ごみを拾って生活しているNPOからみてみる運営経費 [2019年01月30日(Wed)]
ACF事務局のむーいまです。 最近は社会企業家などの養成をするNPO(eticなど)もその成長が旺盛で、 いわゆるソーシャルセクターの存在も徐々に認知されているように感じます。 ものづくり補助金がNPOにも活用できるようにもなりました。 また、Microsoft、Google、SalesForceなどの大手企業もITツールをNPO価格で 支援いただけるなど様々な取り組みがみられます。 私がNPOの世界に飛び込んだのは1999年頃で当時19〜20才でした。 その頃に比べると ようやくNPO法人であることのメリットを感じられるようになってきました。 荒川クリーンエイド・フォーラム(以下、ACF)はNPOの中でもどちらかというと会社のような側面をもった団体です。荒川のごみを拾い続けて(他にも事業はありますが)、20年も存続してきたのはある意味すごい(^_^;) さて、こちらがACFの2017年度の決算書です。 ■収入 29,983,830円 ■支出 22,238,790円 この年は年度を跨ぐ寄付があったことから黒字決算で終えることができました。 実質的にはほぼプラスマイナスゼロです。 支出のうち、事業の人件費(法定福利費含む)が 14,435,574円 管理人件費(法定福利費、交通費、退職給付金) 1,435,774円 人件費の合計は15,871,348円 1ヶ月で人件費だけでも130万円以上、 25日稼働で1日当たり5.3万円を捻出しないとなりません。 そんな私たちの仕事の1つは企業さんのCSR活動の受け入れ。 ただ、有名な東証一部上場企業さんから 「NPOなのだから無償でボランティアを受け入れるべき」 といったご意見をいただくことがあります。 清掃活動への参加自体は基本費用がかからずに実施できます。 でも事前の調整や当日のスタッフの派遣を希望される場合は厳しいというのが本音です。 人件費だけでも1日5.3万円が何もしなくとも必要になることを ご理解下さい。 その他にも 家賃 732,000円 Webサイトの維持費 540,000円 通信費 402,166円 複合機のリース代など雑費 360,252円 などなど 東京でNPOをするにはそれなりの経費が必要です。 それでもACFは共同事務所の中にあるので経費はかなり少ない方です。 また、資料・写真の提供や学生さんの論文のためのヒアリング、取材など毎週のようにご依頼いただきますが、基本的にごめんなさいしています(-_-;) 予算的にもそのような余裕がないからです。 今後、さらに理解が深まってくるかと思いますが、 NPOの姿は 団塊の世代が中心となった"無償のボランティア"から 今後は社会的な価値を生み出す”器”として世間から徐々に認められながら 成長していくのかなと思っています。 結局何が言いたいのかというと、特に言いたいことはないのです。。。 写真はpixabayを利用しました。 |