濁流と土砂と流木に飲み込まれた(現場での生存者32人、死亡者21人)。
関連記事 Google検索( Saxetbach canyoning unfall )
※独語新聞Webサイト、ニュース映像等が検索結果に出ます。
※画像検索はシビアなものも表示されるためご注意ください。


「セルフレスキュー」の第一歩は、危険の存在を知り、対策を考えることから。
これらの事故はいずれも状況が違うため、同列に語るべきではないと思う向きもあるだろう。
しかし、同じような事故を防ぐために、何か学ぶべきポイントはないだろうか。

“自然の中での活動はリスクを伴う”とは使い古された言葉だが、知識を仕入れ、判断を下すには大きな労力が伴うことも確かだ。
・「海水浴場には監視員がいるので安全に楽しめる」
・「中州に取り残されたらヘリで救助してもらえるはず」
・「お金を払って参加しているし、引率者はプロだから大丈夫」
といった具合に、都合の良い情報だけを選択して安心し、何となく思考停止してしまっていないか。

DSC_0434.JPG


「他人は都合よく助けてくれない」という考えに立てば、自分が死なない、大事な人を死なせないためには「セルフレスキュー」の知識と技術が必要なことに気付くだろう。
誤解を恐れずに言えば、それは、監視員がいる海水浴場を選ぶことでも、人気のあるアドベンチャー会社を選ぶことでもない。自分自身の能力を知り、そこで起こる可能性・リスクを調べ、命を危険にさらさないための対策をしてから活動することだ。そこにはアクティビティーの参加・実施を断念することまで含まれる。情報収集と自己判断は必ずセットになるものだ。

そのような意識が高まった暁には、運営サイド、引率者・指導者にも、よりしっかりとした説明責任が求められるようになるはずだ。風向きは、潮の流れは、危険なポイントは、レスキュー体制は、過去のヒヤリハット事例は・・・と。
監視・指導・運営サイドが安全を確保できるよう努めるのはもちろんだが、安全は決して一方的に与えられるものではない。利用者・参加者側も協力して、双方向で作り上げるものではないだろうか。

DSC_0603.JPG


まだまだ暑い夏は続く。水難を不運な事故と片付ける前に、事故を未然に防ぐ「セルフレスキュー」について考えてみてはどうだろうか。



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