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2019年02月07日

平成31年2月7日木曜

フィリピン人女性45歳、診察室に入ってくると、血液検査をしてほしいと言う。何も症状がないのに、ただ心配とか、長らく血液検査をしていなかったのでしてほしいということであれば・・日本の公的保険を使うことはできない。なんらかの症状がある場合や明らかに病気がある場合は保険診療となるわけだから。こういうケース、ほとんどの場合はなぜ血液検査をしてほしいのかを訊ねると、わかる。彼女の場合は母親が糖尿病、最近体がだるいので心配になったということだった。これなら保険診療でok。彼女には「このクリニック以外のところを受診する場合は、血液検査をしてほしいではなく、初めに症状を話すように、そうでないと場合によっては保険を使うことができなくて医療費が高くなることがあると伝えておいた。こういう日本人の医療従事者からみたら当たり前の保険上のルールが外国人には理解されていない。まあ、日本人患者でも理解していない人はいるのだが・・・ベル―人57歳、「夜勤していたら頭が痛くなってきた」と来院。血圧が高い。上は200に近い。降圧剤を処方、すぐに内服してもらい、しばらく休んでもらって再度血圧を測定すると140台まで下がってきており、帰宅を許可した。次のフィリピン人患者67歳、左側胸部の痛み、仕事場で野菜を切って運ぶのだそうで、「えいやっ」と持ち上げたとたんに痛みが走ったとのこと。女性ならお弁当屋さんとかスーパーの野菜カットとか、男性の場合は工場のラインのようであるが・・こういう単純労働や夜勤がある仕事に就いている、フィリピン人、韓国人、南米の人たちが僕のクリニックの患者には極めて多い。明日の午後も厚労省の外国人医療関係の会議があり、行かねばならないが、そういうところで話し合われる「外国人」とのあまりのちがいに会議の席で違和感を感じることさえある。
posted by AMDA IMIC at 17:30 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)