四日市康博 編著『モノから見た海域アジア史 モンゴル〜宋元時代のアジアと日本の交流』 [2009年07月12日(日)]
|
四日市康博 編著
『モノから見た海域アジア史 モンゴル〜宋元時代のアジアと日本の交流』 九大アジア叢書11(2008年4月、九州大学出版会刊行) を紹介します。 本書は、東西交流が活発であった宋元時代とその前後の時代について、交易に使われた「モノ」から「海域アジア世界」交流の内容・構造を明らかにすることを主題としたものです。 東洋史・日本史・考古学を専門とする30〜40代の若手の研究者による5編の論文と 編著者の四日市氏による7編の対談が納められています。 論文では、それぞれの専門分野に基づき、 石材(碇石),木材.陶磁器,貴金属(銀・銅銭)を通して、 「海域アジア世界」交流の内容・構造に言及しています。 「モノから見た海域アジア交流と日本」と題した対談では、 海域アジアでのモノの動きを理解するために、 中世日本におけるモノの流れ(需要・流通)を 各地で現場に立ち、モノを目のあたりしている研究者と その研究の現状を語り合っています。 いずれも,それぞれの分野において最前線にいる研究者が 最新の資料をもちいて,論を展開しています。 編著者の四日市氏も巻末に 「本書には成熟した筆致は見られないかもしれないが、 学問の現場で感じた疑問や見解がストレートに表現されていることと思う」 と記されているように、 最前線にいる若手の研究者だから語ることのできる見解が随所にみられます。 今後の展開が期待できるとともに 海を介したアジア交易の実態や研究の現状を知るうえでは、 これから研究を始めようとしている方をはじめ, 多くの方に一読を勧めたい本です。 また,各論文の参考文献もまとめられ、 研究文献を確認することもできます。 新書判、本文198ページで、定価1,050円です。 |





本書は、