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犬山城 (01/22)
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日本は遅れている? [2012年08月29日(Wed)]
「日本の水中考古学は,欧米はもとよりアジアのなかでも遅れている」
ということをよく耳にします.

たしかに,先日ものblogでも書いたように,
公立の水中文化遺産を調査・研究できる機関,
あるいは水中文化遺産に関する専門の博物館はありません.
関連法およびその運用も十分とはいえません.

この点からは,それらを持っている中国・韓国をはじめとした,
他のアジアの国々より,遅れているのかもしれません.

このように,環境・制度面からみれば,「日本は遅れている」といえます.

ただし,このことのみで「日本は遅れている」といえるのでしょうか?
私は,そうは思いません.

日本の考古学は,
遺跡(遺構・遺物)の調査・研究方法,成果,
遺跡の保存・活用,遺物の保存処理,
法制度や行政の取り組み,
など,どれをとってもアジアはもとより,世界でもトップレベルです.

考古学の一分野である「水中考古学」も,同様です.
これまでの調査内容や成果をみれば,それは明らかです.
けっして,「遅れた」ものではありません.

ただし,水中文化遺産の未周知から,実践する機会に恵まれない,ということはあります.
このことが,環境の未整備をもたらしていますので,
「遅れている」ととらえられているのかもしれません.


また,何回も触れていますが,
「水中考古学」が「考古学」とは違う学問であると,
とらえられていることも,その原因といえるのかもしれません.

「水中考古学」を実践するためには
特別な施設や機関,
特別な調査方法や研究方法,
特別な制度,
など,「特別なこと」が必要
という先入観や偏見もあるのでしょう.

先入観」と「偏見」,手ごわいです.

この「先入観」や「偏見」をリセットして,
日本の「水中考古学」を今一度,見直してみてください.


けっして「遅れている」とは言えないこと,
は,お分かりになるものと思います.
それとともに,今,日本の「水中考古学」に必要なことも.
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