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東南アジア考古学会研究大会「東南アジア水中考古学最前線」 [2012年11月20日(Tue)]
先週末17・18日の2日間にわたり,
東南アジア考古学会研究大会「東南アジア水中考古学最前線」が,
昭和女子大学(東京都世田谷区)でおこなわれました.

このような,歴史のある学会で,
「水中考古学」がテーマとして取り上げられることは初めてのことではないでしょうか.

多くの参加者があり,盛会でした.

ARIUAからも,
林田憲三理事長,Randall,J.SASAKI会員,そして私(林原利明)がパネラーとして参加しました.

当日は,講演3本,事例報告5本があり,
東南アジア各国(フィリピン,ベトナム,タイ,インドネシア,パラオ)と日本の水中考古学調査・研究について,最新情報もふくめた報告がなされました.

私は,日本の現状・事例報告をしたのですが,
日本の現状は,このブログでも何度か書いてきたように,
とにかくその(水中文化遺産)存在や調査・研究の現状を知ってもらうことが,
重要なことですので,研究者を前に話をできたことは,
非常に意義深いことだったと思っています.

また,他国の事例や調査・研究の現状報告(課題もふくめて)を聞き,
直接に情報交換をできたことで,
日本の現状や課題を再確認することができました.

そのなかで,他国の事例がすべて沈船調査・研究であったことは,
東南アジア各国での「水中考古学」の在り方を考えるうえで,
興味深いことです.

実際に「水中考古学」=「沈船」研究
と思われているかたも多いことと思います,

この傾向は,中国や韓国にもみられるようです.

各国の「水中考古学」の発展が,トレジャーハンター(商業サルベージ)から,
文化財としての沈船およびその積荷を守る,
ということに端を発しているということとも無関係ではないと思います.

そして,その積荷のうちの陶磁器は,
産地から消費地へと動くこと,およびその一括性から,
アジア各国での考古学的成果を補完するものとして,重要視されています.

このようなことから,沈船研究が注目されていることも否定はできません.

ただし,「水中考古学」は「沈船」研究のみではありません.
その対象とするものは.「水中文化遺産」です.
「沈船」以外にも「沈降(水没)遺跡」「港湾関連遺跡」などの遺跡も対象とされます.

この点は,強調をしておきたいと思います.
私の報告では,そのことは念頭にいれて,「沈降遺跡」も紹介をしました.

「沈船」以外の「水中文化遺産」についての各国の理解は十分ではないようなので,
日本からの発信をする,しなければいけない,ということも感じました.


各国ともに,行政・大学や博物館に「水中考古学」のセクションがあり,
また法整備もされているとのことです.
(インドネシアだけは,少しようすが異なるようですが)
このような環境面に関しては,うらやましく感じられることも多少はあります.
しかし,日本は,環境や行政的理解という面では遅れているかもしれませんが,
世界に誇れる埋蔵文化財行政や調査の緻密さがありますので,
日本での情報整理をしたうえで,
その面からのより幅広い情報の発信はできる
ものと考えています.

「沈降遺跡」の周知は,そのひとつです.

また,「沈船」研究にしても,資料を批判されずに研究の俎上に載せるためには,
水中にあることから,より的確な考古学的調査(陸上と同じ精度の調査)による遺構・遺物の把握は不可欠であることも再確認しました.

このようなことも感じる,考えることのできた実りの多い研究大会でした.
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