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石井 忠『ビーチコーミングをはじめよう 〈海辺の漂着物さがし〉』 [2016年07月17日(Sun)]
本の紹介です.

石井 忠 『ビーチコーミングをはじめよう 〈海辺の漂着物さがし〉』
図書出版木星舎 2013年8月刊行


著者の石井忠さんは,元古賀市歴史博物館館長で,
2001年「漂着物学会」を立ち上げた方です.

紹介する本は,石井さんの漂着物との出会い,
漂着物の内容・種類や場所による特徴・違いをわかりやすく説明されています.

一見すると絵本のような体裁で,
石井さん自らが描かれたものをふくむ絵や写真を多く使って,平易な文章で書かれていますので,
こどもから大人までが理解できる内容となっています.
ただし,単なる「モノ拾い」としてのビーチコーミングにとどまらず,
「モノ」(漂着物)から見えてくる歴史的背景にも言及するなど,
歴史研究者としての視点も加えて,ビーチコーミングの楽しさにも言及されているなど,
歴史を勉強している学生や研究者が読んでも納得できる内容です.

漂着物に関心がある方はもとより,この夏,海に行かれる方も事前に読んでいかれると,
海岸での楽しみも増えるかもしれません.
漂着物(モノ)から歴史をかいま見ることができる,ということも理解できる内容の良本です.

ご一読をお勧めします.
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Posted by T.Hayashibara at 14:44 | 本のこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
新著:井上たかひこ『水中考古学 - クレオパトラ宮殿から元寇船、タイタニックまで』(中公新書) [2015年10月10日(Sat)]
井上たかひこ さんの新著『水中考古学 - クレオパトラ宮殿から元寇船、タイタニックまで』(中公新書)が10月22日に発行されます.
これから水中考古学を学ぼうとする人たちにとっても、刺激に
なる内容だそうです.
発刊はまだですが,Amazon等で予約できます.

http://www.chuko.co.jp/shinsho/2015/10/102344.html

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Posted by T.Hayashibara at 23:10 | 本のこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
『ポセイドンの財宝』第1巻 [2015年06月21日(Sun)]
水中文化遺産をテーマとして,昨年から『月刊ミラクルジャンプ』で連載されていた
『ポセイドンの財宝』が単行本として刊行されました.

水中文化遺産という難しいテーマ,
そして「財宝」がテーマ主体となり,トレジャーハンターの話しに傾きがちなテーマ,
をあつかったフィクション作品です。
ですが,原作者・作画者が水中文化遺産をよく理解して描かれており、
題名には「財宝」がもちいられていますが,
これまでの同テーマのものとは,一味も,二味も異なる作品になっています.

一冊の本になると,一話ずつ読んでいた作品が,
連続した話しとして楽しめ,また違った印象になります.
作者の水中文化遺産にたいする考え方も,よりよくわかります.

水中文化遺産のミニ講座のコーナーもあり,水中文化遺産とその研究を正しく伝えています.
また,アジア水中考古学研究所の名前もだしていただきました.

漫画から水中文化遺産を知るのもいいのではないでしょうか.
ぜひ,読んで見てください.


今月号(6月号)の『月刊ミラクルジャンプ』から,連載も再開されましたので,
そちらもご覧になってください.
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Posted by T.Hayashibara at 18:17 | 本のこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
石原 渉著 『碇の文化史』 佛教大学研究叢書25 [2015年05月31日(Sun)]
アジア水中考古学研究所の事務局長を務められている石原渉さんが,
『碇の文化史』を上梓されました.

佛教大学研究叢書25 『碇の文化史』
思文閣出版 2015年2月25日刊行
http://www.shibunkaku.co.jp/shuppan/shosai.php?code=9784784217915

石原さんが長年,ご研究されてきた「碇」について,
日本を中心にその変遷を追った学位論文をもとにまとめられたものです.

実物資料(遺物)が限られてることもあり,先行研究がほとんどない繋船具としての「いかり(イカリ,碇,錨)」について,
縄文時代から近世での素材や形態上の変化・発展の系譜を実物資料のほか文献・絵画資料をもちいて丁寧に考察されています.

繋船具という船体付属する「いかり」という遺物から見えてくる船体や航海技術側面のみならず,船を用いた交通・交易という文化史的側面にまでその視点を広げられており,
遺物としての「いかり」を理解することで,多方面の問題解決・提起ができることもしめされています.
大変意義深い研究と感じました.

内容は専門的ですが,多くの方に読んでほしいと思いましたし,
とくに水中文化遺産研究を目指す学生や若い研究者には,
研究資料,研究姿勢・方法とその可能性を知ってもらうために,ぜひ読んで欲しいとも思っています.

なお,5月6日付・日本経済新聞・朝刊・文化面にご自身による紹介記事も掲載されています.
研究の動機や方法についても語られています.こちらもお読みください.
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Posted by T.Hayashibara at 11:46 | 本のこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
『沖縄の水中文化遺産』南西諸島水中文化遺産研究会編 [2014年11月22日(Sat)]
本の紹介です.

『沖縄の水中文化遺産』
南西諸島水中文化遺産研究会編
片桐千亜紀・宮城弘樹・渡辺美季
泣{ーダーインク 2014年10月刊

沖縄(南西諸島)の水中文化遺産の現状と調査・研究の方法について.筆者らがかかわった事例をもとに,
一般向けに,わかりやすく紹介をしています.

筆者の片桐さんと宮城さんは,長く沖縄の埋蔵文化財調査・研究に携わってこられた方で,
ARIUAの会員でもあります.

単に水中文化遺産の紹介だけにとどまらず,
水中文化遺産の発見にいたる経緯,
水中文化遺産から何がわかるのか,どのような研究が必要か,
などついても実例をあげて説明されています.

そして,調査・研究における考古学と,文献史学や自然科学・工学などの多分野とのコラボ,
など,水中文化遺産がかかえる問題点の多様性を反映するように,
他分野との学際的な研究とその必要性にも触れられています.

「沖縄」の水中文化遺産がテーマとなっていますが,
「沖縄」の水中文化遺産のみならず,「水中文化遺産」の正しい姿・意義を丁寧に紹介にした内容となっています.

「水中文化遺産」を理解できる良書と思います.
一般向けですが,水中文化遺産を正しく知ってもらうためにも,研究者にも読んでもらいたい一冊です.


四六判 224ページ  1,800円(+税)
http://www.borderink.com/?p=14357
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Posted by T.Hayashibara at 02:23 | 本のこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
『海にしずんだ島』 [2014年10月05日(Sun)]
本の紹介です.

『海にしずんだ島 幻の瓜生島伝説』
加藤知弘 文/関口シュン 絵
福音館書店 1987年刊

約400年前に別府湾に地震で沈んだとの伝承が残る
瓜生島を確認するための調査の記録です.
児童書なのですが,非常に濃厚な内容です

調査の方法,
歴史,地理,土木,地震,海洋工学,海洋生物学などの学際的調査,
成果の評価など,
海底(水中)の対象物にたいする調査の取り組みかたが,
わかりやすく書かれています.


現在,絶版のようですが,図書館にはある本なので,
ぜひ読んでみてください.

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Posted by T.Hayashibara at 09:56 | 本のこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
坂詰秀一『歴史時代を掘る』 [2013年11月21日(Thu)]
坂詰秀一『歴史時代を掘る』(市民の考古学10)同成社 2013年5月刊

飛鳥時代から現代までの「歴史考古学」をわかりやすく解説されています.
坂詰先生が,2006年から2010年まで東京新聞で連載された「展望歴史考古学」をもとにまとめられたものです.

最新の成果の解説とともに,研究史そして参考文献もまとめられています.
考古学好きのかたはもちろんのこと,学生や若手の研究者にも勧めたい一冊です.

「水中」についても触れられており,
アジア水中考古学研究所の活動も評価していただいています.

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Posted by T.Hayashibara at 23:02 | 本のこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
本の紹介:『邪馬台国をとらえなおす』 [2012年06月07日(Thu)]
今日は、本の紹介です。

大塚初重『邪馬台国をとらえなおす』
  (講談社現代新書 2154)講談社 2012年4月刊行


日本古代史の謎、として関心の高い「邪馬台国」について、
日本考古学の重鎮である大塚初重先生が、
考古学の視点から「邪馬台国」問題を再検討・再整理しています。

最新の考古学成果を紹介し、検討を加えています。
また、先生ご自身のフィールドである「東国」からの視点でも「邪馬台国」を見なおしています。

『魏志倭人伝』全文についても、
考古学成果から、読み解いています。

「考古学で邪馬台国を解くということは、発掘によって出てきた「モノ」で「魏志倭人伝」の謎を解くことである」
「その真実の一端を考古学の視点から浮かびあがらせようとするものである」

「箸墓古墳を完全に卑弥呼の墓であると考古学的に立証することは不可能である」
「箸墓は卑弥呼の墓にほぼまちがえないといえるためには、より考古学的な確立の高い情報を得得るしかないであろう」

という一文からも伺えるように、
全文にわたって、考古学研究者としての考え方が貫かれています。
しかも、わかりやすい内容です。

「邪馬台国」を知る、ための良書です.
一読をお勧めします。
Posted by T.Hayashibara at 23:52 | 本のこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
岩淵聡文著『文化遺産の眠る海 水中考古学入門』 [2012年04月14日(Sat)]
新刊書のご案内です。

岩淵聡文著『文化遺産の眠る海 水中考古学入門』DOJIN選書045 株式会社化学同人

久々に出版された水中考古学の入門書です。
本格的な入門書としては、
82年に小江慶雄先生が書かれた
『水中考古学入門』(NHKブックス)以来,2冊目のものです。
著者は、水中文化遺産委員会委員でもある岩淵聡文先生(東京海洋大学)。

水中文化遺産および水中考古学について、
最新の資料・情報に基づいて書かれています。
もちろんこの学問の性格上、日本に特化したものではなく、
世界も情報も網羅されています。

とくに、水中文化遺産に関する法律について、
国内関連法の説明ともに、
各国の情勢や
海洋法や水中文化遺産保護条約などの国際法
を詳しく説明されています。

十分に理解されているとはいえない水中文化遺産の法律的な解釈の現状から
国内の埋蔵文化財行政の担当者も熟読をして、
正しく理解していただきたいと、思わせる内容です。

全体としても読みやすく、わかりやすく,書かれていますので、
考古学の知識のあるかたであれば、
問題なく理解できる内容です。


水中文化遺産および水中考古学を
これから学ぼうとしているかた、
理解したいと思っているかた,など、
水中文化遺産および水中考古学を正しく理解するために、
多くのかたに読んでもらいたい本です。

四六判 本文228ページ 2012年3月28m日刊行 定価:1,890円

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Posted by T.Hayashibara at 23:41 | 本のこと | この記事のURL | コメント(2) | トラックバック(0)
考古学・入門書のご紹介 [2011年02月08日(Tue)]
考古学を学びたい方、学び始めた方にお勧めしたい本をご紹介します。

古庄浩明著 『考古学の世界』−初めて考古学を勉強する方のために−(プロトタイプ版)
A4版全33ページ

古庄浩明著 『日本のはじまり −入門 考古学からの原始・古代 −』
A4版全243ページ

両書とも多くの実例(最新の事例が多いです)をあげてわかりやすく解説されています。
また、著者の古庄さんが教鞭をとられている大学では
教科書として使われているとのことです。

とくに『考古学の世界』は、内容・ボリュームともに,
考古学の入門書として,多くの方に勧めたいものと感じました.

『日本のはじまり』は,
日本の成り立ちを考古学の成果をもとに解説しており、
『考古学の世界』と合わせて読めば、
理解がより深まるものと感じました。

内容の詳細については、
和出版のブログで確認してください。
http://wapubj.blogspot.com/

なお、両書は,「考古学界で初めての試み」(和出版ブログより)として、
PDF版電子ブックとして出版されました。

ご購入(ダウンロード)は、和出版のブログからできます。
いずれも、500円(初版特典価格)です。

水中考古学を学びたい方にもお勧めします。

水中考古学は、あくまでも考古学の一分野ですので、
調査・研究方法にも違いはありません。
考古学の基礎を学べる良書だと思います。




Posted by T.Hayashibara at 22:31 | 本のこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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