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「水中遺跡調査検討委員会(第1回)」を傍聴してきました [2013年03月23日(Sat)]
昨日開催された水中遺跡調査検討委員会(第1回)を傍聴をしてきました.

この検討委員会は,
(1)水中遺跡の調査に関する事項
(2)水中遺跡の保護活用に関する事項
を主たる検討課題として,
そのために,
(1)諸外国の水中遺跡の保存活用に関する取組み状況調査
(2)国内の水中遺跡の把握調査
(3)史跡鷹島神崎遺跡(及びその周辺)の保存と活用に関する実態調査
などの調査をとおして,日本の「水中遺跡」を考えるために設置された委員会です.

今回は,
(1)委員長の選出等について
(2)国内外の水中遺跡の現状について
(3)委員会の当面の進め方について
(4)その他
を議事として,進められました.

なお,今年度の「水中文化遺産調査研究事業」の予定予算額は,
2,000万円ということです(要求は,3,000万円).

検討委員会委員として13名の学識経験者.
オブザーバーとして長崎県・松浦市から各1名(鷹島神崎遺跡関連)が参加し,
事務局は文化庁記念物課の担当です.

委員には,ARIUAからも名誉会員の西谷正先生,林田憲三理事長が委嘱され,
長崎県の代表として高野晋司副理事長が参加しました.

委員の構成は,考古学11名(保存処理2名含),古代史1名,探査関係1名で,
委員長に西谷先生,副委員長に小野正敏先生が選出されました.

以下,傍聴した感想です.
現状の国内における水中文化遺産を取り巻く環境を考えれば,
検討委員会が設置されたこと自体だけでも画期的なことですが,
第1回ということを差し引いても物足りなさ,今後の方向性への不安,
というようなことを感じました.

まず,委員の構成.
考古学研究者が11名はなのですが,このなかで「水中」について見識のある方は3名であること,
「水中」を保護活用するには,法改正をふくめた議論(国内外にたいする)も不可欠だと思うのですが,
その専門家が入っていない,
という点に,疑問を感じました.

実際の議論のなかでも,多く委員から「水中遺跡」の定義や範囲のことについての質問がありましたが,
各委員(とくに考古関連)の「水中」たいする見識は,それぞれで,
まるで学会内での「水中文化遺産」の捉えられ方の現状を写しているかのようでした.
結局,見解の統一,法整備についても十分な議論はなされませんでした.

用語の問題も.
検討委員会の名称には「水中遺跡」,
予算要求時には「水中文化遺産」,
会議のなかでは「海底遺跡」もでる.
など,統一はなされていませんでしたし,事務局からの説明も一切ありませんでした.
定義とリンクする問題なのですが.

終始「沈没船」のことのみの報告・議論であったことにも,違和感を感じました.
「水中」は,「沈没船」だけではなく,「沈降遺跡」などもありますから.
(配布資料のなかには,「沈没船」以外の遺跡の記載もあったのですが)
これは「水中遺跡」という用語とも関連があるのでしょうか.
疑いたくなりました.

会議は,その大半が国内外の事例報告に留まり,
予算の使途やつっこんだ議論がなされることはありませんでした.

何を決めるのか,何をしたいのか,どのように予算を使うのか,など.
知りたいことが,伝わってこない会議でした.
事務局側の準備不足も多分に感じました.

一応3年を目安に結論をだす(報告書を作成する),とのことです.
さまざな問題を孕んでいる分野ですので,
種々の問題について,簡単に解決,まとまるとは思いませんが,
次回以降は,先を見据えた発展的な議論を期待したいところです.

第2回は,6月か7月に鷹島で開催されるとのことです.