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ウニの飼育 [2009年07月02日(Thu)]
皆さんご存知のトゲトゲのウニは、さんご礁域にも多く生息しています。彼らはサンゴと競合する藻類を食べて取り除くため、サンゴにとってプラスの役割を果たしているとの説があります。実際にそうなのかはこれからの研究結果が待たれるところであり、当研究所でもサンゴとウニの関係を調べ始めているところです。ウニを使っていろいろな実験等をするわけですが、実験には活きの良いウニが常に手元にある必要があります。そこでウニを採集して飼育し、いつでも使えるようにキープしておきます。

  










飼育容器の中のウニ達




飼育場の水槽に、水通しの良い容器を浮かべてその中にウニを入れています。今のところ、シラヒゲウニ,ツマジロナガウニ,アオスジガンガゼの 3 種のウニを飼育しています。餌は乾燥コンブやワカメを水で戻したものや、たまに魚肉を与えています。



写真左から シラヒゲウニ、ツマジロナガウニ、アオスジガンガゼ


シラヒゲウニとツマジロナガウニは素手で掴んでも、よっぽど強く握り締めたりしない限り、棘が刺さって怪我をすることはありません。しかしアオスジガンガゼは要注意、鋭い棘には毒があり、刺さると折れて皮膚の中に残ることが多くひどく痛みます。見かけたらくれぐれも触らないように。







アオスジガンガゼはとても綺麗。
でも棘は危険、触らないように!




容器に入れてあるのはいずれも小型の個体ばかりですが、特にシラヒゲウニは大きく成長する種で、食用にもなっています。








シラヒゲウニの大型個体



研究所にはいろいろな海産生物が飼育されています。それらの毎日の世話も研究員の重要な仕事なのです。
Posted by アムスル at 10:43 | 作業 | この記事のURL
プランクトン標本の保管 [2009年04月28日(Tue)]
毎月 1 回行っているプランクトンの定点採集について、プランクトンネットで集めた試料を標本びんに移し、ホルマリンで固定するところまでお見せしました。(プランクトンの定点採集
固定したプランクトン標本は研究所に持ち帰るわけですが、今回はそれらの標本がどのように保管・維持されているかを紹介します。

採集後に研究所に戻ると、まずはプランクトン採集台帳に採集日時、採集場所、使ったプランクトンネットの種類、曳網深度、濾水計の読み取り値、標本番号と採集時の気象・海象情報を記入します。次に、耐水紙のラベルに気象・海象以外の同様の情報を記入して標本びんの中に入れます。

 




標本びん。蓋に標本番号が記され、中に採集時の各種情報が記入されたラベルが入れてあります。



標本番号は、1989 年 3 月の第 1 回目の採集時に得られた標本から通し番号になっていて、1 回の採集で基本的に 2 回の曳網を行うので、毎月ふたつずつ増えていきます。今現在で標本番号は 446 に達しています。つまり 20 年分、446 個のプランクトン標本があるわけです。

これらの標本は、仕切りの付いたプラスチックケースに番号順に入れ、研究所の標本保管用の棚に収容されます。プラスチックケースには収容した標本びんの番号が記されているので、利用したい標本をいつでも簡単に取り出すことが出来ます。



←プラスチックケースに収容した標本びん。 






標本保管用の棚→






数年〜数十年単位での海の中の変化を継続的に調べることは、近年取沙汰されている地球的規模の環境変動を解明するために必要です。その意味からも、20 年間に亘って毎月同じ場所で採集したプランクトンの標本は貴重なものです。今後これらの標本を使った研究の様子も紹介していきたいと思います。

Posted by アムスル at 10:56 | 作業 | この記事のURL
プランクトンの定点採集 [2009年03月26日(Thu)]
阿嘉島臨海研究所では、サンゴに関する調査・研究だけではなく、阿嘉島周辺海域に生息するサンゴ以外の様々な生物についても調査・研究が行われています。毎月 1 回行っているプランクトンの定点採集もそのような調査の一つです。定点採集とは、任意に設定した場所で調査対象を繰り返し採集することであり、同一箇所における調査対象の時系列的な変化を見ることが出来ます。私達がプランクトンの採集を行っているのは、阿嘉島のサクバル奇岩群と慶留間島の間の水深 32 m のところです。


研究所の屋上から調査海域を臨む








採集にはプランクトンネットを用います。プランクトンネットには様々なタイプがありますが、私達が使っているのは NORPAC ネットと呼ばれる、長さ 180 cm、口径 45 cm、ネット地の目合い 0.1 mm のものです(目合い 0.34 mm のものもありますが、私達は 0.1 mm のほうを使っています)。


←NORPAC ネットの全容



研究所の舟艇 AMSL-V に採集道具を積み込み、GPS で位置を確認しながら採集定点に向かいます。定点に到着すると、2 kg の錘をつけたプランクトンネットを投入し、ネットに結びつけたロープをウインチの滑車を通して繰り出していきます。ロープを 30 m 出したらウインチのスイッチを入れて、約 1 m / 秒の速さで水面まで巻き上げます。この間、風や潮に流される船を巧みに操船して、ロープが海底に向かってまっすぐになるようにします。








ウインチを回して巻き上げています








曳き終わったネットを回収します。
ネット口部の真ん中にある金属の筒状物は濾水計




ネットを船上に回収して、コッドエンド(集められた試料が溜まる部分)の内容物を全て標本びんに移し、直ちにホルマリン原液を最終濃度が約 5% になるように加えて固定します。ネットの口部には、濾過された水量を測るための濾水計が取り付けられているので、表示値を読み取って記録しておきます。基本的に 1 回の採集で 2 回の曳網を行うので、2 個の標本が出来ます。








集められたプランクトンを標本びんに移しているところ



このようなプランクトン採集が、研究所設立後間もない 1989 年 3 月から現在まで 20 年間に亘り毎月行われています。もっとも、2002 年以前はウインチが無かったため、ネットを人力で曳き上げなければならず、なかなか大変だったそうです。さて、船上で固定したプランクトン標本は研究所に持ち帰るわけですが、それらがどのように保管され、活用されているかは次の機会に紹介しましょう。

Posted by アムスル at 10:49 | 作業 | この記事のURL
タカセ貝の赤ちゃん その3 [2009年03月02日(Mon)]
去年の9 月に研究所で生まれたタカセ貝の赤ちゃん達も,今月で生後 6 ヶ月目に突入しました。生後 50 日目では殻径が 2 ~ 3 mm でしたが、今回はどれくらいになっているでしょうか?(タカセ貝の赤ちゃん その2

飼育水槽から 50 個体を取り出して殻径を測ってみたところ、5 mm 台の個体が最も多く、計測個体の 24% を占めました。しかし,生後まもなくは殻のサイズがみんなほぼ同じだったのですが、今回は最小で 3.6 mm、最大で 14.7 mm という具合に、個体によってサイズに大きな差が出てきてしまいました。






同じ日に生まれた個体ですが、ずいぶん成長に差が出てきてしまいました。



原因として、同一の水槽内においても場所によって餌条件が異なるためであることが考えられます。例えば,水槽の内側壁面には、タカセ貝の餌となる珪藻等の微細藻類が付着していますが、水槽の底にはそれら微細藻類に加えて、様々な有機物やその残渣が薄く層状に堆積しており、これらの堆積物もタカセ貝の餌になります(堆積物が厚く溜まりすぎると腐敗してタカセ貝が死ぬことがあるので、時々掃除して取り除きます)。ですから壁面にくっついている貝よりも、底面にくっついている貝の方が常に餌に恵まれており、成長が速くなったのだと思われます。もちろんタカセ貝は水槽内を這い回って移動できますが、なにぶんまだ体が小さいので、その場からあまり大きな移動はせずに摂餌する傾向があるのでしょう。


殻径が 10 mm 以上の個体は計測個体中 10% みられました。このぐらいになると、もう赤ちゃんと呼ばれるのは照れくさいかもしれません。しかし、採苗に用いた殻径 10 cm 以上の親貝と大きさを比べたら、やっぱりまだまだ赤ちゃんですね。






殻径約 10 cm のタカセ貝成貝。このぐらいに育つまでに約 4 年かかると言われています。








生後 6 ヶ月目のタカセ貝稚貝。





Posted by アムスル at 12:06 | 作業 | この記事のURL
気温湿度センサー交換 [2009年02月12日(Thu)]
私たちは、毎朝10時になるといそいそと港に出かけては、海の水温や塩分、波の様子などの海象状況を観測しています。そして、それと同時に研究所で気温・湿度・風向・風速・降水量など気象状況を調べています。もう20年の間、よっぽど台風などで身の危険がない限り、雨の日も風の日も毎日欠かさず続けてきました。海水温などは専用の測定機械で測りますし、気象についても、ここ十数年は、便利な気象観測装置がつくられていますので、それを使っています。
ところが、先日、困ったことに気温・湿度のデータが取れなくなってしまいました。どうやらセンサーが故障してしまったようです。







問題の気温・湿度センサーを外してみました。
ちょっと見ただけでは問題なさそうなのですが。



しょうがないので、機械を分解し、問題と思われるセンサーを取りはずしてみました。ぱっと目には、良くわからないのですが、顕微鏡でじっくり見てみると、電子部品の配線がさびています。




顕微鏡で拡大してみると、部品の配線部分がさびています。
いつも潮風にさらされている上に、夏はかなりの高湿度なので、金属にとっては過酷な条件なのでしょう。



「これは交換だなあ」と思ったとおり、業者の人に相談すると部品を送るから交換修理するように言われました。
親切に教えてもらったおかげで、ちょっとめんどうなだけで、スムーズに部品を交換し、無事正常に動くようになりました。業者の人の話では、ふつうはほとんど起きない故障だそうです。この研究所は、四六時中、潮をたっぷりと含んだ海風にさらされているので、気象測器にも過酷な状況なのかもしれません。






新しい部品を取り付けて、ともあれ復活した気象観測機です。
風速計も元気にくるくる回っています。
Posted by アムスル at 12:08 | 作業 | この記事のURL
水温計キャリブレーション [2009年02月03日(Tue)]
先日、半年ほど海中に設置した水温計を回収し、新たなものと交換してきましたが、水温計にまつわる仕事は、それだけではありません。肝心のデータをコンピューターにダウンロードしなければなりませんし、その前に補正用のデータを取らなければなりません。
今回は20個の水温計を回収したのですが、全部がまったく同じ正確さで水温を記録しているわけではありません。水温計によっていくらかばらつきがあり、時には故障で間違った水温を記録している場合もあるのです。それで、回収してきた水温計を1つの容器に入れて同じ水温を測定し、たとえば水温が25.0℃なのに、ある水温計は24.9℃で0.1℃低いとか、別の水温計では25.2℃で0.2℃高いとか、水温計ごとの誤差を調べるのです。





回収した水温計を1つの水槽に入れて同じ温度を測定させ、機械ごとの誤差を調べます。念のために、正確な温度計でそのときの水温を記録しておきます。





時には、ヒータで水温を暖めて、いくつかの温度帯でおこなうこともあり、単純ですが、ちょっと面倒くさい作業です。けれど、間違ったデータを使うわけにはいきませんから、すこし辛抱して作業をおこないます。それが終わって、ようやくデータの解析に進むことができるのです。






ようやくすべての測定が終わり、きれいに乾かされた水温計です。これからデータを読み取ったら、次の出番までしばらく箱の中で休憩です。
Posted by アムスル at 09:55 | 作業 | この記事のURL
水温計交換 [2009年01月27日(Tue)]
前回、水温計を仕掛けてから半年ちょっと経ちました。記録式の水温計ですが、7ヶ月ほどでメモリーがいっぱいになるので、それまでには次の水温計と交換しなければなりません。海の生き物にとって、水温は重要な環境条件ですし、サンゴの産卵時期だって水温の記録からいくらか予想することもできるのです。おまけに、うまく分析すれば、海水の流れも推定することができます。こうしたことから、できるだけデータが途絶えるのは避けなければなりません。全部で20地点。慶良間でも冬の海は寒いですが、がんばらなければならないのです。
ほとんどの水温計は、海底に打ち込んだ杭にケーブルタイで固定してあります。場所は覚えているはずなのですが、半年以上たった水温計は、海藻などの生物に覆われて、まわりの景色に溶け込んでいます。また時には、波で杭ごと飛ばされて、なくなってしまうこともあります。記憶を頼りに探し出し、ひとつひとつ交換していき、今回は都合4日間かかりましたが、一つも欠けることなく全部無事に交換することができました。大切なデータが手に入って、ちょっとほっとしました。

↑ 海の中で半年も経つと、海藻やら何やらですっかり隠されてしまい、
場所がわかっていても、見つけるのが大変なときもあります。

↑「さあ、半年の間きちんと水温を記録して、次は簡単に見つかってくれ」と
願いながら新しい水温計を設置するのでした。
Posted by アムスル at 11:22 | 作業 | この記事のURL
大切な作業その4 [2008年11月07日(Fri)]
大切な作業その1
大切な作業その2
大切な作業その3

卵から育てて海底に移植したサンゴたちのことは、やっぱりとても気になるので、時々観察に行きます。
 特に2005年に生まれたウスエダミドリイシは、もう3才と4ヶ月で、ずいぶん立派になりました。







移植して約2年、
    たくさんのサンゴが元気に育っています




けれども、ときどき群体の一部の骨格が露出してしまい、白く痛ましい姿をしているサンゴを見ることもあります。骨格が見えているということは、その部分はもう死んでしまっているということです。






一部の枝で肉がなくなり、
    骨格が露出してしまっているサンゴ





 原因としては、病気や白化の後の死亡などいろいろ考えられますが、近ごろ多いのは他の動物による捕食です。先日見かけた写真のサンゴも、よく観察してみると、枝の間にサンゴを食べる巻貝が見えました。ほおっておくとそのサンゴどころか、まわりのサンゴまで食べてしまうおそれがあるので、すぐに取り除くようにしています。写真のサンゴでも、ピンセットを使って、枝の奥のものまで、全部ひっぱりだしました。巻貝の名前はヒメシロレイシガイダマシで、このサンゴには、殻長4mmから10mmのものまで、全部で35個体もの貝がいました。







サンゴを食べていた
    巻貝ヒメシロレイシガイダマシ



 なかなか毎日はチェックできませんが、できるだけ見回って、こうしたサンゴの天敵を取り除くのも、移植したサンゴを生き残らせるためには大切な作業です。
Posted by アムスル at 10:36 | 作業 | この記事のURL
タカセ貝の赤ちゃん その2 [2008年11月04日(Tue)]
タカセ貝の赤ちゃん 

9 月 9 日に生まれたタカセ貝の赤ちゃんの様子を紹介してから 3 週間が経ちました。
その後、赤ちゃんはどうしているでしょうか?

    
3 週間前の孵化後 30 日目の稚貝。殻径約 0.9 mm

孵化後 50 日目の稚貝は、殻径 2 ~ 3 mm に成長し、殻の縁のギザギザがかなりはっきりしてきました。
まるで金平糖のようです。親貝の殻はなめらかな円錐形なので、稚貝の殻の形は親貝のとはずいぶん異なります。


孵化後 50 日目の稚貝。殻径 2 ~ 3 mm

このぐらいの大きさになると、水槽の中を目を凝らして見れば、内壁にくっついている稚貝を容易に見つけることが出来ます。ガラスの小瓶の中に移すと、壁面を元気いっぱいに這い回る様子が観察されます。

      
 
  ↑ちょっといたずらして                 ↑起き上がろうとして、
     ひっくり返してみました                 軟体部を伸ばしています


日に日に大きくなっていくタカセ貝の赤ちゃん。その成長を楽しみに見守っていきたいと思います。


Posted by アムスル at 10:27 | 作業 | この記事のURL
タカセ貝の赤ちゃん [2008年10月10日(Fri)]
私たちは稚サンゴをかごに入れて育てるときに、稚サンゴに悪い影響を与える藻類を
食べさせるためにタカセ貝をかごに一緒に入れますが、
今年は自分達でこのタカセ貝を卵から育ててみることにしたことは以前にお話しました。
9 月 9 日に親貝に放卵・放精させて得られた受精卵が順調に発生し、
受精後 1ヶ月が経過したので、今日はタカセ貝の赤ちゃんの成長を報告します。

卵はきれいな緑色で、厚いゼリー層に包まれています。
大きさはゼリー層を含めて 0.5 mm ほどです。










 受精後 2 時間の卵

発生が進み、やがてトロコフォアという幼生になり、卵の中でクルクルと
まわり始めます。この段階で卵を 1400 L 容積の FRP 製水槽に移しました。








 受精後 12 時間の卵
 中でトロコフォア幼生が繊毛を使って
 クルクルとまわっています。


翌日水槽を見てみると、孵化したトロコフォア幼生はベリジャーと呼ばれる
幼生に変態して盛んに水中を泳いでいました。









 受精後 2 日目のベリジャー幼生
 大きさは 0.25 mm.

ベリジャー幼生は2〜3 日すると着底して稚貝に変態し、
水槽の内壁面に自然発生する小型珪藻などを食べて育ちます。
稚貝は白くて、殻の縁がゴツゴツしています。


   受精後 9 日目の稚貝 0.4 mm.         受精後 15 日目の稚貝 0.5 mm.

孵化後 1 ヶ月の稚貝は、殻の口の近くがほんのり緑色に染まってきれいです。
まるで砂糖菓子のようです。親貝とは似ても似つかない姿です。


   受精後 30 日目の稚貝 0.9 mm.         殻径 10〜12 cm の親貝

まだタカセ貝は小さな赤ちゃんですが、どんどん大きくなっていくことでしょう。
今後のタカセ貝の成長が楽しみです。



Posted by アムスル at 10:20 | 作業 | この記事のURL
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