そろそろでしょうか?
[2012年06月08日(Fri)]
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小さな命
2005年産の"卵から育てて移植したサンゴ"が2009年から産卵を確認できるようになりましたが、今年も新しい卵を産み次世代を残そうとしています。
2011年6月19日生まれ 基盤にくっついてから4日目の状態(6/27撮影) ![]() 写真ではウスエダミドリイシのポリプの大きさが分かりやすいように お米と並べてみました。 ご飯食べていてもお米の大きさってあまり考えた事ありませんでしたが こうやって比べてみると意外に大きく感じます。 それともポリプが小さいのでしょうか。 この小さな命が成長してサンゴ礁回復の役割を担ってくれるように大切に育てていきます。
今年のサンゴ移植
今年度も1月20日にサンゴの移植をおこないました。いつもは11〜12月ごろに行うのですが、今回はいろいろ都合が悪く、年を越して1月になりました。寒い中での作業を覚悟していたのですが、運良くさっぱりと晴れた日で、気分良く移植ができました。
![]() さあ、これからみんなで移植です ※1 移植したのは2009年6月に産まれた卵から19カ月間育てたサンゴです。大きさは、いつもに比べるとすこし小ぶりで2〜6cmくらいです。 ![]() 19か月育てたウスエダミドリイシを植えます ※2 今回も、あか・げるまダイビング協会の人たちといっしょにのサンゴのついたピン型の基盤120本を海底に移植しました。もうみなさん慣れたもので、手ぎわ良く作業が進みます。1時間ちょっとで80本、翌日残りの40本を植えて完了しました。 ![]() まわりのサンゴを傷つけないように気をつけながら、みんなサンゴを移植します ![]() きちんと固定することが重要です。1つ1つ丁寧に作業をすすめます 移植から1週間めに見てきたら、サンゴはきちんと固定されているのですが、いくつかには何か(たぶん魚)にかじられた痕がありました。この様子を見て、移植作業はスムーズに行えるようになりましたが、これからは移植したサンゴが魚などにかじられることなく健全に育つにはどうしたら良いか、研究して良い手段を考えなければならないと思っています。 今回移植したサンゴたちも、順調に育てば今から2年後の2013年の夏に卵を産むようになるはずです。いろいろ心配もありますが、ときどき様子を見ながら、その日を楽しみに待ちたいと思います。 ![]() 全部で120本移植しました。元気に育ってくれるでしょうか。 下※3 ※1,2,3は木舩征良さんからご提供いただきました
移植サンゴの産卵
サンゴの産卵を確認
産卵前の準備
阿嘉島の周りでも、もうすぐサンゴの産卵が見れそうです。
研究所ではサンゴの卵を使って色々な研究や実験をするために、事前に準備をする事がたくさんあります。 今回は、阿嘉島の近く、慶留間(げるま)島沖に設置したサンゴ増殖礁を掃除しに行ってきました。 海の中に物を置いておくと時間と共に沢山の海藻や貝などがくっつきます。それらは時として自然なサンゴ礁の状態を作ってくれるありがたいものですが、産まれたサンゴがくっつきにくくなることもあります。 ![]() 1年経つと⇒ ![]() そこで少しでも多くのサンゴの赤ちゃんがくっつくように研究員は両手にブラシやへらを持ってお掃除開始です。 ![]() 細かいところもきちんと掃除してサンゴの赤ちゃんを迎え入れてあげます。 ![]()
今年もサンゴを植えました
今年度も地元のあか・げるまダイビング協会の方たちと、私たちが卵から育てたサンゴを海に移植しました。みんなと移植するのも、もう今回で4回目です。けれど、今回はこれまでとちょっと違うやり方をしました。
これまでも、なんとか簡単・確実にサンゴが移植できるように工夫してきましたが、今回は思い切ってサンゴを生やす基盤の形を変えたのです。これまでは、平らなタイルを使ってきましたが、海底に固定するときにタイルと海底の間にボンドをはさむだけでは不安だったり、かといってボンドを回りに盛り上げて埋め込むのは、手間もボンドの量もたくさん必要だったのです。そこで今回は、ピン型の基盤を使いました。 直径約1cm、長さ約6cmのピンの先にサンゴを生やしたものです。このピンにサンゴを生やし育てることができるのは、すでに実験で確かめていたので、 2008年の6月にそれをもっとたくさん作ったのです。 サンゴを育て始めてからおよそ1年8ヶ月、移植直前には大きなものでは直径10cm近くに育っていました。 ![]() 生まれて約1年8ヶ月、ウスエダミドリイシはピン型基盤の上で大きく育ちました。 ![]() ピン型基盤に育ったサンゴたちは、まさに海に植えられるのを待つ苗木のようです。 そして、2010年1月21日、いよいよ移植の日です。移植場所のマジャノハマにサンゴを運び、1本1本海底の自然の穴やへこみを利用して、水中ボンドで固定していきました。全部で130本ほどです。 ![]() サンゴの育ったピン型基盤を海底の穴やへこみを利用して水中ボンドで固定します。 さて、肝心の移植しやすさはどうだったでしょう? ダイビング協会の方たちの話を聞くと、細いピンだからボンドで埋め込みやすい、これまでよりもしっかり固定できたような手ごたえがある、ボンドが少しですんだ、など、評判は悪くないようです。ほっとしました。けれど、実は問題点もいくつか聞いているので、次はさらに良い基盤と移植方法を考えて、またダイビング協会の皆さんとサンゴを増やしていきたいと思っています。
速報!移植サンゴの産卵
サンゴ養殖いかだの帰還
阿嘉島旧港内の船揚げ場の改修工事が行われている間、港内にあった 3 つのサンゴ養殖用のいかだを慶留間島の南側に移動させてありました。
(サンゴ養殖いかだの移動その1、その2) ![]() 慶留間の海に浮かぶいかだ達 その工事も終了したので、先日いかだを港内に戻す作業を行いました。3 つのいかだのうち 2 つは慶留間島に残すことにしたので、今回移動させるのは 1 つだけです。まずは数日前から、阿嘉港へ移した方が良いかご(育成中のサンゴが入っています)を移動させるいかだに集め、曳航に備えてかごの中のサンゴやかごの蓋をしっかりと固定し、吊り下げロープを短くしてかごを水面付近まで持ち上げておきました。移動当日は、前日までの波がいくらかおさまり、これなら曳航できそうです。いかだと海底を繋いでいるアンカーロープを外し、いかだ同士を繋いでいるロープも外します。そして牽引用のロープで船に繋いで引っ張っていきます。4 ヶ月半お世話になった場所といよいよお別れです。やがて慶留間島の西側をぐるっと回ってやってくる船といかだが阿嘉島旧港から見えてきましたが、その辺りからなかなか港に近づいてきません。 ![]() 船といかだが見えてきましたが、 なかなか港に近づいてきません いかだの下にはサンゴを収容したたくさんのかごが吊り下がっているため、ゆっくりと航行しなければならない上、水の流れや風によってかなりの抵抗がかかるので、水路になっている阿嘉港付近になると操船がなかなか思うようにいかないのです。何度も何度も方向転換して港へと曳航します。慶留間島を出発してから 1 時間以上かかってようやく港に到着しました。 ![]() いかだが港に戻ってきました。 手前に見えるいかだは旧港内に残してあったもの ![]() ロープでいかだ同士を繋いでいます 曳航してきたいかだを、港内に残してあったいかだに括り付け、海底と岸壁から伸びているアンカーロープで固定して帰還完了です。どうやらかごの中のサンゴ達も、みな無事のようです。
移植サンゴかご保護実験
昨年12月に地元のあか・げるまダイビング協会の人たちといっしょにサンゴの移植をおこなったことは、以前お知らせしました。そのとき移植した基盤の数は、全部で200個くらいでしたが、実はあの後、そのすぐ近くにもう1回サンゴを移植しました。今度は、全部で30個で、ずっと数は少ないのですが、半分の15個にはドーム型のかごをかぶせ、残りの15個はそのままにするという実験を始めたのです。
![]() 30個の移植サンゴのうち、15個はそのままで、あとの15個にはかごをかぶせました。 場所によっては、せっかく移植したサンゴが魚にかじられてしまい、ぼろぼろになって死んでしまうこともあります。そこで、魚が入れないようにかごで保護したら、うまく生き残ってくれるのではないかと考えて、それをかごの有る無しで比較して確かめようというわけです。 ![]() かごをかぶせたサンゴとそうでないもの、成長や生き残りに差は出るでしょうか。 実は、もうすでにこの2年ほど同じような実験をおこなってきました。ただ、そのときは、もっと大きな、1辺が数mもある網をサンゴを移植した岩全体にかぶせるという大掛かりなものでした。では、どうして今回は小さなかごにしたかというと、日本のずっと南にあるパラオ共和国でも、私たちは同じような小さなかごを使った移植サンゴの保護実験をおこなっていて、うまくいけばその結果と比較できるかもしれないと考えたからです。パラオでの実験はもう間もなく1年になり、ひとまず結果がでますが、阿嘉島での結果がでるのは、あと1年後です。さて、どうなるか、楽しみに経過を観察したいと思います。
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